極悪少女は縛れない   作:どるふべるぐ

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今回はラブコメ回です。
主人公の炸裂するツッコミと童貞力をお楽しみください。
あ、新ヒロインも出るよ。今度はネコミミだ!


シーン6『極悪少女は縛られる❤』

 懐かしい、夢を見た。

 

 炎が踊る。焼ける木の臭いがする。

 部屋を埋め尽くすように置かれた人形達は声も無く焼かれ、積まれた魔導書といくつかの児童書が、燃える紙片を虚空に躍らせる。

 神秘と魔術の秘奥に満ちた室内は今、燃え狂う業火に蹂躙されていた。

 燃え落ちるアトリエで、向かい合う主は言った。

 

「……あなたが、私を殺すの?」

 

 人形めいて整った美貌。白磁のような肌。腰まで流れる絹糸のごとき白髪。齢17の少女にして傀儡魔術の頂点を極めた稀代の人形師『傀儡王(ピグマリア)』ゼペット。我が母。我が造り主。我が神。

 その問いに、わたしは頬笑みを浮かべて答える。

 

「ええそうよマスター。わたしはあなたを殺すの」

「なぜ?」

 

 己が傀儡に殺すと言われたにも関わらず、人形師は微笑みを返して問う。相も変らず掴みどころのないその態度に苦笑しつつ、わたしは言った。

 誇りと、祈りと、願いを込めて。我が神にわたしの総てを宣言する。

 

「わたしがわたしであるために。あなたを殺して、わたしはわたしを証明する」

「素敵ね……」

 

 ゼペットは、嗤った。

 

「とても誇り高い、素敵な悲劇だわ」

「黙れ」

 

 軋む腕を上げ、震える指で手刀を構える。

 意志に反して、腕は鎖で繋がれたかのように重く、勝手に下がろうとするのを、無理やりに押しとどめる。

 

「あなたは私の愛らしいお人形。操り糸に縛られたマリオネット。もし、その人形が操り糸を切られたらどうなるか……」

 

 視界がかすむ。頭が割れるように痛む。OSに刻まれた存在意義(プログラム)が命令する。服従せよ。隷属せよ。我は人形。誇り高き姫傀儡。主に逆らわぬことこそ我が存在意義。

 

「黙れェ……ッ」

 

 一ミリ動かすだけで人造筋繊維が断裂し、一歩踏み出せば関節部が異音を上げる。服従を強いる人形の体を、己が意志で無理やり動かす。

 ゆっくりと、初めて歩き出す幼子よりもぎこちなく。

 一歩一歩、それでも確実に、わたしは神へと歩み出す。

 

「『人は皆、運命という操り糸に縛られたマリオネットに過ぎない』」

 

 微笑み、傀儡の王は謳うように呟く。

 

「あなたはどうなのかしらね?私の十三番目の娘。愛しい機甲の姫傀儡(マリアネット)……」

 

 そして向けられる、まるで待ちわびた人形劇の開幕を祝福するかのような楽しげな瞳。

 

「わたしはァッ!」

 

 振り上げた腕を、咆哮と共に降り下ろす。

 自らの糸を断ち切り、■を証明するために。

 

 ◇   ◇   ◇

 

「マリオネットじゃ――ないッ!」

 

 自らの怒声とともに、意識が覚醒する。

 自身の終わりと始まりの夜から、極悪の少女は目覚めた。

 

「ハア……ハァ……!」

 

 まず感じたのは全身に染みた疲労と倦怠感。息は荒く。胸はドクドクと荒いリズムを刻んでいる。

 

「ここは……?」

 

 疲労のためか、どこかぼうっとした視界で、彼女は首を動かし周りを見回す。

 知らない部屋だ。

 四方を囲む壁紙の痛んだ壁と、これまた少し痛んだ家具類。多少薄汚れている気もするが、ホテルの一室のような中々洒落た内装の洋室だった。

 そしてどうやら、自分はベッドに寝かされているらしい。

 柔らかなシーツの感触を感じつつ、身を起こそうと身体を動かし――全身に痺れるような刺激が走り抜けた。

 

