機動戦士ガンダムSEEDクロニクル   作:ガトー

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本格的に戦闘が勃発した、アークエンジェルとクルーゼ隊。ヘリオポリス内でキラは親友のアスランと相対し、シルヴァはミゲル率いるジンの部隊と戦闘を繰り広げる事になった。次々にジンを撃破していくも、ミゲルのバルスス改で撃ち落とされそうになるとき、再びシルヴァは女の声を聞く事になった。果たしてその声は、一体なんなのか。その声に共鳴するようにフィアースは変形してミゲルを撃破した。そして戦闘によって支柱が破壊され、キラとシルヴァはヘリオポリスの崩壊に巻き込まれてしまった。
そして、ザフトでは謎の軍人がヴェサリウスのブリッジから、ヘリオポリスの崩壊を見つめていたのであった。

長くなりましたが、お楽しみくださいませ




第五話 宇宙要塞アルテミスへ

-アークエンジェルside-

 

『............』

 

何が頭の中に響いてくる。ずっと誰かを呼んでいるようにも聞こえてくる感じがしてきた。その音はどんどんとはっきり聞こえてくるようになってきた

 

『シ............ルヴァ....』

 

そう聞こえてきたのは俺の名前だった。けれどその声はいったい誰なのかわからない。その声はどこか切なく、懐かしくも思えてくるようだった。ずっと聞きたかった声なんだと、そう思っていると次の一言で俺は目が覚める。

 

 

『シルヴァ、私が君の事を必ず守るから....』

 

「ッ!?。フィ、フィアーーーーー!?」

 

 

そうやって、コクピットの中で叫びながら目覚めた。俺はどうやらヘリオポリスの崩壊に巻き込まれてしまった時に、コロニーの破片を回避しながらも、ぶつかって気絶してしまったらしい。ふと、右目から生暖かい雫が流れていた。その場にいないはずの人物の声を頭の片隅に置いて、フィアースのモニターを起動して、辺りを見渡すとキラが乗っているストライクが近づいてきた。

 

「シルヴァさん、大丈夫ですか!?」

 

「ああ、とりあえずな。キラも無事でよかった。」

 

「よ、よかった。シルヴァさんの通信が聞こえなかったので」

 

「すまないな、少し気絶していた」

 

そうやって話すと、アークエンジェルの方からミリアリアが二人の生存確認のために通信を繰り返していた。俺は瞬時にアークエンジェルへと通信を行うと、ミリアリアは安堵の声をだした。無論アークエンジェルのデッキにいる、マリューさん達も喜んでいた。

それからというもの、アークエンジェルへとブースターを吹かせていると、キラがある方向へと目を向けた。

 

「シルヴァさん、あれヘリオポリスの脱出ポットじゃ?」

 

「なんだと、流石に野放しにはできないな。とりあえず回収してきなよ。俺はミリアリアに話してみる。」

 

「はい、わかりました!」

 

そう元気な返事が来ると、キラは脱出ポットにストライクを向けて回収しにいった。おそらくあの脱出ポットには、「フレイ・アルスター」がいるはずだ。そう思いながら、ミリアリアに通信すると、ナタルさんの声に変わった。

 

「このアークエンジェルには、脱出ポットを保護することはできない。後から我が連合軍の救助艦がくる。」

 

「だとしても、ここで野放しにしていずれまたザフトの戦闘に巻き込まれるかも知れないんですよ?、なら少なくとも助けたいですが」

 

「いいや、それは出来ない。君はモビルスーツパイロットであり今はこの船のパイロットだ、命令に従え。」

 

「なんだと!俺は連合軍の兵士になったつもりはない!せっかく救助した脱出ポットを『はい、そうですか』と放っとくことなんで出来るか!」

 

「な、なんだと!シルヴァ、君は!」

 

「やめなさい、二人とも。シルヴァ君、キラ君が保護した脱出ポットの回収を許可します。今はとにかく戻ってきてちょうだい。」

 

「........、了解です。マリュー艦長」

 

