【カオ転三次】地方神ガチ勢と化した俺たちの話 作:一般俺たち
《それぞれの休日の過ごし方》
【カマドガミ一族当主(竈門)の場合】
最近寝覚めが良い。
今まではずっと、「もしこの瞬間異界の門が開いたら」「禁足地から餓鬼が溢れ出したら」と考え続けていた。悪魔たちは人の恐怖を喰い、夜の暗闇に紛れて動く。寝室で横になっている間も、今まさにこの扉が開いて異変を告げられるのではと、ずっと恐れていた。神経を擦り減らし、ただいたずらに人材を摩耗させていくだけの日々。
だが、もはや過去の話だ。今はもう、ただ息をするだけでこんなにも気持ちがいい。新鮮な空気が肺へ入り込む喜び。あの恐ろしい日々も、遥か昔のように感じる。
ガイア連合と契約を結び、我らは救われたのだ。
彼らが建てた【ジュネス】は一見ただのショッピングモールのようだが、その実態は全貌さえも掴み切れない超高度な霊能要塞である。また、彼らから支給されてくる武具はどれも、本来であれば家宝として祀り上げるほどの逸品ばかり。最近では【アガシオン】という信じ難いほど優秀な使い魔を購入できるようにもなった。
今もつくづく分からないのは、いったい彼らは何処から来たのか? という事だ。この高位異能者の量も信じがたいが、しかしそれ以上にこの技術は一体どこから産まれてきた? 異能者と違い、こればかりは無から突然発生するわけにもいかない。彼らの中にも先達や師、先人の智慧があったはずなのだが。
だがそんな疑問も、この現状を見れば圧倒的な喜びに押し流されてしまう。
今日もなんと休日だ。ガイア連合の流入で仕事量が減り、最近は恐ろしい事に一ヵ月に一日も休みが取れるようになったのだ。過去の私が見れば驚愕で顎を外すだろう。
「……どうしましょう、やる事がありませんね」
ガイア連合の働き方改革とかで、この日は家で書類仕事をするのも禁止されている。しかし根っからの仕事人間であった者としては、正直暇でしかたが無い。
「……ジュネスでも行きましょうか」
ただの視察では? と思いかけたが、どうか許して欲しい。本当に何もやる事が無いのだ。
『everyday young life ジュネス~♪』
デパートのバックヤード、そのさらに奥、隠された通路の先に。
余人には知られることの無い本当のジュネス、通称【裏ジュネス】は存在する。
「どうも皆さん、調子はいかがですか?」
扉を開くと、内部は高度な機械や配線がのたうつサイバーチックな空間が広がっていた。これが裏ジュネスの一部、通称【モニタールーム】。壁一面に設置されたモニターたちが放つ青い光が、ぼんやりと部屋を照らしていた。
配線に触れないよう慎重に部屋を渡り、次の重厚な木の扉を開く。先程とはうって変わって優しい暖色の光に、嫌味にならない程度に高級な家具たち。とにかくくつろげる事を念頭に置いた、【休憩室】だ。
「おお、社長。どしたの? なんかお仕事?」
「いえいえ、ふと皆さんがどうしてるか気になったもので」
ゲーミングチェアが動いて、一人の少女がこちらに声をかけて来る。長く伸ばした黒髪に、ゴテゴテのヘッドホン。この地域一帯のモニタリングを担当する姫路さんだ。
「わ、竈門さん! 今日はお休みですよね?」
「……社長、ワーカーホリック。たぶん、休日なのにやる事なかった」
ピンク髪の元気そうな少女、夢咲さんも立ち上がって挨拶してくる。姫路さんが皮肉を言うのはご愛嬌という奴だ。
「……まあ、姫路さんの仰る通りです。正直、降って湧いた休みを持て余してまして。軽い視察のようなものですね」
彼女たちは、元々我々の一族が抱えていた異能者たちである。ほんの僅かばかりの霊能を持って生まれ、死力を尽くしてなんとか低級悪霊を祓えるか、といったレベルの。
「…………」
彼女たちも、かつてはこんな顔では無かった。もっとこの世の全てを恨み、ただ死の恐怖に怯えるだけの表情をしていた。姫路さんなど、一度自殺未遂を起こしている。
