オーブ解放作戦の後、シルヴァ達は宇宙に逃れアーサー達は作戦に失敗したが、すぐにヴィクトリア基地を強襲しマスドライバーを確保に成功した。
宇宙に逃れたシルヴァは傷ついたカガリを慰めるべく部屋を訪れたときあるものを見せられ言葉が詰まってしまう。
そしてアーサーは親友のアーカードに対しある思惑を伝えると、すぐに彼らは裏で暗躍することを決意する。
それではお楽しみくださいませ
-オーブside-
オーブから脱出したシルヴァ達は宇宙に上がり、オーブの戦艦「クサナギ」のパーツをドッキングさせつつ、その警護にあたっていた。
それから組上がったクサナギのモビルスーツ格納庫にM1アストレイ達と、アルバフレーム・シルバーフレームが鎮座しており、その奥には「ストライクルージュ」が組み立てられていた。
シルヴァはアークエンジェルのモビルスーツ格納庫に到着し、マルドゥークから降りると先に宇宙に上がっていたマリアが出迎えており、二人は周りの目を気にせずお互いに抱き締めて口付けを交わした。
アークエンジェルのモビルスーツ格納庫では、マルドゥーク・モードレッド・ルアル・フィアースリペア・バスター・ブリッツ・ストライクという異色のモビルスーツ達が鎮座しており、他にはコマンドグラスパーが待機しており、それぞれのパイロット達はアークエンジェルの食堂に集まっていた。
「帰ってきてそうそう『アレ』を見せつけるなんてなシルヴァ?」
「お、お気持ちは分かりますけど大胆すぎます!」
「ヒュー♪やるねぇシルヴァ」
「ラ、ライデンにニコル、ムウさんまで勘弁してくれ.....」
「皆そこまでしてシルヴァを苛めないの。マリアさんは凄く心配してたからね」
「フォローありがとうフィア。それでこれからどうするんだ?」
「クサナギにいるアレスが、オーブの軌道エレベーター『アメノミハシラ』に駆け寄ってみると言っていた。」
「アメノミハシラ?なんでそこに」
「そこにはアレスとレイの主、オーブの五大氏族にしてサハク家の当主ロンド・ミナ・サハクがいるとのことだ。彼女なら民間人を受け入れてくれるだろうと」
「なるほどねぇ。しかしアレスも只者じゃねぇよな」
「たしかサハク家の当主に使える側近だとか」
「あのもう一人のレイもそうだったな。」
四人はそう話をしていると、マリアとフィアも合流し皆で軽い食事会を開き交流を重ねていた。
それからクサナギの方ではアークエンジェルからマリューとムウが見学に来ており内装を見回していると、クサナギのブリッジにアレスが漆黒のカラーに金の装飾が施された軍服をまとい、右腰には愛刀である「菊一文字」を携えマリュー達の前に立った。
「お初にお目にかかるラミアス殿。そして久しぶりだなキサカ殿」
「は、初めましてアレスさん」
「ああ、久しぶりだなアレス。息災でなによりだ」
「積もる話もあるがこれから私は我が主の居城、アメノミハシラへと向かい民間人の保護について話をつけてくる。」
「大丈夫なのか?君一人で」
「無論だ。それに私が先にいけば理解してくれよう。ここには我が友レイもいるから道中案内できるからな」
「そうなのですね。無理はしないでくださいね」
「ありがとうラミアス殿。ではまたな」
アレスは軽く会釈し、軍服のままクサナギのモビルスーツ格納庫へと向かい、自身の機体である「アルバフレーム」に乗り込み、リニアカタパルトから発進するとアメノミハシラへと飛び立っていった。
その数分後にオーブの獅子の子とロンド・ミナ・サハクは対面することになるのである
シルヴァはクサナギのブリッジに顔を出しており、その後ろにはキラとアスランの二人を引き連れていた。
理由はカガリの事である。
先の戦いにて、父親のウズミと別れたカガリは宇宙にあがっても涙が止まらず、寝込んでしまっていたからである。
そこで心配になった三人は元気付けようと顔を出しに来たのである。
「カガリ大丈夫かな.....」
「まぁ顔を出してやれば少しは落ち着くだろうからな。俺たちは普段通りでいこうな」
「わかりました。」
「それとアスラン。君にはオーブをいっしょに守り戦った友だ。礼をいわせてくれ」
「いえ、そんな」
シルヴァはオーブを守るために一緒に戦ったアスランに礼を言うと、彼は少し照れ臭そうにしながら頭を下げた。
彼らはそう談笑するとカガリがいる部屋から扉が開き、当の本人が顔を出して三人を見かけると、すぐにシルヴァの胸元へと飛び付き体を震わせて泣いていた。
「シルヴァさん.....お父様が.....」
「分かってるカガリ。だからこそ俺達はウズミ様達の分まで生きていくんだ。だからもう泣くな?」
「グスッ、うん.....!」
「よし良い子だ。」
