五等分の花嫁 ~紅蓮の聖騎士~   作:野良猫h

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10話  楽しい楽しい追いかけっこ

【風太郎side】

 

 

翌日の放課後

 

 

帰る者、部活に行く者、まだ残ってクラスメイトと雑談する者...それらが入り混じった放課後の教室で風太郎は、自分の席に座り静かに瞑想していた....

 

(この前の借りはぜってぇ返す!)

 

 

瞑想と言う穏やかな物ではなく、ただ単純にこの前の敗戦を雪辱を果たすために覚悟を決め、今日こそ三玖にぎゃふんと言わるため風太郎自身の授業を受けてもらう!と様々な?事情を挟みながら風太郎は席を立ち決戦の地【中庭】に向かう

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

中庭

 

 

 

 

「良くきたな...待ってたぜ!」

 

 

「...しつこから..別に 何度やっても一緒」

 

 

不敵の笑みを浮かべる風太郎をよそに、三玖まるですまし顔でさも淡々と言われた事に内心腹だだしいことこの上ない様子だが、ここで感情に流されては相手の思う壺だと思い心穏やかにし根気良く説得を試みる風太郎

 

 

 

「お前の得意な戦国クイズ........

 

今度こそ全部答えてやるよ!」

 

 

「..やだよ 懲りないんだね」

 

 

「...この前の俺と一緒にするな..

 

 

それとも、唯一の特技で負けるのが怖いか?」ニヤニヤ

 

「ッム!」

 

 

ニヤニヤとイタズラに煽るとむすっとした顔で睨んでくる三玖

 

 

「さぁ! どうする?乗るか反る選びな..」

 

「....」

 

 

「...分かった。武将しりとりで私に勝ったら良いよ....っ!」

 

 

そう言うやいなや、三玖は階段の手すりを腰を乗せスルスルと下への階へと滑り降りて行く

 

 

「あっ!こら!」

 

 

(器用に降りて行きやがって!こっちが体力無いことをいいことに....!)

 

 

体力が無いことを突かれた風太郎は呆気に取られ、滑り降りて行く三玖をただ茫然と見送ってしまった。不甲斐なさに悪態を吐くも懸命に階段を駆け降りて行き三玖の背中を追う風太郎は中庭を後にする。

 

 

 

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☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【デジモンside 1】

 

風太郎が三玖を追いかけて中庭を去った後の出来事...

 

ガサガサ、ガサガサ

 

 

花壇から突然ガサガサと物音が鳴りだした。辺りを見渡しても人影など無く、明らかに【人外】であることは明白だろう......

 

野鳥____雀か鳩の類いだろうか?

 

居ても可笑しくないが、此処には野鳥の類いは居ない

 

犬猫の類い_____迷い込んだのなら分かるが....少し違うようだ。

 

ならば、【何が】この花壇の中に隠れているのだろう?

 

疑問だけが絶え間なく湧き上がる。疑問だけ与え、謎解きをしないミステリーも中々面白くない物だろう.....

 

答え合わせの時間だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう宣言するかのように隠れていた物はガサガサ音を立て、【2本】の角.....いや、角というよりも耳だろうか?ぴょこぴょこと動いている。色は2色になっており、先が【紺色】でその下が【水色】をしている。だが、その耳は一瞬で、また花壇の中に引っ込めてしまう。

 

 

『ん!』

 

 

再び、意を決したのか耳が現れぴょこぴょこ動かして周囲の音を確認している

 

 

 

 

 

そしてまた、花壇に耳を引っ込め隠れてしまった。

 

 

 

 

1分後

 

 

 

『ん!』

 

再びガサガサと耳をだすこの【紺と水色の生き物】は相当の臆病なのだろう?

出ては引っ込めてを繰り返す不思議な【生き物】だ....

 

 

ただそれも長くは続かなかった..

 

『もぉぉ、早くしてよ!』ドス!

 

 

『うぁぁ!』

 

その【紺と水色の生き物】は何者かの声と背後からの衝撃で正面から地面に落ちてしまった....

