機動戦士ガンダムSEEDクロニクル   作:ガトー

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第四十三話 三隻同盟vsドミニオン艦隊

-アークエンジェルside-

マリュー達は暗黒の宇宙を進む前に、水と資材を確保するためにアスランの提案のもとコロニー・メンデルへと向かっていた。

 

アークエンジェルのモビルスーツ格納庫ではマリアとディアッカがシュミレーションで訓練をしており、トール達も機体のメンテナンスを行っていると、上着を脱ぎポニーテールに髪を纏めたフィアがフィアースリペアのシステム「ベルセルクシステムMARK Ⅱ」をバージョンアップしていた。

 

「シルヴァ帰ってくるよね」

 

「大丈夫ですよマリアさん、信じて待ちましょう!」

 

「そうねニコル。」

 

「フィアさーん、この真紅のM1は乗れるんですか?」

 

「乗れるけどちょっと待ってね、それはライデン君のカスタマイズ機体だから、トール君のカスタマイズにも合わせるからね」

 

「やったあ!これでおれもモビルスーツに乗れるんだ!」

 

「けどトール、乗るなら俺と訓練しようぜ?」

 

「うん!頼りにしてるよディアッカ」

 

真紅のM1アストレイを確認したトールが目を輝かせて見上げていると、フィアースリペアから降りたフィアが工具箱を手にして近くのメカニックに声かけてトールにあわせた調整を開始した。

トールは楽しみにしつつ、バスターのパイロットであるディアッカと共にシュミレーションに励み、その腕を少しずつ磨いていくことになる。

 

一方クサナギでは、慣れない宇宙戦闘の訓練としてアレスとレイが指導役としてM1パイロットの相手をしていた。

勿論アストレイ三人娘も参加しており、お互いにカバーしたり時にはアレス達に挑んで宇宙空間の戦闘をいち早くものにしようとして奮闘していると、未確認の戦艦が現れ訓練は一時中断しアレスは識別未確認の戦艦の前に立ち塞がった。

 

「止まれ、貴公らは何者だ」

 

「アレスか、聞こえてるならどうか武器を納めてほしい。帰ってきたぞ」

 

「その声シルヴァか?よくぞ戻ってきたな。わかった武器は納めるからドッグに案内しよう」

 

「助かるよ」

 

そこに現れた戦艦は、プラントから奪取したエターナルとシルヴァ達だった。

アレスはすぐに刀を鞘に収めて、エターナルを先導しドッグに案内するとエターナルはクサナギの前に停止した。

そして、彼らはエターナルの搭乗員を確認するべくマリュー達はエターナルの艦橋デッキに集合した。

 

「初めまして.....と言うのは変かな?。アンドリュー・バルドフェルドだ」

 

「マリュー・ラミアスです。しかし驚きましたわ」

 

「お互い様さ。な、シルヴァ君?」

 

「ええ。そうですねバルドフェルドさん。」

 

「さぁて、これからは味方として行動するからよろしくな諸君。」

 

それから各自の船に使える物資を供給し、エターナルは最終調整に取りかかっていると、エターナルのモビルスーツ格納庫でシリウスとアークエンジェルのパイロット全員が顔を合わせていた。

 

「シリウス・ヘルシングと申します。よろしく!」

 

「トール・ケーニヒ少尉だぜ」

 

「私はニコル・アマルフィです」

 

「マリア・ピースクラフト中尉よ」

 

「ディアッカ・エルスマンだ」

 

「そして、ムウ・ラ・フラガ大佐だ。よろしくなシリウス君」

 

「いえいえ、こちらこそ!にしても殆どのパイロットは俺と年は近いんすね」

 

「まぁね。それに馴れてくるわよ皆優しいからね」

 

「困ったときは頼ってくださいね!」

 

「ありがとうございます!」

 

各自自己紹介が終わると、シリウスはトール達と共に食堂にいき友好を深めようとミリエリアとサイも呼んで、食堂は賑やかになっていった。

ライデンとシルヴァはマルドゥークとモードレッドを、専用艦でえあるエターナルに移動させ、キラとアスランも同様にフリーダムとジャスティスを移動し、それぞれ持ち場に戻り作業を開始した。

 

だがそこに迫り来る影を彼らはまだ知ることはない

 

-アークエンジェルside.....end-

 

