機動戦士ガンダムSEEDクロニクル   作:ガトー

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前回のあらすじ
シルヴァ達は第8艦隊の先遣隊「モントゴメリ」と合流したものの、クルーゼ隊のヴェサリウスが彼らを襲っていった。
シルヴァはキラ達と共に先遣隊防衛に向かったものの、守りきれずフレイの父が乗るモントゴメリィは轟沈し、暗い宇宙へと消えていったのだった。
そんな中、連合軍の特殊部隊「タクスフォース・デルタ」の旗艦「タナトス」にいるアーカードはそんなアークエンジェルに近付こうと行動を開始していた。


第十話 奇襲!ライデン再び

-アークエンジェルside-

第8艦隊の先遣隊の援護に出向いたものの、全滅してしまい挙げ句の果て、ラクス・クラインを人質にする苦渋の選択をするに至った。だが、それをよく思わなかったキラ・ヤマトは、ラクスを助けると決断しザフトのアスラン・ザラに返した。

 

当然アークエンジェルに戻ったキラはマリューさん達に、つれられて尋問を受けることになり、シルヴァたちもマードックさんに叱られてしまうのであった。

その後はというと、キラは「銃殺刑」と言い渡されたものの、マリューの計らいにより免れて勝手な行動は慎むようにと、言われたのであった。シルヴァはというと、トイレ掃除とシャワールームの掃除を任されたのであった。

 

(やれやれ....。なんとかキラは大丈夫そうだが、よかったぜ。この後はやっと第8艦隊と合流するんだよな。分かってはいるが、胃がキリキリするな。)

 

シルヴァは掃除をやりおえて自分もシャワーを浴び、自室にいるマリアの元へと足を運んだでいったのであった。

そんな彼らをライデン率いるガモフは、静かにと近づいてた。

ライデン達はガモフのブリッジに集まって、地図を開き足付きの今の状況を確認していた。そこでニコルが口を開く。

 

「なんとか、その合流前に追い付くことは出来ますけど。月艦隊の射程にはいるまで、10分しかありませんよ?」

 

「フム、確かに10分しかないな。」

 

「臆病者だな、ニコル。」

 

「いや、でも」

 

「やめろ、イザーク。ならば足付きに奇襲をかけるのに10分はあるのか?それともないのか?ならば俺たちのやることは、その限られた時間であの足付きを落とす。そうだろ?」

 

「流石ですね、副隊長。ところでラクス様は?」

 

「ラクス嬢の事なら、ヴェサリウスにいるクルーゼがラコーニ隊長に引き渡してからこっちに合流すると連絡があった。」

 

「そうだったんですね、ラクス様も無事でよかった。」

 

「まぁな。それに足付きにはマリアもいた」

 

「「「ええ!?」」」

 

ライデンの一言にニコル達は開いた口が塞がらなかった。その様子を見たゼルマン艦長はその様子を見て、驚いていた。ライデンは「あっ....」とした表情で後ろを向いたが、ニコルが逃さなかった。

 

「ど、どういう事ですか!?ライデンさん!」

 

「まさか、あのマリアさんが生きてたのかよ。」

 

「ん?てことはあの天使の羽をもつガンダムに乗ってるのは....」

 

「ああ、マリアだったよ。ヘリオポリスで戦死と言う事になってたが、俺を狙撃してきたのは彼女に違いない。流石はザフトレッドだよ」

 

「感心している場合ですか!?」

 

「まぁまぁ。落ち着けよニコル。今は作戦の事考えようぜ?」

 

「分かりました....」

 

ライデンは申し訳なさそうにすると、奇襲作戦を考え伝えると艦長とニコル達は頷き、各自準備していった。それからライデンは先にジンハイマニューバに乗り込むと、リニアカタパルトに運ばれてコクピットではレバーを握り直していた。

 

「システムオールグリーン、ジンハイマニューバ発進どうぞ!」

 

「ジョニー・ライデン、ジンハイマニューバ出るぞ!」

 

ジンハイマニューバのモノアイが光ると、真紅のジンハイマニューバはアークエンジェルに向けて、ブースターを最大稼働させて先陣を切りにいった。そしてその後ろから「ブリッツ・バスター・デュエル」が順番に発進していった。

 

 

アークエンジェルはやっとハルバートン提督率いる第8艦隊とやっと合流出来るが、ブリッジではナタルが警戒を怠らぬよう指示を出していった。モビルスーツ格納庫ではフィアースは、「アーモリーストライカー」から近距離戦の「ウォーリアストライカー」に換装を変更していた。ガンダムルアルはウイングユニットを外されており、メンテナンスを受けていた所だった。