 

 

『い、イタイィ......』

 

 

その生き物の姿は猫とも狸とも言える不思議な姿....全体が水色が占めて所々に紺色が交ざり胸元と言うのか顎と言うのか白い毛が生えている。そして、この生き物の2つのトレードマークの1つ水色と紺色の縞模様の尻尾が地面にペタリと着いている。

 

 

 

『つ、突き飛ばすなんてひどいよ!?【コロモン】!』

 

 

 

そして、もう1つのトレードマーク....おでこのMの模様が赤く腫れながら、猫目で突き飛ばした相手に非難する

 

 

『ご、ごめんね!大丈夫【ワニャモン】....』

 

 

もう1匹、花壇から出てきた....【コロモン】と呼ばれる生き物は、全身をピンク色が占め長い耳が特徴的た。一見、兎みたいに見えるが少し違う様だ。

 

 

『で、でも!ワニャモンが遅いからあの2人どっか行っちゃだよ!』

 

 

 

『そ、それは....ごめんなさい』

 

 

逆に非難されたワニャモンはしゅんと落ち込んでしまった。

 

 

『.....良いよ!それより早くあの2人追いかけよ!』

 

 

少し強引に話題を変え走って行った、風太郎と三玖を追い掛けることを提案してワニャモンもそれに同意する形で動き出すのであった。

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

【風太郎side】

 

 

 

「ま....ま....っ...て」

 

掠れた声で逃げる三玖に呼び掛ける風太郎を見向きもしないまま、先を全走っている三玖が、校舎の角を曲がり奥の方へ走って行く姿を捉えたが.....

 

(も、もう、む、む、り....)

 

 

疲労と体力不足のバブルパンチで脚がもつれてバランスを崩してしまう

 

 

「わぁ!」

 

 

 

(倒れる!?)

 

 

ぽふ!

 

 

 

「!」

 

 

地面に倒れるとそう思った瞬間、風太郎の顔面を突然柔らかくも弾力がある不思議な物体に覆われてしまった。

 

 

 

「わぁお! 上杉さん!」

 

 

「!!」

 

聞きなれた声が頭上から聞こえそっちに顔を向けると......

 

 

 

「ちゃんと前を向いてなちゃダメですよ~」

 

 

 

「よ..つ..ば..?」

 

 

なんと風太郎がぶつかったのは中野家四女の四葉だったのだ...

 

 

 

(今の柔らかくも弾力あったのは四葉の胸だったのか!?///)

 

 

 

息もたえたえだが顔を赤くなっているのを必死に誤魔化して、三玖が何処に逃げたか問いただす

 

 

 

「わ、悪い///四葉.... 三玖どこに行ったか知らないか?」

 

 

 

「さっきすれ違いました!あっちのほうへ行きました!」ピッシ

 

 

ピッシっと四葉が指さす方へ眼を向ける風太郎は何の疑いもせず、その言葉を鵜呑みにし指差す方向へと満身創痍の体に鞭打って四葉を残し走って行く

 

 

 

「ありがとう!四葉!」

 

 

手を振り四葉と別れて10秒後........我が目を疑った.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わあ!上杉さん!」

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

 

突然の出来事で思わず足を止めてしまった風太郎。なんと、10秒前に外通路で別れたはずの【四葉】が教室の窓から身を乗り出して片手を振っているのだ!!あ、ちなみにも片手は段ボールを持ったいます。ハイ。

 

 

 

「ちゃんと前向かなきゃダメですよー」

 

 

ついさっき聞いたセリフまでのおまけつきで

 

 

 

「......」

 

 

(お、お化け!?)

 

 

突如の登場で顔が青ざめた様子の風太郎はそのままの顔で【正面の四葉】を凝視したのち【背後に立っている四葉】にも疑いの視線を向ける....

 

 

 

(もう、訳わからん)

 

 

 

半ばヤケクソで、【正面の四葉】に

 

 

 

「......。すまん、四葉...

 

 

落ち着いて聞いてくれ......

 

 

 

お前のドッペルゲンガーがそこにいる....

