リリカルに龍があらわる   作:ヒキニックニク

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弐拾漆

 

 =ジェイル=

 

「さて、どうしたものか」

 

トールとの通信を終えた私はこれからのことを考えていた。

 

「管理局の連中はアホばかりだな。ハクリュウ君と敵対することは殺されに行くものだと何故気づかないのか理解に苦しむよ!そう思わないかね?ウーノ」

 

「ドクターの言う通りです。あれは触れてはいけないものです」

 

ウーノはそう言いながら彼と会ったことを思い出しているのか震えていた。

無理もない。私だってあの威圧を受けた時は死を覚悟したからねぇ。

 

「我々はこれからどう行動すべきだと思う?」

 

「このまま管理局に加担していると我々も滅ぼされるでしょう。直ちに管理局と手を切って何処かでひっそりと暮らすか、彼らに取り入るかの2つでしょう」

 

「うん、そうだろうね。だが彼らが我々を受け入れてくれると思うかい?」

 

「難しいでしょう。それに、我々が裏切ったとなれば管理局は私を含めあの子達(ナンバーズ)を処分するでしょう」

 

あの子達(ナンバーズ)

私が管理局に従っている理由。

元々彼女たちを戦闘機人にするつもりなんてなかった。

私が持つ技術で苦しんでいた子たちを救いたかっただけなんだ。

管理局にはそれを利用され愛する娘達まで人質にとられ今まで従ってきた。

私はこんなことは望んでないのに、こうしないと娘たちを救えない自分が嫌になる。

娘達の首に付けられた爆弾は私では外すことができなかった。

仮に外したことがバレればあの腐った脳みそ共は我々を殺しに来るだろう。

だから私達には管理局が出を出せない後ろ盾が必要なのだ。

そう考えるとハクリュウは理想的なのだ!。

あの力の前では管理局といえども手出しができない。

なんとしてもハクリュウと繋がらなくては!

 

「ウーノ、これから家族会議を始めるから皆を集めてくれないかい?」

 

「かしこまりました。ドクター」

 

ウーノが皆を集めるために部屋を出ていった。

私もミーティングルームに行こうとした時、通信が入った。

相手は最高評議会である脳みそ共だった。

私は嫌々ながらも通信を繋ぐ。

 

「久しいなジェイルよ」

 

「なにか御用でしょうか?私はマッケス大将に頼まれたものを用意しないといけないので忙しいのですが?」

 

「マッケス大将は何を頼んだのだ?」

 

「なんでも、件のドラゴンに会いに行くためにAMF搭載のガジェットを用意してくれと頼まれましてねぇ」

 

「そんなものすでに作ってあるだろう?」

 

「あのドラゴンを抑えるためには質力調整が必要なんですよ」

 

まったく、何もわかってない脳みそ共だ。

 

「まあ良い。我等の要件もそのドラゴンなのだから」

 

「ジェイルよ、あのドラゴンをなんとしても管理局で飼いならしたい」

 

「そこでお前にはあのドラゴンを制御できる装置を「無理ですよ」なっ!」

 

「お忘れですか?あのドラゴンを生み出した時にマーケイヌが付けた制御装置は私の最高傑作だったことを。それが効かなかったのだから私には作れませんよ」

 

まったくこの腐った脳みそ共は自分の都合のいいことしか覚えていない。

 

「あれを超える物は作ることができません。」

 

「では、あのドラゴンを討伐することは可能か?」

 

「管理局の全戦力とゆりかごを使っても10%〜15%といったところですね」

 

「アルカンシェルとゆりかごを使ってもか?」

 

「ええ。」

 

「なんと厄介な」

 

「このままでは管理局が崩壊するぞ」

 

「どうしたものか」

 

「ほっとくのが一番ですよ」

 

「なに?」

 

「あれはもう自然災害と同じものです。そんなものを制御なんか出来はしない。それならこちらに被害が来ないようにこちらから手を出さない方がいい。藪をつついてドラゴンが出てきたら大変でしょう?」

 

「だが!」

 

「それに彼はこちらから手を出さなければ何もしてこない。わざわざ自ら厄介事に首を突っ込むことはないのでは?」

 

「「「・・・」」」

 

「言っときますがナンバーズでも手も足も出ないので期待しないでくださいね?実際1人殺されているので」

 

「「「ッ!?」」」

 

まぁ、殺したのはハクリュウではなくイナホと言う狐人族なのだが。

彼女はハクリュウより弱い。

そんな彼女に簡単に殺されてしまうのだからハクリュウだったら何も残らず消し飛ぶだろう。

 

