リリカルに龍があらわる   作:ヒキニックニク

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参拾肆

 

 しこたまプレシアに怒られてしばらく小遣いなしを言い渡されてしまった俺。

プレシアと共に戻ってきたが状況はあまり変わっていなかった。

あの幼女誘拐犯が従えている人形はその辺にある車などを媒介にして増える一方だった。

ユーリはいまだにめり込んだ地面から出てこなかった。

俺とプレシアも人形を壊していくが数か減らない。

いっそうのこと熱息でふっとばしたいがこれ以上やらかしてしまうとプレシアに何をされるかわからないので金棒でちまちま倒していく。

こうやってちまちまやってくのは性に合わない。

だんだんとイライラしてきて覇気が強くなっていく。

 

「ハクリュウ、あなたもう少し手加減を覚えなさい」

 

「これでも十分手加減してるんだが?」

 

「元の力が大きいからしょうがないんでしょうけど貴方の戦い方は長期戦にはむかないわ」

 

いつもすぐに終わってしまうからそんなこと考えたこともなかった。

 

「相手に攻撃する一瞬でいいの。その一瞬だけほんの少し魔力を使って相手の急所をつくのよ。こんなふうにね」

 

そう言ってプレシアは杖型のデバイスの先にほんの少しの魔力をまとって相手の急所を突く。

 

「感覚的にはあの子達の首輪を外した時みたいな感じよ。やってみなさい」

 

プレシアにそう言われたので金棒を背負い拳にほんの少しの覇気をまとわせて殴り相手の体内に覇気を流す。

流桜、覇気を相手の体内に流し内部破壊させる技である。

普段は覇王色の覇気をまとった金棒を振り回せば終わるのでそんなに使っていなかった。

 

「それなら結界が壊れる心配がないから楽でしょう?」

 

「確かに結界が壊れる心配はないがちまちまとめんどくさい」

 

「そんなおおざっぱだからアリシアにすら掃除で負けるのよ」

 

「なっ!!なぜそれをっ!?」

 

大掃除の時プレシアはいなかったはずだ!

 

「アルフが動画つきで教えてくれたわよ?」

 

あの駄犬!帰ったら雷鳴八卦くらわしてやる!!

 

プレシアとそんな話をしながら人形を壊していく。

 

「やはり君たちがいると計画が進まない。ここらで退場してもらおうか」

 

男がなにか操作すると空から凄まじいエネルギーを感じ、見聞色で未来を見ると空からSLBよりはるかに強い砲撃がくるのがわかった。

流石にこれはまずいと思いプレシアに知らせる。

 

「おいプレシア!!空からヤバいのがくる!!俺がなんとかするから結界頼んだ!!」

 

そう言って俺は龍の姿になるり空に向かって熱息を放つ。

しばらく衝突していたがなんとか相殺できた。

いきなりだったので威力がそんなに出なかったからちょっと心配だった。

龍から人型に戻るとプレシアとリインフォースが肩で息をしながらふらついていた。

 

「だっ大丈夫か?」

 

「これが大丈夫なわけないでしょう!!」

 

「お前は本当に問題を起こさないと生きていけないのか!!」

 

「いや、今回のは俺は悪くねぇ!俺が防がなかったら大変なことになってたろうが!」

 

「そうかもしれないが!」

 

リインフォースと言い合っていたがユーリが出てきたので言い合いをやめてかまえる。

 

「うぅっ…わたしをっとめ…て」

 

苦しそうにフラフラと中に浮かぶユーリ。

 

「おいプレシア、ワクチンはまだか?」

 

「もうできてもいいころなんだけど連絡がないのよ」

 

どうなってるんだよ。

 

 

 

 

 

ジェイルの秘密基地ではエグザミアの暴走を抑えるプログラムを生成しているのだが。

 

「まさか肝心な部分が破損してるなんて思いもしなかったよ」

 

ジェイルはやれやれといった感じでプログラムの修復をしている。

 

「後どれぐらいかかりますか?」

 

「私にかかればあと5分でできるさ!」

 

「ならさっさとしてください。首をハネますよ?」

 

「はっはいいぃっ!!」

 

イナホに刀を突きつけられながらジェイルは急いでプログラムを完成させる。

 

(先ほど一瞬ではありますがご主人様の熱息を感じました。相手がそれほどと言うことでしょう。早く合流してお力にならなくては!)

