IS ~クロノス~   作:チャイナドレス先輩

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~前回のあらすじ~
私の名前はおりむ――あ、苗字別なのにしなくてはいけなかったな。とりあえずマドカと言う。
IS学園に1年生として通うことになった私は、IS学園の廊下を焼いた食パンを咥えながら『いっけな~い、遅刻遅刻~』っと人生で一度はやってみたかった漫画の様なシチュエーションを満喫しながら走っていると廊下の角で赤い髪の少女が出てきたことに気付かずにぶつかってしまった。
今思えば、彼女との付き合いはあの時から始まったのだろう。
ぶつかってしまった彼女に謝った後に、急な入学に関する書類の提出の為職員室に向かった。そこで一悶着があったが、なんとか入学式に間に合った。そして、入学式を()()()終えた後に、1年1組の教室に入ると、先ほどの赤毛の少女と再会する――

IS〜クロノス〜 第二章:変わる世界
少女たちの想いと男たちの意地が交差する、メカ×美少女&拳×漢の物語がここに開幕!! 

君は、変化する世界のスピードについてくることが出来るのか、と……ん?あき――WCBどうした?レールガンなんてこっちに向け――グハァ!?


8話:クラス代表決定戦①

~前回までの(本当の)あらすじ~

俺の名前は、織斑一夏。

俺は女性にしか動かせないISを動かしてしまい女子しかいないIS学園に通うことになった。

男が自分しかいないと思っていたIS学園に何と黒野暁人という自分の後に見つかったISを動かせる『2人目の男』の登場に驚いた。

そこから、なんやかんやあって1年1組のクラス代表をISバトルで決めることになった。

俺は自分の力だけでISバトルに挑もうとしたが、暁人に諭され俺はIS操縦の一人者で実の姉である千冬姉に相談して夜にISの訓練を特別にしてもらえるようになった。

俺だけの考えだと、こんな結果にはならなかっただろう。

……ありがとう、暁人。

~~以下、本編~~

 

 

2022年4月4日(月)

IS学園生活1日目

 

暁人達と別れた後に食堂で夕飯を食べて、部屋に幼馴染である箒と一緒に戻りその日は荷解きや明日の授業の予習をして就寝。

 

 

2022年4月5日(火)

IS学園生活2日目

 

休み時間中に千冬姉の私生活について話そうとした俺を千冬姉が殴った後、俺の専用機が準備されると知らされた。

あとその日の授業――その日というか、この日以降もだが授業に俺は全く付いていけなかった。自習で頑張って追いつくしかない。

放課後は箒と一緒に剣道場で軽く稽古をつけて貰った。箒は俺の落ちた剣道の腕に思う所があった様子だったが、()()()は軽く汗を流す程度に終わった。箒のことだから徹底的に稽古を行うと思ったのだが、夜にISの訓練もあるのだからあまり無理はさせられないと言われた。俺は優しい幼馴染に感謝した。

そして2日目の夜となり俺は第1アリーナでISを装備して歩いたりブレードで素振りをした。千冬姉が言うには、とりあえずISという物に慣れる訓練だと言った。扱いやすいことに定評がある日本製の第2世代IS打鉄(うちがね)を使ったが、俺はその日の内には完全にISを動かすという感覚を身に着けることが出来なかった。

世界最強(ブリュンヒルデ)という称号を持つ千冬姉の弟としては情けない限りだが、千冬姉はまだ初日だから仕方がないなんて言ってくれた。お前は私の弟なのだから、今はできなくてもその内出来るようになるなんて励ましの言葉を(珍しくも)かけてくれた。俺はなんて人に恵まれているんだと、感動しながらその日は就寝した。

……千冬姉と別れた際に小声で『やはり実戦形式の方が覚えがいいか?』などと口にしていたことが少々不穏に感じた。

 

因みに、今日も暁人と布仏さんは仲良く遊んでいた。

 

 

2022年4月6日(水)

IS学園生活3日目

 

学業面は2日目と変わらないのでこれ以降は割愛。

箒との稽古は2日目と引き続き軽く汗を流す程度のものだったが、夜のIS訓練は昨日とは違い千冬姉も打鉄を装着して俺の訓練をしてくれた。今回はISでの飛行訓練も行うので、俺の安全のために千冬姉もISを装着していたのだと思う。

 

ああ、あと暁人と布仏さんが遊んでいる際に声を掛ける機会があって、その時から俺は布仏さんをのほほんさんと呼ぶことになった。

 

 

2022年4月7日(木)

IS学園生活4日目

 