霊能持ちである彼女たちは、死ぬまで悪霊と戦い、本当に最悪の場合は人柱として捧げられることを義務付けられていた。その重すぎる使命に少しでも報いようと支援してきたが、彼女たちからすれば何の慰めにもならなかっただろう。家畜である自分たちを肥えさせている、程度にしか感じなかったはずだ。
「調子? いやー、もうガイア連合さまさまって感じです! この服とかさー、ただの服! って感じなのに守護の力がギチギチに詰まってて! 低級悪霊とか、これに触れただけで蒸発しちゃったもん!」
「うん。あと、【アガシオン】が強すぎ。こいつを適当に体当たりさせてるだけで餓鬼が死ぬ。なのにマッピングも回復も盾役も出来て、もうこいつ一人でいいじゃんってなる」
かつて死んだ目をしていた彼女たちが、今はこんなにも生き生きとした表情をしている。それだけで、救われた気分になってしまうのはどうしてだろうか。
「うんうん、特に問題ないようですね。最近は【カマドガミ】様からご神託を頂く事も増えてきました。これもひとえに戦ってくださる皆様のお陰です」
「いや。ガイア連合の、お陰」
「ええ、もちろん。しかし、その支援を力に変えてくださっているのは皆さんです。何かご不満があれば、何でもおっしゃってくださいね」
つくづく、ガイア連合には頭が上がらない。あの【稲荷神】と、そしてその氏子の少年と接触できたのは我が人生最高の幸運だったと言えるだろう。
「…………」
ただ。
人間の欲には限りが無いもので。
「ああ、それと……もう一度お聞きしますが、
少し声色を変えて尋ねると、彼女たちの表情もすぐに切り替わった。戦士としての顔から、ただの幼い少女としての顔だ。
「ぜーーーーーーーーーんぜん駄目なんですけど!!! みんなすっごい美人な女の人連れてるし、そもそも私たちの事なんて眼中に無いですよう!!」
「うん。敗北感、パない……。そもそも、私たち経験不足。手練手管、が、足りない……」
「うーん。ですよねぇー……」
現人神とさえ思える、超強力な異能者たち。
妻などとんでも無い、妾など贅沢な事は言わない。せめて彼らの血を少しでも取り込むことが出来れば、それだけでこの先百年の安寧を得られると思うのだが……。なかなか上手く行っていないようだ。
【稲荷神】さまを通じて、依頼によってガイア連合員を呼び出すことには成功している。しかしその後がどうにも続かない。彼らは霊能者と思えないほど常識的であり、善良であったからだ。他家の端女なんざ、適当に孕ませても誰も文句言わねえだろ的な思考はしていなかったのだ。
善良である事自体は素晴らしい事だが、しかしそこは手を出して欲しかった。我々は誰を孕ませようが諸手をあげて歓迎したのに、まさかこんな裏目の引き方があるとは。人生は奥深いものである。
「彼は駄目なんですかー? あの、元々うちとガイア連合を繋いでくれた人! あの人ってうちの高校通ってましたよね?」
「……貴女、次にそれ言ったら殺されても文句は言えませんよ」
あの【稲荷神】の氏子に手を出すなど、想像するだけで恐ろしい。そんな事をすれば、あの女神がどれだけ怒り狂う事か。ありとあらゆる最悪の想定をしたとしても、それを遥かに超える大災厄が我々を襲うだろう。
「はーい……まあ、そりゃそうですよね……」
あの二人と出会えたことは、我が人生で一番の幸運だった。しかしもし、それを更に超える幸運を手にしていたら。少年が神に出会うより早く、彼を見つけられていれば。きっと我が一族は1000年の繁栄を約束されていただろう。
「うう……もう女としてのプライドを粉々に砕かれ続ける地獄は嫌ぁ……。そもそも私、幼い頃から修行漬けだし……化粧とか、やっと最近覚えたのに……」
「同感……超同感……」
いかん、地雷に触れてしまった。
私の休日の残りは、鬱々とした少女たちをあの手この手で慰める事に費やされるのだった。
まったく、なんて幸せな休日だろうか。
