日が傾き出した頃。
とあるキャバクラ店に、3人の外国人の男が入って行った。
人はショートの金髪の白人で、もう1人は大柄なスキンヘッドの黒人、もう1人はリーゼント頭のアジア系だ。
しかし妙だ。
店のドアには「本日休業」の札が掲げられている。本来なら入店できるはずはない。
男たちが入ると、店内は薄暗く静かだ。
すると、奥の席に1人の男が座っていた。
黒富士の両脇には1人ずつ黒服の組員が立っている。
「座ってくれ」
黒富士の指示に従い、外国人3人組は黒富士の向かいの席に座った。
「知っているとは思うが、
そう、この外国人は
プロの殺し屋である鬼柳に対抗して、プロの暗殺チームを呼んだわけだ。
しかし、黒富士の提案にクリーナーの3人は首を縦に振ることは無かった。
すると、白人の男が口を開く。
「Mr黒富士、ワタシタチワ、マネーヲ先ニモラウ、ソレカラ、仕事スタートデスネ」
片言の日本語で話す白人の男。多少の日本語は話せるようだ。
話には聞いていたが、やはり前金を払わないといけないようだ。
「金額は?」
白人の男が一枚のメモを黒富士に渡した。
そこに書かれていたのは「3000.0000」の数字。
「随分な金額だな?」
「Mr長峰ワ、ソレデOKダシタ。NOナラ、
3千万円という大金。
本来は書類を売って手に入れた金で彼らを雇うはずだったが、その金はホワイトウィッチたちに奪われてしまった。とても雇うことはできないだろう。
クリーナーたちもそう考えていた。
すると、黒富士が黒服の男の1人に向けて頷くと、足元に置かれていた大きなケースを持ってクリーナーたちの前に置いた。
白人の男がケースを開けると、そこには札束が幾つもある。3千万円は下らないだろう。
一瞬クリーナーたちの目が点に変わった。まさかお金が用意されているとは思わなかったようだ。
「これで問題無いな?」
黒人の男がスマートフォンのライトでケースの中を照らすと、白人の男が札束を調べる。
ランダムにいくつかの札束の中身を確認するが、白紙などは混ぜられていないようだ。
白人の男は頷き、ケースを閉じる。シ
「
「よろしい。消して欲しいのは――」
「――
黒富士は頷いた。
「鬼柳を知っているのか?」
「先二、掃除相手、調ベル。ソレハオ金無シデ、ヤリマス」
「そうか。どのくらいで消せる?」
「明日ニハ、デキマス」
「そうか。それで頼むよ」
「OK」
交渉が成立し、黒富士と白人の男は握手を交わした。
そして、クリーナーたちがケースを持って出て行き、それを見送る黒富士と組員たち。
「総長。本当に3千万も良かったんですか?」
「問題無い。鬼柳が終われば、次は魔法使い2人。それが終われば後は消えてもらう。
世界をまたにかける暗殺チームであるクリーナーたちには、当然敵も多くいる。
中には高額な懸賞金をかけてクリーナーの殺害を望む者も少なくない。
それを知っていたために、黒富士は長峰にクリーナーを雇うことを許可したのだ。
それを聞いた組員も納得したが、何処か生返事だった。
クリーナーはプロだ。本当にそう簡単に上手くいくのか、と。