世界の背表紙で、君と踊ろう   作:厳冬蜜柑

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あとがき

 最終話あとがきにも書きましたが、ここまでお付き合い下さった皆様におかれましては、ありがとうございました。

 ここからはあとがきとして、この作品に関する動機とか振り返り、主人公のキャラクター造型に至った経緯などをつらつらと書いていきます。

 

 

 

1. 動機

 基本的に小説情報部分に書いている通りではあります。

 まず一つ言いたいのは、リコリコが素晴らしい映像作品であったということです。キャラクターデザインや作画全体もそうですが、自分が一番優れていると思ったのはキャラクターの心理描写です。特に三話、九話、十話、あと十二話の吉松との一連のやり取りは素晴らしかったですね(「心臓が逃げる」も含めて)。キャラクターの心理と、そこに合う形の映像表現、劇伴も。全部合わさって、個々のキャラクターの揺れ動く心境や固い意志、そして(特にたきなの)マインドセットの変化や成長と、余すところなく描けていたように感じます。

 あと、自分は一話の千束のド頭のモノローグが好きです。あの落ち着いた声とその中で跳ねるような調子の語り、そこの中で、あの世界が抱える不穏さをさりげなく表現していたり。そしてその一節の「大きな街が動き出す前の~」の部分が最終話の真島との会話で引用される対称性。これも痺れましたね。

 と、あの作品はいいところがたくさん詰まっていると思ったのですが、自分の中で不足を感じた部分もありました。まあ、そういうところがあるからこそ創作意欲が湧きあがるわけでもあるんですが。

 

 大きく言えばそれは、作中の各話のあとがきで言及した通りです。

 

 一つ目、千束が助かった経緯の中に、彼女の意思が置き去りになっていること。最終的に彼女は自分が助かったことを知ってから前を向きますが、そうはいってもそれは彼女の選択によるものではないんですね。つまりあの劇中を通して、彼女は「何も変わらなかった」。彼女の精神性や人格は初めから完成しきっていて、恐らく手を入れる余地はなかったのでしょうが。ただバディ物を謳って、たきなの変化や成長にかなりスポットが当たった中で、千束は主人公でありながら、舞台装置になってしまったようにも思えました。それをどうにかしたかったのが一つ。

 

 二つ目が、原作十二話の展開。特にクルミがやった誤魔化しの方法ですが。あれで「なーんだ、演出か」と納得する方もする方ですし、それで結局DAのこともですが、延空木事件全体がうやむやになって、日本は何も変わりませんでした、というのは、各キャラクターの奔走や努力による結果としてそれでいいの? という引っかかりもありました。あそこまでやったのなら、何か変化はあって然るべきで、ただそれはイコールで悪役である真島の言い分を通すことにもつながるから、そのままストレートなものであってもいけない。つまりストーリーの建付けとしてはああするしかないんですが、とはいえもうちょっとなんとかならなかったかと思わないでもありませんでした。

 

 あと、細かいですが三つ目が、千束真島戦、二回やる必要あった? って話です。どっちか一つにまとめるべきだったのではないかと思います。最終的に花火で〆というのも苦し紛れな感じがしないでもなかったですし。

 

 本作を書いた動機はつまりこの三点で、この部分をうまく再構成して自分の納得のいく「リコリコ」を作り上げたかった、という思いが出力されたのがこの話になります。

 

 

 

2. 作品の構想、またはなぜオリ主ものにしたのかの釈明

 リコリコという作品は、実際のところ完成度が高いです。キャラクターの役割はしっかりしていますし、誰かを強引に割り込ませると話は破綻しかねない。オリ主を入れるのは基本的には悪手になる構造の作品だと思いはしました。

 ただ、今作の狙いとして「千束のマインドセットを変える」という目標と、「原作十一話から最終話に至る展開を捻じ曲げる」という目的の両方を達成するためには、どうしても作中の人物だけの力では不可能だと言わざるを得ませんでした。特に前者が問題で、原作の味方陣営の登場人物の中でメンタル的には最も強く、しかも各キャラの関係性の中でもカースト最上位に位置する千束自身の考えをどうにか変えさせるのは作中のキャラクターの解釈を守る限りにおいてはかなり厳しいものがありました。

 