【お狐様の場合】
「わらわ、京都へ出かけるの巻なのじゃ」
クールな都会派フォックスが京都駅に登場じゃ。最近のトレンドをバッチリ取り入れたファッションに瞠目するべし。オフィカジ? オフィスカジュアル? まあ何か分からんけどそういうやつじゃ。
「うーむ、雑多な欲望の匂い。木っ端程度の霊能すら持たん雑魚どもが今日も元気じゃのう」
昔を思い出すのう。良い事じゃ良い事じゃ。
最近はゲートパワー(GP)がガバガバになってどこも色々苦労している様じゃが、まだ一般人まで被害は及んでおらぬようじゃの。みな平和ボケした顔をしておる。よしよし、わらわはこういう欲にまみれた街が大好きじゃぞ。近くの大阪もなかなか良かったのう、見るからにMAGが濃くて……。
人間が元気だと嬉しくなるのじゃ。わらわの好物は低俗な欲から生まれるMAGじゃからな。人間で例えると、牧場で牛が元気にしてるのを見るくらい嬉しいのじゃ。
どれ、小腹が空いたから名物でも食べるかの。
「この、八つ橋饅頭? を、8つ……。ん? これ何円札じゃ? 1000円札と10000円札の区別が未だにつかんのじゃ。え? カード? いや、わらわペイペイとかそういうのはちょっとよく分からんから……」
ふう。京都名物を一人でも買える。それが神ということじゃ。
まあ……人間じゃわからんかの、この領域(レベル)の話は。わらわは現代社会に生きる怪異じゃからな。これくらい朝飯前じゃ。
そのまま駅の中をブラブラする。平日という事もあり、周りはサラリーマンか観光客の二択じゃ。スーツ姿のやつらは何処となく元気が無さそうじゃ。社畜という奴じゃな。不景気か?
「人間はすぐコストカットしようとするから嫌じゃのう。饅頭もなぁ、前は人間の生首を景気よく捧げてくれとったというのに……。まあ美味いから許すが」
鎌倉時代はそこら辺ゆるゆるで楽しかったのう。門の前を通った僧侶は殺す! 乞食は弓で撃って訓練! 死んだ奴は頭使ってサッカー! あまりに倫理が無くて、見てて面白かったもんじゃ。
現代の日本に足りてないのは、そういうバイタリティーなのではないかの? 年収一億円(予定)狐が説く、蛮族に学ぶ殺し方の教え。受講生はいつでも募集しておるぞ。
饅頭をむしゃむしゃ食いながら大通りへ。これ美味いのう。わらわ大食漢じゃから、一人で8箱全部食べちゃうもんね。
「お、タクシー。おいコラ、止まれ、止まるのじゃ」
手を挙げたのに減速する気配が無いので、やむなく姿隠しの術を解除して姿を見せる。急に絶世の美女が現れてビックリしたか? わらわを運べるという最大級の栄誉に感涙してもよいぞ。
「伏見稲荷まで」
「はいはーい。いやお客さん、美人さんですねぇ。私ビックリしちゃいましたよ」
「伏見稲荷まで。『わらわ、無駄口は好かんのう』」
「はい……」
ちょっと虚ろな目をした運転手が車を走らせる。図にのりおって。そういう事をいう奴は一人で良いんじゃよな。
しばらく昔の町並みを残す古都を走り、車は目的地に到着した。
「ほれ、代金じゃ。釣りはいらん。悪いが足りんかったら諦めろ」
札を何枚か適当に引き抜いて渡す。わらわの秘儀、ちょっと多めに払っとくの術じゃ。およそ5000~50000円、ブレ幅が大きすぎる禁術じゃが、まあ足りんって事は無いじゃろ。知らんけど。円なんて将来紙くずじゃからの、わざわざ覚える気にもなれん。
「ふう……あー、気が進まんのう」
日本三大稲荷、京都伏見大社。各地に点在する稲荷神社の総本宮。古くは奈良時代から存在するこの神社には、しかしそれよりも更に昔からある神が鎮座していた。
人間に名付けられた名は【稲荷大明神】。日本神の中でも強い力と発言力を持つ、わらわの上司である。
「嫌じゃなー、マジで。高天原って超がつくブラック企業じゃからなあ……なんでわらわ、わざわざ休日にこんなことしてるんじゃろうか……」