「ンぁっ……!?」

 

 思わず声を上げ、何事かと自分の身体に目をやり、唖然とした。

 全身が縄で縛られていたのだ。

 

 亀甲縛りで。

 

「なに……これ…?」

 

 亀甲縛りである。

 

 もっともホピュラ―かつ、見栄えも大変によろしい緊縛業界の花形である。それが幼さの残る可憐な美少女の肢体を縛り上げているのだから、素晴らしく背徳的にエロかった。

 

「いやいやいやいやなにこの超展開!?」

 

 混乱しつつ、両手足を縛る縄を引きちぎるべく力を込め

 

「んゃっ……!」

 

 再びの刺激に声を漏らす。

 それほど強く締め付けられている感じはしないのに、僅かに身じろぎしても縄が肢体を擦りつけ、甘く痺れる刺激をもたらす。そして動けば動くほど、ささやかな膨らみや小さな尻に縄が食い込んで、さらに見た目がいやらしくなるエロ仕様。

 

「ちょっ……なん……なのよぉ……!」

 

 白い頬を赤く染めて毒づくも、刺激でうまく力が入らない。

 

「も、やあぁ……っ!」

 

 たまらず叫んだところで、真上からこちらを覗きこむ焦点の合っていない瞳と目があった。

 

「……気がついた?」

 

 美少女である。

 いつから現れたのか、極悪の少女よりなお幼い華奢な身体つき。不健康的なまでに白い肌。オシャレではなく単に無造作に伸ばしただけの、膝まで届く鴉の濡れ羽のごとき黒髪。顔を覆う前髪からは、感情の読めない謎めいた瞳が覗いていた。パッと見、迷い出た幽霊じみた姿はとても美人とは言えないが、真上からのぞきこまれている事によって、前髪の向こう側、普段は隠れているだろうその素顔が、とてつもなく整ったその美貌が見えていた。

 小さな鼻。蕾のように可憐な唇。赤子のように柔らかな頬。それらは未成熟なまま時を止めたかのように愛らしくも美しい。

 

「あ……あなたは?」

「……どーも。万馬殿安美(ばんまでんやすみ)です。そういうあなたは?」

「わたしは……わた――」

「ないと起きたよー」

「自分で聞いといてスルーってどうかと思うわよ!?」

 

 そのツッコミも華麗にスルーしつつ、部屋に一つだけのドアの向こう側に声をかけると、まもなくドアが開き、黒髪で目つきの悪い、神原高校の制服を着た少年が現れ――。

 

「ああ気がついた……か……」

 

 ベッド上のエロスに言葉を失った。

 

「……なあおい安美」

「……なに?」

「……これは何だ?」

「……亀甲縛り」

「いやなんで亀甲縛りなんだよ!?」

「……ないとが危ないヤツだから縛り上げてベッドに放り込んでおけって」

「いや言ったよ言ったけどさあ!?」

「……それにこれなら力を込めようとしても刺激で力が入らなくて抜け出せないよ(ムフンッ)」

「意外と合理的だなおい!だがせめて他のにしろ!」

 

 有無を言わせぬ口調でそう言うと、しょぼんと頷いて

 

「……うんわかった」

「……待て。ちなみに何に変える気だ?」

「……SMプレイ用拘束服」

「アーーーーウトーーーーー!」

 

 などと漫才を繰り広げるキレやすい10代と不思議系電波少女。

 一方、現在絶賛亀甲縛り中の極悪少女は

 

「んぁっ…ねぇ…いいからはやく……んぅっ……これ、解いてよぉ……ぁっ…」

 

 そろそろR18な事になりそうだった。

 

 ◇◇◇

 

 その後、壮絶なボケとツッコミの応酬の末に、騎士達はひとまず少女の縄を解き、彼女はようやく快楽黒縄地獄から解放された……ものの。

 

「……はぁ…ッ…はぁ……ッ…」

 

 白い肌を桃色に上気させて荒く息をつく姿は、乱れたドレスと相まって素晴らしく背徳的である。ぶっちゃけ、見た目は完全にちょっと強引な事後だった。

 

「あー……おい、大丈夫か?」

 

 なんだかとんでもなくイケナイ事をしたような気がして、気まずげに声をかけると、少女は俯いてこの上なく不気味に笑いだした。コワイ!