シルヴァはというとドクターに治療を受けていた。時折少量ではあるが吐血することを心配したマリアが、シルヴァを説得し治療するようにと言ったのだ。

治療が終わると、ドクターから気になることを言われた。

 

「シルヴァさん。診察する際に気づいたのだが」

 

「ん?どうしたんですドクター?」

 

「君の首後ろになにやら、『コネクタ跡』があるんだ」

 

「な、なんだよそれ。全く分からなかった。」

 

「もしかしたら、君のパイロットスーツは何やら特別なものかもしれないな」

 

「なんだそりゃ」

 

「さ、痛み止めあげるからちゃんと飲むようにな」

 

「ありがとうございます、ドクター」

 

シルヴァはドクターに礼をして医務室から退室していった。だが先程言われたことが気になっており、首後ろをさわるが特には感じなかった。だが時折「声」が聞こえるのは薄々分かっていた。だが時折『自分の意志とは関係なくモビルスーツが動く』。というのを感じていた。

自室に戻ると、ベッドの上にはマリアが布団にくるまって寝ていた。そんな彼女の額にキスをすると、彼女はニコッとして寝返りをしていた。

それから、食堂へと向かっているとサイ達が丁度昼ご飯を食べていた。そこにキラも現れるとサイ達は彼らの方へと声をかけた。

 

「シルヴァさん。お疲れ様です」

 

「ああ、ありがとう。トイレやバスルームの掃除はなかなか捗ったよ。」

 

「流石ですね、シルヴァさん。」

 

「おう。キラも大丈夫そうでよかったよ」

 

「ありがとうございます。」

 

二人はお互いに励まして食事を取ろうとしたとき、そこにフレイが現れた。サイはフレイに近づこうとしたが、それを振り切りシルヴァとキラの前に立つと頭を下げて謝罪した。

 

「シルヴァさん、それとキラ。その、酷いことを言ってごめんなさい」

 

「いいよ、フレイ。俺やキラも気にしてはないよ」

 

「そうだよ、フレイ。僕たちも頑張っていくからさ」

 

「そうよね、こんな戦争早く終わればいいのに....」

 

シルヴァはフレイの言葉に疑念を抱きつつ、早めに食事を済ませるとアークエンジェルのアラートが鳴り響く。

 

「総員第一種戦闘配備、繰り返す総員第一種戦闘配備!」

 

「くそ、合流する前だってのに。キラいくぞ!」

 

「あ、はい!あのマリアさんは?」

 

「マ、マリアは体調優れないから寝てるよ。」

 

「そ、そうなんですね。とりあえずいきましょう!」

 

シルヴァは回答に困ったがなんとかごまかしてパイロットスーツに着替えて、モビルスーツ格納庫へとたどり着いた。ムウさんもすぐにメビウス・ゼロに搭乗し、ストライクとフィアースもカタパルトに運ばれていく。シルヴァはコクピットでレバーを握っていると、ミリアリアの通信が入る。

 

「シルヴァさん。また真紅のジンがまた出てきました!それとブリッツ・バスター・デュエルも来ています!」

 

「チッ、ライデンか。わかった、他の三機もなんとかする!」

 

「キラ、ムウさん。頼みます!」

 

「おう、任せておけ!」

 

「分かりました!」

 

「システムオールグリーン、フィアース発進どうぞ!」

 

「よし。シルヴァ・ファウスト、フィアース出る!」

 

フィアースはツインアイを光らせて出撃していった。そして、その後ろからストライクとメビウス・ゼロも続いていった。

それから、シルヴァは両腰に装備してあるリボルバーを構えてライデンの駆るジンハイマニューバに放つが、交わされてバズーカ砲を放たれて直撃を受ける。だがPS装甲の前には無意味だがすかさず腰に装備してあるショットガンで距離をとる。

 

「チッ!新たな装備か、やってくれるじゃねぇか!ライデン!」

 

「おまえこそ、守りながらでは戦えまい!」

 

「なんだと!」

 

「副隊長、援護します!」

 

「ニコルか!大丈夫だ、おまえは足付きに張り付け!」

 

「はい!」

 

「そうはさせるかよ!」

 

ブリッツはトリケロスからビームライフルを放ち、シルヴァはそれを回避する。だが、ライデンのキックがフィアースの頭部を思いっきり蹴った。その瞬間フィアースはその蹴られた反動で一時的に機能を停止した。それを見たキラは助けに行こうとするが、デュエルに阻まれて、なかなか援護に行けなかった。そしてムウもバスターと遠距離戦を仕掛けるがなかなか援護に回れなかった。