千冬姉が箒に俺の剣道場での稽古を厳しめにしろと言われたので、箒に生まれたての小鹿の様になるまでしごかれて、その状態での夜のIS訓練はまさに地獄だった。何と千冬姉とのISを装着した状態での実戦形式での訓練となった。軽くボコボコのボロボロにされた。

お、同じISを使って、同じ武器のブレードを使っているのに、剣筋が全く読めない。……何というか、ISの熟練度以上に身体能力的や技量的なことを含めての人間としての性能の差の様なものを感じた。まだISの本格的な訓練が始まったばかりで弱音なんてはいていられるかと気合を入れなおし、俺は就寝した。

 

あと、今日も変わらず暁人とのほほんさんは仲が良かった。

 

 

2022年4月8日(金)

IS学園生活5日目

 

訓練の内容は、昨日と変わらないので割愛。千冬姉にボコボコにされた。正直、心が折れかけた。

 

あと今日IS学園でちょっとした事件というか、飯テロがあった。暁人とのほほんさんが金曜日はカレーの日などと言いながら、IS学園の真っ白い制服でカレーうどんを食べるという暴挙に出た。その結果、何故か2人はカレーうどんを頭から被ることになり午後の授業は仲良く制服をカレーの茶色で汚して出席してた。

何が飯テロなのかというと、お腹が空いてくる夕方や夕食の時に2人の制服から漂うカレーの匂いに釣られたのか、その日の夕食でカレーを注文する生徒や先生が多かったらしい。以前にのり弁について熱弁した料理長が追加でカレーを作ることになって大変だったなどとIS訓練を終えた俺を廊下で見かけた彼女は誰もいない食堂まで連れてきてそう教えてくれた。

そして、作りすぎてしまったから処分に付き合ってくれると助かるなどと言って俺にカレーライスを出してくれた。俺は厳しくなったIS訓練の件もあるので、夕食はそんなに食べないようにしていたが、正直に言って食べ盛りの男子高校生が食べる量を制限したらそりゃ足りないよなと千冬姉にボコボコにされている時に後悔した。IS訓練を終えた俺の胃袋はグーグーと訴えていてどうしようかと悩んでいたのだが、そんな俺のことをあの人は気付いていたのだ。人の優しさがとても温かくて涙が出そうだった……明日も頑張ろうなどと考えながら就寝した。

 

 

2022年4月9日(土)

IS学園生活6日目

 

千冬姉とばかり戦っていると変な癖が付くとのことで、1年1組の副担任の山田先生がラファール・リヴァイブを装着して夜に第1アリーナにいた。俺は最初ISスーツを着た山田先生を視認した瞬間に目を逸らした。言い忘れていたが、ISを操縦する際に着用するISスーツというものがあり、これを装着するとしないとのではIS操縦を操縦する際の動きが違ってくるという。

問題なのはそのISスーツのデザインだ。はっきり言うと昔のスクール水着のようなデザインで女性の胸やくびれ、お尻のラインなどがはっきりと出る。そして、山田先生は、こう、胸がすごかった。千冬姉や箒も大きい部類に入るが、俺が見てきた中で山田先生が一番大きんじゃないか。因みに俺のISスーツはピチピチのヘソ出しだ。誰だこんなのデザインした奴。

ああ、訓練の結果は変わらない。相手が変わっただけだ。山田先生にボコボコのボロボロにされた。山田先生は射撃主体の戦い方をしていて、近接オンリーの千冬姉とはやはり戦い方は違うと思った。千冬姉の近接『主体』ではなく、近接『オンリー』という戦い方が異端であるからそれは戦い方が違うのは当たり前か。

そして、今日も料理長は俺の為に夜食を用意してくれた。今日はおにぎり(梅)と豚汁だった。食べながら本当に泣いた。

 

あと、IS訓練終わりに夜食を食べた後に部屋に戻ると箒から暁人は男なのに女子会参加していたという話を聞いた。どうせのほほんさんも一緒にいたんだろうななどと思って話を聞いていた。箒がその女子会に参加していた訳ではないが、大浴場でそんな話を聞いたとのことだ。因みに女子会に参加していいたクラスメイトはあれで何で付き合っていないのかが分からないと頭を抱えて思い悩んでいたようだ。……一体、何をやらかしたんだあの2人はなどと思いながら就寝した。

 

 

2022年4月10日(日)

IS学園生活7日目

 

鬼教官(千冬姉)には休みという概念がないのか、世間一般的に休みとなる今日も俺は訓練を受けた。明るい時間は箒との稽古でくたくたになり、夜はいつも通りIS訓練。そして料理長が用意してくれた米が柔らかめの生ハムのリゾットを夜食に頂いて、俺は一週間分の疲れを癒すようにいつもより早めに就寝した。

