もしぼっちちゃんに幼馴染がいたらというif   作:いっちゃゆ

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結束バンド完成

1週間後

 

ピロン

 

「ん?ひとりから?」

 

「兄さん。ボーカルをしてくれそうな子を見つけたから今日一緒にスターリーに行ってほしい。いい?」

 

ピロン

 

「あ、兄さんから」

 

「わかった。放課後迎えに行く」

 

「ほっ。よかった」

 

おれはひとりの学校の校門前で待っていた

 

「あの人また待ってる。やっぱりこの学校に彼女がいるのかな」

 

(変なウワサ立ってる)

 

「に、兄さんお待たせ」

 

「おう。ひとりそっちの子が?」

 

「あ、うん。こちら喜多さん」

 

ひとりの後ろには赤い髪の女性が立っていた

 

「こんにちは後藤さんのお兄さんですよね!今日はわざわざありがとうございます!」

 

「あ、いやおれはひとりの兄じゃ、まぁいいか。おれは鳴上湊よろしく。喜多さん」

 

「さんなんてつけなくていいですよ。喜多ちゃんて呼んでください!」

 

「そうか?ならそう呼ばさせてもらうよ。じゃあそろそろ行くか」

 

3人で下北沢に向かった

 

「後藤さんと湊さんのバイト先って下北沢なんですね」

 

心配そうに喜多ちゃんが言う

 

「き、来たことあるんですか?」

 

「私の前のバンド下北系だったから。それにメンバーの先輩たちがここに住んでて」

 

「そ、そうなんですね」

 

ひとりはそう言いながらおれの背中に隠れる

 

「おい。ひとりが案内しないと意味無いだろ」

 

「だ、だってこの街まだ慣れなくて。は、恥ずかしい」

 

「こっちの方が恥ずかしいって〜」

 

ずるずるおれについていくひとりを見て喜多ちゃんが恥ずかしがる

 

「まぁもうすぐスターリーにつくし、もう伊地知とリョウもいるだろ」

 

「えっ!?」

 

喜多ちゃんが止まる

 

「ご、ごめんなさいやっぱり私帰ります!」

 

「え?なん」

 

ぶほっ

 

喜多ちゃんがひとりの顔を抑える

 

「ご、ごめん理由は言えないけどどうしてもそこにはいけないここに来たことは絶対言わないで!」

 

(この子もしかして)

 

すると聞き覚えのある声が聞こえてきた

 

「ぼっちちゃ〜ん。湊く〜ん!よくわかんないけど大量のエナドリ買ってきたよ〜」

 

「買いすぎだろ。なんでそんなもん」

 

「だってぼっちちゃんが、ん?あっ!逃げたギター!」

 

「ひ、ひぃううぅ」

 

「逃げたギター?」

 

「喜多ちゃんなんでここに?」

 

「あ、あのわ、わたし」

 

するとエナドリを飲みながらリョウがあらわれた

 

「お前も買いすぎだろ。つーか飲んでるし」

 

「ぼっちのお願いだから。て、あれ?」

 

「あっ!なんでもしますからあの日の無礼をお許しください!どうぞ私をめちゃくちゃにしてください!」

 

「誤解を生みそうな発言やめて!」

 

その後、スターリーに行き話を聞くと結束バンドの失踪したギターは喜多ちゃんのことだった。理由としてはギターが弾けなかったかららしい

 

「で、なんでおれがまた結束バンドの会議に参加してんだ」

 

「まぁまぁ固いこと言わないでさ。ぼっちちゃんの保護者なんだから」

 

「1歳しか変わらないんだが」

 

「に、兄さんがいればすごく安心出来る」

 

ひとりが裾をつかみながら言う

 

「はぁ。わかったよ」

 

(兄妹なのにこんなに?まさか禁断の恋!後藤さん変わってると思ったらやっぱり)

 

「それより突然音信不通になったから心配してた」

 

「先輩!」

 

「死んだかと思って最近は毎日お線香上げてた」

 

「いや勝手に殺さないで」

 

「あの怒らないんですか?」

 

「気づかなかった私たちも悪いし。それにあの日はなんとかなったしね」

 

伊地知がらひとりを見て言う

 

「で、でも!それじゃあ私の気がおさまりません!何か罪滅ぼしさせてください!」

 

「うーんそんなこと言われてもなぁ」

 

「じゃあ今日ライブハウスのこと手伝ってくれよ。星歌さんもあんな感じだし今日は忙しくなるぞ」

 

星歌さんはパソコンとにらめっこしている

 

「でもそれじゃあ」

 

「十分助かるよ!よろしくね!」

 

「わ、私でよければ」

 

(よ、よかった問題解決して)

 

「おーい湊。こん中に衣装あるからその子に渡しといて」

 

「この箱に?」

 

パカ

 

「星歌さんこれ私物?」

 

「それ以上喋ったらクビな」

 