「私に何か頼むよりトール大将を止めたほうが良いのでは?それが引き金となって彼と全面戦争にでもなったらそれこそ大変だ」

 

「わかった。また何かあったら連絡する」

 

やっと通信が切れた。

まったくアホの相手は疲れてしまうよ。

私は家族が集まっているだろう部屋にむかう。

部屋に入ると家族全員そろっていた。

 

「さて、家族会議を始めよう!議題は我々の今後についてだ。ウーノ、皆に説明を」

 

「はいドクター」

 

ウーノはそう言って皆にわかりやすく説明していく。

説明を聞いた娘たちは難しい顔をしながら考えていたが、クワットロだけは怯えていた。

無理もない彼女はトーレが殺されるところを見ていたしその後捕まっていたのだから。

 

「さて、娘たちよ!我々には2つの道がある。1つ、このまま管理局に従いハクリュウ君と敵対するか。2つ、管理局を裏切りなんとかしてハクリュウ君の仲間になるかだ」

 

「私はドクターに任せる」

 

「チンク」

 

「あたしもドクターに任せる」

 

「うちもっす!」

 

「ノーヴェ、ウェンディ、」

 

他の娘たちも同じ考えだった。

 

「いいのかい?私が選んで後悔しないかい?」

 

「私達はドクターと一緒なら何処へでもついていきます」

 

ウーノの言葉に皆頷いていた。

ああ、なんて父親思いな娘たちなんだ。

 

「わかった。私の出した答えはハクリュウ君に取り入ることにする!」

 

「「「はい!ドクター!」」」

 

「では早速ハクリュウ君に連絡しようではないか!!」

 

「ドクター、連絡先知ってるの?」

 

「安心したまえノーヴェ!彼の保護者はプレシアだ!彼女の連絡先なら知っている!」

 

そう言って私はプレシアに通信を繋ぐ。

 

「誰かと思ったら貴方だったのねスカリエッティ」

 

「久しぶりだねプレシア!実は頼みたいことがあるんだ」

 

「犯罪には手を貸さないわよ?それ以外だったら【F】の件でお世話になったから聞くだけは聞いてあげるわ」

 

「なに、私は管理局を抜けてハクリュウ君の傘下に入りたいから彼との話し合いの場を設けてもらいたいのだよ」

 

「本気なの!?」

 

「ああ、本気さ!もうあの腐った脳みそ共の相手は疲れてしまったのさ」

 

「場を設けることはできるわ。でも傘下に入れるかはわからないわよ?」

 

「十分さ!もしダメだったら他の管理外世界にいって細々と暮らすさ」

 

「わかったわ、少し待ってなさい」

 

プレシアは通信を繋げたまま席を立つ。

しばらくして画面に写ったのは戻ってきたプレシアとハクリュウであった。

 

「よぉ、あん時ぶりだなぁ」

 

「あっああ、そうだね」

 

画面越しでもわかる圧倒的強者の存在感。

それだけで今すぐにでも通信を切りたいと思うが娘たちのためなんとかこらえる。

 

「プレシアから話は聞いた。俺の傘下に入りたいと」

 

「ああ、そうだよ。何故そうなったか話そう」

 

私は今までのことを包み隠さず話した。

 

「だからこのまま管理局にいては娘たちは幸せになれない!だから頼む!!私を傘下に入れてくれ!!」

 

私は土下座で頼む。

娘たちのためならいくらでも頭を下げよう。プライドなんてものは娘たちの命がかかっているなら捨てされる!!

 

「お前は俺に何を差し出す?」

 

「私の全てを差し出そう!」

 

「いいだろう!俺の傘下に入れてやる」

 

「ッ!?ありがとうございます!!」

 

やった!これでこの腐った組織ともおさらばだ!!

 

「では早速そちらに「待て!」何かな?」

 

「こっちに来る前にお前にはやってもらいたいことがある」

 

「なんだろうか?」

 

「無限書庫にある古代ベルカについての書物と管理局が隠蔽した歴史なんかを全て纏めてもってこい」

 

「そんなことでいいのかい?それなら一週間もあれば用意できるよ!」

 

「あっそれと金も搾り取れるだけ管理局からもってこい。あとはお前たちが住む場所なんだが」

 

「その心配はない!住む場所なんて土地さえあれば3日でできるよ」

 

「ならいっか。そんじゃ1週間後にな」

 

通信が切れた後私達は大いに喜んだ。

 

「さて、彼が求めるものを集めようじゃないか!ウーノ、人選は君に任せる。私は管理局から金を搾り取ってくるよ!」

 

「かしこまりましたドクター」

 

さあ、これから忙しくなってくるぞ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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