そうして、ナタルさんと口論になりかけそうになったが、すかさずマリューさんが仲裁に入り、俺は素直に従った。

 

それからは、左カタパルトにストライクとフィアースは着艦するとサイやミリアリア、ムウさんが出迎えていた。そしてストライクから降りたキラは脱出ポットに向かうと、扉が開き赤い髪の少女が飛び出してきた。そう彼女こそが「フレイ・アルスター」なのである。キラの気になっている人物でもあり、サイの婚約者である。

 

それから、彼らは感動の再会を果たしている内に、俺はフィアースのコクピットから、「タンっ」と軽く蹴って出ると、オレンジ色の髪をした少女が涙目になりながら、こっちにきた。

 

「シルヴァ!無事でよかった!」

 

「マ、マリア!どうしてここに」

 

そう、驚きつつもいかにも泣きそうな顔をしている彼女を、優しく抱き締め軽くキスを交わした。下の方では感動の再会を果たしたのはキラやミリアリアが俺たちの方に視線を向けて、一部は顔を赤くして二人の事を見届けていた。それから、どうして格納庫にいるのかを聞いてみる事にした。

 

「どうして、格納庫に?まさかずっとここにいたのか?」

 

「貴方が戦ってる間、ルアルの調整をマードックさんとやってて、ずっとコクピットに座ってOSやコンピューターなど調整してたのよ」

 

「それで、終わって貴方の通信が聞こえなかったから、不安で仕方なくて....」

 

「そう言うことだったのか。大丈夫だ、マリア。俺は何が何でも君の事を必ず守ると約束したからな」

 

「うん....。とりあえず少し休んだらどう?、顔色が悪いみたいだし」

 

「いや、俺にはやるべきことがあるからさ。ちとクラクラするけど、俺を支えながらブリッジまで一緒に行くか?」

 

「ええ、もちろんよ。終わったら休んでね、シルヴァ」

 

 

「ああ!ありがとうマリア」

 

そういいながら、マリアに支えられながらブリッジに向かうと、マリューさん達がこれからアークエンジェルの行き先について話をしていた。そして、ナタルさんが地図を確認するとある場所を指定した。

 

「宇宙要塞アルテミスへ行くのはどうでしょうか?」

 

「アルテミスってあの、『傘のアルテミス』か?」

 

「そうです、あそこならザフトも追ってこれないと思いますし、ヘリオポリスからまだ近いほうですので」

 

「たしかに、それがいいかもしれないわね」

 

宇宙要塞アルテミス....

ユーラシア連邦が作り出した基地で、全方位光波防御帯を展開し、実弾やビームも効かないというチート性能を誇っている基地である。

 

まぁ、確かにあそこならザフトも迂闊には手を出して来ないだろうが、あのクルーゼ隊が何をしでかすかは分からない。正直ここからデブリを避けつつ、向かうとするもヴェサリウスに追い付かれる可能性もある。そんな風に考えていると、マリューさんが俺の方に気づくと、意見を聞いてきた。

 

「あ、シルヴァ君ならどう思うかしら」

 

「俺は民間人ですよ?軍人じゃあるまいし」

 

「まぁまぁ、あえてお前さんに聞いてみるんだよ。んでどうよ」

 

「そうですね、その宇宙要塞アルテミスは全方位光波防御帯っていうシステムを使っているんですよね。ならもしかしたらそこにいって、補給かもしくは匿ってもらえるかも知れませんね。」

 

「なるほど、シルヴァ君はそういう考えなのね。」

 

「まぁ、あとはザフトがどう動いてくるかですけども」

 

「間違いないわね。ではこれより、アークエンジェルはこの宙域より離脱、宇宙要塞アルテミスへ向かいます、エンジン全速全開!」

 

「「「「了解!!!!」」」」

 

なんとも鶴の一声で、こんなにも切り替えれるのは凄いと俺は感心しつつ、ブリッジをマリアと共に退室した。

それからは、戦闘が始まるまで少し時間があるが、流石に体がもたないと感じて、自室の部屋をマリアと共に入り、その膝の上に頭をのせるとマリアは「ニコッ」と微笑んで俺の頭を撫でた。

意識が遠退く前に、彼女から柑橘類の匂いがしてきて、余計リラックスして眠りについた........