 

 

 

 

お前死ぬぞ...」

 

 

 

 

 

 

普段の風太郎ならそんな、非化学的な事は言わないが目の前で起きたら信じるしかない.....

 

 

 

 

 

「えええ!!?死にたくないぃぃぃ!!」

 

半べそかいて慌てる【正面の四葉】

 

 

「...?」

 

 

俺はベソかいている【四葉】のリアクションを見ながら【背後に立っている四葉】に目を向けると、ふと違和感を感じた。

 

 

 

 

「あれ? あの【四葉】髪....なんか長くね?」

 

 

「え? あ、本当だ!?」

 

そんな呑気なことを言っていると

 

 

「あ、あいつ リボン外したぞ?」

 

 

「外しましたね!」

 

「んで、ヘッドホンを付けてと....」

 

 

「....」

 

「お前!三玖か!?」

 

 

 

「ほっ」

 

 

「ま、まてぇぇ!!」

 

正面にいる【本物の四葉】安堵の表情を浮かべ、偽物【三玖】は知らん顔で逃げて行き風太郎はそれを追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【デジモンside】

 

 

「ま、まてええぇ!!」

 

風太郎たちのやり取りを影から見ていた、コロモンとワニャモンは今の出来事を語る

 

 

『すご〜い!へんそう 全然わからなかった!?』

 

少し興奮気味にコロモンに対して...

 

 

 

『え? そう? ぼくは直ぐ分かったよ?』

 

対比的にワニャモンはもう1人四葉が三玖である事に気が付いていた様だ

 

そうして、コロモンとワニャモンはまた、三玖と風太郎を追い掛けるのであった。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

【三玖side】

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、」

 

 

 

「ま、まてええ! はぁ、はぁ、」

 

 

 

 

(も、もうしつこいな....)

 

 

 

三玖はフラフラな足取りでフータローの魔の手から逃げていた。体力不足の三玖は、クラスでも一番足が遅くいつも最下位を独占しているためか、息も苦しくて倒れそうになるが、必死で走る。ただ、いつの間にか只の追いかけっこから武将しりとりをしながらの追いかけっこに変わり、酸欠状態で頭を働かせると、足元から【子供の笑い声】のようなのが聞こえて来た。

 

 

 

「え?」

 

足元に目を向けるとそこには、【水色】をした猫____

 

いや、狸___

 

 

猫とも、狸とも、言えない不思議な生き物がこっちをニコって顔で見て笑っていた。

 

 

 

「な、なに?」

 

 

 

逃げる脚の速度は緩めずに恐る恐る足元の謎の生き物を見ると

 

 

『ぼく、ワニャモンって言うだ!』

 

 

「! し、喋った!?

 

 

.........! きゃ!」ドタ!

 

 

『あ、危ない!』

 

突然その謎の生き物が、喋り出した事で驚いて足元がお留守になったとこを芝生に足を取られ、なす術が無くドテと音と共に倒れてしまった。

 

 

 

「い、いたい.....」

 

 

受け身も取れず芝生に倒れこんだ三玖は激しい息切れと足首の痛みで直ぐに起き上がれず、うずくまってしまった。

 

『だ、大丈夫! ねぇ!』

 

 

狼狽えた声を放つも、フサフサな毛が頬を何度も擦り付け三玖の安否を確かめようとしてくる

 

 

「はぁ、、はぁ、、だ、、大丈夫、、」

 

荒い呼吸を何度か繰り返してようやく喋れるまで回復した三玖は、うつ伏せのまま顔だけその、謎の生き物に目を向ける。やっぱり、猫とも狸とも言えない何かであることは変わりはないが、ただ不思議とその謎の生き物への恐怖感、嫌悪感は湧かなかった。

 

『! よ、、、っかた、、』

 

 

ホッとした様子で今度はフサフサな毛を優しくが頬をくすぐるようにこすってきた。

 

 

「く、くすぐった...!

