それから、アルテミスから脱出したアークエンジェル一行だが新たな問題が浮上していた。
それは、「水不足」である。
それではお楽しみくださいませ
-アークエンジェルside-
アルテミスでの戦闘を終えたシルヴァは、医務室でマリアに見守られながらドクターに治療を施されていた。その理由は明白だった。
フィアースのコクピットから出たシルヴァのパイロットスーツには、大量の血が染み込んでおり、コクピットシートにも付着していた。それはもうメカニックの一人が「ギャアアアア!!!」と叫び、それを聞いたマードック軍曹が顔を青ざめながらも、総動員で綺麗にして、整備を行った。そして今に至るのである。
「よし、シルヴァさん。止血は大分収まったから大丈夫だよ。」
「ありがとうございます、ドクター。こんなときに迷惑かけてしまって」
「いいんだよ、君にはこの船を守ってもらってるからさ。よし、処方箋を出しておくから、定期的に飲むようにね」
「ありがとうございます」
「えっと、マリアさんだったかな。もしサボってたら叱ってやってくれ。」
「わかりました、ドクター」
「か、勘弁してくれ....」
ドクターと共に盛大に笑いあった。マリアも元々ザフトの捕虜として、アークエンジェルのクルー達から冷たい目で見られたものの、シルヴァとムウさんのフォローによって、打ち解けていった。シルヴァは心の中で感謝しつつ、マリアと共に医務室から退出し、アークエンジェルのブリッジに向かっていた。
-アークエンジェルside....end-
-ザフトside-
一方、アークエンジェルをロストしたライデン率いるガモフは、その足跡を追っていた。その船内のある自室、ライデンは多くの書類を片付けにかかっていた。その中には「ジンハイマニューバ」の修理費用の見積もり(弁償)や、武装の申請、ライデンが新たな「S・F・S(サブライトシステム)」の提案書の作製に忙しくなっていた。
そしてドアからノックが三回鳴ると、ニコルがドリンクを持って入室してきた。
「お疲れ様です、ライデンさん」
「ああ、ニコル。クルーゼの奴め、本当に弁償させに来るとは思わなかった。はぁ、書類を書くだけて疲れそうだ」
「大丈夫ですか、あまり無理はせずに休んでくださいね?」
「そうさせてもらうよ、ニコル達も休んでくれよ」
「ありがとうございます。あのライデンさん」
「ん?どうしたニコル」
ライデンはニコルから貰ったドリンクを飲み、机に置くとニコルがこちらに視線を送っていた。その視線の先には幼きシルヴァとライデンのツーショット写真が飾られていた。それに気づいたシルヴァはその写真立てをニコルに渡した。渡された写真立てをニコルはじっと見つめて、あることを聞いた。
「あの、ライデンさん。隣の白髪の男の子は」
「そいつは俺の小さい頃の友人で、コーディネーターだ」
「そうなのですか!ならあの時フィアースに乗ってた人は」
「そう、俺の友人シルヴァだ。ヘリオポリスにいるとは思ってなかったよ」
「あの、今回の作戦についてどう思ったんですか?」
「クルーゼが決めたことさ。それに中立のコロニーに連合のモビルスーツがあること自体、戦争の火種を拡大させてしまうからな」
「そうなんですね」
ライデンは書類をまとめつつ、今回の作戦について少しばかり心の声を漏らした。だが、今頃クルーゼとアスランがプラント評議会に召集がかかっているだろうと、またドリンクを飲みながらそう思った。ニコルはライデンの事を少し知ることが出来たと、ウキウキしていた。そして写真立てを返すと、ライデンの顔を見つめていた。