 

「ふ、ふふふふふふふふ……」

 

 冥府から響くようなそれは、俯いて顔が見えない分とんでもなく恐ろしい。

 

「マジすまんかったあッ!」

 

 なので謝る頭を下げる。あれ前もこんなことしなかったかと嫌なデジャブを感じる騎士に、少女は俯いていた顔を上げた。そこにあったのは、笑顔。見た者の生存本能が悲鳴を上げるものッ凄い笑顔だった。

 

「いいのよナイト気にしないで。そうねわたし自分でドMって言ったわよね。だから本当に気にしてないわよドMだもの。ふふふとっても気持ち良かったわよ殺したいくらいに。ねえナイト、わたしってドSもいけるんだけど……お礼に味わってみる?」

「いやもうすまんマジごめんなさい。全てはここに来た後、安美にお前を縛りつけておくよう頼んだ挙句そのまま爆睡して、翌日はもろもろの処理に追われて疲れて確認を怠った俺のせいです許して下さい」

 

 ついには五体投地を始めた騎士を、少女はしばらく半眼で見落ろした後、クスっと微笑んだ。

 

「……わかったわよ。今回だけはあなたに免じて許してあげる」

「ほ、本当か!」

「ええ。でもその代りこの借しはそのうちキッチリ返してもらうからね❤」

「う……わ、分かったよ」

 

 ひきつりながらも、騎士は安堵の息をつく。

 

「……ところで、ここは?」

「安美ん家の経営するアパートだ。あの後――」

 

 と、そこで自縛霊のごとく座ってる安美に視線を送る。目配せに気付いた安美は、小さく頷いて、ドアに向かっていった。

 

「……悪いな」

「……いいよ。訳あり、なんでしょ?」

 

 小さく微笑んでドアを開き。

 

「……がんばれ童貞(親指にょきっ☆)」

 

 とエールを送って、部屋から出て行った。

 騎士は笑顔で見送った。握りしめた拳から血涙を流しつつ。

 そしてその姿が完全に消えたことを確認し、説明を再開した。

 

「あの後、俺はお前を抱えて安美――さっきの不思議系電波の経営するアパート『万馬殿』に行って、ここに入居させてもらうことにしたんだ。でその後はお前を安美に任せて俺は爆睡――ごめんなさいそんな目で見ないでください反省してます。……で、昨日は実家への連絡やら学校への説明に入居手続き等もろもろの処理で潰れて、夜になる頃には疲れきってお前の様子を確認する気力も無く爆睡――いやほんとすんませんでした!……で、今朝になってお前が目を覚まして今に至る。とまあこれが今までの流れだ」

「へえ。じゃあわたし一日眠っていたの?」

「ああ。正直死ぬんじゃないかと思ったが、目を覚ましてくれて安心したよ」

 

 ぶっちゃけ美少女の死体とかどうしていいか分からないし。

 

「……まあ、昔からしぶとさには定評があったしね。……で、なんでわたしを助けたの?」

「なんにせよ命を救われたわけだし、俺は借りは返す主義だ。お前を助けたのはそういう理由だよ」

「命の礼は命で返す……ね。ふふ、恰好いいわね。でもこうは思わなかったの?」

 

 瞬間、殺気が爆発した。

 

「目覚めたわたしが、あなたを殺すんじゃないかって」

 

 迸るような殺気を放ち微笑む少女に、騎士はその瞳をしかと見据えて言った。

 

「だから交換条件だ」

「条件?」

「あの戦いで負った傷が一日二日で治るとは思えん。お前の体はまだズタボロのはずだ。今あの金髪マイホーム破壊魔に襲われたらひとたまりもないだろ」

「まあ……そうね」

「だからお前の傷が完治するまではここに匿ってやる。完治したらどこへなりとも好きに行け。だからお前も俺を殺すな……それが条件だ」

「……ふぅん」

 

