リリカルに龍があらわる   作:ヒキニックニク

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弐拾陸

 

 ハクリュウたちが勝治にトラウマを与えている頃、管理局ではメッセンジャーとして送り返されたレジアスの傷が癒えたので何があったのかをレジアスが報告していた。

 

「まさかゼスト隊が全滅とは!?」

 

「これだけの力を野放しにしておくのは危険だ!!」

 

「なんとしても管理局に入れて監視しなくては!」

 

「だがどうやって管理局に入れる?ゼスト隊が敵わなかったのだそ!」

 

上層部たちの言い合いを聞いていたレジアスは愚かな話し合いだと思った

 

(儂も前まではあんなにも愚かな事を考えていたのだな)

 

レジアスはハクリュウに敗れただけでなく友人までも自分の愚かな考えで亡くしてしまったことにより何もかもがどうでも良くなってしまったである。

 

「私はもうこの件には関わりたくありません」

 

「何を言うんだレジアス中将!!」

 

「管理局員としての誇りはないのか!!」

 

「なんとでも仰ってください。私は今日付で管理局を辞めさせていただきます」

 

レジアスは懐から辞表を取り出し机において会議室を出ていった。

残された上層部の老害たちはしばらく何も言わなかった。

しかし、トール・マッケスが口を開く。

 

「レジアス中将については非常に残念ではあるが仕方のないことでしょう。大事な部下や友を亡くし更に娘が引き籠もってしまったのですから」

 

そう、レジアスの娘、オーリスはあの戦いの後ハクリュウに対する恐怖と自分が立てた作戦により多くの命が亡くなったことに対しての罪悪感で心を閉ざし部屋から出てこなくなってしまったのだ。

 

「確かにそうですが」

 

「レジアス中将についてはこれ以上言うことは私が禁止します!今まで身を粉にして頑張られてきたのだ。最期ぐらいは気持ちよく送ってあげようではないですか」

 

「マッケス大将がそういうのでしたら」

 

「それよりもハクリュウなるドラゴンをどうするか考えましょう!」

 

トールの言葉により話はのとの議題に戻ったがトールの内心は焦っていた。

 

(おいおい!どうすんだよ!レジアスが辞めちゃったらstrikers編はどうなるんだ!!俺の予定では機動六課ができる時になのはたちに会って俺の魅了スキルで全員俺のものにするはずなのに!しかも情報によればなのはたちは管理局にあまり良い印象がないらしい。俺がいることで多少の原作改変があったとしてもこれは想定外だ!!とにかく今はハクリュウとか言う転生者と思われる奴を排除しなくては!)

 

「マッケス大将?」

 

「ああ、すまない考え事をしていた。私が思うに武力による説得は無駄だと思う」

 

「ではどうしますか?」

 

「私自ら話しに行こうと思う」

 

「それは危険です!」

 

「そうです!大将になにかあっては管理局に大きな損失があります!」

 

「しかし、これしか方法がないだろう?」

 

「そっそうです!第97管理外世界にアルカンシェル搭載の船で囲み管理局に入らなければこの星を消すと脅せば!」

 

「それでは逆効果になるだろう」

 

(何考えてんだこの老害は!そんなことしたらアリサと月村姉妹まで危険になるだろうが!)

 

トールは老害が言った案をすぐに却下した。

 

「とにかく、私が直接話し合いに行ってくる。これは決定事項だ!」

 

「しっしかし!」

 

「なに、私も最低限の準備はするさ。何かあったら転移魔法で逃げるとするよ」

 

「わかりました。ではこの件はマッケス大将に任せます」

 

「任されましょう!では今日の会議はこれにて終了します」

 

トールがそう言うと老害たちは次々と会議室から退室していった。

 

「グレアム提督、少しいいですか?」

 

「何でしょうか?マッケス大将」

 

「件のドラゴンとの話し合いの場を用意していただきたいのです。レジアスのようにいきなり行ってしまうと敵だと勘違いされてはいけませんから」

 

「わかりました。話はしてみますが会えるかはわかりませんよ?」

 

「それでいいです。何かあったら私に連絡してください」

 

「ではそのようにします。失礼します」

 

