機動戦士ガンダムSEEDクロニクル   作:ガトー

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第四十八話 ボアズ攻略戦

-連合軍side-

ザフトのプラント防衛の要でもある宇宙要塞「ボアズ」に向けて、地球連合軍は総力を上げてその足を進めていた。

 

アガメムノン級宇宙母艦ワシントンが旗艦となり、その周りにはルーズベルト・ドゥーリットルそして、オダ・ノブナガの同型艦と、多数の艦艇とMS部隊が展開しており、その中には「月下の狂犬」・「乱れ桜」・「切り裂きエド」のエースパイロット達も参戦している。

 

そしてその艦艇の中にタナトスの同型艦「ヒュプノス」が建造され、そこにはあのウィリアム・サザーランド大佐が登場していた。

 

エドワード・ハレルソン提督が登場する「メネラオス」は、ドミニオンと共に行動しており、彼らは前線に出ていた。

そんなドミニオンの一室で、アーサーとアズラエルが対談をしており、あることについて尋ねていた。

 

「ムルタ、本当にピースメーカー隊を発進させるのか?」

 

「私はあくまで『抑止力』として存在させるのはいいと言いましたよ。また実戦に出すのはやめるように、サザーランドには釘を刺しましたよ」

 

「あの男は信用できん。最近の君を見て影で『あれがブルーコスモスの盟主とは、所詮女だ』と言っていたんだぞ!」

 

「私の為に怒ってくれてありがとうアーサー。貴方達モビルスーツ隊が最前線で活躍してくれることを祈ってますから。」

 

「ムルタ...。そのためにも我々はボアズを落として見せる」

 

「気をつけてねアーサー」

 

「ありがとうムルタ」

 

アーサーとアズラエルが話していたのは核を搭載したメビウス部隊「ピースメーカー隊」が再び戦場に出ることを懸念していた。

一度地球に降り立ったアズラエルは地球のエネルギー不足を解消すべく、議会にニュートロンジャマー・キャンセラーを極秘裏に入手したことを発表し、他のメンバーは大層喜びこれで地球のあらゆる産業もエネルギー自給も復活し、再び活気が甦ることを期待していた。

 

だが、彼女がブルーコスモスの盟主である以上、再びそのニュートロンジャマー・キャンセラーを用いて核を再び戦場に出ることを予想もしていた。

しかし彼女の口から出た言葉は「抑止力」という事を聞いたブルーコスモスの幹部達からは批判が殺到していた。

 

そこで幹部の彼らはウィリアム・サザーランド大佐を頼ることにしたのだった。

それでもアーサーは密偵を使い事前に情報を入手し、彼を警戒していた。

自分のパートナーを馬鹿にされた怒りは収まることはなく、いつか彼を殺すことを考えてもいた。

 

しかし、ムルタが自分の身を案じて手を握って祈ってくる姿を見るやそんな気持ちは薄くなり、彼女の元に帰ろうとそう考え、部屋からでたアーサーはモビルスーツ格納庫へと向かっていった。

 

格納庫ではストライクダガー隊と三馬鹿がコミュニケーションをとっており、一人だけストライクのコクピットで腕くみしながら寝ているのを見つけ声をかけた。

 

「せめて自分の部屋で寝たまえよジーク君」

 

「ん...はっ!?。こ、これは大佐。すみません、オルガさん達とストライクの調整を一緒にやってまして...」

 

「なるほどな。これから少し君に伝えたいことがある」

 

「なんでしょうか?」

 

「私の自室に来てくれ。ここで大きな声では言えない」

 

「分かりました大佐」

 

ジークはコクピットから降りて、軍服に着替えてアーサーの自室に向かい入室すると、彼からコーヒーを一杯貰い対面するように席に座り話を始めた。

 

「それで大佐、伝えたい事というのは?」

 

「ピースメーカー隊を知っているか?下手すれば戦場に出てしまうことになる」

 

「ピースメーカー...?確か核を搭載していたというあの?それが何故再びですか。今の私達であれば防げるはず」

 

「ジーク君の言う通りだ。だがブルーコスモスの中でも過激派のサザーランド大佐がこのボアズ攻略戦でやるかもしれないのだ」

 

「そんな...!」

 

「そこでだ。もし我々が彼らと敵対することがある時は、あの三人と妻を頼む。」

 

「三人は分かりますが、妻というのは...」

 

「ムルタ・アズラエルだ。彼女には私の子供が宿っている」

 

