私たちがお風呂に入っていた頃……
「各員、配置に着きました」
「よし、無線を貸してくれ」
そこは大きな天幕の、中で通信員や下士官たち、その指揮官が何かの作戦の準備を整えていた。
「キャンベラ隊、問題ないな」
『は、目標地点まで直ぐで待機中です』
夜空の中で1機のキャンベラが飛んでいる。地上からは見えずらい高度にいた。
「第50中隊及び扶桑陸戦隊、問題ないか」
『こちら50中隊、各小隊準備できています』
『扶桑陸戦隊も士気高く、いつでも、突入できます』
顔や一部を迷彩に染めたブリタニア、リベリオン、フィリピン駐留部隊の混成中隊と揚陸艇に乗った扶桑陸戦隊の兵士達。
「よし、全員に通達するこれより男連合軍パラワン島北部守備隊は、要塞エデンの攻略を行なう…作戦開始せよ」
合図とともに通信員が、作戦名を通達する。
「各員、 Go to heaven作戦を開始せよ」
その合図とともに、それぞれが動き出した。まずコンクリート塀に囲まれた地点の、砂浜に扶桑陸戦隊の揚陸艇が乗り上げ、扶桑陸戦隊が展開、先陣をきる。
「よーし、いくぞ野郎共、天国を見るぞ」
「「「おおおおおおお」」」
彼らは特に何の障害もなく塀の近くまで接近、あと100メートルというところまで近づいた。しかし……
「馬鹿でしょ、ウィッチが入るのに備えてないとでも、思ってるのかしら」
「ほんと、というか最低」
突然地面からせり上がるように、トーチカが現われ彼らの進路を完全に塞ぐ。
「な、気付かれていたのか」
「だが、そんなことは、想定済みだ。総員つg―――
トーチカを前にそれでも進もうとする、下士官だろう男、その物はたった一発の銃弾が頭に命中し気絶に追い込まれた。
「「「えっ」」」
『守備隊各員に通達、武器の無制限使用を許可する、これは基地司令より許可がでている、一人も残さず……ヤレ』
「「「サーチアンドデストロイ」」」
扶桑陸戦隊の彼らの前に重機関銃や複数の装備で重武装した女性兵士達が、普段は見せてくれない、素晴らしい笑顔で、引き金を
「に、逃げろ」
「こ、こいつら」
引いた。
「「「完全武装してやがるうぅぅ!?」」」
放たれる魔力を含んだ、気絶したり、吹っ飛んだりする程度の弾丸が扶桑陸戦隊の男達を刈り取っていく。トーチかの重機関銃でなぎ倒されて、頭上からは迫撃砲が降り注ぎ、退路がない兵士達は、次々と倒れていく。砂浜に無数の死に体が広がり、徐々にそれは地獄を作りだす。
そして別の場所でも―――
第50中隊は正面を突破、何故かいない警備を気にしつつも、意気揚々と、玄関前の広場に向け突入して……しまった。
「ひ、こ、こちら第24小隊、待ち伏せにあってみんなやられちまった、救援を」
「あらあら~、イケない人ですね、待ち伏せを受けたところに、救援なんて」
「そうそう、普通しちゃいけないよね、だって、そう」
「「「ここは、私たちの狩り場ですからね」」」
軽装備の女性兵士、彼女らはインドシナ軍所属の、ベトコンと呼ばれるゲリラ戦のプロである。そんな彼女たちに、囲まれた兵士は瞳から光りが完全になくなっており、諦めの体勢である。
「精々、いい声で、泣いてくださいね、可愛い兵隊さん」
「ひっ、いやだ、ごめんないさ」
『どうした、何が』
「……ぎゃあああああああ」
無数の銃弾が、まだ若い兵士に襲いかかり、兵士は悲鳴を上げて通信が切れる。とはいえ、結構彼女たちにしてはやさしめの対応だったそうだ。
そして天幕では、各中隊の惨状が伝わり、そこにいた男達はみな顔を青くしていた。さらにそこに最悪の情報が入る。
『こちら、キャンベラ隊!ウィッチだ、日和軍曹だと思われるウィッt、ぎゃああああ』
「どうした、キャンベラ隊何があった」
上空から強行撮影をするはずだったキャンベラとの通信が途絶。ことここにいたり、彼らは事態を悟る。
「詰んだな、これは」
「はい、情報がどこからか、漏れていたようです、恐らくあの中尉かと」
「だろうな、くそう、俺たちの夢がああああ」
彼の叫びと同時に、女性兵士で構成された完全武装の海兵隊とセンチュリオンが突入。第50中隊を後方から漬ぶしたセンチュリオンの戦車隊の一両が蹂躙、生き残りは徹底的に潰し、ここに、男達は夢とともに、鎮圧された。
ちなみに、男兵士達の何人かが攫われ、休暇をしばらく取ることになったらしいが、私には関係がないことである。
クリスマスまでには休息編は何とか、終わらせる予定。