 

イナホは早くハクリュウにあいたくて落ち着きがなかった。

 

「できだ!!!」

 

ジェイルがプログラムの修復を終えたのでイナホはシュテルたちをバインドで縛り上げてハクリュウの元に転移した。

 

 

 

 

俺はユーリとヤリ合いながら周りの人形を壊していく。

プレシアとリインフォースは残り少ない魔力で結界の維持に専念しているがこのままだといずれ魔力が切れて結界が維持できない。

どうしたものかと思っていると誰かが転移してきた。

 

「そこまでだ!」

 

やってきたのは黒チビだった。

ご丁寧に高町たちをつれてきていた。

 

「違う、お前じゃない」

 

イナホが来たのかと期待したが使えない黒チビだとは思わなかった。

つうか来るにしても遅くね?

 

「これ以上ここでの戦闘は認められない!大人しく投降するんだ!」

 

「管理局か。悪いがそれはできないよ」

 

幼女誘拐犯はさらに人形を生成して黒チビたちに攻撃していく。

 

「いくよ!フェイトちゃん!」

 

「うん!なのは!」

 

高町とフェイトは次々と人形をなぎ倒していくが黒チビは苦戦している。

はあぁ、ほんとに管理局は使えねぇなぁ。

黒チビを助け出しプレシアの方に投げる。

 

「いきなり何をする!!」

 

「弱い奴がチョロチョロしてると迷惑なんだよ。お前はプレシアの手伝いでもしてろ黒チビ」

 

軽く覇王色の覇気を出しながら黒チビに言うと黒チビは大人しく従ってプレシアの手伝いを始めた。

さて、これで結界はもうしばらくもつとしても決定打を与えられないから戦いが長引くのは必然。

 

「もうしばらくちまちま戦ってイナホをまつか」

 

「お呼びでしょうか?ご主人様」

 

「ッ!!?イナホ、お前いつの間に!」

 

「遅れてしまい申し訳ありません。やっと完成いたしました」

 

「そうか。そんじゃあ俺とユーリ、シュテルたちとプレシアをあの場所に転移させろ」

 

「かしこまりました」

 

イナホが転移の準備を始める。

 

「おい黒チビ!!」

 

「はっはい!」

 

「あの男は任せる」

 

「えっ?」

 

俺はそう言ってユーリたちと転移していった。

転移した場所はいつもの無人世界。

 

「ここだったら結界の心配もねぇから思いっきり遊べるぞ?こいよユーリ!!」

 

覇王色の覇気を全開にしてユーリに放つ。

 

『危険対象の威圧の上昇を確認。測定不可。全リミッターを解除します』

 

ユーリから今まで感じたことない魔力を感じる。

ああ、心地良なぁ。血肉踊るこのピリピリとした感覚、最高だ!!!

金棒を振り上げて激しくユーリと打ち合っていく。

かつてないほどの攻防をくりひろげていく。

少しでも気を抜いたらヤられてしまうこの感覚は最高だ!!

そう思っていたらユーリに胸を十字に切り裂かれてしまった。

 

「グアアアァッ!!!」

 

切り裂かれた場所から血が吹き出す。

カイドウさんボディーだから傷なんてつかないと何処かで過信していた。

しかし今、この世界にきて初めて傷がつき血が吹き出している。

 

「ご主人様!!!」

 

イナホが駆け寄ってこようとしたのを止める。

 

「来るな!!」

 

「しかしっ!!」

 

 

「今最高に高ぶってるんだ!邪魔すんな!!」

 

血が流れていることなんて無視してユーリにむかっていく。

 

「これで終わりにしてやる!」

 

金棒に今まで以上の覇王色の覇気をまとわせる。

 

大威徳雷鳴八卦(だいいとくらいめいはっけ)!!!!」

 

 

ドガアアアァァァァァァンッ!!!!

 

かつてないほどの威力で放たれたことにより金棒は砕け散ってしまった。

ユーリはふっとばされ岩にめり込んで動かなくなった。

 

「おいディアーチェ!早くワクチンをユーリに打て!」

 

「おっ!おおう!」

 

ディアーチェがユーリにワクチンを打つ。

 

『プログラムを確認しました。エグゼミアの正常化を確認しました』

 

ふぅ、これで一安心だ。俺はその場に倒れ込む。

 

「ご主人様!!」

 

「悪いイナホ。しばらく寝る」

 

俺はそう言って眠りについたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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