喜多ちゃんはメイド服に着替えてモップがけをしていた

 

「あいつ臨時なのに使えるな」

 

「喜多ちゃん手際がいいね〜」

 

「ふぅ。あれゴミ箱がない。って」

 

見るとひとりが絶望したようにゴミ箱の中に入っていた

 

「ひとり何してんだよ」

 

「あ、アイデンティティの喪失中」

 

(なんか今更だけどほんとにこじらせてるな。ひとりの奴)

 

「ひとり」

 

「うぇ?」

 

「お前はお前のペースでいい。それを忘れるな」

 

「に、兄さん」

 

キラキラキラキラ

 

「あのー感動シーンみたいなのやめてー」

 

「いいだろ別に」

 

「じゃあぼっちちゃん喜多ちゃんにドリンク教えてみて!」

 

「わ、わかりました!」

 

「湊」

 

「なんですか?」

 

星歌さんから呼ばれた

 

「悪いけど少し遠くまで買い出しに行ってきてくれ」

 

これ買い出しのリスト

 

「わかりました」

 

「ついでにイシバシ楽器で預けている機材があるからそれも頼む」

 

「わかりました。すぐに行ってきます」

 

「湊どこか行くの?」

 

リョウから聞かれる

 

「買い出しと機材の受け取り。1人だと重いから付き合ってくれるか?」

 

「わかった。じゃあ行こう」

 

おれたちは買い出しを済ませイシバシ楽器に向かった

 

「あの伊地知星歌さんの機材の受け取りに来ました」

 

「はいかしこまりました。少々お待ちください」

 

「湊。私ベース見てくる」

 

「おう」

 

「あれー?」

 

後ろから聞き覚えのある声が聞こえ振り返った

 

リョウ視点

 

「このベースなら野草を食べれば買える。買おうかな」

 

「お前らには関係ない。話しかけんな」

 

ん?湊の声?

 

リョウは少し不安に思った

 

湊からそんな言葉は全く聞かないからだ

 

ひょこ

 

湊の方を除くと数人に囲まれて話していた

 

絡まれているのかな?よしここは恩を売っておこう

 

湊視点

 

「お待たせしました。こちら伊地知様の機材になります」

 

「ありがとうございます」

 

「お前まだあそこでバイトしてんのかよ?だっせ〜」

 

「あーあお前に殴られたとこまだ痛むわ」

 

「てめぇらいい加減に」

 

「どうかした湊」

 

「リョ、リョウ」

 

「もしかして彼女?」

 

「うーわ湊のくせに?」

 

「リョウ行くぞ」

 

湊はリョウの手を引っ張りイシバシ楽器を出てそのまま少し歩いた

 

「湊。さっきの人たち誰?」

 

「...」

 

「何かあるなら」

 

「何もない。はやく戻るぞライブがはじまっちまう」

 

湊の顔は少し怖かった

 

スターリーに戻るとすでにお客さんが入っていた

 

「星歌さん行ってきました」

 

「おお。ありがとな。ん?どうした浮かない顔して」

 

「いや、別に」

 

「ふーん。まぁいい悪いけどすぐあいつら手伝ってくれ」

 

「わかりました」

 

(湊の奴まさか)

 

「...」

 

リョウは湊を見ていた

 

その後ライブが終わった。

 

喜多ちゃんは帰ろうとしたが引き止められ結束バンドのギターボーカルをやることになった

 

喜多ちゃんはギターと多弦ベースを勘違いし買っていたため意気消沈していた

 

「ひとり帰るぞ」

 

「うん。兄さん」

 

ひとりは湊の顔を見ていた

 

兄さん戻ってきてからずっとこんな感じ

 

喜多ちゃんが結束バンドに入ってくれた時も何も喋らずに作業していたし

 

どうしたんだろう

 

「あ、あの兄さん」

 

「ん?」

 

「兄さん何かあったの?」

 

「!」

 

情けねぇ。ずっと顔に出ちまってたのか

 

「ちょっとな。ひとりは気にするな」

 

「そ、そっか」

 

「それより喜多ちゃんがメンバーに入ってくれて良かったな。あの子は良い子だし意欲もある良いメンバーに出会えたな。結束バンド応援してるから頑張れよひとり」

 

「うん。ありがとう兄さん。私、兄さんにもっと見てもらえるようにがんばるから」

 

「わかった。何かあったら言えよ」

 

「ねぇ虹夏」

 

「なに?」

 

「戻ってからの湊、変だったよね」

 

「あー確かに心ここにあらずって感じだった。リョウ何か知ってる?」

 

「イシバシ楽器に行った時に湊が誰かと言い争ってた。その時の湊すごく悲しそうな顔してた」

 

「単なる喧嘩かな」

 

(湊の奴あいつらと会ったのか)

 

「バンド、か」

 

湊は部屋で小さくつぶやいた

 

 

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