「な、なんと!?そ、それはおめでとうございます大佐。ならば私はこのドミニオン隊についていきます!」

 

「ありがとうジーク君。君にならこのドミニオンを任せられる」

 

「はっ!生きてこの血みどろの戦争を生き残りましょう」

 

「勿論だ。その時は皆と祝杯を共に」

 

二人は熱く握手を交わし、そろそろ防衛要塞ボアズが見えてくると各自パイロットスーツに着替えて、パイロット達はアーサーの前に整列して敬礼し、アーサーは彼らに向かって言葉を交わした。

 

「さて諸君、そろそろザフトの防衛要塞ボアズが目前だ。戦争を終わらせる為に後もう少しだ。これまでに散っていった同胞達の死を無駄にしないためにも!そして、生きって帰ってくるぞいな?」

 

『ハッ!』

 

「青き清浄なる世界のために!」

 

『青き清浄なる世界のために!』

 

(すまない皆、この中で何人かは死ぬかもしれない。だが忘れはしない。この血みどろの戦争を終わらせる為に、ここまで駆け抜けていったことを)

 

アーサーは首からぶら下げている銀色の十字架のネックレスを握りしめ、静かに祈りながら、自分もまた愛機であるナイトメアもといティアマトに搭乗し、発進準備に入りにいった。

腕組をして瞑想をしていると、AIのインテグラがアーサーの事を気にかけ声をかける。

 

『今日は一段と静かですねアーサー。』

 

「ああ。最終決戦の序幕にすぎんよこの戦いは。インテグラ、この戦いを記録しておいてくれ。もしもの時のために、友人に情報を送ってほしいんだ」

 

『シルヴァ様のことですね、了解しました』

 

「ありがとう」

 

『いいえ。そろそろ戦闘宙域に入りますよ。これからもサポートします』

 

「よろしく頼むインテグラ」

 

アーサーはそう頼みながらヘルメットを被り、レバーを握りしめていると、右舷リニアカタパルトへティアマトが移動し、その先に見えるはボアズだ。

そして作戦開始時刻がすぎる頃に、地球連合艦隊は一斉にボアズに向けて一斉射撃を行い、ボアズ攻略戦が幕を切って落とされた。

 

「モビルスーツ隊発進せよ!」

 

「アーサー大佐、御武運を!」

 

「了解だ。アーサー・グレイ、ティアマト発進する!」

 

「おらぁいくぜー!」

 

「私もいくよ!」

 

「おー」

 

「三人とも一緒に前線に一気に駆ける。遅れるなよ」

 

ドミニオンの右舷リニアカタパルトから、ティアマト・カラミティ・レイダー・フォビドゥンが順番に発進していき、ザフト軍の攻撃を掻い潜りながら、ジン・シグー達を蹴散らしながら、新型のゲイツさえも捻り潰すように迎撃していく。

そして左舷リニアカタパルトからも、ストライクが配置されるとフレイの掛け声にあわせて、彼も出撃した。

 

「ストライク発進どうぞ!」

 

「了解。ジーク・ハインリヒ、ストライク出ます!」

 

「バスターダガー小隊は僕の後にお願いいたします」

 

「「「了解!!!」」」

 

ストライクが発進されるや、その後ろにバスターダガーの三機が彼の後ろについていき、掩護射撃を開始しながらジンもまた迫り来るザフト軍のモビルスーツを落としていく。

ジークのあとにもモビルスーツ隊が続いていき、最新機体のコスモグラスパーや、105ダガーとストライクダガーも続いていき、ザフト軍のモビルスーツ達と交戦し、お互いに爆発で消えていく仲間達の屍を越えながら戦場は激しさを増していく。

 

一方のアーサーは、モビルスーツの攻撃を掻い潜りつつ、主力部隊を殲滅しながら、ナスカ級に反撃を与える隙も与えず、ビームキャノン・ミサイルランチャー・腕部武装ユニットで撃墜していった。

 

もう防衛要塞ボアズはブルーコスモスの死神と、地球連合艦隊及びそこに配属されているエースパイロット達の活躍により、陥落寸前であった。

アーサーは攻撃を止めると、ローラシア級を打ち落としていたオルガ達が合流し、アーサーの活躍を目のあたりにして通信を開く。

 

「気合い入ってんなアーサー」

 

「当然だ。少しでこちらの戦力を温存させておきたいからな」

 

「こっちもあらかた終わらせたぜ」

 

「もうエネルギーもかつかつだよー」

 