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-ドミニオンside-

月面基地プトレマイオスから、ドミニオン・タナトス・アヴァロンの三隻は、アズラエルが『プラント』から送られた情報を頼りに、示された場所「L4コロニー・メンデル」へとその足を進めていた。

ドミニオンの艦橋ではナタルは、オルガ・クロト・シャニのプロフィールを確認していると、艦橋にアズラエルは入室し二人は今回の事について意見を交わしていた。

 

「しかしアズラエル理事、未だに信じてもよろしいのですか?プラントからの情報など。私は賛同しかねます」

 

「流石の軍人の貴女でもそう思うのは仕方ありません。でも送られた情報は確かですよ。私よ『知り合い』がそう教えてくれたんですから」

 

「しかし根拠は?罠かも知れませよ」

 

「L4に『フリーダム』・『ジャスティス』がいると聞いたザフト軍がナスカ級三隻を向かわせているとなると、厄介ですからね」

 

「改めて質問して申し訳ありませんが、何故その二体にそんなに執着するのですか?」

 

「例の二機はおそらく『核動力」で動いてるんじゃないかって、そう睨んでるんですよ。あの火力をみる限りね。その二体を鹵獲できれば地球のエネルギー問題を解決させることも出来るかもしれない。それが執着する理由ですよ」

 

「.....!?な、なるほど。理解できました」

 

「それなら良かったです。また着いたら教えて下さいね」

 

「分かりましたアズラエル理事」

 

「あとあの三人ですが、人間として扱って下さいね。」

 

「わ、分かりました」

 

(あれが本当にアズラエル理事なのか.....?ブルーコスモスの盟主としては印象が違いすぎる。これもアーサー大佐の活躍で丸くなったのか?)

 

ナタルは初めて会話をしたアズラエルが、自分が聞いた印象が違いすぎることに驚きを隠せれなかった。

そして、パイロットであるアーサー達はすぐにでも戦闘ができるようにメンテナンスを終わらせて、待機を開始する。

 

それから両者はあと数分後に顔を会わせることになり、第三勢力のザフト軍も迫っていることを警戒しながら、メンデルへと向かっていった。

 

-ドミニオンside.....end-

 

 

 

それから数分後、ドミニオン小隊はL4コロニー群「コロニー・メンデル」へとたどり着くとタナトスから出撃したEWACダガーからデータが送られ、コロニーの港内に戦艦が三隻も滞在していることを確認する。

 

「EWACダガーより、コロニー港内に戦艦の艦影三です」

 

「そのうち一隻はアークエンジェルと確認しました。」

 

「私達が着くのが早かったようですね。」

 

「あのアズラエル理事よろしいですか?」

 

「なんでしょう?」

 

「戦闘を始める前に、アークエンジェルに投降を呼び掛けたいのです。無理を承知ではありますが.....」

 

「構いませんよ。私は貴女の上官でもないし、そういうの詳しくはありませんからやっても大丈夫です。それでも断られたら、分かってますね?」

 

「寛大な心に感謝します。通信士、EWACダガーを呼び戻せ。モビルスーツ隊はコクピットにて待機。タナトスとアヴァロンに、行動は起こすなと打電を」

 

「了解しました!」

 

通信士はすぐにEWACダガーのパイロットを呼び戻すと同時に、タナトス・アヴァロンの艦長である、アンジェラとレナトはすぐに打電を受け入れ同じようにモビルスーツ隊を待機させるが、ストライクジェフティとイージスアスルが先に船の外に出て、合図を待つように船体に立った。

 

そしてドミニオンはナタルの号令により、ミサイルとリニアカノン「バリアント」を展開し、ローエングリンを二基展開しブースターを起動させてメンデルへと向かっていく。

 

「これより本艦は、戦闘を開始する。目標は脱走艦アークエンジェル級一番艦アークエンジェル。」

 

アークエンジェルのデッキでは、画面に「ALERT」の文字が表示されると、その画面を見たサイは血相を変えてマリューに伝える。

 

「艦長!接近する大型の熱量を感知、船艦クラスと思われます。

距離700オレンジ11マーク18アルファ。ライブラリー照合.....ありません!」

 

「増員第一戦闘配備!」

 

謎の敵勢力に驚きつつもマリューは冷静に号令を発動させると、シルヴァ達はすぐに各々のモビルスーツのコクピットへ乗り込み、気を引き締めて出撃待機する。

それと同様にクサナギとエターナルのモビルスーツパイロットも瞬時に乗り込み待機を終わらせた。

 