はるか古代から存在する我ら日本神話体系に労基は無いのじゃ。パワハラセクハラ当たり前、面子の張り合いでうっかり殺しちゃう蛮族社会なのじゃ。正直顔を合わせたくない。
でものう……ここで一度上位陣と顔つなぎしておかないと、日本神の封印が解かれた時に恩が売りにくくなるんじゃよなあー……。
望むことなら、日本神の封印など解きとうなかったのじゃ。奴らが永遠に封印されたまま、生まれる信仰の空白地をわらわが食い荒らせればそれが最善。日ノ本の最高神わらわ、胸躍る響きじゃのう。
しかし大和神どもはガイア連合にも接触しておるし、何より奴らは本当に生き汚い。封印が破壊されるのはもはや秒読みじゃろう。
「ガイア連合と日本神たちは近い将来かならず協力関係を結ぶ……が、そこが狙い目じゃ。大和神たちはガイア連合を取り込みたいじゃろうが、神主の性格を考えれば奴が天照に降るなど有り得ぬ」
正直に言うと、神主がどう動くかはあまり読めておらぬ。
人間の悪性に通じたわらわをして、あの怪物の思考は読み切れぬ。しかし、あの男は生まれながらの超越者……覇王の気質じゃ。人間としての尊厳を重視し、神に媚びへつらう事を酷く嫌うじゃろう。
となると、大和神たちとガイア連合はほどほどの距離を保った緩い協力関係になる。取り込みたい日本神群と、距離を保ちたいガイア連合。わらわはこのギャップに商機を見いだした。
「日本神話との折衝を担う……ガイア連合の【幹部】。そこまで我が氏子が行ければまずまずといったところかの」
大和神たちは上手くガイア連合から利益を得られて良し、ガイア連合は交渉の面倒ごとが減って良し。そしてわらわ達も、その狭間で利益を得られて良しの三方良しじゃ。商売とはみなが得するものでなくてはのう。
……まあ、その為にはわらわ達の存在感を今の内からアピールしていかなくてはいけないんじゃがな。
幸いにして、ガイア連合の方で我が氏子はそこそこ注目されておるらしい。『積極的に働いてくれる、幹部志望の有望な若手』とな。幹部やる気があるだけで評価が高くなる……ガイア連合内の人事はユルユルなのじゃ。超一流の退魔組織が大学サークルのような運営をするでない!!
「……こほん。まあ、我が氏子が頑張っているのじゃ。祭神たるわらわがそれに応えなくてどうする」
マジで気が進まんが、まあ仕方ないのじゃ。【稲荷大明神】さまに挨拶しに行くのじゃ……。あの人、前は普通に異教徒の踊り食いとかやってイケイケじゃったからのう。うう、苦手意識じゃ。
【狐憑き(灰谷)の場合】
「ガ~~イアッアッアッア、ガイの【タルンダ】が刺さるようではまだまだガイねぇ……」
「ぐっ……」
「ガ~イガイガイガイ、無駄ガイよぉ~~~~っ!! ガイは神主自らが作った『耐久・デバフ特化モデル』! ガイの呪眼からは何人たりとも逃れる事は出来んガイィッ!」
「ショタオジぃいいい! もっと他にする事あるだろぉ……っ!」
「死ねェッ! オマエの薄汚れた小腸を地べたにぶちまけるガイ~~~~~~~~ッ!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
死の安らぎは 等しく訪れよう
人に非ずとも 悪魔に非ずとも
大いなる意思の導きにて (ショタオジボイス)
「ク、クソゲ~~~~~~~ッ! 何だあれ、いくら何でも性格が悪すぎるだろ!」
ショタオジが片手間に作った、覚醒者向け修行場。名を【試練の塔】。ここをクリア出来たら上位層の仲間入り、と転生者間でゆるく囁かれている人造ダンジョンである。入場料無料、アイテム貸し出しあり。達成フロアに応じて報酬も出るし、人造なので死んでもすぐ蘇生可能という修羅勢に大人気のレクリエーション施設だ。
一週間に一度の休日。暇つぶしとしてソロ攻略していたのだが、順調に行けたのは序盤だけ。30Fのフロアボスである【がいあ太郎】は明らかに度を越して強く、哀れにも惨殺されてしまったのだった。なんだあいつ、ワンピキャラみたいな笑い声しやがって……!