 一応選択肢はもう一つだけあって、つまりそれは「原作十三話において千束を救えなかったIFたきなを逆行させて千束を救わせる」という構想です。ただこれはこれで、おそらくたきなの性格上かなりの視野狭窄に陥ってしまう危険性が高いこと、そしてこのやり方だとなんだかんだとDAの価値観に染まり切ったたきなが後者の展開をどうこう出来る気がしなかったという二点で、あきらめざるを得ませんでした。

 ……そして実はこの発想ですが、先達がいたりします。露骨な誘導はしないですが、このサイトを探せば見つかります。ということでその二番煎じになってしまってもな、というのも見送った理由です。

 

 そんなこんなで、この作品はオリ主ものになりました。

 そしてその流れからは当然、この条件の両方を満たすことのできるオリ主を造り、その活躍で今作の構想を完遂させることが当初の目的となりました。

 

 

 

3. 主人公のキャラクター造型

 実は最初の構想では、主人公は女性でした。

 ご存じの通り彼の名前は「真弓隼矢」なのですが、最初期は「○○マユミ(漢字は当てる前)」と下の名前が「まゆみ」の女性を想定していました。この名前の「まゆみ」は、錦木千束の名前の元になった「ニシキギ」という植物の近縁種である「マユミ(『真弓』あるいは『檀』と字を当てる)」という植物から取りました。

 花言葉は、「あなたの魅力を心に刻む、艶めき、真心」。特にこの「真心」の部分を千束との対照的なポイントとして取り上げつつ、千束と似た価値観を持つ人物として造型していきました。

 主人公が基本的にウェットな感じの感情表現を多用したり、全体的にちょっと女性的な感性(色彩の表現にうるさかったり、服飾にこだわったり)を持ってたりするのは、(自分の作風や趣味も含まれているにせよ)この最初期のプロットの名残でもあります。

 これが男性に変わった理由は、実は最終話の展開が不自然でなくなるようにという一点だけだったりします。つまり最終局面、千束の代わりに真島とドンパチさせることになったときに、完全に非戦闘員の女性を真島の前に持って行くのはいくら何でも話の流れとして無理を感じました。言ってみればミズキを真島とバトらせるようなものです。いやもっとひどいかも。とまあそういうわけで、だったら後方人員であっても、最低でも男である必要はあるよなという、ある種逆算によってオリ主は男性に変わりました。

 「隼矢」という名前は、その後に考え付いたものです。「弓」と対になる「矢」という漢字を入れることと、あと適当にかっこいい感じの名前を適当に考えてつけた結果だったりします。

 

 そして、主人公の職業として公安の捜査官を選び、またその技能としてITセキュリティのスペシャリストを設定したのはどういう理由あってのことなのか。

 まず前提として、主人公を前線でドンパチするスキルを持った人間としては絶対に設定してはならないという意志がありました。理由は三つです。

 一点目。主人公も前で戦える人物にしてしまうと、主人公陣営の手数が増えて、原作の話の流れのままだとイージーモードになってしまうこと。

 二点目。そしてそれを解消するためには敵にもオリジナル要素を加えなければならず、それを自分ではコントロールできそうにないと思ったこと。

 そして三点目。オリ敵 vs オリ主の構図を作ってしまうと、話の焦点がブレて、本来の自分の描いた構想とはかけ離れた作品になるであろうこと。

 構想破綻からのエターとか、自分の書きたいものではないところに話の流れが行ってしまうのは完全に本意ではないので、この選択は排除されました。

 そして、その結果主人公をリコリコで活躍させることや、真島の狙いを挫かせるために必要となるスキルを考えていった結果、最終的にこのスキルセットと経歴に落ち着いたというのが全体的な経緯です。

 

 断片的にしか描写されることのなかった主人公のITスキルについてですが、ロボ太より上でクルミより下(オシント関連のスキルだけはクルミと互角かやや上)という設定です。場合によっては番外編で書くかもですが、公安内で腐ってた時代の主人公は勤務中に適当に仕事切り上げつつよそ様のWebサービスのバグバウンティーで金を稼ぎまくってたりしています。rascalとしての彼は主にこういうホワイトハッカー的な活動と、野良CTF大会を荒らしまわったことでそこそこギークの中では有名、と言うことになってます。CVEの報告とかもしまくってたり。

 というか学部二年でSECCON(国内最大のCTF大会)に出てしかも個人で優勝するって自分で設定しましたがだいぶこいつ頭おかしい技術力です。多分blackhatのDEF CONでも個人で上位に食い込みます。優勝ワンチャンあるかも、ぐらい。クルミ? 出るわけないでしょうが出たら個人で余裕で優勝でしょうね。勝負にもならないでしょう。