「ローエングリン二番撃てー!」

 

牽制としてドミニオンはナタルの号令により、左舷のローエングリンを発砲すると、コロニー港にあたり小爆発を起こすとその衝撃がアークエンジェル達を覆った。

そしてラミアスは敵を確認するべく前線に出ることを決意する。

 

「アークエンジェル発進、港の外に出る。」

 

「ラミアス艦長」

 

「クサナギの状況は?」

 

「出られる。任せてくれ」

 

「エターナルはまだ最終調整が終わってない。代わりにこちらからモビルスーツのマルコシアスを出す。好きに使ってくれ」

 

「ラミアス艦長、指示をお願いします!」

 

「分かりました、エターナルは港で待機を。マルコシアスはアークエンジェルの後ろに来てください。港の外に出れば連合かザフトかその狙いも分かります。」

 

「わかった、すまん!」

 

アークエンジェルはエターナルから出撃したマルコシアスを引き連れると、イーゲルシュテルン・バリアントを展開し虚空の宇宙に再び出航をした。

 

(貴女ならきっといい艦長になるわね。また会えるといいわね、戦場でない何処かで。)

 

港から出てきたアークエンジェルを目撃したナタルは、ふとマリューとの別れ際に言われたことを思い出しながらも、チャンネルを開き投降を呼び掛ける。

 

「こちらは地球連合軍宇宙戦闘艦ドミニオン。アークエンジェル聞こえるか?」

 

(やはり始めましたね。アークエンジェルの艦長とは付き合いがあると言えど、どう反応に出るのか見物ですね。)

 

「えっ!?」

 

「ナタルさんだと!?」

 

「本艦は反乱艦である貴艦に即時の無条件降伏を要求する。」

 

「ナタル.....」

 

「バジルール中尉.....?」

 

「この命令に従わない場合は貴艦を撃破する。」

 

「っ!艦長。敵艦の光学映像出ます」

 

ミリアリアは突然のナタルの声に少しだけボーッとしてしまい、すぐに切り替えてそのナタルが乗っている戦艦の光学映像をアークエンジェルのブリッジに表示した。

虚空の宇宙をバックに写し出されたその戦艦は、黒を主体とした「アークエンジェル」がそこに現れると、マリュー達は言葉を詰まらせた。

 

「アーク.....エンジェル!?」

 

「同型艦なのか?」

 

操縦士のアーノルド・ノイマンも流石に驚いていると、アークエンジェルのデッキにナタルのビジョンが表示され、二人は画面越しに再開を果たすこととなった。

 

「お久しぶりですラミアス艦長」

 

「ええ」

 

「このような形でお会いすることに残念です」

 

「そうね」

 

「アラスカでの事は自分も聞いています。ですが、どうかこのまま降伏し軍上層部ともう一度話を。私も及ばずながら弁護します。本艦の性能はよくご存じの筈です」

 

「ナタル.....ありがとう。でもそれはできないわ。」

 

「ッ!?」

 

「アラスカ事だけではないの。私達は地球軍そのものに対して疑念があるの。よって降伏、複隊はしません!」

 

「ラミアス艦長.....」

 

二人の思いは交差することなく、マリューはナタルの申し出を断った。

すると二人のやり取りを聞き終えたアズラエルは笑い声を上げて、ため息をつきながらもナタルの方へ顔を向けて意見を出す。

 

「アハハハ!はぁ、どうするものかと見届けていましたが呆れたものですね。言って分かればこの世に争いも失くなります。分からないから敵になるんでしょう。そして敵は撃たねば.....ね?」

 

「アズラエル理事.....!待ってください!」

 

「カラミティ・フォビドゥン・レイダーを発進させて下さい。そしてティアマトもね。」

 

「不沈艦アークエンジェル、今日こそ私のアーサーが沈めて差し上げる。」

 

「ア、アズラエルって.....」

 

「ブルーコスモスの盟主だ!」

 

「くっ!」

 

マリュー達は画面越しに自分達を沈めようと発言をした人物。それがブルーコスモスの盟主であるムルタ・アズラエルがいることに、全員は冷や汗を流してしまう。

そしてムルタはアズラエルがいきなりの発言に驚き問い詰めると、彼女はすぐに謝罪をした。

 

「でしゃばった真似をしてすみませんね。貴女があのアークエンジェルの艦長さんと知り合いだと躊躇してしまうと思いましてね。」

 

