もしぼっちちゃんに幼馴染がいたらというif   作:いっちゃゆ

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過去

数週間後

 

「湊くんあれから全然話してくれないね」

 

「湊。バイト終わったらすぐ帰るから」

 

「お兄さん心配ですね」

 

「兄さん...」

 

ガチャ

 

「おう湊」

 

「ども。おつかれっす」

 

「あっ湊くん」

 

「悪い。忙しいから」

 

「湊くん...」

 

その後、普通にバイトをして過ごした

 

「じゃあ星歌さん。おれ帰るんで」

 

「おう気をつけてな」

 

「あっ湊くん!」

 

「なんだよ」

 

「湊くん昔のこと話してくれないかな」

 

「っ!なんでだよ」

 

「私も聞きたい」

 

「リョウ、お前まで」

 

「お兄さんお願いします」

 

「ねぇ。湊くんあの人たちと何があったの?」

 

「お前らには関係ない」

 

「そんなことないよ!友達でしょ!」

 

「友達でも話したくないことくらいあるだろ」

 

「でも!」

 

「虹夏、やめな」

 

「お姉ちゃんまで...でも、湊くんいつまでも過去に囚われてちゃ進めないよ!」

 

「虹夏!」

 

「っ!だって...」

 

「兄さん...」

 

「伊地知」

 

「な、なに?」

 

「お前におれの何がわかるんだよ」

 

「そ、それは」

 

「これ以上踏み込まないでくれ。じゃあな」

 

ガチャ

 

「はぁ。あんたたちそこに座りな」

 

「何?お姉ちゃん」

 

「話すよ。湊の過去について」

 

「兄さんの過去...」

 

「さて、どこから話したもんか」

 

「あ、あの店長さん」

 

「どうした?ぼっちちゃん」

 

「兄さんはメンバーが信じれなくなったって」

 

「そう。あいつがバンドをやめた理由はそれだよ。あの頃の湊は結構尖ってて誰に対しても生意気なガキだったよ」

 

「あの湊くんが」

 

「もう2年前くらいだ。スターリーをはじめる前に準備をしている時にとあるライブハウスで湊のバンドを見つけた。年齢は若かったけど特別に出ててな。結構有名なバンドで腕も確かだった」

 

「へ〜お兄さんそんなに上手かったんですね」

 

「そのバンド聞いたことある」

 

「そ、そうなんですかリョウさん」

 

「うん。1度だけライブを見たことがあるけどすごく上手かった」

 

「あー私も聞いたことある」

 

「そんなある日のライブだ。いつも通りに見ていると湊の顔は全然楽しそうじゃなかった。その理由はライブ後にわかった」

 

「に、兄さんに何があったんですか?」

 

「それはな、」

 

2年前

 

星歌視点

 

「ありがとうございます。参考になりました。また来ます」

 

「オープンした時教えてね」

 

「はい。それじゃ」

 

ガチャ

 

(すっかり遅くなったもう虹夏が晩飯作ってるな)

 

そんなことを考えているとライブハウス近くの路地裏から怒号が聞こえてきた

 

「ふざけんな!」

 

(なんだ喧嘩か?)

 

いつもならすぐに帰るが気になり路地裏をのぞいた

 

「お前いい加減に!」

 

「お前が悪いんだよ」

 

「ふざけんな!あいつは関係ないだろ!」

 

「お前の穴を埋めるために専用道具にしてやるよ」

 

「てめぇ!」

 

ドカッ!

 

「いってー!こいつ殴りやがった!」

 

「なにボーカル殴ってんだよ!」

 

「やっちまえ!」

 

バキッ!

 

ドカッ!

 

「ぐっ!」

 

「あんたらやめな」

 

「はぁ?あんた誰だよ」

 

「私が誰か関係ないけどそれ以上するなら警察呼ぶよ」

 

スマホをちらつかせた

 

「ちっ!行くぞ」

 

「お前、大丈夫か」

 

「あんたには関係ないだろ」

 

「はぁ。そこの公園のベンチに座りな。絆創膏と消毒液くらい持ってるから」

 

「別に、」

 

「いいから来い」

 

公園のベンチに座り手当した

 

「お前のバンド結構若手では有名だぞ。なんで喧嘩なんてしたんだ?さっきのメンバーだろ」

 

「...」

 

「悪いけど無理やりにでも聞くよ」

 

「わかったよ話す」

 

聞くと数ヶ月前からメンバーと上手くいかず自分の希望が通らず他のメンバーの希望はどんどん通りいいように使われていたかららしい

 