 

あと食堂で暁人と本音さんが一つのチョコパフェをお互いにあーんして食べさせあっていた。その時の食堂で何故かブラックコーヒーを飲んでいる人が多かった。

 

 

2022年4月11日(月)

IS学園生活8日目

 

今日も無事に授業が終わったので真っすぐに()()()に向かう。さあ、今日も箒に竹刀でしばかれて、千冬姉にISでボコボコにされた後に、料理長が用意した夜食を食べて明日に疲れを残さないように早く寝るぞ。今日の夜食は何かなー、楽しみだなー。

そう思って箒との稽古の準備をしていたら、箒が険しい顔で剣道場に入って来て声を掛けられた。

 

「……一夏?こんな所で剣道の防具を付けて一体何のつもりだ?」

「ああ、ご機嫌麗しゅう箒サン、今日もイイ天気で稽古日和ですね!」

「あぁ……何ということだ……一夏が壊れた……」

「本日モご指導のほど、お願いしマス!」

「一夏……いいか、私の言うことをよく聞いて欲しい」

「……?」

「今日はクラス代表を決めるための暁人とオルコットとISバトルをする日だ」

「……くらす代表?」

「うん、クラス代表」

「――っあああ!?」

 

今日がクラス代表をISバトルで決める日だったと思い出した俺は、急いで試合会場である第3アリーナに慌てて向かった。

 

 

 

 

2022年4月11日(月)

IS学園

第3アリーナ・Aピット

 

IS学園の各アリーナにはモータースポーツでいう所のピットと同じような施設があり、試合に出るISの整備をしたりエネルギー補給を行ったりする場所である。ISの試合の際にはそのピットから試合の参加者がISを装着した状態で飛んで試合会場に出ていき、華やかに登場をしたりする。

 

「――で、織斑?何か言い訳があるなら聞いてやらんこともないが?」

 

俺はそんなピットの固い床で正座をしながら千冬姉の言葉を聞いてた。俺のすぐ後ろには俺を咎める視線で仁王立ちをしている箒とISのスーツを着てストレッチをしている暁人がいた。……ちなみに暁人のISスーツはへそ出しの俺のとは違って、男性用の全身水着のようなデザインだ。特に暁人のISスーツの話は、今の状況とは関係がない。ただ、やっぱり俺達って色々違うということを再認識しただけだ。

 

「私は確か帰りのHRが終わってお前が一番最初に教室を出て行ったと記憶していたのだがな?」

 

そう千冬姉はため息を吐きながら俺に言う。俺は聞くことしかできない。

 

「一番最初に教室を出て行ったお前がこのアリーナの選手控室やピットにいないものだから不安になったのだが、篠ノ之が探しに行ってくれて助かったよ」

 

篠ノ之()に感謝しろよと千冬姉からお小言をいただく。しかし、千冬姉はそう言ったすぐ後に肩をすくめてこういった。

 

「まあ、早く来ようが遅く来ようがお前の順番の戦う順番は後になったがな」

「え?どうしてなんだ千冬姉?」

 

千冬姉の雰囲気が変わったので、俺は正座を止めて立ち上がりながら疑問を口に出す。確か戦う順番は初心者同士ということで俺と暁人が先に戦うはず。

 

「ああ、それはだなお前のISがまだ届いていないかだ」

「おお、そうだったのか。俺のISがまだ届いていなかったのか」

「そうだ。だからどうしてもお前は現時点で試合は行えないから、2回目以降に戦うことになる」

「俺のISが届いていないんだからそれは仕方ないな」

「理解してくれて助かるよ織斑」

 

あははー、そうか、そういうことならば最初に試合をするのは無理だな。なんたって俺が使うISが届いていないんだからな。

 

「……あの、確認したいことがあります」

「どうした、織斑?」

「千冬姉、試合当日にも俺のISが準備されていないとか、これは悪い夢か何かだよな?」

「残念ながら、これは現実だ」

 

俺は余りにもあんまりな内容で膝から崩れ落ちた。お、俺のこの地獄の1週間は一体何だったというのだろうか――

 

「ウソだ……ウソだ、こんなこと……」

「という分けで、先にオルコットと黒野の試合を始める予定だ。事前にオルコットには話してあるので準備しろ黒野」

「はい、分かりました」

「あ、俺はスルーですかそうですかそうなんですか」

 

俺は少し不満に思いながら、立ち上がりながら暁人の方を見る。

 

「……?」

 

