もしぼっちちゃんに幼馴染がいたらというif   作:いっちゃゆ

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ひとりの兄

「ふあーあ」

 

おれは、鳴上湊。この下北沢高校の通う2年のごく普通の男子生徒だ

 

「おはよう。湊」

 

挨拶してきたのは隣の席の青髪の山田リョウ。男みたいな名前だがれっきとした女性だ

 

「おはよう。リョウ。あれ伊地知は?」

 

「虹夏ならもう来る。あとお願いされるかも」

 

「お願い?」

 

「湊くーん!」

 

噂をすればきたが土下座をした

 

「お願いします!」

 

「なんだよ急に。課題ならお前いつもやってくるだろ?こいつより」

 

リョウを指さした

 

「照れる///」

 

「ほめてねぇよ」

 

「いや〜実は、」

 

事情を聞いた

 

「おれにギターをやれ!?」

 

「だって他にいないんだよ〜」

 

話を聞くと伊地知のお姉さん。星歌さんが経営するライブハウス、スターリーで今度ライブするのだがギターのメンバーが失踪したためギターを探しているとのこと。ちなみに伊地知がドラムでリョウがベースだ

 

だが、おれはドラムならできるが弦楽器はからっきしだ。どうやって弾いてんだみんな

 

「無理に決まってんだろ。おれは弦楽器はやったことないんだぞ」

 

ポン

 

「?」

 

「弾いてくれたら私のサインあげるよ」

 

「いらん。それにおれはその日バイトだ」

 

「(。。 )シュン…」

 

「じゃ、じゃあ誰かいない?ギターできる人!」

 

「そんな都合の良い奴いるわけ、」

 

あ、ひとりいたわ。でもあいつ極度の人見知りだし俺以外の友達もいないし。いや、やめとこう勝手に紹介してあいつがバグのようになるのが目に見える

 

「いない」

 

「やっぱそうだよね〜。ねぇリョウどうする?」

 

「湊でも無理ならもう運命の出会いに身を任せるしかない」

 

「そんな都合よく見つかるわけ」

 

1週間後

 

「ん?あぁ見つかったらしいわよ」

 

「え、見つかったんすか」

 

今日は伊地知たちの結束バンドのライブ。なんとギターが見つかったらしい。教えてくれたのはスターリーの店長伊地知の姉の星歌さん

 

「まさかそんな都合よく見つかるとは」

 

にしてもどんな奴だ?

 

「それよりは今日は少し忙しくなるから頼むぞ」

 

「了解です」

 

数時間後

 

「ちょっと出てきてよー!」

 

なにやら伊地知が裏で騒いでいる

 

なにごともなく終わってくれればいいのだが

 

「コーラください」

 

「かしこまりました。コーラになります」

 

おれはバイトをこなしながらあいつらの出番を待っている

 

「次、虹夏たちだ」

 

「結束バンドですよね」

 

「そのセンスはどうにかした方がいいんだけどな」

 

星歌さんほんとは妹大好きのくせに

 

ニヤニヤ

 

「なんだよ」

 

「いえ別に」

 

「次は結束バンドでーす!」

 

ライトアップされるとそこには伊地知とリョウがいたがギターは?

 

まさか逃げられたのか

 

ん?隣にダンボールがある

 

「まさかギターってあれですか?」

 

「はぁ。なんだよあれ」

 

「このギターどっかで聞いた気が」

 

結束バンドはその日インストバンドだった

 

ライブが終わり精算になり結束バンドの精算は友達ということもあっておれが担当した

 

「はいお疲れさん」

 

3人分のコーラを奢った

 

「わぁ〜ありがとう湊くん!」

 

「湊、感謝感激。一生奢って」

 

「アホか!で?もう1人のギターの子は?」

 

「あーその子なら私の後ろに」

 

そういえばピンクの髪が見える

 

ひょこ

 

「ど、どどどうも」

 

「ぼっちちゃん何もしないって〜」

 

「ひ、ひとり!?」

 

「え?に、兄さん?兄さ〜ん!」

 

ひとりはすぐに湊の方に抱きついた

 

「ぐほっ!」

 

「ぼっちと湊って兄妹?」

 

