闇派閥に仲間を求めるのは間違ってるだろうか   作:狩雄吐露

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ヒロアカのトゥワイスと同じ性格にするための過去です。
読み飛ばしてくれても全然良いです。
トゥワイスの過去なので一応閲覧注意で


終わった人間のはなし

 

……少し語ろう。終わった人間の過去話だ。聞いてくれると助かる。

 

 

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 昔から目つきの悪さでよく怖がられたよ。

 

「独りです。家族はいません。」

 

「そうなのか…。貴方が馬車で撥ねてしまった男性はね、腕の骨折らしい。」

 

 決定的に躓いたのは、16のときだ。

 

「向こうが飛び出して来たんです。俺は速度を出してなかったし、道も真ん中を通ってた。けど、冒険者の速さで突っ込んで来られたらどうしようもない。」

 

「そうだね。嘘はないようだ。」

 

 この目の前の女神様は、事故が起こった時に駆け寄ってきて、事件のその場の対応とその後も発言に嘘はないかの確認をしてくれている善神様だ。神様には人の嘘は通じないらしいからな。

 

「しかし、今回のような場合でも、10:0とはならないのが難しく…、罰金がつく場合も。」

 

 側で話を聞いてた衛兵が過ごして申し訳なさそうに言った。

 

 

「けれど、自棄にならないようにね。子供たち(君たち)は、躓いてもやり直せるんだ。」

 

「そう…ですね。ありがとうございました、アルテミス様。」

 

 やり直せる。きっとあの女神様は、知らなかったんだ。もちろん俺も。

 

 

■■■■■

 

 

 

 

 殴られた、世話になってる社長に。

 

「おめーが撥ねた男はなぁ…!お得意さんのファミリアの団員だってよ…!さっき来たよ店先まで…!怒り心頭で「あんたのところの若造にやられた」ってよ。」

 

 俺は、社長の捲し立てる言葉をただぼーと聞いてたよ。

 

「今後そちらとの仕事は考えさせていただくってよ。」

 

 顔殴られたからじゃない。わかってたんだろうな。この時点で、もうここに居場所がないって。何しても無駄だって。

 

「住み込みで衣食住保証してやった報いがコレか?ふざけるなよ、二度と面出すなよ疫病神め…!!

 

 

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 両親は、俺が13の頃に亡くなった。闇派閥(イヴィルス)の犯罪に巻き込まれて。

 親戚付き合いも無かったし、この街には移り住んできたばっかだったから本当に一人だった、一人になった。

 だからまあ、良い噂の聞かないファミリアに身を寄せた。

 俺が轢いた男は、この街じゃ有名なファミリアの団員だったから、この街のまともな場所じゃ働けなかった。話相手も欲しかった。

 

 そんな事を考えて過ごしてたからかな、ファミリアに入って直ぐに【魔法】が発現した。その【魔法】は【倍増魔法】一つを2つに増やす単純な【魔法】だ。

 自身を増やして、増やした分身にまた分身を増やさせるそうすりゃあ……あっという間に…とは、いかねえな。この【魔法】詠唱長えし。まあ、自分だけのちーむが完成だ。

 

 

 

 

「なぁ…、俺に落ち度はあったかな?」

 

 俺が、俺に聞いてきた。

 

「あったとすれば、そうだな………」

 

 俺は、俺に答えた。

 

「運を持たずに生まれたことだ。」

 

 

 

 

 信頼し合える人間といたかった。

 

 【魔法】を使って悪さをした。窃盗やら強盗やらだ。当然邪魔をする奴もいたが、捕まるわけがなかった。「数より質の神時代」なんて言われてるが、それは数に限りがあるからだ、限りの無い俺には関係なかった。

 

 楽しかった。

 転落中の人間の考える事は一つだ、「楽になりたい」。そうだろ?その一心で誤ちを重ねていくんだ。

 

 

 

 

 そして落ち切った後から誤ちに気づくんだ。

 

 

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 俺は【魔法】を使って俺を沢山増やして、その分身になんでもやらせた。俺は俺たちの王になった。

 

 だが、俺が王である事を、他の俺が不満を持ってしまった。その時デコをナイフで切られた。頭蓋骨で滑る感覚がした。痛かった。俺は、俺に殺されかけた。増やしたものはある程度の損傷を受けない限り消えない。

 

 俺たちが、自分こそが本物だと主張し合い言い争った。

 

 想像できるか?この地獄みたいな状況下が9日続いたんだ。

 

 結果として俺たちは殺し合い、消えた。

 

 以来、俺は俺が本物かわからなくなった。

 