「それからシルヴァとキラに見せたいものがあるんだ。よかったらアスランも」
「なに?」
「俺もか」
「まさか.....」
カガリは落ち着きを取り戻して、オーブを脱出する際にウズミかろ手渡された「二枚」の写真を胸ポケットから取り出し三人に見せた。
シルヴァだけは知っているかのように振る舞い、アスランとキラは驚きを隠せれなかった。
すると、シルヴァは二枚目の存在に気づき手に取ると白髪の子供が茶色の女性にだっこされて喜んでいる姿で、シルヴァは言葉を失った。
「どういうことかさっぱり分からないんだ!私とキラは兄妹で、シルヴァさんは私達の兄なんじゃないかって。」
「僕とカガリ、シルヴァさんが兄って.....」
「確かにこの双子がキラとカガリはとしても、シルヴァさんは」
「..........。なんでこの写真がカガリに」
「シルヴァさんは分かるか!?」
「すまない。俺は小さい頃の記憶はないんだ。」
「そっか.....」
「で、でも僕達が三人兄妹だとしてもカガリのお父さんはウズミ様だよ。」
「キラ.....」
「今は考えても仕方ない。何か思い出せたらその時は話すよ」
「うん、分かったシルヴァさん」
シルヴァはカガリから幼き姿の自分の写真を受けとると、言葉を詰まらせキラとカガリを見つめていた。
二人も困惑して同じようにシルヴァを見返した。アスランはこの出来事に傍観することしかできず、どうやって言葉をだそうかも悩んでいた。
それから四人はそれぞれの持ち場に戻りシルヴァは受け取った写真を自室でマリアと共に眺めていた。
「可愛いわね小さい頃のシルヴァ」
「少し照れ臭いな。でも小さい頃の記憶はなくて、この女性が本当の親なのかなんてわからない。でも、キラとカガリは俺の事を本当の兄なんじゃないかと見つめていた。」
「でも確証はもてないってことでしょう?」
「そうなんだ。でも俺は.....」
「大丈夫よシルヴァ。兄妹と分かっても貴方達はいつも通りにいけるわ」
「ありがとうマリア。それとお腹の子供は?」
「すくすくと育ってきているわ。大丈夫よ貴方の子よ?。絶対に強い戦士の子に育つわ」
「戦士.....か。その為に俺は父親として戦士として戦い続けるさ」
「無理はしないでねあなた」
「!?。もちろんさ」
シルヴァはマリアを優しく抱きしめ、彼女の温もりを感じつつキスを交わしマルドゥークのコクピットへと向かっていった。
-シルヴァside.....end-
-アーサーside-
場所は変わり地上にて、ヴィクトリア基地を落としたアーサー達は現地にて補給を終えて月面基地の「プトレマイオス基地」へと準備を進めていた。
奪還したマスドライバーにはタナトスとアヴァロンが待機しており、補給と整備をいち早く終わらせるために作業員を急がせていた。
タナトスのモビルスーツ格納庫にて、ジョシュアとタクスフォース・デルタのアーカードが鉢合わせ話をしていた。
「よぉてめぇが新しく入隊したジョシュアってやつか」
「あん?お、アーカード少佐じゃないすか!あのタクスフォース・デルタの隊長をやってるんすよね!」
「まぁな。んでお前にちと話をしたくてな。」
「なんの話っすか?」
「お前、切り裂きエドと共闘したんだってな?その時にザフト兵に投降を呼び掛けたってな」
「まぁそうですけど」
「全員死んだぜ?ブルーコスモスの奴らに射殺された」
「は?ふざけたこと言うんじゃねぇ!」
ジョシュアはアーカードから、投降に答えたザフト兵が捕虜として扱われることなく、極秘裏に処刑されたことを聞かされると、アーカードの胸ぐらを掴み怒りを露にした。
だが、アーカードは落ち着いた様子で対応していたが彼の右手からは血が滲んでいた。
それに気づいたジョシュアはすぐに胸ぐらを手放し、後ろに下がった。
「お前の気持ちはよく分かるぜ。俺もブルーコスモスの奴らには嫌気が差してんだ。ここは我慢してくれ」
「ふざけやがって.....。コーディネーターに何してもいいのかよ!」
「俺はこれっぽっちも思っちゃいないぜ。少なくともタナトスとタクスフォース・デルタのメンバーはな。だが奴らがいる限り繰り返されるだけだ」
「チクショウ!」
「何事だジョシュア。アーカードもなんでここに?」
「ようアイザック。お前にちとある事を伝えたくてな」
「なんだ?」
「ジョシュア、気分を悪くさせてすまねぇな」
「別にいいっすよ。これで俺はもうここにはいられねぇ」
「ならアイザックに伝えることをお前も聞けいいな?」
「了解っす」