「それで辞めると。まぁどこのバンドにもありそうな問題だな。でも手を出すほどのことか?」

 

「正直それだけなら手は出さねぇよ。すぐに辞めるだけのはずだった」

 

「だった?」

 

「あぁ」

 

「じゃあなんでだ?」

 

「ため、守るためだ」

 

「守る?誰を?」

 

「お、幼馴染だよ」

 

「なんでお前の幼馴染が出るんだよ」

 

「おれが抜けた腹いせにおれの幼馴染をいいように使おうとしてそれに性欲のはけ口にしようとしたんだよ」

 

「クズだな」

 

「あいつはおれにとって大切な奴だから許せなかったんだよ」

 

「そりゃ辞めて正解だな」

 

「じゃあおれは帰る」

 

湊は帰ろうとした

 

「おい」

 

「なんだよ」

 

「お前これからどうするんだ?」

 

「どうって。もう音楽は、」

 

「辞めるのはやめな」

 

「は?」

 

「お前だって本気で音楽を辞めたい訳じゃないだろ?」

 

「...」

 

「私は今自分のライブハウスを開く準備をしててな。お前オープンしたらウチにバイトに来ないか?」

 

「なんでおれが」

 

「どうせ暇だろ?」

 

「うるせえな。まぁいいけど」

 

「なら決まりだ。私は伊地知星歌。お前は?」

 

「鳴上湊。よろしくな」

 

「お前はまず敬語を使えるようになれ」

 

「わかっ。わ、わかりました」

 

「それでいい。ウチには元気な妹もいる。お前と同じドラマーだから仲良くなれるよ」

 

「そりゃどうも」

 

「じゃあこれ私の連絡先。高校生になったらバイトに来な」

 

「わかりましたよ」

 

「ってのが私が湊と出会った経緯とあいつの辞めた理由だ」

 

「そんなことが...」

 

「湊。結構抱え込んでたんだ」

 

「お兄さん。つらかったでしょうね」

 

「兄さん...」

 

「じゃ、じゃあその幼馴染ってまさか」

 

虹夏がわかったように聞く

 

「そう。ぼっちちゃんだ」

 

「に、兄さん私のことずっと守ってくれてたんだ。えへっえへっえへへへ」

 

「あ〜ぼっちちゃん嬉しいのはわかるけど帰ってきて〜」

 

「それでお兄さんはここでバイトをし始めたんですね」

 

「あぁ。虹夏やリョウと会ったのも高校入ってからだ」

 

「私、湊くんのこと何もわかってなかったんだ」

 

「虹夏...」

 

「そ、そんなことないです」

 

「ぼっちちゃん?」

 

「えと、に、兄さんは、私が高校受験で、疲れてる時に、よく友達のこと話してくれてました。そ、その時元気な誰にでも分け隔てなく接する女の子と、く、クールだけど、変人な人がいて楽しいって」

 

「それって伊地知先輩とリョウ先輩のこと?」

 

「た、多分そうです」

 

「私、湊くんに謝りたい!」

 

「なら、1つ方法がある」

 

「何、お姉ちゃん?」

 

翌日

 

ピロン

 

「星歌さんから?」

 

見てみると星歌からのロインの内容は

 

「放課後スターリーに来い。店長命令だ」

 

「おれ今日休みなのに。伊地知とリョウは何も話さねぇし」

 

まぁいいかと思いスターリーに向かった

 

ガチャ

 

「星歌さんなんか手伝いですか?」

 

「湊くん」

 

「伊地知...」

 

「兄さん」

 

「ひとり...」

 

「お兄さん」

 

「湊」

 

「喜多ちゃんにリョウもなんだよ揃って」

 

「今から結束バンドのオーディションをするからお前も審査しろ」

 

4人の後ろから星歌があらわれる

 

「なんでおれが?」

 

「に、兄さん、私たちの演奏見てほしい」

 

いつになく真剣な眼差しを向ける

 

「湊くんこれは私たち全員からのお願いなの。お願いします審査してください」

 

4人が頭を下げる

 

「はぁ、わかったよ。でもつまらない演奏なら帰るからな」

 

「うん。ガッカリさせないよ」

 

「決まりだな。よし準備しろ」

 

「「「「はい!」」」」

 

「さて、どうなるか」

 

「...」

 

「あいつらの想い聞いてやりな」

 

「わかりました」

 

「結束バンドです。じゃあギターと孤独と蒼い惑星って曲やりまーす!」

 

(兄さん。まだまだ私たちのレベルは低いかもしれないけど。私たちの成長を見ててほしい。兄さんとあんな別れ方したくない!)