 

 あとは、作中では基本的に描写しなかった(一部出てきましたが)彼の容姿に関する設定を、一応。

 身長は、大体172cm程度。千束より10cm程度高いです。真島よりは低い(真島は多分身長180cm程度?)想定で書いていました。

 体型は、やややせ型。非戦闘人員らしく筋肉量もそこまでないですが、しかし真島との最終決戦のとおり足は速いという特長があります。

 髪色は、かなり濃い、ほとんど黒に近い焦げ茶。つまり大多数の日本人と同じですね。

 そして顔つきは、作中でも何人かに言われているとおり、かなりの童顔です。彼自身の年齢は二十三歳ですが、髭が薄い体質も合わさって、大体の人には十八、九、あるいは服装によっては十六、七に見られるほどに若作りです。それに加えて、一応客観的に見て整った容姿をしていたりします。まあイケオジと美女美少女勢揃いのリコリコメンバーの中に混じってはギリギリつり合いが取れてるかどうかぐらいですが。

 

 

 

4. 振り返り、反省点など

 これらの情報を踏まえて、総体としての振り返りと反省点を。

 まず全体としての反省点は、原作の話の流れをそのまま追う場所が多すぎたことです。だったらアニメの録画でも見ればいいじゃん、みたいなレベルの場所が何か所かあって、これは書いていても心苦しいし、読んでいる読者からしてもつまらないんだろうなぁ、と思っていました。ただそこに主人公が居合わせること自体が後の伏線になったり、そもそも原作の話の流れを追いつつもちょっとの変化をもたらすのが作品としての狙いだったりと、これは構想の時点からの構造上の問題でもありました。

 この問題が出てきてしまったのは、具体的には、原作二話(3,4話)、五話(9,10話)、七話(14,15話)と十一話Bパート相当部分(24話)がそうですね。ちょっとは主人公がいる意味を持たせるために展開に色をつけたりはしたのですが、後ろの展開が完全に定まっている以上それで何かが変わるわけでもないので、ちょっと苦し紛れな感じになってしまった気もしています。

 

 その代わりといってはなんですが、クルミとの掛け合いのところは自分としてはいい感じの出来になった部分が多かったような気がしています。主人公が情報技術者なので、専門用語バリバリでクルミと会話ができること。それと、クルミとは旧知の仲という設定にしたことで気の置けないやり取りがポンポン繰り広げられるようにできたことが、いい方向に作用したかなと。最後、千束を救うための戦いに挑む主人公の後押しをクルミがするという展開は、書いていて自分でも会心の出来だったかなと思っているぐらいです。

 逆に言うとクルミの露出が多すぎて、本来千束にこそ当たるべきスポットライトがちょっと分散してしまったかもという反省はありますが。とはいえ特に十話からの展開は主人公は千束しか見ていない勢いで千束にフォーカスしているので、そこでバランスが取れているのではないかな、と。

 

 次に悔やまれるのが、DAのやり方に横やりを入れたことがどのような変化をもたらしたかの描写が、やや駆け足になってしまったこと。

 主人公の行いの結果、本作のDAは少し今後のやり方を変えるようになります。公安や内調のあたりと連絡をより取って、ためにするような過激なやり方での犯罪者の予防的排除の路線からは少しだけ脱却していくことになります。そしてその連携の中の中核として、主人公や喫茶リコリコがそれなりに重要な役割を果たしていく、というのが、本作の将来展望です。

 もしかしたらこれは番外編で描写の補足をするかも。なぜならそれこそが、主人公がDAが支配する日本に対して出した答えであって、そして作中日本において、主人公が果たした明白な役割のうちの一つとなるからです。

 

 そして最後は、リコリコメンバーの描写の数とかスポットライトの当て方に明確に差ができてしまったこと。つまり、千束・クルミ・ミカの三人は結構フォーカスできたんですけど、たきなとミズキがちょっと空気になってしまったのがよくなかった。特にミズキはヤバいです、全然書けなかった。まあ原作アニメでもあんまりミズキって出番がない(クルミズでクルミに茶々入れる役どころぐらい)んですよね。そこへきて主人公がクルミとつるむ役どころになったのでますますミズキの影が薄く……反省しきりです。