「いえ.....。これで迷うことなく戦えます。」

 

「そうですか。さぁアーサー君、お願いいたしますね」

 

『了解、全機発進する』

 

指示を受けたアーサーは順番にリニアカタパルトからカラミティ・フォビドゥン・レイダーが出撃し、ストライクダガー小隊も出撃すると最後にティアマトがリニアカタパルトに運ばれる。

 

「アークエンジェル.....。シルヴァ達とまた戦うことになるとはな。」

 

「進路クリアー、ティアマト発進よろし!」

 

「了解だ。ティアマト、アーサー・グレイ発進する!」

 

「オルガ・クロト・シャニ、三人はフリーダムとジャスティスの相手をしてくれ。」

 

「仕方ねえな。行くぞシャニ、クロト!」

 

「了解ー!」

 

「分かった。」

 

「ストライクダガー小隊は私と共に前線に来い。一気に叩く遅れるなよ?」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

アーサーはストライクダガー小隊を引き連れ、三馬鹿はブースターを最大稼働させてアークエンジェルへ向かっていくと、マリューはすぐさまシルヴァ達に出撃命令をだしていく。

 

「ドミニオンよりモビルスーツ発進しました!」

 

「シルヴァ君、キラ君、ムウ!」

 

「了解、シルヴァ・ファウスト出る!」

 

「キラ・ヤマト発進します」

 

「アスラン・ザラ発進する!」

 

『ストライク発進どうぞ!』

 

「行くぜ!」

 

『バスター発進どうぞ!』

 

「バスター発進するぜ!」

 

『ブリッツ発進どうぞ!』

 

「ニコル・アマルフィ行きます!」

 

先にマルドゥーク・フリーダム・ジャスティス・ストライク・ブリッツが出撃すると、その後からモードレッド・フィアースリペア・ルアル・オレンジ色のM1アストレイも出撃していく。

そしてアークエンジェルの後方にいたマルコシアスもモードレッド達と合流して陣形を整えると、薄桃色のM1アストレイの姿もあった。

 

「な、アイシャさん!?いつの間に。傍にいてあげなくてもいいんですか?」

 

「大丈夫よアンディなら。それよりもトール君はモビルスーツでの戦闘は初めてでしょ?援護するわ」

 

「ありがとうございますアイシャさん!」

 

「いいえー」

 

「ライデンさん、あのモビルアーマーがモビルスーツ小隊を引き連れましたぜ。」

 

「俺たちなら問題ない、各機散開!」

 

「「「「「「「了解!」」」」」」」

 

それからシルヴァ達はドミニオンから例の三機とティアマトが出撃したことを確認すると、シルヴァはニコルにクサナギの方へと指示を出し、キラとアスランにも指示を出す。

 

「キラ、アスラン。例の三機が出てきた。俺はティアマトを抑える。やれるか?」

 

「分かりました!」

 

「了解です」

 

『ストライクとバスターはアークエンジェルの援護を!』

 

「了解だぜ、マリュー。行くぞディアッカ」

 

「あいよ、おっさん」

 

「おっさんじゃない!」

 

それからアークエンジェルは進行するも、コロニーの周りに散らばっているデブリに注意を払いつつ、ドミニオンへとその足を進んで行くと、後方の港からもクサナギが出航しリニアカタパルトからはアルバフレームとシルバーの二機が先行して出撃していった。

 

「おら行くぜー!シャニ、クロト!」

 

「っ!?」

 

オルガは薬によってテンションが上がっているものの、正確にフリーダムとジャスティスを捉えて、ビームキャノン「シュラーク」を発砲するものの、瞬時に回避しクロトとシャニはすぐに後ろを捉える。

 

「生け捕れっていってもさぁ?」

 

「片方だけでもいいってことだもんね」

 

それからフリーダム・ジャスティスとカラミティ・フォビドゥン・レイダーは互いにコンビネーションを取りながら戦闘を開始した。

そして、ドミニオンの後方よりタクスフォース・デルタとホワイトファング隊の旗艦「タナトス」・「アヴァロン」は最大戦速にて、オーブのイズモ級クサナギを捕捉すると、ストライクジェフティとイージスアスルがブースターを最大稼働させて近づきつつあった。

 

「アーカード大佐、露払いをさせて頂きます」

 

「おう好きにしな!俺はあのモビルスーツを叩く!」

 

「な!?アレス、一時の方向にモビルスーツだ。識別はイージスと新型だ!」

 