 

-アークエンジェルside....end-

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-ザフトside-

一方ヴェサリウスでは、ある軍人がイージスのパイロット「アスラン・ザラ」を出迎えに行っていた。彼の姿は身長はおよそ180cmあり、髪型はロングで、髪色はブロンドで、瞳の色はブルー。

そんな彼がモビルスーツ格納庫に現れると、整備兵がすぐに敬礼をした。そう、彼もまたザフトの「白服」の人物なのである。

そして、イージスから降りたアスランを見かけて近寄っていった。

 

「アスラン、どうやら無事に脱出出来たようだな。」

 

「あ、副隊長!。アスラン・ザラ只今帰還しました。」

 

「そう畏まらなくてもいいさ、ミゲルとラスティは残念だった」

 

「あ、はい....」

 

「モビルスーツは替えは効くが、パイロットの替えは効かないからな。戦争というものはいつもそうさ。あまり気にするなとは言わないが、前を向くのも大事だ。」

 

「そうですよね、ライデン副隊長」

 

「ああ、とりあえずクルーゼが君を呼んでいる、先に行くといい。」

 

「はっ!失礼します。」

 

二人はそうやって、会話しアスランは敬礼して「ライデン」はニコッと彼を見送った。そう、この「ライデン」という人物はシルヴァと同じ転生者の一人である。オリジナルの青年がザフトで最強の兵士をゲームで作成するために、この人物の名前を「ジョニー・ライデン」にしたのである。そして、ザフトに転生したのち、多大の戦果を上げて、クルーゼ隊に派遣された。当然白服で彼がザフト内で呼ばれている異名こそが....

 

 

「「真紅の稲妻」」である。

 

それからというもの、クルーゼとアスランの対談は終わりブリッジに集まっている頃、ライデンもそこに向かっていた。ヴェサリウスのブリッジにはいると、艦長のアデスとクルーゼが「足付き」がどのように動くかモニターを見ながら話し合っていた。

 

「やぁライデン、いいタイミングで来てくれたな」

 

「あ、副隊長いいところに」

 

「どうしたんだ、クルーゼ。奴等の動きを予測しているのか?」

 

「そういうことだ、おそらくあの足付きはこの宙域より離脱して、デブリを避けながら、アルテミスへ向かうと思うが、君はどう思う?」

 

まさか、自分に聞いてくるとはと、きょとんとしたライデンだが、原作を知っている彼ならすぐに答えれた。

 

「行くだろうさ、あの足付きは。そこにいけば匿ってもらえるか、

補給を受けられるだろうさ。その前にこのヴェサリウスで先回りして、やつらを迎え撃つ。どうかな、クルーゼ?」

 

「流石だな私もそう思っていた所だよ。君にとって愚問だったかな?」

 

「そうでもないさ、クルーゼ」

 

「それなら。俺はジンで出る」

 

「いや、格納庫にカバーがつけられているモビルスーツがあるはずだ。真紅の稲妻にはもってこいだろうさ」

 

「ありがとう、クルーゼ。ありがたく使わせてもらうよ。それと俺はガモフにいって、イザーク達をサポートする。」

 

「ああ、了解した。モビルスーツは壊したら、弁償してもらうぞ?」

 

「それだけは勘弁してくれ」

 

二人はアデスを置き去りにして笑うと、すぐに切り替えてアークエンジェルより先にヴェサリウスのエンジンを全開にして向かうことにした。そして、後方にはイザーク達をのせているガモフは後から発進した。

ヴェサリウスのモビルスーツ格納庫では、イージスの他に赤色のジンとノーマルのジンが配備されていた。そしてカバーがつけられているモビルスーツの前にライデンが立っていた。どうやら、メガネをかけた女メカニックに説明をうけていた。すぐにメカニック達がカバーを外し、そこに隠されたモビルスーツが姿を表した。