初めてのISを使った試合だというのに緊張しているように見えなくて、まるで自然体ようだった。これからISバトルという今までの人生にないことを行うのに、それが日常の一部であるかのような様子だ。

 

「不思議そうな顔で俺を見ているな、一夏?」

「――す、すまない。そんな気は無かったが、変な目で見ちまっていたか?」

「いや、別にそんなことはない。お前のその視線……いや、疑問はもっともな理由であるのだから仕方がない」

「そんなに俺の考えは表情に出ていたか?」

「ああ。どうせ、俺はISの訓練を行っていたのか、なんて考えているんだろう」

「お、おう……」

 

俺は全然違うと思いながら、曖昧に笑いながら答えた。

 

「お前の心配は当然だが、何も俺はこの1週間遊んでいたって訳じゃない」

(いや、この1週間のほほんさんと一緒に遊んでいる姿しか見た記憶がないんだけど……)

 

俺と箒は疑いの眼差しを暁人に向けた。暁人は俺たちの視線に気付いておらず、以前教室から出したように懐から鎖が通っている指輪を――待機状態のISを出す。

 

「そう、ここから始まるんだ」

 

暁人は自身のISである打鉄を展開してその身に纏う。

 

「見てろ一夏?俺の無敗伝説の幕開けを」

 

そして、暁人は()()に打鉄の装備である刀型近接ブレード(あおい)を展開しながら、そう俺に言ってくる。俺は暁人の姿を見て疑問に思う。

 

(あれ?暁人は確か右利きのはず)

「おっと、つい……うっかり」

 

暁人はそう言いながら、左手に展開したブレードを右手に持ち替えながら話をする。

 

「俺は誰にも負けない」

 

暁人の宣誓は続く。彼の言葉には、まるでIS学園初日の自己紹介の時の様に聞く人たちを引き込む不思議な熱があった。

 

「一夏……お前にも……そして、俺自身にも負けない」

 

暁人は目の空間を切るようにブレードを振って、そして叫ぶ――

 

「さあ、打鉄(相棒)ッ!一緒に――」

「織斑くんの専用ISが届きましたよ!!」

 

暁人が何かを言っていたが、山田先生が現れてそれがかき消された。

 

「「「………」」」

「――あのソ、うん………うん

「はあっはあっ……あれ?み、皆さん、どうしたんですか?この空気は?」

「いえ、なんでもないですよ……」

「なんでもないわけないじゃないですか!?何で黒野くんはそんなにテンションが低いんですか!?試合直前ですよ!?」

 

山田先生に心配されながら、暁人は遠い目をしながらピットの壁を見つめる。山田先生を除く俺たち3人は格好つけようとして失敗した暁人に何も言うことが出来なかった。俺だったらしばらくの間、1人にしておいて欲しいね。

 

「あー、織斑、お前のISが届いたのだから、さっさと装着して最適化処理(フィッティング)を行え」

「ああ、うん」

「黒野も、その、なんだ……オルコットはもうステージに出ているから、体調や機体に問題がなければお前もステージに出ろ」

「……分かりました、織斑先生」

 

暁人は力のない声でそう答えた。男子の身長としては少し低めな暁人のことが、今はさらに小さく見えるようだった。

 

「行ってきます……」

 

そう言って、暁人はアリーナのステージに静かに飛び立っていった。

 

(……暁人、強く生きろ)

 

 

 

 

2022年4月11日(月)

IS学園

第3アリーナ・ステージ(ISバトルや訓練を行う場所)

 

ステージ上空の中央付近にISを装着した暁人とオルコットが浮かんでいた。アリーナ・ステージは直径200mで、一般的な市の総合運動場のような形をしている。一般的な運動場と違う点は、ステージの周りに観客席があり野球やサッカーの観客席の様に選手達が試合を行う場所よりも高く設置されている。そして人を殺傷することが可能な武器を使うので観客席は特別な防御障壁で守られていて、観客の安全は保障されている。

俺は2人の様子を観客席ではなく、アリーナのピットに取り付けられているモニタから自分のISの準備をしながら見ていた。まあ、準備といっても俺のISが自動的に俺に合わせてくれているだけだが……

 

「急な予定変更だったとはいえ、わたくしは貴方がフィールドに出てくる5分も前にここにいましたわ。少し出てくるのが遅いと思いますが?レディーを待たせてはいけませんわよ?」

「それは失礼したね。イギリス代表候補生殿?」

 

これから試合を行う2人はお互いに軽く話しながら向かい合う。俺は今回の対戦相手になる2人が装着しているISの各部に注目する。

 