「なんだと?レイ、お前はクサナギの援護に回れ。俺はその新型の相手をする」

 

「了解だ、無理はするなよ」

 

「勿論だ」

 

「見つけたぜ、オーブでの借りを返しに来たぜ!」

 

「くっ狂犬めが!」

 

レイは咄嗟にクサナギの方へと転身し援護に回ると、アレスは新型のストライクジェフティを捕捉し、アルバフレームの刀「ムラマサ」を引き抜くと、ジェフティのパイロットであるアーカードも、ビームサーベルを右サイドスカートから取り出して、両者はぶつかり合った。

イージスアスルのパイロットであるベルリオーズは、変形を維持したままクサナギにスキュラを発砲し牽制をかけると、クサナギは回避するがケーブルに引っ掛かり身動きが取れなくなってしまった。

 

「どうした?」

 

「ケーブルが引っ掛かり身動きがとれません!」

 

「引きちぎれ!」

 

「出来ません.....!」

 

「アサギ、マユラ、ジュリ、絡まったケーブルを切断してくれ」

 

「「「了解!」」」

 

「ケーブルに引っ掛かったか。やらせてもろう!」

 

「させん!」

 

動けなくなったクサナギに接近してスキュラを放とうとしたその時、アークエンジェルからきたライデン率いる「新キマイラ隊」が到着し、レイと共に迎撃しベルリオーズはたまらず引き返す。

 

「ちぃ!こうも弾幕が多すぎては」

 

「援護感謝する、ライデン」

 

「間に合ってよかったよ」

 

「ライデンさん!また一時の方向に大型の熱量を感知しました!捕捉されてます!」

 

「何だと!?全員回避!」

 

トールが何かを感知したことを知らされたライデンは、すぐさまメンバーに回避行動をするように指示を出した瞬間、赤色のビーム三本が彼らを通りすぎていった。

ライデンはその放たれた先に視線を送ると、そこにはタナトス・アヴァロンの姿が。

クサナギのデッキでは通信士が驚いた様子で、捕捉した敵艦を知らせ光学映像に出すと、カガリとキサカは言葉を詰まらせる。

 

「艦長!距離200オレンジ10マーク5アルファに、大型の熱量を感知!ライブラリー照合します。一つは連合軍の特殊戦艦タナトスともう一つはありません!光学映像に出します!」

 

「ば、ばかな.....」

 

「な、あ、あれはアークエンジェルだと!?連合の奴らはまだあんな戦艦をもう一隻も作ってたのか!。すぐにライデン達とラミアス艦長に伝えろ!」

 

「はっ!」

 

「不味いな。こちらも三隻であちらも三隻か。エターナルが動かない分こちらが不利だ.....」

 

『カガリ、あの青色のアークエンジェル級は任せてくれ。そちらはタナトスを。下手すれば特殊部隊のタクスフォース・デルタとホワイトファング隊が来る!』

 

「分かったライデンさん。アレスを呼び戻せ!アサギ達はそのままケーブル切断に集中してくれ。レイはモビルスーツ小隊を引き連れてタナトスの相手をするぞ」

 

『分かりましたカガリ様。期待に応えましょう』

 

レイはすぐさまM1アストレイ小隊を引き連れ迎撃に出ようとしたとき、タナトス・アヴァロンから新たにクリーク・バイアランセラフ・ソードダガー・アーチャーが出撃し、ストライクダガー小隊もデュエルダガーヴェステート隊と、ロングダガークライト隊と共に現れて戦場は一気に混沌と化した。

 

「一気にいくぜー!」

 

「エイヴァ、ジョシュアと共にモビルスーツを。俺は援護に回る」

 

「分かりました隊長」

 

「新手か!?数が多すぎる」

 

「ライデン君、ここは私に任せて!」

 

「させるかよルアル!」

 

「えっ!?」

 

ライデン達の前に現れたモビルスーツ部隊はを一気に蹴散らそうとルアルに搭乗したフィアは、サテライトライフルで仕留めようとしたその時、アルバフレームと戦っていた筈のストライクジェフティが彼女の前に立ち塞がり、そのライフルを蹴り飛ばしてしまう。

 

「ようフィア。お前には借りがあったな、恨むつもりはねえがアイツらの仇をとらせてもらえぜ!」

 

「それに乗ってるのアーカードなの!?」

 

「そうだぜ、もう二度と負けねえ!」

 