アークエンジェルは、バリアントとイーゲルシュテルン、ミサイルでブリッツを近づけないようにしていたが、とりつかれてしまいビームライフルで攻撃される。

ミリアリアが急いでキラとム、シルヴァに通信をする。

 

「キラ、シルヴァさん!急いで戻ってきてください!アークエンジェルが危険です!」

 

「くそ、アークエンジェルをやらせはしない!」

 

『ベルセルクシステム起動』

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 

「な、なんだ!一体」

 

キラは頭がクリアになり、ビームサーベルを引き抜いてデュエルの横腹に当てた。そしてすぐに距離をとり、ブースターを最大稼働させてアークエンジェルの方へと向かう。シルヴァはフィアースのシステムが起動し、PS装甲が黒鉄色にカラーが代わりツインアイのゴーグルは収納される。

そしてケルベロスバクゥバウンドの頭部に切り替わり、モノアイレールの部分は赤く光り、口が開閉される。関節からは「炎」が吹き出て、背部に搭載されてある対艦刀「バルムンク」が左右に変形し、真ん中から大型ビームソードが展開された。

 

「ウオオオオオオ!」

 

「くそ、何なんだ!シルヴァはこんな化物に乗っているのか!流石にアイツらも危険だな」

 

「副隊長、援護しますよ!」

 

「ディアッカ!?頼む!」

 

「イエッサー!」

 

フィアースは「狂戦士」となり、ブースターを吹かせて距離を積めていく。ディアッカはライフルを連結させてビームを放つが、フィアースは左腕をかざし、ビームを弾き返す。

一方のキラはというと、アークエンジェルに取りついているブリッツにビームサーベルを振りかざし、避けられるがすかさず膝蹴りを食らわした。

そして、デュエルももう一度ビームサーベルをストライクに振るが、キラはすかさずフロントスカートから「アーマーシュナイダー」を取り出して、すかさず横腹に突き刺した。そして、小爆発を起こすと、デュエルは離れていきニコルがすかさず回収する。

 

「大丈夫ですか!いザーク!」

 

「痛い、痛いー!」

 

「ライデンさん、ディアッカ!イザークが!」

 

「何、イザークがやられたのか!?」

 

「タイムリミットだ、ここは引き上げるぞ!」

 

「「了解!」」

 

ライデンの命令によりニコル達はガモフに撤退するが、それをフィアースが追っていた。ライデンはすかさずアサルトライフルで迎え撃つも、全て避けられてしまう。そしてフィアースはバルムンクをライデンに向けて振り、左腕を引き裂いた。そして、止めを誘うとするが、動きが止まる。

 

「止まった!?この隙に!」

 

ライデンのはすかさずタックルを食らわして、フィアースから距離をとり撤退した。

 

「ワオォォォォン!」

 

その声は、まるで狼の遠吠えのように聞こえた。そしてフィアースはキラに回収されると、アークエンジェルの船体に着いた。そして、ムウは二人に声をかける。

 

「よくやったな、二人とも!」

 

「ムウさん....」

 

「ん?キラ、お前....」

 

「おい、シルヴァ。応答しろ!」

 

「シルヴァさん?」

 

「ああ、大丈夫だ....」

 

二人はシルヴァの声を聞き安心していた。だが、モビルスーツ格納庫へと戻り、キラは心配でフィアースのコクピットを開けると、ヘルメットを脱ぎ、吐血していたシルヴァがコクピットに座っていた。

すかさず、医務室へと運ばれて止血されて治療を受けていた。

そんな中、アークエンジェルはハルバートン提督率いる第8艦隊と合流したのであった。

 

そんな彼らに近づく一機のモビルスーツと、戦艦が近づいていたのである。




いかがでしょうか。
今回は短めですが、ご容赦ください....。さてフィアースはとうとう「狂戦士」の牙を剥きました。
そんなフィアースの「覚醒」は、モチーフとしてはフェイスが開閉するのはクロスボーンで、血が抜かれるのは鉄血のオルフェンズに登場する、「阿頼耶識システム」がモチーフとしてあります。
システム発動はかの有名なガンダムセンチネルの「ALICE」も色々とフィアースに注ぎ込んでいます。
これからもモチーフとなったモビルスーツも解説していこうと思いますので、お楽しみに!
それではチャオ!
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