いつもより少し長めです
上手い切りどころがわからぬ…
那須玲。B級那須隊の隊長を務める
ましてやほぼ深夜、少し冷える時期に厚着をしていたとしても外出することはない。はずだった……
「すみません。待ちきれなくって」
そう言ってベンチに座る彼女は少し疲れているようだった。描写されるだけではほとんどベットに腰かけているのにここまで来たのだ、歩き回れるようになっただけでもかなり体調がよくなっているのだろう。
……はい、そうです。那須からヤミーを作りました。
いや、違うんすよ。ついカッとなってやっちゃったというか。2回もボーダー入隊試験に落ちて八つ当たり(物理)をするわけにもいかなかったというか。いい感じの欲望を持っている人を見つけたと思ったらまさかの原作キャラだったなんて思わなかったんスよ。
なんか見たことある子だなーとは思ったが、名前を知った時は驚いた。
鳥系ヤミーの都合上何度も親に会うケースが多く、いちいち記憶を操作をするのはめんどくさい。他のヤミーだと欲望の種類にもよるが親から離れたところでやればよく、記憶の操作も1回だけで十分だ。
そこで用意したのがタウロス・ゾディアーツの能力で作った誓約書
一つ、ガモウ及びヤミーについて誰にも話さない。
一つ、ヤミーをメダルに還した場合はガモウ及びヤミーについての記憶を失う。
一つ、欲望を満たすまでガモウはヤミーの育成に協力をする。
という内容。
ガモウというのはいわゆる
重要なのは記憶に関する処理であること。ついでに友好的なことを示すために3つ目を一応用意したが、もちろん欲望が暴走しかねないほど大きくなりそうだったらメダルに還す。
契約違反じゃないのかって?実はこっちが誓約書の内容を破る分にはペナルティないんですよホホホホ。タウロスの真骨頂は
やってることが悪人みたいだが、互いに無理なく怪我なく損もなくと三拍子がそろっているので許してほしい。もちろん誓約書のサインを迫ったことはない、ヤミーを生み出してくれただけでも嬉しいのでメダルに還してさっさと去ることにしている。拒否られたことないんですけどね。
閑話休題
「よろしく」
僕の言葉にキエッと頷いたワシヤミーは那須の腕を優しくとると、生命エネルギーを吸って綺麗になっている羽根を突き刺した。
「……ッ!」
少し顔をしかめたがそれも一瞬。先程エネルギーを吸い上げた男とは違って悲鳴をあげることはない。与えられる分にはそこまで痛みがないのだろう。
原作の流れをぶち壊すんじゃないかとヤミーを作った当初はとても悩んだ。けどまぁ少し治ぐらいなら問題ないんじゃないの?というのが結論に至った。
変化弾を使い、高い機動力で点を取りにいける
しかしその強さは那須本人のセンスがあるからこそだ。技術を教えたからといって広められるスキルでもなく、他の射手のやり方を真似するならトリオン量次第で真似できないこともないが完全にワンオフ。病弱なことに加えてチームの雰囲気的にも交流が狭く、本人の立ち位置としてもランク戦中位の壁の1人といったところ。
なんといっても那須本人が玉狛第二に直接関わっている描写が一切ない。強いていうなら入隊する予定の夏目が雨取と友人といったぐらいだ。(オサナスがキテいたら別だけど)
だからといって入隊しなかったらしなかったで那須隊ができないのも困る。実力派エリートが何とかするかもしれないが遠征艇が壊される可能性が少し上がってしまうかもしれない。
なので那須には悪いが完治はさせない。メダルは惜しいが原作には変えられないので途中で切り上げる。ほんのちょっぴり強くなっているかもしれないが、まぁあの玉狛第二ならば切り抜けてくれることだろう。
気づけばエネルギーを与え終わったようでヤミーは羽を回収している。無事に終わったようだ。
「身体の調子はどう?」
「すごくよくなりました」
元気よく、とまではいかないが嬉しそうに笑っている。
ゾディアーツは便利なんだけど言葉使いがね……。外見に引っ張られるんだよね……(特にヴァルゴ)。
「元気になったのなら、なにより」
「しかし、夜道を1人で歩くのは感心しないな」
「すみません、来ているのに気づいたら待てなくって」
いてもたってもいられずに、とのことだった。
念の為にタカカンとプテラカンを護衛として派遣しているため余程の襲撃者でない限り危険はないだろう。が、問題はそこではない。
なぜだか那須はヤミーを感知することができてしまう。
より正確にいうと欲望が大きい人は自分のヤミーを感知できる傾向が高い。自分の心、欲望は自分の一部であるため何らかの繋がりがあるせいなんだろうが、ぶっちゃけると情報が足りない。
ワートリ世界の民度が良すぎるせいで欲望が大きく育ちにくいこともあり、たま〜に感知できる人が出てきてびっくりする。ヤミーの巨大化、欲望の暴走に関係しているかもしれないため、感知できる人のデータはできるだけ残したい。メダルを増やしたいだけであって被害を大きくしたい訳ではないのだから。
しかも、那須の感知の鋭さは断トツである。ほとんどの人がヤミーの方向がなんとなくわかるぐらいなのに対して、ほぼ居場所がわかるようだ。暴走はあれども巨大化はまだ見たことがないためワンチャン狙えるかも……?