「ん。クロトの言う通り、ここは補給にもどるべき」

 

「そうだな。一旦戻るぞ」

 

アーサーと三馬鹿は補給を済ますべくドミニオンに向かっていくと、前方よりストライクに搭乗しているジークが高速で迫ってきており、何かあったのかと通信を開いたとき、「それ」は起きてしまった。

 

「どうしたジーク君?」

 

「大佐!今すぐこのままボアズから引き上げてください!ピースメーカー隊が発進されたと、ハルバートン閣下から通信がありました!」

 

「ば、馬鹿な!もうボアズには主力もなく敗残兵だらけだ。そこに追い討ちなど!今すぐ止めにいくぞ!」

 

「もう無理です!彼らは大佐達が前線に向かっている途中で出ています!」

 

「くそ!サザーランド大佐めが!抑止だと言ったのを忘れたか!」

 

アーサーはジークから聞いた最悪の情報を耳にし、すぐさまピースメーカー隊を止めるために、ペダルを踏みブースターを最大まで稼働させて向かおうとしたが、ジークが必死に止めに入り、動きを止めた途端、ボアズから無数の光が出現し始め、アーサー達はただそれを眺めることしか出来なかった。

 

「まぶし!」

 

「何...あれ?」

 

「おい、アーサー何が起こってんだよ」

 

「核だ。」

 

「はぁ!?おいおい冗談だろ」

 

「いや本当だ。よりによって使われてしまった...。状況を確認するからこのまま戻るぞ。ムルタに確かめさせる。ジーク君もだ」

 

「はっ!」

 

『アーサー、記録はとりました。彼に送りますか?』

 

「頼む」

 

(すまない皆。この俺達でも核を使わせないように奮闘したが、思いどおりにならなかった...)

 

四人はペダルを踏み、自分達の母艦であるドミニオンに戻っていく。

モビルスーツ格納庫では勝利ムードに包まれていたが、アーサーはすぐさまコクピットから降りて、パイロットスーツのまま艦橋へと上がると、口元から血が流れていたムルタが、険しい表情になりながらハンカチを取り出し、口元を拭いて深呼吸をしていた。

そして、、艦長であるナタルも暗い顔のままであった。アーサーはムルタの側へ寄ると、彼女はアーサーの顔を見るやいなや、申し訳なさそうな顔をしていた。

 

「ムルタ。何故ボアズを核攻撃する必要があったんだ」

 

「私だって止めるように言ったんですよ?。ですがあのサザーランドは私の警告を無視して、ピースメーカー隊を発進させてしまった。ごめんなさい」

 

「大佐!アズラエル理事も私も加わって止めるように志願したのですが聞き入ってもらえず...」

 

「そうだったんだな。二人を責める必要はない。だがこれでザフトも恐らく何かしら切り札を出すことになった。もう後戻りは出来ない」

 

「アーサー...」

 

「ナタルさん。今の進路は?」

 

「わ、我々はこのボアズを抜けてプラントへと向かっております。ですがまたあの部隊が出ると...」

 

「プラントを核攻撃させて、それで戦争がおわるはずがない。いや、もしかすれば彼らが」

 

「アークエンジェル達ですか?彼女たちに望みを賭けると?」

 

「そうだムルタ。だが我々がブルーコスモスである以上、敵対は免れないが」

 

「いいえ。私達はもう言いように使われるのは御免ですよアーサー。いっそのことサザーランドを倒して、彼女達と共闘しちゃいましょう」

 

「アズラエル理事!?」

 

アズラエルが思わぬことを口にしてしまい、それを聞いたナタルとフレイは思わず声を大きくして、固まってしまった。

周りの部下達は一体何がなんだかわからない状況で、アズラエルが彼女達を見て笑うと、彼らも苦笑いで誤魔化すと、アーサーはすぐさま自室に戻り、AIのインテグラの収集したデータと記録をあるところへと送り、しばらくの間休むことにした。

 

 

 

-シルヴァside-

 

場所は代わりタクスフォース・デルタの旗艦「タナトス」にて

 

隊長であるアーカード・ワイズマン大佐は、あの訓練を終えてMAのカラドリウスの操縦をマスターし、シャワーを浴び終わってタオルで頭を乾かしていると、自身のパソコンに、ある一通のメールが届いてるのを気づいて、パソコンを開きベッドに座ってその内容を確認することにした。

 

「どれどれ。差出人はアーサー?。あいつからまた何か作戦か?」

 