「どうした、ニコル?何かついてるのか?」
「あ、い、いえ!ライデンさんの顔って何かクルーゼ隊長に似てるなって。あ、素顔は見たことないですけど」
「ふむ、初めて言われたよ。でも性格はあいつとは違うがね」
「それはそうですよね」
「ニコルも今のうちに休むといいさ、また足付きを捉えたら戦闘になる」
「ありがとうございます、ライデンさんも休んでくださいね?すごく顔が疲れてるので」
「ありがとう、仕事が終わったら休むよ」
互いに笑うと、ニコルは敬礼をしてライデンの自室から退出した。椅子から立ち上がり、体を伸ばしたライデンは書類をまとめて机に置いた。そして、ヴェサリウスにいるクルーゼに、自分達が戦ったモビルスーツの情報を送った。だが、どのみちパトリック・ザラ国防委員長閣下によって削除されるだろうと、頭を抱え込んだ。
「戦争を早く終わらせるため....か。どれだけ多くの血を流せば気が済むんだ。」
そう一言呟いて、ベッドに横たわり眠りについた。
-ザフトside....end-
-アークエンジェルside-
アークエンジェルの食堂ではサイとフレイ、トールが集まって会話をしていた。その内容はシルヴァに対する事だった。
「え、どうしても謝った方がいいの?」
「いや、どうしてもって言われるとね」
「お前の一言で、シルヴァさんがとんでもない目にあったんだぞ?」
「俺達は、シルヴァさんやキラになれてるからいいけど」
「とりあえず、シルヴァさんに謝っときなよ?多分大丈夫だろうからさ」
「サイがそこまで言うなら、謝るわ」
フレイは、そうやってサイに説得されるとシルヴァに謝ることにした。しかし、彼の隣にいるザフトのコーディネーター「マリア・ピースクラフト」にまた睨まれるかもしれないと、少しばかり怖じ気づいていた。
一方のシルヴァはキラと、マリアと共に「フィアース・ルアル・ストライク」の整備を、マードック軍曹と共に作業を行っていた。
「キラ、ストライクの調子はどうだ?」
「こっちは大丈夫ですよ。マリアさんは?」
「ルアルは整備して分かったのだけれど、まだ機能が謎の物がまだあるの。」
「ん、そうなのか?それは気になるな」
「そのうち、戦ってるうちに分かるかも知れませんよ」
「そうねキラ君、整備が終わったらご飯食べにいこっか。」
「はい!マリアさん。シルヴァさんは?」
「俺はマードックさんと話があるから、先に行っててくれ」
「わかりました」
「ああ、また後でな。」
二人はシルヴァと別れて、食堂に向かっていった。シルヴァは再び機体の整備に取り掛かり、パーツ洗浄機を使おうとしたところ、マードックさんに止められた。
「おい、兄ちゃん。今のところそいつぁ使えないぞ!」
「どうしてなんですか?」
「それがな、この船水の使用制限がかかってるんだよ。」
「やはりか....」
「どした?」
「いや、何でもないです。とりあえず整備は終わったんで俺も食堂に向かいますよ。」
「おう、行ってこい!」
「ありがとう!」
シルヴァはマードックさんに手を振ると、食堂に向かった。一方の食堂ではキラ達が各自席について食事をしていると、トールが喉を詰まらせて喉を強く叩いていた。そこに少量の水を持ったマリアがトールに差し出した。
「み、水、水ーーーー!!」
「トール、もうちょっとゆっくり食べなさい」
「ゴクッゴク....ぷはぁっ!あ、ありがとうございますマリアさん」
「いいえ、どういたしまして」
「全く状況に合ってないギャグ言うなよな?」
「そんなわけないだろ!」