「夜も冷えてくる頃合だ、家まで送ろう」
「……」
あれ?いつもだったらついてきてくれるんだけどな。
「……この身体が健康になったら、この関係も終わっちゃうんですよね」
まぁそうだな。ヤミーについて病弱な身体を何とかしてくれる良い奴と紹介しているので、健康になったから一区切りと言ったところだろう。
実際は欲望の種類が変わって別のヤミーが生えてくるんだろうけど。
「幼いころからずっとこの調子で、その時からなんとなくわかっていたんです。ああ、いつまでこのままなんだって」
原作が始まってもなお快方へ向かう様子はない。気の毒な話ではあるが僕が関わらなければ改善することなく、その体質と一生付き合うことになっていたのだろう。
「でも、あなたのおかげで変わった。諦めていても願わずにはいられなかった願いを叶えてくれたんです」
「だから、その恩返しがしたい。あなたのやっていることはきっと……良くないことだとは思います。でも誰にも言いません」
「手伝わせてもらえませんか」
意を決した那須の視線はこちらを真っ直ぐ向いていた。
人の形をしているとはいえ異形。ある程度は仲良くしていた関係とはいえ怪人に協力を申しでるのは勇気がいることだっただろう。手が僅かに震えているのは寒さだけではないはずだ。
正直に言おう。めっちゃ嬉しい。
あの那須さんだぜ?お近づきになるだけでも上々なのに協力をしてくれるんだって?いいことだらけじゃん!!
ただまぁ聞かなきゃならんのだが
「……どうして今日そのことを?」
「昨日病院で検査があったんです。そこでこのまま続けば2年もすれば良くなるだろうって」
「
アリエスのスイッチを取り出して転身する。
操れるためかアリエス・ゾディアーツになると生命エネルギーをある程度計ることができる。
那須の生命エネルギーは平均的な人と比べると少ない。だが、以前と比べると間違いなく増えている。病院が言っていることも間違いではなさそうだ。
「余の見立てでも良くなっている。健康な身体を得ることは間違いないだろう」
「じゃあ……!」
「だが今はその時ではない」
杖─コッペリウス─を向けてオーラを放ち、眠らせる。
願いが叶いそうな時に突き落とすようなことをするのは罪悪感がある。しかし那須が健康なのはイレギュラーが過ぎて見逃せない。遠征選抜試験で参加を断念する理由がなくなってしまって、未来が変わることが間違いない。
それに協力者がいるかというと……いる?って感じだ。
ライダー関係についてはそもそも趣味、100%自分のためにやっており人手を増やす必要性も感じてない。
まぁ那須とのつながりがなくなるのは残念か。
「どう……して……」
ん?上手く眠らせることができなかったようだ。
生命エネルギーを先程注入したばかりのせいか、操作の加減を間違えていたようだ。
「完全に治せないのはすまない、こちらにも事情があってな」
「ぅ……そ……だったの……」
「案ずることはない、ヤミーはメダルに還すが身体はそのままだ。これまでのことも夢のように薄れることだろう」
よし、目算はできた。
杖を再び向けてオーラを放つ。これで深い眠りへ……
まるで悪人みたいだ(直喩)
ボキャ貧なんでワンパターンになりそうだから返信はしませんが、いろんな感想を送っていただいて嬉しく思ってます。
更新が遅いですがこれからもよろしくお願いします。