 たきなに関しては、ちょっとしょうがない面もあります。なぜかと言うと、たきなを成長させて、そのマインドセットを変えさせるのはあくまでも千束であって、主人公であってはならないんです。なので主人公はあまりたきなの内面に踏み込めないし、踏み込まない。それは構想時点からの一貫した方針でした。そうなると、主人公にとってたきなはリコリコメンバーの一人ぐらいの位置づけになってしまうわけです。おそらくたきなから見た主人公もそうでしょう。千束を中心とした両翼みたいなものです。

 そういう意味では、オリ主ものと言いつつも、結局この小説の主人公は千束だったとも言えるかもしれません。隼矢くんはあくまでも語り手だということです。まあ最終話だけはそうでもなかったですが。

 

 

 

5. あるかもしれない質問とその答えについて

 各話あとがきである程度のエクスキュースはしているのですが、特に余韻を考えて一切何も書いていない最終話周辺についてと、よりメタな事情について、持たれるかもしれない疑問とそれについての答えを書いていきます。

 

Q1. 真島千束第二戦を主人公に振り替えたのは何故か

A1. 千束にとってのラスボスは真島じゃないと思っていたからです。

 これは原作アニメからそう思っていて、真島って所詮千束からしたら「ぽっと出の手ごわい悪人」なんですよね。まあ趣味が合ったりとか、敵同士だからこそ遠慮を全くせず口汚く罵りあったりとか、そういう接点を作って何とか原作は因縁を演出していましたが、それにしたって千束の人生において真島の存在って別にそこまで大きくないわけです。初対面の時なんて電波塔に巣食うテロリスト集団のone of themでしかなかったわけですし。

 だったら千束にとってのラスボスって誰? となると、やっぱりヨシさんだと思うんですよね。それは憎むべき敵かどうかという話ではなくて、自分にとっての人生の指針になったと思っていた「救世主」で、自分の幼少期において、或は前半生における絶対的な憧憬の対象で、でもそれは幻想の上のもので、自分でその幻想には決着をつけなければならない、という意味でのラスボスです。原作アニメでの決着のつけ方も悪くはなかったんですけど、やっぱり自分の手で自分の思い出に幕を引く方がよいのではないかと思って、千束には明白にヨシさんに「さよなら」を言わせることにしました。

 そしてそこで彼女の物語は実質的に終わった。それ以上は彼女にとって蛇足にしかなりえない。そうなると、最後の宙に浮いた延空木にいる真島の扱いは、やはり銃取引(本作では武器取引)の追跡をずっとしていて、その策謀に常に相対し続けた主人公こそが、前に出て話をして、決着をつけないといけないのではないか、と。最後の展開はそういう意図がありました。

 そしてもう一つ。千束が原作において真島諸共延空木から墜ちる選択をしたのは、彼女が最終的にはもうそこで死ぬと思っていた、諦めの極致だったからだと思うんですね。

 なので、本作のような展開では千束はああいう戦い方はできない。真島を落とすことはしないはずです。だってあんな所から落ちたら普通死ぬし。そうなると、千束では真島との最終的な決着をつけられないわけで、主人公がああいう形で真島を延空木から落とす展開になった理由も、そういうところにあったりします。

 

Q2. 千束といい勝負できる真島になんで主人公が善戦してたのか

A2. 主人公もプチ覚醒してましたが、それ以上に真島が最後の瞬間まで本気ではなかったからです。

 主人公は非戦闘要員だというのは真島はわかっています。そこへきて真島自身が本気で殺しにかかるというのは、彼からしてみれば「バランスが悪い」と思うはずです。特に自分が招いて、そして話をして、一応主人公のことは真島は気に入った、という描写をしているので(主人公は一貫して真島許すまじだし、嫌ってるままですが)。そして真島は気に入った相手についてはリスペクトします。つまりバランスを取ろうとする。だから彼は敢えてセーブをして、主人公に立ち向かわせた。その結果三十分抗いきったら大人しく爆弾の時限装置は解除していました。

 その後主人公がプチ覚醒して、いきなり千束の二段階劣化ぐらいの動きで弾を避け始めた時には真島も面食らったものの、しかし彼はそれを見てギアを一つ上げました。逆に言えば主人公の覚醒状態も真島が一段階ギアを上げた程度で拮抗する程度でしかないわけです。まあ真面目にシングルコンバットしたのなんて主人公にとってはこれが初めてですし、避けられても弾当てられない主人公ではどの道真島には勝てません、そのままでは。