サイにそう言われた、トールは言い返すもマリアがその場を納めた。それからマリアはミリアリアの席につき、サイはフレイの隣に座ろうとするが、顔を赤らめて避けられてしまう。それはそのはず、今のアークエンジェルは水不足でシャワーの使用宣言が出ているからである。フレイはマリアに少し怯えつつも会話の中に入ろうとした。
そこでミリアリアがあることを聞いた。
「マリアさんって年いくつなの?」
「私は18歳よ。どうして?」
「わぁ、私たちより年上なんだ!敬語使った方がいいのかな」
「大丈夫よ、皆の事をよく知りたいから今さら敬語はいいわ」
「あ、それならシルヴァさんの事どう思ってるの?」
「え?そ、そうね。一目惚れかしら。」
「一目惚れ!?」
「そうよ、初めて会った時生きるか死ぬかの選択をして、そこから彼の優しさに惹かれたのしれないわ」
「そ、そうなんだ」
「女の答えだけどね。シルヴァには言わないで、まだ言いたくないの」
「はーい」
その答えを聞いたミリアリア達は、顔を赤らめていた。それもそのはず、まさかの返答に驚いたのだ無理もない。マリアは食事を再開すると、食堂の入り口にシルヴァが立っていた。そして、キラが立ち上がり、片付けてシルヴァの分を運び始めた。
「お疲れ様です、シルヴァさん。整備は終わったんですか?」
「まぁ終わったが、パーツ洗浄機が使えなくてな。手間がかかって参ってしまうよ。」
「そうなんですか....」
「あ、あのシルヴァさん!」
「ん、どうしたフレイ?」
「えっと、アルテミスの件で迷惑かけてごめんなさい....」
シルヴァはフレイの謝罪の言葉を聞くと、あまり気に止めていなかった。それは士官学校にいた頃から言われ続けたので慣れているのである。シルヴァは怒ることなく「ニコッ」と笑顔で返した。
「大丈夫さ、フレイ。昔からよく言われてたからな。気にしてないよ」
「あ、ありがとうございます。シルヴァさん」
(さて、この水不足をどう解消するかだな。後で行ってみるか)
シルヴァは、キラから渡されたトレーを受け取ってすぐに食事を済ませて、アークエンジェルのブリッジに向かおうとしたが、口許にソースがついてあり、マリアがそれに気づいてポケットからハンカチを取り出して拭いてあげた。
その様子を見たキラが「なんだか恋人同士みたいですね」と言うと、マリアとシルヴァはお互いに赤面して、互いに明後日の方向を向いた。
(キ、キラめ。言うようになったじゃないか。まぁ、マリアも満更でも無さそうだし、今度二人きりで話をするか。)
それから食堂から退出してマリアと共にアークエンジェルのブリッジに向かうと、マリューさん達が何やら頭を抱えていた。内容はやはり「水不足」だ。それから、アークエンジェルの進路の話でデブリ帯へ行こうと言うと、ムウさんは閃いた。
「デブリ帯へ行くなら、そこで補給をするしかないじゃない?」
「ムウさんの言う通りなら、あそこには戦闘によって大破した戦艦などあるはずだしな。」
「そういうこと!」
「なら、デブリ帯に行ってなんとか水不足をするしかないわね」
「というわけだ、シルヴァ」
「へ?」
「ごめんなさい、シルヴァ君。あなたもその時フォローしてくれないかしら。恐らく納得いかないかもしれないだろうし」
「頼んだ、少佐殿!」
「ム、ムウさん。勘弁してくれよ」
「シルヴァ、私もフォローするから大丈夫よ」
「お、おう」
マリューさんとムウさんにお願いされたシルヴァは、ブリッジを後にしてキラ達を呼びに行った。その道中マリアがこんなことを話した。それを聞いたシルヴァは、ショックを受けた。