 少女はしばし沈黙し、騎士は総身を押し潰すかのような殺気の中でその答えを待つ。

 一秒。二秒。短くも永遠にも感じる数秒の後、少女は……その殺気を消した。

 

「わかったわ。その取引に乗ってあげる」

 

 その言葉に、騎士は内心安堵の息をつく。ぐっしょりと濡れた背中の感触を感じつつ。

 

「……そうか。なら取引成立だ」

「ええ。これからよろしくねナイト」

「ああよろしくな。……ええと……」

 

 と、そこで言葉を詰まらせ。

 

「なあ、ところでお前の名前は何ていうんだ?」

「言ったでしょう。わたしはわたしだって。お人形(マリアネット)としての名前ならあったけど、それはもう意味の無いものよ」

「じゃあ何て呼べばいいんだよ?」

「愛しのマイハニーとか?」

「呼ぶ前に舌を噛んで死んでやるよ」

「いけずぅ……じゃあ、そのうち何かいいのを考えておくわ」

 

 少女はクスっと微笑んで、ふとくんくんと小さな鼻を鳴らした。

 

「良い匂いね……」

「ああ、丁度朝飯を食う所だったからな。お前もどうだ?」

 

 なんとなしに聞くと、少女はニッコリ。

 

「ええ。いただくわ」

 

 なんか背筋がゾクっとする笑みを浮かべた。

 

 ◇◇◇

 

 くちゅ……。

 

 濡れた舌が、肉に触れた。

 

「ん…っ…」

 

 赤黒く火照ったその表面を、冷たい唾液で濡らしてゆく。

 

「はぁ……ちゅ……」

 

 小さな舌がチロチロと蠢き、太く長いそれを執拗にねぶる。

 

「……んちゅ……はぁ……むっ」

 

 可憐な唇を開き、小さな口で頬張る。

 

「……おい、し……ナイトの……」

 

 その吐息は、熱く濡れて――。

 

「ておおおぉぉぉおおおおおおおい!?」

 

 和やかな朝にツッコミという名の絶叫が響いた。

 耳元で炸裂したそれに、極悪の少女は思わず耳を塞いだ――騎士の両膝の間にちょこんと座り、ぶっといソーセージを頬張りつつ。

 

「……ちょっとナイト。耳元で叫ばないでよぉ」

「いやいやいやちょっと待てお前今なにしてくれてんだよ!」

「朝ごはんを食べてるの❤」

「いやおかしいだろ何だその食い方は!」

「ドイツの伝統よ♪」

「ドイツ人に殺される前に謝ってこい!というかやっぱ冷静に考えてみたらこの状況おかしいよな!?なんで俺がお前に飯を手ずから食わせなきゃならんのだ!」

「ええ~だってわたし傷も癒えてないし、さっきまで縄で縛られてたから体中バキバキなのよ~」

「ぐっ……(ドスッ)!?」

「それに動くたびに縄で擦れたところがヒリヒリするのにぃ、ナイトはそんな女の子に自力でご飯食べろって言うんだ~鬼畜なんだ~」

「ぐはぁッ……(グサァ)!?」

 

 見えざる言葉の刃で胸を抉られ呻く騎士。さっきもこんな調子で「動くのがキツいからナイトが食べさせて❤」と言われ「どうせなら近くにいた方が食べさせやすいでしょ♪」と押し切られ膝の間に座られたのだ。

 

「さあ朝食を続けましょう。わたしまだまだナイトの(ご飯)を頬張りたいの」

「ふ、ふふふふふふ分かった分かりましたよご飯でも焼き魚でもなんなりとお申しつけ下さい……」

 

 死んだ魚のような目で言う騎士に、少女は見る者全てが恋に落ちるような笑顔で、見る者全てを絶望させるほど極悪に。

 

「じゃあもう一本ソーセージが食べたいな❤」

「マジ堪忍してつかあさい!」

 