 俺自身ですら俺を信頼できなくなった。

 

 

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 それで俺は、俺に《恩恵》をくれた主神様に聞きに行った。主神様の足元に縋り付きながら。まるで懺悔するように。

 

「どうしたんだい?ジン。久々じゃあないか、君はあまり団員と関わりがないから心配だったんだ。おい、どうした?そんなに俯いたら顔が見えないぜ。」

 

  俺は、聞いたんだ、これまであった事を全部話した。このままじゃ、もっとおかしくなりそうだったから、早く答えが聞きたかった。

 

「………、うん。どうであれ、(・・・・・・)オレ()は、(子供達)を愛してるよ。とてもね。」

 

 違うんだ神様。俺が聞きたいのはそうじゃないんだ。俺は俺が本物なのを聞きたいんだ?わかるだろ?神様なんだから。全知って聞いたぜ? 

 

「わかっているさ、ジン。今の君の真贋もね。だからこそ(・・・・・)言おう。

君は下界の可能性そのものさ。だから愛おしい。今のキミが何であれ、ね。」

 

  話が噛み合って無い。どういう事かわからなかった。だから、もう一度問おうと顔を上げて、主神様の顔を見た。

 

  神様の顔は、余す所なく歪んだ笑顔でいっぱいだった。今にでも、腹を抱えて笑い転げそうなほどの喜色に満ちていた。

 

 どういう事…?

 

「ああ、分かりにくかったかな?ごめんね。オレはね、君に答えを聞かす気はないよ。」

 

 …なんで?

 

「だって、そっちの方が面白そう(・・・・)だからじゃあないか。」

 

 主神様は、笑顔のままそう言った。

 

 ーああ、ああぁ……その言葉で確信した。この超越存在(デウスデエア)は、本当に楽しんでる。俺が自分がわからず蹲ってる様を。この神様は本当にわかってて言わないんだ。そんなに面白いか?

 ーそうだそうだった、神様って奴は娯楽でこの下界(世界)に来たんだった。愉しむ事しか考えてない。そんな奴らだ。

 じゃあいったい俺はなんだ?何なんだ?!誰が教えてくれるんだ?生身の人間か?それとも崩れて泥に戻る人形か?

神様に聞けよ

 それは今、やって無駄だったろ!!……いや、誰だよお前…!今、喋ったのは俺じゃない!!…いや、俺か?いや、俺は….俺が違うのか…?!

ほんものだよ

  違う違う違う違うッ…!俺じゃない!俺は何も言ってない!そうだ!そのはずだ!!じゃあ今の俺の声は何処から….

デコの傷さ

 うるせぇ!黙れよ!そんなトコから出る訳ねぇだろ!!

出るのさ

これは

神様が大好きな

奇跡ってやつさ

俺も好きだぜ?

俺は嫌いだ

 出て…、来るな、、お…れは、、1人だ…。

そんなわけないだろ

沢山いただろ

仲良くしたよな

仲良くねえよ

よく話した

喧嘩もした

なんなら殺し合いも

やっぱ仲良かねぇじゃん

俺たちは裂けて出ただけだ

 裂、、、ける、?頭が、、溢れ、出、、る、、な、ら。

俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は…俺は……俺…俺…俺……俺…が…?…

 

包まなきゃ…

 

 

 

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 悪い、長くなったな。つまり、俺はイカレて終わった人間になった。

 神様の言う事も信頼できなくなった。神様たちに本物と言われても偽物と言われても本当かどうかわからないからな。

 まあ、それだけの話だが聞いてもらえて心がすーとしたぜしねぇよ、ありがとな。

 

 

 





「名前」 ジン・アメスピ <2つ名、二倍(トゥワイス)>


『魔法』 【哀れな泥人形】(サッドマンズ)
・倍増魔法
・指定した存在を2つに増やす。
・同時期に倍増可能数2つ
・一定以上の対象の把握時発動可能
≪落ちぶれた喜劇の劇場、壇上に上がるは1人、足らぬ役者、土塊固めて演者を増やせ。代用役者は2つ、それより上は世界(客)が笑えぬ。孤独を込めた人形は、愛を込めた象牙の像(ガラアテ)でなくとも、閉幕までは動くだろう。さあさあ回ろう演目を、人(私)を騙せる偽物ならば、私はそれで構わない。騒いで、踊って、話し合い、消えぬ孤独を紛らわそう。≫

ダンまち世界で、トゥワイスの魔法に詠唱なかったり短文詠唱だと流石にやば過ぎるので詠唱考えてみました。
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