「あのね、シルヴァ。今からデブリ帯へいくと思うけど」
「うん、それがどうしたんだマリア?」
「あそこに『ユニウスセブン』があって、私の故郷がそこにあるの」
「そんな....。それじゃあ墓荒らしみたいだな」
「でも生きるためには仕方がないわ」
「そうだな、俺達は「今」を生きなくちゃな」
シルヴァはそう言うと、マリアの手を握ってゆっくり歩いた。突然の出来事に赤面し、鼓動がトランザムしているマリアだが、満更でもなかった。しかし、時折シルヴァが振り替えると目線をなかなか合わせられずにいた。
そして、食堂につきシルヴァはキラ達を呼び、アークエンジェルのブリッジに集まった。そこでムウさんが本題について話した。
「え、補給が受けられるんですか。どこで?」
「まぁ補給ができるって言うよりなんだが、これからデブリ帯へ行こうと思うんだ」
「デブリ帯....。まさかデブリベルトですか!?」
「トールは感が鋭いな」
「シ、シルヴァさん?」
「そこには戦闘によって大破した戦艦が流れ着いてるし、もしかしたらそこで弾薬も得られる可能性もある。」
「で、でもそんなのまるで墓荒らしじゃないですか!」
「まさかそこから、補給を受けようって話じゃ....」
「なら、皆ここでデブリの仲間入りよ、キラ君」
マリアのあまりの発言に、一同は開いた口が塞がらなかった。無論シルヴァも同じである。でも無理もないとシルヴァは頷き、キラたちの方を見て再び話した。
「誰しも、喜んでやることじゃないさ。俺やキラ達は元々民間人だしな。マリアはザフトの捕虜で今は連合の臨時兵士として、戦ってもらってるからな」
「シルヴァさん、それはそうですけど」
「あなた達にはポッドに搭乗して、搬入活動を手伝ってもらいたいの」
「私たちもあまり喜んでやらないわ。失った者達から漁るのはね。でも今は生きるためにしなくちゃいけないの。」
「よし、そうと決まれば皆着替えて行くぞ」
「シルヴァさん、待ってくださいよ」
アークエンジェルに不穏な空気が流れたが、シルヴァがその空気を和ませて、ブリッジから退出した。その後をキラ達は追っていった。マリアはシルヴァから貰ったネックレスを握りしめて、デブリ帯を見つめていた。その様子をみたマリューさんが優しく声をかける。
「ごめんなさいね、マリアさん。いろんなことに付き合わせて」
「大丈夫ですよ、ラミアス艦長。私もこんな所で死にたくはありませんので」
「マリアちゃんは、可愛い見た目して心は強いな!」
ムウさんは、マリアに感心して右肩を軽く叩くと、彼女は距離を取りマリューの後ろに隠れた。ムウさんは驚いた表情で見ると、マリューさんとナタル、マリアはジト目でこう言い放った。
「「「フラガ大尉、セクハラです」」」
「あ、あちゃあこれは失敬....」
それからマリアは、敬礼してブリッジから退出した。
モビルスーツ格納庫では、キラ達はパイロットスーツに着替えており、各自ポッドとモビルスーツに搭乗していた。フィアースはノーマルのフィアースパックに変更し、左腕を「チェンソーアーム」に換装した。ストライクはエールのままで、ルアルはウイングユニットから、I.W.S.Pに換装して出撃していった。
フィアースを先頭に、「ストライク」・「作業ポッド」・「ルアル」の陣形にしてデブリベルトへ進んでいった。そして彼らの前に現れたのは巨大な「大陸」だった。しかしマリアはそれを見て暗くなっていった。
それは地球連合の核攻撃によって崩壊した
「ユニウスセブン」である....
