なんやかんやで色々と基地のお風呂、というかスーパー銭湯のような何かを基地司令や呉田大尉と共に回ることになった私。道中エラ准尉が地上で撃墜されてしまったり、それなりの犠牲はあったものの、最後にサウナ風呂を楽しむことになった。
それなりに広い、というか広すぎる基地のお風呂場を移動した一行はサウナ風呂の入口を開いて中に入る。
するとぶわっと熱と湿度を肌で感じる。基地司令と呉田大尉の女子力捨てた組は感嘆の声を上げ、期待感に胸を膨らませている。
中に入るとほどよいぐらい、そしてここにはエヴィ准尉が居る。いつも思うがエラ准尉とエヴィ准尉の名前はよく間違えやすい気がする。
「うーん、気持ちよくなった後のサウナは、なかなか、きついかも」
「ん、程々に出る」
「そうだね、そうしよっか」
サウナ風呂に入ってからそれ程時間はたっていないが、さすがに長くお風呂に入りすぎて、眠気やらで、体力が限界に来ていた。なのでシアと早めに出ることにした。が…
「ふふ、りいお~めいれいだ、しばりゃくう、そばにぃいろ」
立ち上がった時、誰かに引っ張られてしまう。そしてなかなかのものを背中に感じ、更に柔らかい所に座らされ脇を通る腕にホールドされてしまう。
何事か、後ろを首だけ動かして確認すると……普段の表情から緩んだ顔をした基地司令がアップで視界に写る。
現状を確認、つまるところ、酔いに耐えれなかった基地司令に捕まってしまったのである。
「えぇと、基地司令殿、その…そろそろ上がりたいのですが、離しては頂けませんか」
「むりぃ、そりぇにぃたいさあのめいれいだぁぞ」
酔った勢いで職権乱用をする基地司令。しかし力の面で劣る私は、ホールド、抱擁から抜け出すことは叶わない。
そこでシアに救援の視線を送るもかえってきたのは、浮気現場を見たような冷たい視線である。サウナにいるはずなのに一瞬、強烈な寒気、悪寒を感じた。
このままでは、刺されかねない。なのでエヴィ准尉や呉田大尉に救援の視線を向ける。が
「さて、エヴィ准尉、大佐達は忙しいようだし、良ければ一杯付き合ってもらえんか」
「いいですよ、呉田大尉。お勧めのものを持ってきているので、風呂上がりに一杯やりましょう」
二人は、仲良くサウナ風呂から出て行った。たぶん仲良く飲み会でもするのだろう。それにしても、呉田大尉は凄くピンピンしている。まだ飲むつもりらしい。
二人がサウナ風呂を出て行ったあとも、状況はかわらない、どころか悪化する一方だった。
しかし基地司令はしばらくしたら、腕を解く。
「基地司令殿?」
「……」
不思議に思い問いかけるが、返事がなく振り返って見れば、小さな寝息とともに基地司令は寝てしまっていた。
「ん、どうする」
「どうするも何も……はあ、しょうがないね、部屋まで運ぶ、シア手伝って」
「ん、」
なんだか、長かったような、短いような、とりあえず基地司令を着替えて着替えさせて部屋まで運びながら、騒がしいのも悪くないとそう思った。
ちなみに帰る途中、何か忘れているような気がしたが、外が戦闘があったような光景にすっかり頭の中から消えていた。
~二千花軍曹~
「それにしても、皆さん遅いですねぇ」
その頃、一人露店風呂に浸かり完全に忘れ去られてしまった少女は、夜空を楽しみながら静かに一人寂しくお風呂を楽しんでいたようである。