 

伊地知のハイハットオープンの4カウントで曲がはじまった

 

「突然降る夕立あぁ。傘もないやーいや空のご機嫌なんかしーらない」

 

(まだまだ私たち兄さんがいないとダメなのかもしれない。でも、いつかはこの4人で成長したい。そして自分で成長を掴み取りたい。虹夏ちゃんの本当の夢も叶えてあげたい。だからこんなオーディションなんかで落ちたくない!兄さんにも音楽をやめてほしくない!このままバンドを終わらせたくない!)

 

「しない!足りない足りない誰にも気づかれない」

 

「!」

 

(ひとりのやつ。前より合わせれるようになってる。あいつもいや、ひとりも伊地知もリョウも喜多ちゃんも前を向いて頑張ってるってことか。なのに俺ときたら)

 

「ぶちまけてやろうか星に!」

 

演奏が終わった

 

「「「「ありがとうございました!」」」」

 

「良いんじゃない?て言いたいとこだけど。ドラム、肩に力入りすぎ。ギター2人下向きすぎ。ベースは自分の世界に入りすぎ。でもお前らがどんなバンドかはわかったよ。湊お前はどう思う」

 

「俺ですか。バンドやってないおれから言われるのもムカつくと思うけどまだまだですね」

「っ!」

 

4人がうつむく

 

「でも、成長性はとびきりある。それにお前らに大事なことを気付かされた。ありがとな。おれからは以上です」

 

「兄さん!」

 

「そうか。」

 

「アドバイスありがとうございました」

 

「でも、合否は」

 

「合格だろ」

 

「え?」

 

伊地知がキョトンとしている

 

「でしょ?星歌さん」

 

「お前先に言うなよ。あぁ。合格だ」

 

「もう2人共わかりにくすぎー!」

 

「うるせえ。言っとくけどつまんなかったら途中で帰ってたからな!マジで!」

 

「やったよ後藤さん!」

 

「うっ!喜多さんすみません!」

 

「後藤さーん!」

 

オロロロ

 

「あちゃー」

 

「お前掃除な」

 

「なんでおれが」

 

「お前の妹だろ」

 

「幼馴染だっての」

 

「ふっ。昔みたいにタメ口が聞けるならもう大丈夫だな」

 

「謀ったな星歌さん」

 

「さあな」

 

「あ、あの湊くん!」

 

「伊地知?」

 

「ごめんなさい!」

 

伊地知が頭を下げる

 

「私、自分の価値観押し付けてた。本当にごめんなさい」

 

「別に、おれも悪かったな。お前らのおかげで大事なことに気づいたよ」

 

「ううん!私も大事なことに気づいたよありがとね」

 

「兄さん」

 

「ん?」

 

「私のことずっと守ってくれてありがとう」

 

「っ!星歌さんか」

 

「湊。結構キザだね」

 

「やかましい。変人」

 

「でもお兄さんなんだかんだいって伊地知先輩もリョウ先輩のことも好きですよね」

 

「そ、そりゃ好きだけど」

 

「へ?」

 

「湊。照れる///」

 

「と、友達としてな!」

 

「湊。この際、虹夏のこと名前で呼んだら?」

 

「なんでそうなる」

 

「そうだよ湊くん。付き合い長いのに私だけ下の名前で呼ばないし」

 

「だってそりゃあ恥ずかしいし」

 

「は?」

 

「リョウ先輩のことは名前で呼んでるのに?」

 

「いやリョウはなんか呼びやすいし」

 

「差別だよ!」

 

「だぁー!わかったよ呼べばいいんだろ!呼べば!」

 

「よしよし」

 

「に、虹夏」

 

「///」

 

「赤くなるな!」

 

「兄さん」

 

クイッ

 

「あ、ありがとう」

 

「うるせえよ///」

 

「あっ湊くん照れてる」

 

「お兄さんも可愛いところあるんですね」

 

「喜多ちゃんまで...だぁー!こうなりゃやけだ!いけるとこまで結束バンドに付き合う。拒否権はねえからな」

 

「兄さん、うん!お願い!」

 

「湊くんがいれば大丈夫だね!」

 

「湊任せた」

 

「お願いしますお兄さん!」

 

「ノルマは1人5枚ね!」

 

「え?」

 

「あ、ひとりが絶望してる」

 

(父、母、妹、犬!)

 

「兄さん?」

 

「おれその日ここでバイト入ってるから無理だぞ」

 

「がはっ!」

 

「あとジミヘンは無理だろそれにふたりも5歳だし」

 

「なんでわかったの!?」

 

ひとりはノルマを集めれるのか

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