【カオス】転生者集合スレ【スレ民募集】   作:あすたきさんちん

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アレ!?もうちょっとでUA一万!?


12スレ目

「―――建宮」

 俺は闇夜の空から敵であった男に視線を移す。

「急げば、まだ間に合うんですよね?」

「…あぁ」

「約束しましょう。俺が、いや俺達が、必ずオルソラを助け出すと」

 建宮に向けて、自身の信念を伝えた、その時。

 

 カツン、と。暗闇の中から、不意に足音が聞こえてきた。そこにいたのは、2人のシスター。それぞれ、車輪と硬貨袋を持っている。

「神の敵は―――そちらですか?」

 背の高い生真面目そうなシスターは、建宮の方を見る。それに続けて背の低いシスターが建宮の方へ向かう。硬貨袋がジャラジャラと音を立てた。

「おい、ちょっと待てよ!」

 当麻が背の高いシスターに声をかける。

「何か?」

「最後にもう一回だけ、オルソラの顔を見せてくれないか?」

「いえ、それはできません。シスター・オルソラの身柄が確保できたとはいえ、まだ敵の実態が明らかになっていない以上、ここは我々の規則に則って―――」

「当麻、違いますよ」

 俺が背の高いシスターの方へゆっくりと歩く。

「何だよ、漿」

 当麻が俺に尋ねるが、今はそんな事を気にしている暇は無い。

「…何でしょう、あまり会話を断ち切らないで欲しいのですが」

「まず貴女に言うべき事は―――」

 完璧な笑顔で、自然な話し方で、言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「薄っぺらい偽りは、もうたくさんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自身の拳で。偽りだらけのシスターの腹を、思い切り殴り飛ばした。

 その華奢な体が車輪と共に投げ出され、ゴロゴロと転がっていく。

「漿!?」

「しょう…!!」

 当麻と、その隣にいるインデックスが息を呑む。

「えっ、ああっ、シスター・ルチア!?」

 背の低いシスターは状況を理解できず、狼狽えている。

「…はぁ、君ならやると思ったよ」

 タバコの煙をくゆらせ、呆れ半分にステイルが言う。

「…もう一発、喰らいますか?」

 威圧するように、静かにそう言い放つ。

 起き上がったシスターの顔は、もう冷静さの欠片もない。

「どうして…」

「?」

「どうして…、私がこんな、異教徒の爛れた手で…!!シスター・アンジェレネ!!石鹸は、いえ洗剤は何処ですか、最悪の気分です、この様な事…!!」

 悪寒を覚えた。この女のローマ正教への狂信と、異教徒への侮蔑に。

「ああもうどうしましょう、そこの残党達が貴方達を殺めた事にしますか、その後私が口封じをすれば問題ないでしょう。貴方達が変に勘繰らなければこんな事にはならなかったんですけどね」

 そう壊れた様に言いながら、シスターは車輪を構える。

「そんな物で、どう戦うと―――ッ!?」

 俺が言い終わる前に答えは出た。車輪が勢いよく弾け飛んだのだ。普通ならその大量の木片は辺りに散らばる。しかしそこは流石魔術と言うべきか、木片は全て俺の方に向かって来た。

「ぐッ…!!」

 咄嗟に顔や胸部を腕で覆い、刺さる木片の痛みを耐える。腕に多く刺さっている様に感じるのは、彼女が目や心臓を狙ってきたからだろうか。

「シスター・アンジェレネ」

「は、はぁい」

 自信なさげに答えた背の低いシスターは、腰に付けている硬貨袋を3つ纏めて投げる。

 当たったらヤバい。俺の本能がそう言っていた。

「避け―――」

「させませんよ」

 直後。大量に刺さった車輪の木片が、揺れ動いた。

「ガァァァッ!?」

 体中の肉をぐちゃぐちゃと引っ掻き回される様な感覚と共に、木片が次々と抜けていく。

 数百程の木片はジグソーパズルを組み立てる様に、元の車輪へと戻った。

 俺は想像を絶する痛みに悶絶する。

 その痛みに気を取られ、硬貨袋の存在を忘れていたことにも気付かずに。

「『きたれ。十二使徒のひとつ、微税吏にして魔術師を滅ぼす卑賤なるしもべよ』」

 その声と共に、硬貨袋は銃弾じみた速度を帯びる。

「危なッ……!!」

 3つの硬貨袋は俺、インデックス、ステイルの体をそれぞれ掠め、足元に落下した。

 まるで小さい隕石でも落ちたかのように、そこには亀裂が広がっている。

 外した。俺はそう考えていた。

「まさか外すとはね…次はこちらの番で…!?」

 足に違和感を感じる。足元を見ると、硬貨袋の口紐が解けて、無くなっていた。いや、無くなっていたのではなく、俺の足に縛られていた。

「ぐっ…!?」

「当麻、インデックス、ステイル!?」

 後ろを見ると、どうやらインデックスとステイルも同じく縛られている様だ。不幸にも当麻は硬貨袋が当たったのか、脇腹を抑え込んでうずくまっている。

 足がもつれ倒れた俺に、車輪の中心が向けられる。まるで銃口を突き付けられているかのような緊張感で、意識が朦朧とする。

「貴方は自分の心配をしなさい。少しでも痛み無く逝ける心配を」

 どうにか、ここからの打開策を見つけろ。頭を必死に働かせる。足は封じられている、腕には力が入らない。こんな絶望的な状況でも、何かできる筈だ。しかし、その直後。

「異教徒の人、『車輪伝説』というものをご存知ですか?」

 まるで世間話でもするかの様なその態度。俺の湧き上がった怒りが、ここで爆発した。

 

『ガリッ』

「―――は?」

 奴の足に、爪を突き立てた。今の俺ができる、精一杯の抵抗。醜いし、卑怯だ。それでも文字通り爪痕を残すために腕を引き摺り、皮膚を削ぐ跡を残す。

「―――ぁ、ああ、あああ、あぁぁぁぁぁあぁぁッ!!」

 同時に奴の怒りも爆発した。絶望したようにも、激昂したようにも見えるその顔は、最初見た時とはもう別人だった。

「―――逝きなさい!!」

 車輪が俺の顔に押し付けられた。

「あっ」

 今頃気付いても、もう遅い。車輪が、膨らむ。ピシピシと、ヒビが入る。

 そして木片は俺の体を貫く──────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何やってんだ、お前」

 

 

 

 

 

 

 

前に、救世主(イッチ)が現れた。




こういうベタな展開




好き
ってかサーベルニキ人間態のままでしたね
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