「マリア、大丈夫かい?」
「ええ、大丈夫よ。行きましょう、シルヴァ」
「ああ、ナタルさん行きますか」
「よし、各自ポッドとモビルスーツから降りて調べるぞ」
「了解!」
ナタルさんの指示にしたがって、ユニウスセブンへ調査に行った。そこには広がるは崩壊した大地、人々がかつて住んでいたであろう建物もそこに残ったままであった。そして、ナタル一同がある部屋にたどり着き、扉を開くとそこには赤子を抱いた母親が宙に浮かんでいた。
「キャーーーーー!」
「見るな、マリアも」
「く....うんッ」
トールはミリアリアを抱き締めて、シルヴァもとっさにマリアを自分の胸に抱き締めた。その時彼女は言葉を放つことなく、震えていた。かつての故郷の住民である彼女からすれば、トラウマにすぎない。シルヴァは、心の中で戦争に対して怒りを覚えつつも、調査を再開した。そして、水色の塊が彼らの前に現れ一度アークエンジェルに戻ることにした。
「あの水をぜんぶもってくんですか!ナタルさんも見たでしょ。ユニウスセブンで何十万人も亡くなったんですよ!」
「ラミアス艦長、あそこには1億t近くの水が凍ってありました。」
「水はあれしか見つからなかったのね」
「ええ、そうですマリューさん。」
「誰だって喜んでる訳じゃないさ、水があった!って」
「フラガ大尉....」
キラ達はユニウスセブンで見つけた水を外出することに躊躇していた。シルヴァが口を開こうとしたとき、マリアが前に出て皆に言った。
「出来る限り、あそこから採りたくはない気持ちは分かるわ。でも私達は生きてるのよ?だから生きなくちゃ、そうでしょ?」
「マ、マリアさん....」
「マリアの言う通りだ。今はあそこから運ぼうぜ皆。」
「わかりました、シルヴァさん。」
「よし、行くぞ!」
うまくマリアのフォローも入り、なんとか場は収まりシルヴァの号令でキラ達はその後を追った。マリアも手伝いに行こうとしたとき、ナタルさんが初めてマリアに意見を言った。
「説得してくれてありがとう、マリアさん。しかし何故ここまで協力してくれるんだ?」
「ちょっとナタル!」
「ナタルさん、あそこは私の故郷でもあるんです。それにほら、私は元々ザフトの兵士だから、説得力あると思っただけなので。」
「そ、そうだったのか。すまない思い出を掘り起こして」
「大丈夫ですから、今はこの船にいる以上は私は皆に協力しますので。それに....」
「どした、マリアちゃん?」
「あ、い、いえ何でもないです!私は搬入作業に戻りますから!」
「顔を赤くしちゃってまぁ、可愛いねぇ」
「フラガ大尉?」
「ら、ラミアス艦長。すみません」
またしてもムウさんはマリューさんにジト目で見られてしまい、がっくりとした。そりゃ女子の詮索するのはよろしくはないと、改めてそう思ったのだった。
一方のシルヴァ達は、搬入作業を開始しており作業ポッドは氷を削ってはアークエンジェルへと運んでいった。
シルヴァはフィアースの左腕を変形させてチェンソーを展開し、あまり細かくないように切っていた。
周りには、「ストライク」・「ルアル」・「メビウス・ゼロ」がこの宙域を警戒していた。もしかしたら、偵察型のジンがいるかもしれないとマリアのアドバイスをもらい、辺りを偵察かつ警戒をしていた。
そして、ストライクのパイロットであるキラがあるものをモニターで確認する。拡大するとそこに写ったのは民間船であった。
「あれは民間船の....。どうしてここに」
そう思った矢先、「スナイパーライフル」を装備した偵察型のジンが、民間船に手を当ててモノアイを光らせていた。それはマリアから言われたモビルスーツだった。
「あ、あれは偵察型のジン!?どうしてこんな所に。ちくしょう、このまま気付かずどっかいってくれ!」
念のため、ビームライフルをジンに向けて照準を合わせる。キラの顔には冷や汗が出ていた。レバーを握っている手も若干震えている。
(このままどっかいってくれ!)