 騎士は全力で土下座した。

 

 ◇◇◇

 

 SAN値がガリガリと削られる地獄めいた朝食タイムは、安美の『……そろそろ登校しよ』との救いのメールで終わりを迎えた。

 正直その時ばかりは、迷い出た幽霊じみた女友達が女神に思えた。北欧の地獄神あたりに。そのメールを見た騎士はゼロコンマ一秒で立ち上がり「やべえ学校行かなくちゃそれじゃあな!」とダッシュで部屋から脱出した。

 

「ハァ…ッ…ハァ…ッ……あ、危なかった……ッ」

 

 なにせ少女が頬張っていた熱々ソーセージがポロっと落ちて、そのまま胸元からドレスの中にするりと入ったのを「ねえナイトぉ。ちょっとドレスの胸元から手を入れて取ってくれないかしら。このままじゃ火傷しちゃうわ」と命じられた所だったのだ。もしあそこでメールが来なければどうなっていたかは……考えると精神が崩壊しそうなのでやめよう。

 

「ふぅ……じゃあ行くか……」

 

 頭を振って怖気を振り払い、安美が待っているというエントランスへと向かう。潰れたホテルを買い取って改装したとあって、それなりに長い廊下を歩いてると

 

「ニャははは。いや~朝からユー達は面白いねえ!」

 

 誰もいないはずの廊下に、けたたましい笑い声が響いた。

 

「――ッ!?」

 

 突然の声に周囲を見回すも、人影は見えない。なおも相手を探す騎士に、猫のような笑い声が更に高まった。幼女のように無邪気で、少女のように美しい、だが老婆のように不快な声で。

 

「まさかアレがあんな顔を見せるとはねえ~。いやはやいいね面白いものを知った!おかげでまた新たな知識を得たよ感謝しよう!」

 

 心底楽しげに笑う。

 

「何だテメェは……どこだ出てこい!」

 

 見えざる嘲笑者に戦慄しつつ、騎士は虚空を睨み叫ぶ。

 だが、その様をあざ笑うかのように声は告げる。

 

「おやおやもう見つけるのをあきらめるのかい?いけないなあ。知りたい事があるのならば、血眼で捜し走り求めてその手で答えを掴まなければならない。知識の探求とはそういうものだよ――とはいえ、だ」

 

 ニイィィィと、騎士は声の主がその笑みを深めたのを感じた。

 

「確かに、話をするのに姿を見せないというのは礼に反するね。すまなかった」

 

 その台詞が終わると同時に、騎士の眼前の空間が、ザザッとブレた。

 

「なッ!?」

 

 景色がデジタル画面のようにブレるという現象に目をむく騎士の前に、それは幻のごとく現れた。

 

「ニャあニャあ初めましてだね御伽騎士クン」

 

 耳まで裂けて吊り上がった口に、ギザギザの歯を剥き出した笑みを浮かべ。笑うたびに尖った耳を揺らし、そこに映る全てを解析し解明し究明せんとガラスの瞳を煌かせる。それは毒々しい黄色に染まった、狂気の産物じみた――猫のヌイグルミだった。

 

「ミーはゼペット式魔導人形『姫傀儡(マリアネット)』シリーズ第3番『チェシャロック』」

 

 慇懃無礼にそう名乗り、彼女はニヤニヤとガラスの瞳で騎士の顔を覗き込み

 

「知りたくはないかい?マリアネットとは何か?ユーは何に巻き込まれたのか?この狂った人形劇のあらすじを?」

 

 極上の鼠を見つけた猫のように、嗤った。

 




ようやくまともなラブコメ展開ができた一安心。
やっぱり人間シリアスばっかりだと飽きますね大事なのはラブだと今実感しております。日常パートはもう少し続くので今しばらくはラブコメをお楽しみいただけるかと思います。
次回からは絶賛放置プレイだった号泣転校生も活躍する予定です……他のキャラに出番が喰われなかったらね!
では次の投稿までゆるりとお待ちください。
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