 

「これは、ジンハイマニューバか!」

 

「そうですよ。クルーゼ隊長は使ってなくて勿体無かったんです。そこで副隊長が乗ることになったので、急遽副隊長にスペックを合わせて、塗装も変えました!」

 

「そ、そうなのか。宝の持ち腐れってやつかな?」

 

「ここだけの話ですよ?ミゲルさんのジンもあるのですがこっちをつかうのは、もったいないんですよね。」

 

「まぁ、それはそうだろうな。でも使わせてくれるなら遠慮する必要はないからな」

 

「それにライデンさんなら、使いこなせると思いますので。無事に帰ってくださいね」

 

「ありがとう、君たちの働きに感謝するよ。」

 

赤と黒色に配色された、ジンハイマニューバを見上げてからメカニックたちに敬礼して、自室で少し休憩をとろうとしたとき、三回ノックがなり、扉の方へあるくとアスランがたっていた。「どうしたんだ?」と思い、迎え入れると椅子に座って話し始めた。

 

「あの、ライデン副隊長。もし親友が連合にいたらどうしますか?」

 

「ん?いきなりどうしたんだ、アスランお前らしくもない」

 

「あ、い、いえ。実はクルーゼ隊長にもお伝えしたのですが、親友のコーディネーターが連合にいて、戦ってるんです。」

 

「なるほど、それでお前は俺に聞きに来たのか。」

 

「はい、そうなんです。」

 

「そうだな、俺も友人が連合にいたら、戸惑うかもしれないさ。けどな、割り切らないとこっちが撃たれてしまう。戦争はいつもそんなものだよ、アスラン」

 

「そうですよね、ライデン副隊長」

 

「俺の友人も連合にいるし、もしあの船にいたら俺は戸惑うな」

 

しかしそれは、ライデンにとって本心なのかは定かではない。友人がコーディネーターであれ、ナチュラルであれ敵になってしまえば撃つのは仕方がないとそう思っていた。だが割り切らなければこちらが死ぬだけだと、アスランにそう言いたかったが深く受け止められてしまった。

それから二人は、今後の作戦について話をしてアスランは敬礼して退室していった。ライデンはパイロットスーツに着替えて、クルーゼから譲り受けたジンハイマニューバに乗り込み、ヴェサリウスから出撃して、ガモフに合流したのであった。

 

 

-ザフトside....end-

 

 

 

それからというものアークエンジェルはザフトの追撃に警戒しており、ブリッジでは皆は気を張りつめて疲れていた。それに比べてモビルスーツ格納庫では、シルヴァとマリアがそれぞれのモビルスーツの前に立っており、そこにキラとムウも加わった。

そして、艦長から作戦の指示があったのでマリア以外はすぐに搭乗した。ムウは索敵をしつつ、強襲をかけるとのことだった。

そして、ストライクが出る前にシルヴァはキラに向かって、プライベート通信をした。

 

「キラ、ここからが正念場だ。お前の親友が出てくるのかもしれないが、時間を稼ぐだけでいいからな。」

 

「は、はい。分かりましたシルヴァさん。」

 

「おう、それでいいさ。俺はアークエンジェルのカタパルトの上で待機する。」

 

「分かりました、シルヴァさんも気をつけて」

 

「ああ、任せろ。」

 

そうやってプライベート通信をきるとストライクはカタパルトに運ばれて発進していった。

シルヴァは赤色のパイロットスーツのヘルメットとファスナーを下ろすと、マリアにもプライベート通信をひらいた。マリアは元々来ていたザフト軍のパイロットスーツに身につけていた。

 

「マリア、君は俺たちが出たあと、少しの間待機しててくれ。」

 

「え、でも大丈夫なの?あのキラ君とフラガ大尉は前線にでるのに」

 

「ああ、もしかしたらアークエンジェルの後ろからモビルスーツ隊が出てくるかもしれないんだよ。だからタイミングを見計らって出てほしいのさ」

 