『アーカード。君たちとは別れて間もないが、そんなことよりも我が地球連合艦隊は総力を上げて、ザフト軍の防衛要塞ボアズに進行を開始した。

当初の予定では、我々のようなモビルスーツ隊が活躍し、我らの戦力を削らないよう奮闘をしてきた。

だが、そんな中でもおまえも知っているだろうが、ブルーコスモスの過激派である、ウィリアム・サザーランド大佐が独断で、核搭載型のメビウス部隊「ピースメーカー隊」を発進させ、ボアズは光に飲み込まれた。

僕のパートナーであるムルタや、艦長であるナタルさんにハルバートン閣下の助力も得て抗議したが、力及ばず。本当にすまない

最後まで僕は抗って見せるが、それでもダメならば君達が頼りだ。シルヴァにもそう伝えてほしい。

プラントが再び核の炎に包まれる前に』

 

「な、なんだこりゃ...。これをシルヴァやラミアスさんにみせねぇと!」

 

アーカードはアーサーから送られたメールの内容に、すぐさま艦橋へ上がり、艦長であるレナトにすぐさま見せた。

彼も言葉を失ったが、すぐさまラミアス達に緊急会談を開いてもらい、ラクスが乗るエターナルへと再び主要人物が集まり、会談が始まった。

 

「それでアーカード大佐。アーサー大佐は今どこへ向かっていると?」

 

「地球連合艦隊はプラントに向かって進行中だ。」

 

「くそ、なんだって核を!」

 

「あいつは抑止力に使うと教えてくれたんだ。だがそうはいかなかった。仕方ねぇよ」

 

「ならボアズはもう...」

 

「ああ。アスランの察してるとおもうがボアズは落ちた」

 

「なんということだ...。となれば最後はプラントを守る要のヤキン・ドゥーエしかない」

 

「なるほどな。ならそのヤキン・ドゥーエという要塞が出てきてザフトも決死の覚悟でプラントを守ることになるな。さてシルヴァどうするよ?」

 

「決まっている。メールの最後の『プラントが再び核の炎に包まれる前に』の所だが、連合艦隊は核をプラントに使うんだろう。その前に我々が何とかするしかないみたいだ。」

 

「よっしゃ、それなら俺のカラドリウスと、キラとアスラン達のミィーティア装備で現場に急行するしかなさそうだな」

 

「そうですね大佐」

 

「ラクス、先に三人を向かわせて俺たちもすぐに準備して向かおう」

 

「わかりましたシルヴァ様。では皆さん、手遅れになる前に行きましょう」

 

会談は終わり、各自戦闘配備を整えるために戻っていると、俺は自室に入り、少し考え事をしていた。

気になっていたのはアーサーの事もそうだが、俺やライデン達がSEEDの世界に関わった事で、原作キャラも何人か生きている。

それにアーサーが送ったあのメールの内容、ブルーコスモス自体を変えるために奮闘しているし、あの三馬鹿も原作より連携を駆使して、戦闘を始めていることにも驚いている。

 

やはりアーサー達は俺と同じで、原作を知っている転生者だろうな。今になって確信に至るのは遅すぎちまったな。だがここまできた以上、止まるわけにはいかない。

何より、シルヴァとして転生し、その記憶を受け継いでいるから、キラの代わりに俺は奴と決着をつけなければならない。

 

それに戦いが終われば、俺はマリアとちゃんと式を上げてこの世界を生きていく。

俺はそう思いつつ、フィアから貰った義手を手入れして調整をしていると、マリアが入ってくるやいなや抱きつかれてしまった。

しかし、そんな彼女から震えが伝わってきて、俺は声をかけた。

 

「ど、どしたマリア?」

 

「ううん。なんでない。でもこうしたくて」

 

「ありがとうな。」

 

「貴方はあのクルーゼという男と決着をつけるんでしょ?それでもしものことがあったら...私はもう二度と貴方を失いたくないの!」

 

「マリア...。約束するよ。全てのケリをつけて必ず帰る。そうしたら俺の故郷でちゃんと、ちゃんと式をあげて花屋を営もう」

 

「もちろんよシルヴァ。だから帰ってきてね、お腹の子の為にも。」

 

「ああ」

 

「ちなみにフィアさんに見てもらったら女の子だって。」

 

「な、なんだって!?ほ、本当かい!?」

 

「ええそうよ。名前も決めてるのだけど」

 

「なんだい?」

 

