ニコルとライデンを手にかけたシルヴァは、戦闘終了後部屋に閉じ籠り頭を抱えながら、一人静かに涙をこぼしていた。
一方、ライデンとニコルを失ったアスラン達は復讐に燃え、フィアースを討つことを決心する。
シルヴァはキラとマリアの支えにより、立ち直るがアスラン達の追撃にあい、シルヴァはアスランの復讐の刃によって討たれ、キラとアスランは互いに死闘を繰り広げ、最後はイージスが自爆し戦いはそこで終了した。
それではお楽しみくださいませ
アークエンジェルのブリッジ内部では、ミリアリアが「SIGNAL LOST」の表記になった、キラとシルヴァの二人を応答を続けていた。
マリアもイザークを撃退し、アークエンジェルの左カタパルトにルアルを置いて状況を整理していた。それから、スカイグラスパーに搭乗しているムウさんもいったい何が起きたのか通信を開いた。
「キラ、シルヴァさん。聞こえますか!」
「応答してください!キラ、シルヴァさん!」
「キラ.....シルヴァさん.....!」
「今の爆発音は?」
「爆発は分かりません。ですが、現在ストライクとフィアースの二機が全て交信途絶で.....」
「ラミアス艦長、ふたりは.....?」
「マリアさん、通信も何もないの」
「そんな.....」
マリアは応答が無いと聞くと、ヘルメットを脱ぎスーツのファスナーを下げて、爆発が起きたところを潤んだ瞳で見つめていた。
以降もミリアリアは二人に通信を行うが返答はなく、それを見かねたナタルさんは通信スイッチを切った。
「もうやめろ。」
「ッ!?」
「艦長、艦の被害の状況は?」
「ここで呆けてきてもどうにでもなりません」
「マードック曹長」
「もう酷くはねぇです!ホースブランケットの応急処置さえ終わりゃ飛べますぜ!」
マリューさんは、整備長のマードック曹長に被害状況を確認をすると、応急処置さえ終われば飛べることを確認した。
一方、投降をしたディアッカは二人の連合兵に運ばれながら、体をフラフラさせて移動をしていた。
モビルスーツ格納庫ではバスターが収容され、メカニック達ができるだけ整備の準備をしていた。
そんな矢先に突如とレーダーに三機が映っており、カーペンタリア基地から派遣されたディンが、アークエンジェルに向かっていたのである。
「ろ、六時の方向。レーダーに機影、数三!」
「ディンです。会敵予測十五分後です!」
「迎撃用意!」
「無茶です。現在半数以上の武器が使用不可になっています。これではディン相手に十分も持ちません!」
「なら私が出ます。まだルアルを戦えますし、それに終わったら捜索もできる.....」
「いい加減にしろ。ヤマト少尉とファウスト中尉は共にMIAだ。」
「えっ!?」
「分かるだろ」
「そんな!でも」
「受け止めろ。割りきれなければ次に死ぬのは自分だぞ」
「わ、分かりました.....。」
マリアはナタルから言われたこ言葉に、ショックを受けてしまい、通信を切ってその場で膝から崩れ落ちた。
ムウさんはその様子を目撃し、すぐに傍へかけよった。
そして、アークエンジェルはエンジンが復活したので不時着した所から浮かび上がり、再び行動を開始した。
だがマリューさんは、シルヴァとキラの捜索を行おうとしていた。
「フィアースとストライクの、最後の確認地点は?」
「七時方向の小島です。」
「この状況で戻ることなど出来ません!」
「少佐、一号機は!」
「駄目だ、まだ出られん!」
「それならマリアさんは!」
「機体は出せますけど、補給に時間がかかってしまって...」
「艦長!離脱しなければやられます!」
「けど、キラとシルヴァさんが脱出していたら?」
ムウさんとマリアは出撃できず、二人の捜索を叶うことは出来ないと悟ったマリューさんは、すぐに次のプランを立ててなんとしてでも、捜索を行うつもりでいる。だが後方よりディンが迫って来ているため一刻の猶予を争う事態だった。
「アラスカ本部へのコンタクトは?」
「応答ありません!」
「艦長!クルー全員に死ねとおっしゃるつもりですか!」
「打電を続けて。それに島の位置と救援要請信号をオーブに」
「オーブにですか?」
「人命救助よ。オーブなら受けてくれるわ!」
「しかしあの国に.....!」
「責任は私がとります!」
「ディン接近。距離八千!」
「機関最大!この空域から離脱を最優先とする!」
マリューは、今すぐにでも二人を捜索したい気持ちを抑え、ザフトの別動隊から逃れるべく、現在の空域を離れることを判断し、アークエンジェルの機関全てを最大稼働させて、戦闘空域を離脱した。
そして、モビルスーツ格納庫ではマリアの傍にいたムウが、船が動くのを感じていると、マリアの背中が震えていた。
「マリアちゃん、大丈夫か?」
「フラガ大尉.....。私、シルヴァと約束したんです.....。戦争が終わったら結婚しようって.....。彼にハウメアのお守りもプレゼントしたのに.....」
「マリアちゃん.....」
「なのに、MIAだなんて。そんな筈はないのに..。だから私は.....!.....つ、うわー.....!」
「っ!くそー!」
ムウはやり場の無い怒りに対し、右手に力を込めてシュミレーションの壁を叩いた。
それからマリアは、ムウの足元で約束を交わした彼がいない事に泣き叫び、モビルスーツ格納庫には彼女の慟哭が響き渡った。
そして、オーブではキサカは血相を変えカガリの所まで足を運んでいた。
「カガリ!」
「ん?」