「なるほどね、確かにクルーゼ隊長ならやりかねないわ。でもあそこにはもう一人気を付けた方がいいわ」

 

「もう一人?誰なんだそれは」

 

「ザフト軍エースパイロット『真紅の稲妻』と呼ばれてるジョニー・ライデン副隊長がいるの。」

 

「な、なんだと。ライデンがいるのか!?」

 

「え、ええ。知ってるの?副隊長を」

 

「まぁな、小さい頃の友人なんだよ」

 

そんなことを聞いたマリアは絶句した。自分の所属していたクルーゼ隊の副隊長と、自分を助けてくれた命の恩人がその知り合いだということに....

 

「だが、俺はアイツと戦うことになっても躊躇しないさ」

 

「ならいいのだけど....」

 

「大丈夫さ、マリア。アイツはそこまで軍人らしくはないさ」

 

「無理はしないでね、シルヴァ」

 

「ああ、ありがとう」

 

そうやってプライベート通信をきり、シルヴァが乗るフィアースはカタパルトに運ばれて、体制を整えた。そしてミリアリアの通信が入ると、フィアースのゴーグルの奥にあるツインアイが光る。

 

「システムオールグリーン、フィアース発進どうぞ!」

 

「シルヴァ・ファウスト、フィアースで出る!」

 

カタパルトから勢いよく発進した、白騎士はマントを靡かせて左カタパルトに片膝をついて待機した。それからその騎士は姿をくらました........。

そして、そこですかさずマリューさんは陽電子砲「ローエングリン」の指示を出し、CICにいるナタルが声を張り上げる。

 

 

「ローエングリン撃てぇぇぇぇ!」

 

アークエンジェルから二門の陽電子砲から二つの閃光が光り、ナスカ級ヴェサリウスに向けて放ち小爆発を起こしていった。

そして、ヴェサリウスとアークエンジェルの後方にいるガモフは、それぞれモビルスーツ隊を発進させていった。

 

「よし、イザーク・ディアッカ・ニコル、作戦に出るぞ。」

 

「「「了解!!!」」」

 

「前方ではアスランが新型のモビルスーツと交戦してるはずだ。俺たちはその後ろから足付きを叩く」

 

「分かりました、副隊長。我々が発進したのち、十秒後に来るんですね?」

 

「ああ、そうだ。頼むぞ」

 

「はい!」

 

イザークは、モニターで敬礼したあとガモフから順番にデュエル・バスター・ブリッツが発進していった。

アークエンジェルはすかさず、迎撃ミサイルとレールガン(バリアント)を発砲し近づけないようにしていた。だが、バスターは両腰に装備してある、「ガンランチャー」と「ビームライフル」を連結して『超高インパルス長射程狙撃ライフル』を放った....だがそれは見えない「何か」によって塞がれてしまった。

 

「な、なんだって!?何が起きたんだよ!」

 

「おい、ディアッカ!貴様何をしている!」

 

「待ってください!イザーク!何かおかしいです!」

 

「少女の声」の持ち主であるニコルが、異変に気づくとアークエンジェルから突如と姿を表したモビルスーツがいた。

マントは焼け爛れており、白と青色の騎士がそこに立っていた。

 

「ったく、警戒しといてよかったぜ!マントはもう使い物にならないがな」

 

「な、もう一機のG兵器!?」

 

「ば、ばかな五機の他にもう一機いたのか!?」

 

「どうするよ、イザーク」

 

「ボサッとするな、三人とも!」

 

「あ、ライデン副隊長!?」

 

突如と現れたフィアースに、三人は戸惑っていたが一人の声によって気を取り直した。ガモフから十秒たって出撃した赤色の「ジンハイマニューバ」がすぐそこまで来ていた。

アークエンジェルのブリッジ内では、驚く声が聞こえていた。

 

「新たな熱源反応!こ、これは通常のジンの三倍の速度でこちらに向かって来ます!」

 

「な、なんですって。それはモビルスーツなの!?」

 