「カレンよどうかしら」

 

「カレン...花蓮か。いい名前だね。」

 

「ありがとうシルヴァ。」

 

俺は娘の名前を聞かせれたが、しっくり感じてマリアの事を抱きしめ、キスをしてから部屋を出てモビルスーツ格納庫へと向かっていくと、パイロットスーツに着替えて、ふと気になってフィアースのコクピットに向かうと空いており、あるものに目が入った。

それは何かの装置であり触ってみると、音声が入り俺は驚いてヘルメットを投げ捨ててしまった。

 

「な、なんだぁ!?」

 

『初めましてシルヴァ。私はフィアースのサポートAI、アリスと申します。以後お見知りおきを』

 

「あ、ああ。よろしくアリス。(なんでAIが...それにアリスって名前はEX-sガンダムに搭載されてる奴と同じ名前なんだが...)」

 

『それでシルヴァ様。ご用件は?』

 

「ああ。前に俺が乗った時の戦闘データはバックアップしてるか?」

 

『勿論です。パイロットを守るためには必要なことですので。』

 

「そうか。マリアの事は君に任せる。」

 

『お任せを。シルヴァ様、そろそろ出撃されるのでは?』

 

「俺はまださ。だがマルドゥークに搭乗して発進時間まで待つ」

 

『了解いたしました。貴方に星の加護があらんことを』

 

「ああアリスもな」

 

『AIの私にそこまで気を遣ってくださりありがとうございます』

 

「いいってことさ」

 

俺は何故だか知らないが、AIのアリスと普通に会話していることに自分も驚いているが、コクピット内をよく見ていると、俺がマリアにあげたひし形の赤いネックレスがかけられており、それは中央からヒビが入っていた。

また直してあげようと思いながら、フィアースのコクピットから出ると、先に出撃するキラとアスランに鉢合わせ、出撃する前に声をかけた。

 

「ようキラ、アスラン。もう行くのか?」

 

「はいシルヴァさん。ミィーティアもアーカード大佐のお陰で訓練して乗れますので」

 

「大丈夫です!」

 

「そうか。ならいいんだ。もうここまで来てしまったんだな」

 

「そうですねシルヴァさん」

 

「あのシルヴァさん。クルーゼさんの事ですが...」

 

「俺が全てケリをつける。もうあんな犠牲者を出すわけにはいかない。」

 

「シルヴァさん...」

 

「アスラン。」

 

「はい、なんでしょうか?」

 

「弟を頼む。それと妹が君の事を気にかけていた会いに行ってやれ。」

 

「え、あ、は、はい!」

 

「アスラン?まさか...」

 

「キ、キラ!?な、なんだよその顔は!」

 

「なんでもないよアスラン。行ってきなよ」

 

「お似合いだぞ」

 

「シ、シルヴァさんもからかわないでください!」

 

「あはは!」

 

アスランはシルヴァにカガリの事でいじられると、キラもそれを聞いて、見たこともないような顔をして見つめて、アスランも余りに驚いてしまった。

俺もそれを見て爆笑してしまい、アスランら更に顔を赤くしてしまいヘルメットで顔を隠してしまった。顔からまるで湯気が出てる感じが伝わってきたのは言うまでもない。

 

それからキラとアスランは、フリーダム・ジャスティスに搭乗して、アーカードもストライクジェフティに搭乗して、カラドリウスに合体しタナトスから出撃すると、エターナルからもフリーダム・ジャスティスが出てくると、アーカードは通信を開き二人の緊張を解くように声をかけた。

 

「よう二人とも!準備はいいかぁ!?」

 

「相変わらずアドレナリン沸騰してますね大佐」

 

「まぁな!ここからは駆け足でいくぜぇ!」

 

「これだから脳筋と言われるんですよ?」

 

「フハハハハ!キラ、お前シルヴァとそっくりな事を言うな!流石は最強の弟だ」

 

「ありがとうございます大佐」

 

「よーし行くかぁ!アーカード・ワイズマン、カラドリウス出るぜぇ!」

 

「キラ・ヤマト、フリーダム行きます!」

 

「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!」

 

こうして三人は先に核攻撃を阻止すべく、プラントに最大加速で駆け抜けていった。

そしてその後ろには五隻同盟「アークエンジェル」・「アヴァロン」・「タナトス」・「エターナル」・「クサナギ」も、最大船速で最終決戦の地「ヤキン・ドゥーエ」に向かっていった。

 

明日を守るために...

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