そう言ってグレアムは退室していった。

全員が退室したのを確認したトールはどこかに通信を繋げる。

 

「やあトール君、久しぶりだね」

 

画面に映し出された通信相手はジェイル・スカリエッティであった。

トールは管理局に入ってすぐにスカリエッティと接触し協力関係を結んでいたのである。

 

「やあジェイル、元気そうで何よりだ」

 

「君が連絡してくるという事は何か行動を起こすのかい?」

 

「ああ、マーケイヌが作ったドラゴンに接触しようと思っていてね、君の力を借りたいんだ」

 

「ハクリュウ君のことだね?彼は素晴らしいよ!戦いの一部始終を見ていたが素晴らしいと言う言葉しか出てこない程のものだったよ!見たまえこれを!!」

 

そう言ってジェイルはハクリュウとゼスト隊の戦いを記録した映像をながす。

それを見たトールは驚きを隠せなかった。

 

(なんだよこれ!色は違うけどワンピースに出てくるカイドウじゃねぇかよ!!これは転生者が望んだ特典なのかよ!こんなんに勝てるわけねぇだろうが!!カイドウってことは覇気も使えるってことだろ?それにあの頑丈な肉体にどうやってダメージを与えればいいんだよ!!白天王負けてんじゃん!)

 

表情にはださなかったがトールの内心はあれまくっていた。

 

「これを見て管理局は勝てる見込みはあるかい?」

 

「無理であることはお前が一番よくわかってるだろう?ジェイル」

 

はあっとため息を付きながらトールは言う。

 

「ジェイル、逆にお前は何か手があるのか?」

 

「私の最高傑作の戦闘機人()たちが総出でかかっても無理だろうね。倒す可能性がある物は聖王のゆりかごぐらいかな?それでも勝てる見込みは10%だがね」

 

(聖王のゆりかご、strikers編で聖王のクローンであるヴィヴィオを核として起動した古代ベルカの兵器。

その兵器を使っても勝てる見込みは10%ってどんだけチート使用なのだろうかあの転生者は!)

 

そう思いながら映像を見ているとメイド服を着た少女に目が奪われた。

 

「ジェイル、この少女は?」

 

「ん?報告にあっただろう?彼女はハクリュウ君の従者であり狐人族最後の生き残りであるイナホ君だ」

 

「報告にはあったが実際に見るのは初めてだ。そうか、この子がイナホか…いいなぁ」

 

(原作に出てくる女性達以外にこんな可愛い子がいるなんてなぁ欲しい!)

 

「やめといたほうがいいよ?」

 

「はっ?」

 

「君は今、イナホ君をどうにかしようと思っていたみたいだがやめた方がいい。彼女はハクリュウ君に鍛えられているから相当強い。現にISを使った全力のトーレを一撃で殺し、クアットロのシルバーカーテンも瞬時に見破ることができる。この事を踏まえて私が出した答えは、彼女には戦闘機人では勝てないだ。」

 

「なっ!?」

 

「確かに君は強い。しかし、私の戦闘機人に勝てない君では彼女には勝てないだろう。もちろん君のレアスキルも効かないだろうね」

 

ジェイルの言ってることは正しい。

トールの持っている魅了スキルは月村忍が使う魅了とほぼ同じぐらいの効果しかない。

月村忍の魅了が効かなかったイナホにはトールの魅了も効かないのである。

しかし、そんなことは知らないトールはなんとしてもイナホを手に入れたいと思いジェイルの忠告を無視したのだ。

 

「そこはやってみないとわからないだろうさ」

 

「君がそう思うならそれでいいさ。私は忠告したからね?」

 

「ああ、わかっている。それより何か支援してほしいんだが」

 

「支援ねぇ、私ができるとしたらAMFを搭載したガジェットを提供するぐらいだよ?」

 

「構わない。ガジェットを10機ほどたのむよジェイル」

 

「わかった用意しておこう。では」

 

通信を終えたトールの顔はニヤけていた。

 

「クククッイナホかぁ、早く手に入れたいなぁ!あの素晴らしい体を心行くまで貪りたい!!ああ、楽しみだ!」

 

トールは浮かれていたがこの行動が自分を死に追いやることになるとは思いもしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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