一方、ザフトの潜水空母「ボズゴロフ級」艦内では、戦いを終えたイザークが作戦室に入室し、状況を確認していた。
「艦長!アスランとディアッカは?船が動いているが状況は?」
「残念だが、二人は不明だ。我々はクルーゼ隊長から撤退命令が出ている。」
「不明.....?ど、どういうことだ。ついさっきまで一緒にいたんだぞ」
「詳しい状況は分からん。まずバスターの交信が途絶え、やがて大きな爆発を確認した後、イージスとの交信も途絶えた。」
「エマージェンシーは?」
「どちらも出ていない。」
「足付きとストライク、フィアースは!」
「足付きはボズマン隊が追撃している。あとの二機は分からん。」
「くっ!後を任せるしかないのか.....!」
イザークは感情を抑え、艦長に敬礼をして作戦室から退出し、自室に戻っていった。自分以外がいなくなった事に、まだ現実が受け入れられずにいた。
そして、カガリ一行はアークエンジェルから救援信号を受信したので、イージスとストライクが交戦した島にたどり着き、その惨状を目の当たりにし、言葉をつまらせていた。
そこにはストライクを仕留めるために自爆し、パーツが吹き飛んだイージスのパーツが散らばっていた。
「赤の機体が自爆したのか。それでストライクを」
カガリはキサカと共に残骸の中を歩いていると、ボロボロのストライクがそこに倒れていた。より一層不安になり、思わずストライクの体をよじ登り、捜索隊をのけてキラがいないか確認すると、そこには誰もおらず、熱により変形していたコクピットだけがそこにあった。
「キラ.....キラがいない!」
「カガリ.....」
「あいついない!もぬけの殻だ、飛ばされたかもそれない!」
「キサカ一佐!フィアースのパーツらしき物がありました!」
「何だと!?」
「ッ!?シルヴァもいるのか!」
カガリは今すぐにでも泣き出したい気持ちを抑え、捜索隊の一声にすぐに駆けつけると、そこにあったのはフィアースの装備である「ツヴァイヘンダー」が、砂浜に突き刺さっていた。それをみたカガリは、捜索隊の一人に声をかけた。
「こ、これだけなのか?」
「はい、カガリ様。モビルスーツ本体はどこにもなく.....」
「そ、そんなはずがあるわけないだろ!よく探してみてくれ!」
「キサカ一佐、向こうの浜辺に!」
「キラ、シルヴァ!」
カガリは追いかけ砂浜に倒れているパイロットを確認すると、そこにいたのは「赤い」パイロットスーツを着ているザフト兵が倒れていた。
それはある小島で対峙した彼と瓜二つであった。
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オーブのモルゲンレーテ本社モビルスーツ工房にて
フィアは、コクピット付近に穴が空いたフィアースと、自爆を受け大破したストライクを見上げいた。
フィアースの設計者である彼女は、回収してきたアレスからパイロットの名前を告げられると、静かに涙を流していった。
「な、なんで彼が.....。」
「私も信じられないが、これが現実なんだ。辺りを捜索したが見つからなかった」
「そう.....。」
「フィアさんはこれからどうする?」
「私には戻れる場所は何処にもない。それなら、このオーブで私の作ったモビルスーツを直すわ。もちろん、技術協力の方もね」
「そうか。それなら主任のエリカさんにも話は通しておく。」
「ありがとう、アレス。」
「いいってことさ。」
フィアは、アレスがエリカの元へと足を運ぶのを見送りストライクの足元に立ち、小さな手を灰色の装甲に触れて額をくっつけた。
(アナタも主人を守るために傷つきながら戦ったのね。もう大丈夫よ。必ず私が完璧に直してあげるからね)
フィアはそう思いながらストライクから離れて、作業着に着替えオーブの技術者達と連携をとり、修復に取りかかった。
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場所は宇宙に変わり、とあるプラントにて.....。
少女は小型ロボット「ハロ」を数体引き連れ、綺麗な庭にベットが置かれており、そこで眠っている包帯に巻かれ『隻腕』の男の看病をしていた。
そしてもう一人、「茶髪」の少年も彼の右手を握って祈りを捧げていた。
「今日もここにいたんですね」
「うん。こうして手を握っていると、いつか目を覚ますんじゃないかなって」
「そうですわね。祈りましょう、キラ。」
「うん。」
「.....う.....うぅ.....」
「え!?」
「まさか?」
二人は声の方向に目をやると、右目が開いた男がキラの手を握り返し、右目から滝のような涙を流し、ゆっくりと口を開きながらキラの名前を呼んだ。
「キ.....ラ.....?」
「あぁ!そ、そんな.....」
「おはようございます、シルヴァ様」
「ラ.....クス.....?」
「シルヴァ.....さん!」
「キラ.....!」
シルヴァと呼ばれた男は、ボロボロの体を無理やり起こしキラと抱擁を交わし、力の限り抱き締め合い二人して涙を共に流した。
ラクスはそんな二人を見て、まるで「兄弟」のようだと感じたのであった.....。
いかがでしょうか。
短く感じたかもしれませんが、次の話は長めに書くのでお待ち下さい( ;´・ω・`)。
フィアも復活し、シルヴァはボロボロの状態で生存確認できましたね。SEED世界のキンケドゥ・ナウのような立場になりつつありますね。
それからあの二人はどうしてるかは、お楽しみくださいませ!
それではまたチャ━(★´∀`)ノ━ォ!!!