 

....仕返し」

 

余りにもくすぐったので、思わず身悶えしてしまう......ただ、やらればっなしもアレなのか三玖も仕返しとばかりに謎の生き物の頬に手を伸ばして、くすぐり返した。

 

『ぎゃ! く、くすぐった...』

 

悶えながら逃げずにいる謎の生き物に何だか愛着が湧いてくる

 

 

 

「ふふふっと....

 

....ねぇ、もう一回....キミの名前教えて?」

 

 

『わはは、、ボ、ボクの名前は【ワニャモン】!』

 

 

 

「わたしは、三玖..中野三玖...よろしくワニャモン」

 

 

 

私に無邪気な笑顔で笑いかけてくるワニャモンに自然と心が開き私も笑い返すと、突然左手首が光り始めた

 

 

「! な、なに?!」

 

突如の事で驚く私を他所にその光が止むと腕時計の様な現れる

 

『あ! デジヴァイスだ!』

 

「え? でじ...なに?」

 

 

思い掛け無い方から答えがやって来た。

 

「なに....それ?」

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

【風太郎side】

 

 

「はぁ! はぁ! も、もうだめ...だ.....」

 

 

 

勉強以外全て不要だと思い運動を愚かした報いか、幾ら吸っても肺の空気がスッカスカで全身に巡る気配すら起きず、そのせい息苦しくて気が遠くなっていく....

 

 

 

(あ、【アレ】はなんだ....?)

 

 

意識が遠退く瞬間、酸欠の脳が見せた幻覚か蜃気楼なのかと疑うレベルの【物】が正面から跳ねて来た。

 

 

『あーそーぼー!』ピョーン

 

 

それは、全身がピンク色をした丸い何かだった....【兎】のような長い耳が特徴的な何か飛んできた

 

どっん!

 

「ゔぅぅ!」『ゔぁ!』

 

風太郎は避けることさえ、出来ず顔面からピンク色の兎の様な生き物と正面衝突。勉強以外全て不要だ!と豪語していたおかげで貧相な身体は衝撃に耐えられることも出来ずあえなく、重力に従う様に仰向けに地面に落ちた。

 

「いっ!?、、、はぁ、、はぁ、、、、、」

 

 

どっす!っと背中に衝撃を受けるが地面が芝生になっているため痛みはそこまで感じなかった。ただ、運動不足の風太郎は「し、死ぬぅぅ」と荒い呼吸を繰り返しながら悪態をつく。呼吸が落ち着いたらぶつかった額に手を当てると....

 

 

「な、、ん、、だったんだ? 今の.....イッ!?」

 

ズッキ!と鈍い痛みが走り顔を歪める

 

 

(こぶ出来たなこれ.....)

 

内心でボヤキを入れ、寝そべったまま目線だけを動かしてさっきぶつかってきた【ピンク色の兎】を探す

 

(さっきのヤツは何処に行った...?)

 

ズルズル、ズルズル

 

「ん?」

 

キョロキョロと目線だけ動かし周囲を見ていると頭の方からズルズルと何か引き攣ったが近付いてきた。

 

「な、なんだ....?」

 

若干の恐怖を感じながら近付いてくる【音】の正体を待つ

 

 

 

(な、何が来る...)

 

起き上がる体力もまだ回復出来てない絶体絶命の状況で目線だけを動かしその時を待つ.....

 

ズルズル、ズルズル、

 

 

(くっそ!身体が動かね! 運動不足で立たね!)

 

 

対峙まで10秒前

 

 

 

       9

 

 

 

 

 

         

 

 

 

 

 

       5秒

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      

       2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         

 

 

 

 

 

 

 

        1

 

 

        

 

 

 

 

         0!!!

 

 

 

『いたいよぉぉぉ!!!』

 

 

 

「え!?」

 

 

なんと聞こえてきたのは子供も泣き声で近づいてくるピンクのウサギだった。 

 

 




1年ぐらい空いてしまい申し訳ございません。何とか纏まったので投稿します。
この話が面白かったら高評価、コメントお願いします。
また、次回お会いしましょう!

ここまでお付き合いありがとうございました。
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