「まさか、ザフトのエースパイロット『真紅の稲妻』なのでは!?」

 

「まさか、すぐにシルヴァ君に伝達!エースパイロットがすぐそこまで来ていると!」

 

「わ、わかりました!」

 

ミリアリアはすぐにシルヴァに通信を送ろうとするが、時既に遅し。フィアースの目の前に赤と黒のジンハイマニューバが立ちはだかっていた。シルヴァは気を引き締めて、レバーを握り直しフィアースのブースターをふかせる。

 

「シルヴァさん、ザフトのエースパイロットが!」

 

「ああ、ミリアリア。どうやら奴さんはもう来ているよ。なんとかやってみるさ!」

 

「よし、三人は足付きにいけ!俺はこの白騎士の相手をする!」

 

「了解!!!」

 

イザーク達はライデンの命令で、アークエンジェルに向かうとシルヴァはそうはさせまいと、シェキナーのハッチを全開にして、ミサイルとビームライフル、ガトリング砲を放った。

三人は、回避しつつもフィアースの怒涛のフルアタックに怯んでいた。だが、ライデンがジンハイマニューバのブースターを展開させて、フルアタックを見事に回避しつつ、重斬刀を振りかざした。

シルヴァは回避をしたが、シェキナーは真っ二つにされてしまい、すかさず、大型の実体剣「クレイモア」を取り出して応戦した。

 

「チッ!流石に懐に入られると難しいな!」

 

「フッ、そんなもので撃たれたら洒落にならないからな!」

 

「な、まさかその声は!?」

 

「ん、お前はまさか!」

 

鍔迫り合いを二度三度、交わした二人の機体は予想外の事に困惑するも再び距離をとり、ライデンはアサルトライフルで攻撃するも、フィアースはクレイモアですべて受け止めた。

そして、フィアースに搭乗しているフィアースは通信を行った。

 

「そこのジンのパイロット、まさかジョニー・ライデンか!」

 

「なに....?俺を知ってるのか」

 

「俺はシルヴァ。シルヴァ・ファウストだ。」

 

「嘘だろ、シルヴァなのか....」

 

「ああ、そうだ!まさかこんな形で再開するとは」

 

「そうだな、だが今は戦争だ!」

 

「くそ!やっぱり来るよな!」

 

ライデンは少し動揺したが、フィアースに向かってブースターを吹かし、アサルトライフルで接近する。シルヴァはクレイモアで受け止めるも、ライデンが目の前に接近しており、かの有名な「マークII蹴り」を食らわした。その反動でクレイモアと共に吹き飛ばされた。

 

「ぐおあああああ!」

 

「イザーク、ニコルはアスランの援護に迎え!ディアッカは俺と共にこいつを落とす。」

 

「「了解!!」」

 

「グゥレイト!腕試しにちょうどいいぜ!」

 

「チッ!そうはさせるかライデン!」

 

それに答えるかのように、フィアースは装甲を黒くさせ頭部はケルベロスバクゥバウンドの頭部が取り付けられ、ライデンに向かって突進した。ライデンは驚きつつもアサルトライフルで迎撃する。

その後ろでは、ディアッカがミサイルで援護するが、フィアースの「ツヴァイヘンダー」によって破壊され、左腕は変形してビームライフルを発砲した。

 

「んな、そんなのありかよ!?」

 

「隠し腕か、姑息な真似をしてくれる!」

 

「こういう戦法もあるんだよ、これ以上やらせるか!」

 

「だがそれではエネルギーが持つまい!」

 

ライデンの予想は的中した。フィアースのツヴァイヘンダーがジンハイマニューバのアサルトライフルを切り裂き、ディアッカに向けてビームライフルを放つと、コクピットでは警告音が鳴り響いた。

そして、全身の装甲が灰色になると、ライデンは急接近して蹴りを入れる。

吹き飛ばされたフィアースのコクピット内では、シルヴァが苦虫を噛み潰したような顔をして、ジンハイマニューバを見ていた。

 