「くっ!」

 

フィアはまた親友と戦うことに戸惑いつつも、そうは言ってる場合ではないためすぐにビームサーベルを引き抜き、両者は何度も衝突を繰り返していく。

一方のアルバフレームのアレスは、左腕が欠損している状態で赤い105ソードダガーの相手をしており、片腕が無いにも関わらず善戦をしていた。

 

ホワイトファング隊のアイザックは、クリークの全身に取り付けられたミサイルコンテナと、腹部に搭載されている「スキュラ」を同時に発砲し、ライデン達を牽制しつつM1アストレイを撃破していく。

だが、ライデン達も只でやられるわけにはいかず散開しつつ、ニコルとトール、アイシャはお互いにカバーしながら打ち落としていき、マリアはベルセルクシステムMARK Ⅱを起動させて、大型ビームソード「ツヴァイヘンダー」でストライクダガーを切り裂いていった。

 

一方のアークエンジェルとドミニオンは、ナタルがアークエンジェルの予測進路に向かって、ミサイルを放ち転身していくのをアズラエルが不思議そうに見つめていた。

 

「そんな明後日の方向に射ってどうなるんです?」

 

「見ていれば分かりますよ理事」

 

「そうですね、しかと見届けましょうか」

 

アズラエルはナタルに言われたことを素直に聞き、どのような戦略なのかを見つめていた。

ドミニオンから出たストライクダガー小隊はバスターを補足し、攻撃を開始するとディアッカも反撃に入り、一機のストライクダガーをデブリもろとも攻撃し、怯んだその隙にムウの軽そうなランチャーストライクがアグニを発砲して撃破する。

 

「上がった腕前見せてやるよ!」

 

「ヒュー、グゥレイト!」

 

キラとアスランは迫り来る三馬鹿のモビルスーツに注意しながら、ヒットアンドウェイを繰り返しダメージを最小限にしていた。

シルヴァとアーサーはお互いに捕捉すると、先にアーサーがビームキャノンを発砲し、シルヴァはプラネイトディフェンサーを起動させて無効化する。

アーサーはティアマトを強襲モードからヒト型へと形を戻し、両腕の武装ユニットからビームサーベルを展開し、マルドゥークに向けて振り下ろすが、シルヴァもマルドゥークの左腕に装備した「複合防盾ユニット」から大出力のビームサーベルを展開して防いでいく

 

「またお前と戦うことになるなんてなアーサー!」

 

「出来れば君達とは二度とやりたくはなかったが、仕方あるまい!」

 

「俺達の目的はフリーダム・ジャスティスを鹵獲することだ。邪魔をするなシルヴァ」

 

「なんだと.....!?何故それを敵の俺に言う!」

 

「俺はシルヴァ達を敵とは思っていない!戦友として思っている!」

 

「アーサー、お前!」

 

「だが銃を取り合ったのならば、こうして撃ち合うしかない」

 

「くそ!」

 

シルヴァはアーサーから驚きの発言に、ほんの一瞬動きを止めそれを見逃さなかったアーサーは瞬時に蹴りを食らわして、巨利をとると同時にミサイルを展開すると、シルヴァも背中に搭載した六連のバラエーナをフルチャージで撃ち落としていった。

 

 

 

 

コロニーメンデルの反対側にある港にて、三隻のザフト軍のナスカ級が静かに近づいていた。

そこにはクルーゼとイザークの姿があり、アークエンジェルと地球軍の戦闘をどう見るか、様子を伺っていた。

 

「さてどうしたものか。舞台はすでに幕が上がっている。」

 

「エターナルの他に二隻、一つは足付きではありますが地球ぐんの側も三隻と大盤振る舞いな展開になってます。」

 

「ともあれこの状況が分からぬのでは手の打ちようもない。私とイザークのコロニーの内部に潜入し情報収集する。」

 

「隊長みずからが!?」

 

「ヘルダーリンとホイジンガーはここを動くなよ?」

 

「コロニー・メンデル.....。うまく立ち回れば色々な事に方がつく、いいな?」

 

「ハッ!」

 

クルーゼはそう言うと、イザークを引き連れてモビルスーツ格納庫に顔をだし、ザフトの新型モビルスーツ「ゲイツ」に乗り込み、イザークもデュエルASに乗り込みリニアカタパルトへと運ばれていく。

こうして第三勢力は陰ながら動き始めるのである。

 

 