 しかし最後の一瞬の交錯で、主人公は(手心を加えていたとはいえ)真島の裏を掻ききりました。それは主人公がマージンを捨てて死中活を求めたからなんですが、逆にそうなると流石にまずいと言うことで、真島に本気を出させてしまった。主人公の勘が働かないぐらいのスピードで、左手でクイックドローして主人公の右肩を撃ち抜いた。それでああいう展開になりました。

 ちなみに主人公が再起動してからの真島は完全に本気でした。本気で主人公を振りほどいて、あわよくば殺そうとしました。それでも主人公の火事場の馬鹿力が上回った形です。おかげで肩が外れるわ、出血がひどくなって直後に死にかけるわとロクなことになってませんが、ああしなきゃ彼は死んでたのでしょうがない。

 

 あと、もう一つ。これは感想でいただいて、結構鋭いところを突かれたような気がしたので。

Q3. 真島の言い分に、主人公が一部共感した(ように見えた)のは何故か

A3. 作者の力量不足もありますが、その主たる要因は、主人公がDAに対してイライラゲージを溜めていたからです。

 これは作者の書き方が悪かったかもしれません。主人公の出した最終的な結論は、「真島の語る正義は否定できない。だからその存在は認めた上で、自分は自分の正義でもって、真島のやり方を否定しよう」というものでした。

 じゃあなんで真島のことを完全に切って捨てられなかったのかと言えば、主人公がDAに懐いている蟠りが原因です。これも番外編案件かもしれないので、かいつまんで説明します。

 主人公が勤めている公安外事第五課(非実在組織です。実際の公安は外事第四課までしかない)は、国内外問わずテロ組織やそれ以外による広域犯罪、組織犯罪の兆候を掴んだり、動向を探ったりする仕事を主としています。サイバーテロに対する対策とかもそこには含まれています。

 この辺りの領分は結構DAと仕事が被るんですが、主人公がその仕事の中で経過観察を決めたり、或はテロ等準備罪(最近話題になった例の法律)の容疑で行けそうと踏んで逮捕状を取ろうをしたときに、普通にDAが先手取って殺しに行ってるんですよね、相手を。つまりDAが何の法的根拠もなしにバンバン人を殺してる現場を主人公は腐るほど見てきてるわけです。恐らく真島が今回の事件で直接殺めた数のざっと十倍ぐらいの人数がDAに始末されているのを見ています。しかもそれを、組織に盲目的に従わせるように「教育」した少女を動員してやらせてるってんだからなおのこと頭にくるわけで。本作二話目のリコリス(=たきな)を見た時のビビり方は彼のそれまでの実体験故のことだったりします。

 しかもそれで治安自体は良化してるからやるせない。行き場のない鬱憤はたまる一方で、真島にはそのあたりをうまく擽られてしまったところもありました。

 

 

 

6. むすびに

 とまあ、言いたいことは大体このぐらいになります。

 なので最後に、改めて。

 この作品に興味を持っていただいて、読んでいただいた皆さんにおかれましては、本当にありがとうございました。ご期待に添えたかの自信はなかなかあるものではないですが、楽しんでいただけたのであればこれに勝る喜びはありません。

 或は別の作品を書くようなことがあれば、今回の教訓を踏まえてもっとよい作品を作れればいいかなと考えています。その時にはまたお付き合いくださいませ。

 ただ、最終話あとがきにも書きました通り、もしご興味をまだ持っていただけるようなら、不定期の形ですがアフターを書くのはやぶさかではありません。その時にはどうぞよろしくお願いします。

 

 それでは、またいつかどこかの作品でお会いできれば幸いです。重ねて、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

厳冬蜜柑 拝




(12/29) アンケートについて、締め切りました。ご回答いただいた皆様、ありがとうございました。集計結果と方針について、活動報告に書きましたので、ご興味ありましたらご覧ください。

番外編のご要望はありますか?あるとすればその内容はなんですか? (下へ行くほど自分にとって高難度)

  • 喫茶リコリコ・ハワイ(or宮古島)編
  • 千束視点の振り返り
  • 主人公と楠木との政治的な話(お堅め)
  • ODみたいな日常短編
  • 余りカラミがなかったたきなとの話
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