「くそ....こんなときに!」

 

「この機体を捕獲する。」

 

「え、破壊しなくていいんですか?」

 

「破壊したら、せっかくのモビルスーツを解析できないだろ?」

 

「あ、それは一理ありますね」

 

ライデンは身動きが出来なくなったフィアースの手を握ると、イザーク達に通信を行った。

 

「イザーク、ニコル。撤退するぞ」

 

「え、はい!わかりました!」

 

「ッ!?シルヴァさーん!」

 

「なに、ストライクか!」

 

イザーク達の後方から、ストライクがブースターを全開にして、鬼気迫る勢いでライデン達に向かっていた。あまりにも感情的であり、無謀にも思えたその行動に驚愕した。

しかし、その後ろではアスランがイージスを変形させて後を追っており、イザークと共に迎撃していった。

ライデンはガモフに帰還しようとしたとき、艦長が焦った声で通信を繋げた。

 

「ライデン副隊長、ヴェサリウスが敵MAの奇襲をうけて被害が拡大している!」

 

「な、まさか。やるなムウ・ラ・フラガ!」

 

そう敵に感心したものの、突如とコクピットに警告音が鳴り響いた。それはアークエンジェルからの狙撃で、回避をしたが左足を焼かれてしまい、フィアースを手放してしまった。それからその方向を見ると、そこには白色の天使のような翼で、女性的なフォルムをしたガンダムが、ザフトの武器であるバルスス改をこちらに構えていた。

 

「チィ、連合は一体何機ものガンダムを作ったんだ!」

 

「シルヴァ、早くアークエンジェルの方へ!『I.W.S.P』を受け取って!」

 

「な、マリアが生きてたか!」

 

「マリアなのか、了解した!」

 

「逃がすか、白騎士ぃぃぃ!」

 

「よせ、イザーク!奴に近づくな!」

 

だが、イザークは命令を無視してフィアースの合体寸前の所を、ビームライフルに付属しているグルネードを、フィアースに向けて放った。その瞬間フィアースは赤い閃光を放って爆発した。

イザークは勝ち誇っていると、突如と警告音が鳴り響きロックオンされていた。イザークは構えていると、煙の向こうからフィアースがI.W.S.Pに合体して接近していたのである。

 

「な、なんだと!」

 

「おおおおおおお!借りは返すぜ、デュエル!」

 

「避けろ、イザーク!」

 

シルヴァはツヴァイヘンダーは振りかざすと、見事にデュエルの右腕を切り飛ばし、キックを食らわした。そこですかさずライデンはイザークを回収して、撤退を始めた。シルヴァとマリア、そしてキラは互いにバルスス改と、ビームキャノンとビームライフルで近づけないようにした。

 

それから、四機を収納したアークエンジェルはやっとの思いでアルテミスへ入港が出来た。モビルスーツ格納庫では、シルヴァはマリアに泣かれながら抱きつかれ、キラは安堵の息をもらし、ムウさんはその様子を見て、優しく微笑んだ。

一方のザフトでは、撤退命令を聞かなかったイザークに、ライデンは軽くげんこつを見舞うと、ディアッカとニコルは笑って、イザークは顔面を赤くしていたのであった。

 

 




いかがでしょうか。今回はアークエンジェルとザフト視点で書いてみました。結構長くなり、戦闘描写が少ない感じではあります(・・;)。そして新たに搭乗した「ジョニー・ライデン」ですが、これは宇宙正規のジョニーとは別人です。見た目は仮面を外したラウル・クルーゼで、性格は時に厳しいこと言うものの兄貴肌を醸し出してます。やっとマリアの活躍も出せてよかったです、そしてニコルは女の子になってしまうという事で、今後の展開も頑張っていきますので、応援をよろしくお願いいたします!
そのうちオリジナルモビルスーツの解説もしていきますね!
それでは、チャオ!

オリジナルモビルスーツの解説はいりますか?

  • いる!
  • いらないかも
  • 武装知りたい
  • 元になってるガンダムはなに?
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