一方、アークエンジェルはドミニオンの姿を見失い、イーゲルシュテルンを展開しながら全身していると、真上のデブリの影からドミニオンが現れマリューは焦りを隠せなかった。

 

「ドミニオン!?いつの間に」

 

「ゴットフリート撃てー!」

 

「回避!」

 

ナタルは砲撃手に号令し、ゴットフリートを発砲するがマリューは咄嗟に回避行動にうつり、見事に交わしたその瞬間、ナタルがあらかじめばら蒔いていたミサイルが起動し、アークエンジェルへ向かっていった。

 

「ミサイル急速に接近!」

 

「くっ、迎撃!」

 

「間に合いません!」

 

『アークエンジェル!やらせるものか!』

 

アークエンジェルが危機に陥ると悟ったシルヴァが瞬時に六連バラエーナをフルチャージで発砲し、ある程度破壊したがすり抜けたミサイルがアークエンジェルに直撃し、バリアントとゴットフリート一番が破壊され使用不可能になってしまう。

アークエンジェルの被害を受ける様子を見たキラが、一目散に駆けつけていく。

この様子を見たアズラエルはナタルを褒め称えた。

 

「いやぁ凄いですね。ナタルさん」

 

「このくらいの戦術お褒め頂くまでもありませんが、感謝します。」

 

「あの白いモビルスーツを鹵獲すればよろしいのですね?」

 

「ええ、お願いいたしますね。」

 

「バリアント、ゴットフリート照準敵モビルスーツ撃てー!」

 

ナタルはフリーダムに向けてゴットフリートを発砲すると、キラはシールドで受けつつ回避をしていくが、後ろからやって来たレイダーとカラミティに隙を突かれ体制を崩してしまう。

 

「逃がさないよ!」

 

「今度こそ貰ったぜ!」

 

「くそー!」

 

「キラ!」

 

「行かせないぞシルヴァ!」

 

「いい加減にしてくれ!」

 

キラが危機に陥っていることを察したシルヴァは、アーサーの攻撃を回避するものの、あまりにしつこく粘ってくるため悪態をつきながらも、背中のサポートユニット「エア」を切り離し、フリーダムに向けて飛ばしていく。

一方のアスランは、怒りに任せて突撃してくるフォビドゥンの対応に追われていた。

 

「お前、いつも私の邪魔をして。いい加減墜ちなよ」

 

「こんなところで落とされてたまるか!」

 

そんな彼らとは裏腹に、ヴェサリウスから白いゲイツとデュエルASがコロニーに向かって出撃していくと、ムウは何やら感づき転身してコロニーへと戻っていく。

それを見たディアッカは驚いて自分もその後を追った。

 

「この感じまさか!」

 

「な、おい!おっさん!」

 

「おっさんじゃない!ザフトがいる」

 

「はぁ!?待てよ俺もいく!」

 

そして、ドミニオンとカラミティ・レイダーに囲まれたキラはなんとか回避しているものの、あまりの猛攻に反撃が出来ずにいた。

アスランとシルヴァも助けに行きたいが、目の前の敵で精一杯だった。

 

「スレッジハマー照準、敵モビルスーツ撃てー!」

 

(これでフリーダムだけでも手に入れそうですね)

 

「うっ!?」

 

「くそ、キラー!」

 

ナタルは動きを止めたフリーダムに向けてスレッジハマーを展開すると、キラは苦虫を噛み潰したように顔を歪め、シルヴァの叫びは虚空の宇宙に木霊していった。




いかがでしょうか?
今回はわりと眺めにかけれたとは思います!誤字脱字もありますが教えてくださると助かります!

さてさてこのコロニー・メンデルではまたどのような展開になるのか、お楽しみにしてくださると助かります!
三隻同盟VSドミニオン艦隊は、ジージェネで自軍はアークエンジェル・クサナギ・エターナルに続いて、オリジナル部隊を二隻出撃可能なので、どうせならドミニオンにもオリジナルのアヴァロンとタナトスも出して公平にした方がいいと思って、このような展開にしました!

オリジナルモビルスーツもまた何処かで解説していこうとおもいます!いつも閲覧、いいねとしおりありがとうございます!
なんとかことしが終わるまではSEED編は終わらせたいですね┐('~`;)┌
まだまだSEEDフリーダムのお陰で熱は冷めませんので、暖かい目でお守りください!
それではまたチャ━(★´∀`)ノ━ォ!!!
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