ちなみに道中は「ケヒャア~~~~ッ! あなた、最悪な死に方をしますよぉ……この私に全身の血液を吸い取られて失血死というねぇえええええッ!」と襲い掛かってくる吸血鬼とか、「ゲ~スゲスゲス、オイラはあなた様の味方でヤンスよぉ……? オイラをフロア終点まで連れて行かないと扉は開かないでヤンス……ヒャアッ! 隙を見せたなァッ!? 死ぬでヤンス~~~~ッ!」と後ろからナイフを振りかざしてくる小男とかが居て本当に最悪だった。これ作った奴の性格イカれてるよ。
「さ、最低の気分だ……。今日はもう温泉入って帰ろう……」
あークソクソ。二度とやらんわこんなクソゲー。
…………。
…………。
「えーと、じゃあ次の【所持品】はデバフ対策に【身代わり人形】をいくつか入れて……【チャクラウォーク】があるからMP回復はもうちょい削っていいな……」
畜生、どういう理由かは分からんがとにかく止められない。
身を起こして、次に持っていく装備の点検を始める。持ち込みアイテムには容量制限があるから、アイテムを上手く駆使するのも攻略のコツだ。回復アイテムは特に容量を食うので、このバランス調整が難しい。
人間の性とは悲しいもので、クソゲーであればあるほど止められなくなる時があるのだ。
次はあのゆるキャラみてえな見た目した畜生に一泡吹かせてやるからな……。
「くっ、デバフが効かんガイ……下等生物なりによく知恵を絞ったガイねぇ。これでこの勝負、ガイが圧倒的に不利……とでも思ったガイかァ~~~~ッ!? 獣が狩人の言葉を信用するとは、やはり人間は愚かな下等生物ガイィッ! ガイはデバフ特化でも何でもないガイよお~~~ッ!? お前のように見当違いの対策をしてきた小賢しい愚者向けに搭載されたガイの新機能、【スーパーガイア砲】を食らって塵も残さず消し飛ぶガイ~~~ッ!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「ガ~~~イガイガイガイ! このガイが一つだけ背負う罪……。それは『強すぎる』という罪ガイねぇ~~~! 雑魚の悲鳴は心地いいガイィ……ッ!」
その後も「命乞いに耳を貸すなどァアアアッ! 獲物を前に舌なめずりは三流ガイよォオオッ!?」「お前の弱みと性癖、全部知り合いにばら撒くガイ。降参しなければこのボタンで……おおっと手が滑ったガイィ~~~ッ!!」などと、ショタオジの『だって悪魔と戦うなら精神攻撃に慣れといたほうが良いじゃん』と言わんばかりの下衆の極み戦法にさんざん翻弄され。
結局、俺があの畜生ゆるキャラを抹殺したのは日が暮れてからだった。
「なんか、すげぇ勿体ない休日を過ごした気がする……」
精神的疲労が全く取れてないんだけど。来週からは何かほかの所行こう……。
…………。
「あ、美大生さん? いや、あの塔ってどう攻略してるのかを聞きたくて……あ、良いんですか? はい、じゃあ来週一緒に……」
人間の性とは悲しいもので (以下略)。
【狐巫女の場合】
え、新商品のロールケーキ!? ううむ、これは食べざるを得ませんね……。 むう、この和菓子屋も良い感じです……。ずんだ餅のパフェ!? なるほど、そういうのもあるのですか……!