「い、いや違う。幼馴染だ」

 

ひとりを撫でながら言う

 

「へ〜ぼっちちゃんと湊くんが幼馴染だとは」

 

「ひとり、いい加減離れろ」

 

「う、うん、ご、ごめんね兄さん」

 

「ぼっちちゃんなんで湊くんのこと兄さんて呼んでるの?」

 

「じ、実は、わた、私が小さいこ、頃から面倒見てて、くれて下北沢、に引っ越してからも会ってくれて、」

 

「まぁひとりはずっとこんな感じだからな。心配で定期的に会いに行ってるんだよ」

 

「湊くん優しいね〜」

 

「それにしてもひとり極度の人見知りのお前がライブとはな」

 

「だ、ダンボールだったけど」

 

「でも、味が出てた。ナイスぼっち」

 

「いやダメでしょ」

 

「つ、次のライブまでには必ず!」

 

「湊。もう上がっていいぞ」

 

星歌さんが教えてくれた

 

「了解っす。じゃあおれは帰るけどひとりも帰るか?」

 

「あ、う、うん。み、皆さんま、またお願いします」

 

「じゃあな。リョウ、伊地知」

 

「ん。また」

 

「じゃあね〜」

 

ガチャ

 

バタン

 

「虹夏。また名前呼んでもらえなかった」

 

「なんで?リョウは呼んでくれるのに」

 

「ひとり。お前こっちに越してきたのか?」

 

「ち、違うよ。この近くの高校。」

 

「お前まさか2時間かけて来てるのか?」

 

「だ、だって中学の知り合いがいない高校にしたから」

 

「てことは中学もか。高校ではできてんだろうな?」

 

「う、うぅ」

 

「ダメか。ひとり駅まで送る」

 

「あ、ありがとう兄さん」

 

「に、兄さんは今何してるの?」

 

「そういや最後にひとりに会ったのは1年前くらいか。最近はスターリーでバイトしたり暇な時にドラムを叩いたりかな。ひとりはなんで伊地知たちと知り合ったんだ?」

 

「そ、それは」

 

話を聞くと、公園で項垂れていたところに伊地知が声をかけ半ば無理やり連行されたらしい

 

「伊地知行動力すごいからな」

 

「に、兄さんはリョウさんたちと友達?」

 

「まぁそうだな。同じクラスだし。男連中よりあいつらといる方が多いな」

 

「そ、そうなんだ」

 

「あいつら変だけど良い奴だからひとりがよかったらあいつらとバンド続けてくれないか?」

 

「う、うん。私なんかを誘ってくれた人良い人たちだから」

 

ひとりの自虐が前よりひどくなってる気がするな

 

「ひとり今度はおれにもかっこいいところ見せてくれよ?」

 

「う、うん。兄さんがいるなら頑張れる」

 

「おう。その意気だ」

 

ポンポン

 

「や、やっぱり兄さんは優しい」

 

「優しい、か」

 

「ど、どうしたの?」

 

「いやなんでもない」

 

その後、駅についた

 

「ひとり。おれ結構スターリーにもいるし迎えが欲しい時は連絡しろよ?」

 

「う、うんありがとう兄さん」

 

「おう。じゃあまたな」

 

ひとりは電車に乗っていった

 

「おれは優しくないよ。ひとり」




設定

鳴上 湊 (なるかみ みなと)
17歳 高校2年生。虹夏やリョウとは同じクラスで性格は明るい。成績は普通。いつも虹夏やリョウと過ごしている。一応ドラムをやっており虹夏の姉からスカウトされスターリーでバイトしている。中学進学までは後藤家の隣に住んでいたが下北沢に引っ越した。ひとりのことが心配なので定期的に会いに行ってる。

後藤 ひとり
基本的には同じ。唯一湊とは話せる。湊のことを兄さんと呼んでいる。

伊地知 虹夏
基本的には同じ。湊とは高校1年生の時から仲良し。
湊が下の名前で呼んでくれないことに不満を持っている。

山田リョウ
基本的には同じ。リョウは呼びやすいので湊からは下の名前で呼ばれている。

喜多郁代
基本的には同じ。湊のことをひとりの兄だと勘違いしている。
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