アーカードはジョシュアとアイザック、そしてベルリオーズにもアーサーから伝えられたことを言うと、三人は動揺したが深く頷き艦長であるアンジェラ艦長にもその話を持ちかけると、最初はひどく動揺し書類が宙を舞うなどアクシデントがあったが、落ち着きを取り戻しアイザック達を信じた。
「はぁ、まったく貴方達は私たちは軍人なのよ?」
「無茶を言うのは承知です。どうかお願いいたします」
「まぁブルーコスモスの彼らがやることと、上層部の命令には疑問をもつわ。分かったわ、この命にかけて遂行するわよ」
「ありがとうございます艦長」
「さてそろそろ準備を終わらせるわよ」
「はっ!」
それから数時間後、ヴィクトリア基地からタナトスとアヴァロンが飛び立ち空に上がっていった。
アヴァロンの一室にて、ムルタ・アズラエルとアーサーが酒を飼わして話をしていた。
「やれやれ私たちもいそがしいものですねアーサー」
「そうだなムルタ。でも俺達は追わなければいけない、あのアークエンジェルを」
「それはそうですけどね。私は休んで貴方ともっと二人きりでいたいんですけど」
「う、あ、そうだな!そのためにはまずは月面基地に顔を出さないとな」
「まったくサザーランド大佐もついてくるなんて最悪ですけど」
「まぁまぁ。お陰で『ドミニオン』が俺達の船になり、アヴァロンはアーカードにタナトスはアイザックの物になる。」
「若い『大佐』の三人ならやり遂げれると思いますよ。」
「やってみせるさ」
「頑張ってね私のアーサー」
「勿論だ」
ムルタはアーサーに近づきキスを交わすと、ベッドに横たわり眠りについた。
アーサーは胸ポケットから「シルヴァ・アーカード・フィア」が写っている写真を取り出して、静かに目を瞑った。
(シルヴァ、俺はどんな手を使ってでもお前達を死なせたくない。そのためなら俺はこの手を血に染める覚悟だし、今の連合軍はブルーコスモスがいる限り変わりはしない。その為に俺が新しい連合軍を作る!待っていてくれ)
そう想いを心の中に潜め、アーサーはムルタのいるベッドへおもむき一緒に眠りについた。
-アーサーside.....end-
それからアークエンジェル一行はオーブのアメノミハシラへと向かっており、外には警備隊の「M1Aアストレイ」とアルバフレームが待っており、指示を受けながらドッグに誘導されクサナギとアークエンジェルから民間人が順番に収容されていった。
それからラミアス一行はアレスに連れられ、アメノミハシラの主「ロンド・ミナ・サハク」の御前に顔を揃え、頭を下げ感謝を伝えた。
それからミナはカガリの傍へと近づき言葉を掛けた。
「久しいなカガリ。息災で何よりだがウズミ様のことは残念だ。」
「だがわが父の遺志とオーブの理念は私は引き継ぐ!此度のオーブの民の受け入れ感謝する」
「良い、民無くして国は成り立たぬ。お前はもっと世界を知り、この戦争の結末を見届けよ。それまでオーブは我がなんとかしよう」
「ありがとう.....!」
「お前達の旅を無事を祈っている。ハウメアの加護があらんことを」
ミナはカガリの右肩に手をおき旅の無事を祈り、カガリ達はそれぞれの船に戻っていったが、アレスとレイの二人だけはミナの前にたっていた。
「アレス、レイ。きょうよりそなた達はカガリの元に仕えよ。これから先多くの困難があのものに待ち構えよう。どうか血からを貸してやってくれ」
「ミナ様それは!」
「お言葉ですがミナ様。我々の主はミナ様ただ一人ですので、変えるつもりはありません。しかし、我々はオーブの影としてカガリを支える所存です。」
「そうか。無粋なことを聞いてすまぬな。お前達は私の大切な剣だ、死ぬことは許さぬ良いな?」
「「はっ!」」
二人はミナに敬礼し、再びクサナギに搭乗しアークエンジェル一行はアメノミハシラから離れ暗黒の宇宙へと戻っていった。
そして、クサナギにいるアスランは父のパトリック・ザラと話をするべくシャトルを借りてプラントに向かっていた。だがアスランの隣には護衛としてジョニーライデンの姿もあり、彼らがプラントに戻った時どのような混乱が待ち受けるのか分からない。
いかがでしょうか?
まさかまさかのシルヴァとキラ、そしてカガリが兄弟!?という事が明かされシルヴァ自身は困惑しておりましたね。
そして新キャラのジョシュアとアーカードも何やら裏で行動するような動きもありますがどのようになるのか!
それからアーサー自身もアズラエルの元にいながら、シルヴァ達のことは敵視せず、むしろ身を案じていましたね。
これから彼らがどのようにSEEDの世界を生き抜くのか見守ってあげてください!
とうとうラストに向けて頑張ってかいておりますので、暖かいめで見てくださると嬉しいです!
いつも評価とお気にいりありがとうございます、感想もよろしければぜひ!
それではまたチャオ!