その願いが叶ったのか、そのジンは撤退していった。だが次の瞬間、ストライクの前を作業ポッドが通りかかると、偵察型のジンが振り向きこちらに気が付いた。そしてスナイパーライフルを構えて作業ポッドに発砲する。
「うわぁぁぁぁぁ!」
「くそ、なんで気付くんだよ!で、でも僕は。僕は!」
キラはコクピットの中で叫びつつ、ビームライフルを一発放ち左腕を破壊した。だがジンは最後の力を振り絞るようにライフルを構えるが、再び二発放つと、ジンのコクピットに命中し、一瞬にして火の玉となった。
「き、キラ助かったよ」
「マジで死ぬかと思ったぜ」
「キラ、大丈夫か!」
「キラ君!」
「坊主!」
キラは通信を遮断し、うつむきながら涙を浮かべた。そうしていふと、コクピットにアラートが鳴り響く。すぐに顔を上げてモニターで確認すると、そこに写ったのは「ザフト」の脱出ポッドが漂っていた。そして、すぐにシルヴァに通信を入れた。
「シ、シルヴァさん!脱出ポッドが」
「な、こんな所にか!分かった回収してアークエンジェルに先に戻ってくれ。俺とマリア、ムウさんもすぐにいく!」
「わ、分かりました!」
シルヴァはキラの報告を聞くと、この後起こることを思い出した。
(まさか、彼女がキラに回収されたか)
そう思いつつ、ある程度搬入作業に区切りをつけてアークエンジェルに戻った。モビルスーツ格納庫ではキラ達やマリューさん、アークエンジェルのクルー数名とマリアが、脱出ポッドの前に集まっていた。シルヴァは急いで軍服に着替えて、マリアの隣にたった。
「全く、君は落とし物が好きなようだな」
「そんなこと言われましても....」
「それじゃ、皆さん開けますぜ?」
マードック軍曹が脱出ポッドのロックを解除すると同時に、アークエンジェルクルー四名が銃を構える。
すると、ハッチから「ピンク色のボール」が羽をパタパタと飛び出てきた。
『ハロハロー。ハロ!』
「ご苦労様です」
ピンク色のハロが出てくると、その奥から桃色の髪色をしており、凛々しい声をした少女が出てきた。
「嘘だろ....」
「え、彼女がどうして脱出ポッドに!?」
シルヴァとマリアは彼女を見ると驚きを隠せなかった。
そう脱出ポッドから出てきたのは、プラントの最高議長「シーゲル・クライン」の娘にして、アスラン・ザラの婚約者
「ラクス・クライン」である....
いかがでしょうか?今回は非戦闘回です。アスランのプラントで行われる評議会での審議は書いてはありませんが、ライデン目線で触れてあります。
ちなみに、マリアは本編で18歳でキラ達より年上です。最初の方はツンデレのような話し方でしたが、シルヴァと打ち解けると、本来の喋り方に戻ったと言うことです。
フィアースの左腕の武装は今明かされるものとして
「アンカーアーム」・「チェンソーアーム」・「ガトリングアーム」
・「ミラージュアーム」が出ています。そして、「PSマント」の解説します。
簡略的に説明しますと
1.「アンカーアーム」
ストライクEの物と同等で、片腕でも十分にモビルスーツを引っ張ることが可能。
アンカーは両手に元より装備されているが、右手では滅多につかわれていない。
2.「チェンソーアーム」
試作型の武装で、今回では氷を削るために使用された。戦闘時には肘をまるごと変形し、敵機をぶったぎる事が可能である
3.「ガトリングアーム」
変形機構としては、手首をまるごと下に向けてガトリングの砲身が顔を出し、蜂の巣にすることが可能である。だが中距離、近距離でしか効力は発揮しない。総弾数は30発で心もとないが、シルヴァは満足している。
4.「ミラージュアーム」
この武装は全体的に曲線がメインのデザインとなっており、若干細いが武器を振り回すフィアースには問題ない。
本編ではブリッツと同じ「ミラージュコロイド」を使用でき、左腕から全体的に展開できる。だが10分しか使えない。
アルテミス入港の際に、姿をくらましてバスターのビームを警戒し、これを防いだ。
5.「PSマント」
これはフィアース専用の防御マントであり、滅多にシールドを使わない本機は唯一の頼みの綱である。本機とはエネルギーは供給はされてないため、普通に使用できる。だが大火力のビームや、ミサイルを連続で受けきると、ダメージが蓄積されて使用が難しくなる。シルヴァはその性能を理解しており、すぐにパージができる。
以上が今本編で出ている武装です。これからも新しいものや専用パックの解説しますのでお楽しみにして下さい!
また、下手くそながらも読んでいたき誠にありがとうございます。いいねや、しおり感想もお待ちしておりますので
それではチャオ!