暁人が装着しているのは第2世代ISの打鉄。全体的に灰色のカラーリングをしている日本製の量産IS。操作に癖がないことに定評のある防御型で初心者にも扱いやすい機体で、このIS学園にも訓練機として多数置いてある。俺が夜の訓練に使ったのもこのISだ。打鉄は鎧武者の様な姿をした機体で、肩部に付けられた盾と腰部のスカートの様な装甲が厚くて大きくて、初心者の俺でも見るからに防御に優れていることが分かる。また肩部に付けられている盾は攻撃を受けて破損してもナノマシンによる自動修復により再生するので、上手く戦えば長期的な戦闘にも強い機体。右手には先ほどピットで展開した刀型近接ブレード『(あおい)』を持っている。

 

続いてオルコットの機体だが、こちらの機体は暁人よりも1つ上の世代である第3世代機のブルー・ティアーズ。打鉄に比べて装甲が少なく、早く動きけそうな見た目をしている。全体的なカラーリングは鮮やかな青で、打鉄の鎧武者のイメージに対してこちらは剣は持っていないが騎士のような気高い印象を与える。オルコットのISで特徴的なのは、肩部に付けられている4本の細長い盾には見えない装備。よく見れば先端に穴が開いている。そして、腰部につかられている2つの筒状のパーツだ。取り付けられている角度的にスラスターなどの移動の為のものであったり、攻撃のためのものではないように見える。そして、オルコットは2mを超える長さの大きな銃――スターライトmkⅢという大型レーザーライフルを手に持っていた。

 

「まあ、それはいいとして、お伺いしたいことがあるのですが――」

 

オルコットは暁人が遅れたことに軽い雰囲気で注意をしていたが、それを止めて真剣な口調で改めて暁人に向き合って――

 

「えーと、暁人さん、顔が赤いのですが大丈夫でしょうか?」

「……問題ないから。俺のことは良いから始めよう」

 

顔を真っ赤にした暁人の心配をしていた。ピットで起きたを知らないオルコットはそのまま聞いてしまった様だ。

 

「いえ、しかし――」

『オルコット、黒野の言う通り早く始めよう。アリーナを借りていられる時間にも限りがある。あと、黒野のことは気にしてやるな。お互いに準備が整ているのならさっさと始めるぞ』

「はあ……それでは――」

 

ISバトルの開始を知らせるブザーが鳴り――

 

「いきますわ!!」

 

オルコットは手に持っているレーザーライフルを構えて暁人のことを撃った。銃口が青く光りレーザーが放たれる。

 

(しかし、数秒前まで心配していた相手を試合が始まった瞬間に撃つのか……切り替えが早いというべきか、何というか――)

 

俺はそんなことを思いながら暁人の様子を見ると――俺は信じられない光景を目にした。

 

「……え?」

「………」

 

その声は誰のものだったのかは分からない。俺の声かオルコットの声か……だが、確実に暁人の声でない事は分かる。

ブレードを持っただけで何の構えもしていない無防備な様子の暁人に、そのレーザーは当たるだろうと俺は考えたのだがそうはならなかった。

暁人は撃たれた瞬間にオルコットから見て左肩を出すような形の半身となり躱し、レーザーは暁人の灰色の打鉄を青く照らす結果に終わった。暁人はその姿勢のままオルコットに接近して、右手に持ったブレードを思いっきり縦に振るう。自分の攻撃が余りにも自然に避けられた光景を目にしたオルコットは暁人が目の前に来るまで動揺で動けないでいた。

 

「くうっ!?」

 

ギリギリ反応できたオルコットは、暁人の攻撃を躱して再度レーザーライフルで攻撃しつつ暁人から離れる。オルコットの攻撃は暁人は先ほどと同じくあまり動かずに躱す。そして距離が離れた2人は撃っては躱され、撃たれては躱しを数度繰り返した。俺は暁人の動きを見て、やっと暁人がやっていることが理解できたと同時に驚愕させられた。

 

(もしかして、必要最小限の動きでレーザーを躱しているのか!?)

 

何度もレーザーを撃っているオルコットは、苛立ちを隠さずに叫んだ。

 

「暁人さん!あなたはわたくしと近接ブレードのみで戦うおつもりですか!?打鉄なのだからアサルトライフルの焔備(ほむらび)は使えるのにあえて使わないのですか!?」

 

叫んでいる間もオルコットはレーザーを撃ち続けており、暁人はそれを躱し続け静かに言った。

 

「俺にも考えがあるんだよ」

「そうですか!ならば、その考えを改めさせていただきますわ!!」

 

そうオルコットが言うと、オルコットのISから、さっき俺が気になっていた長くて細い先端に穴が開いているパーツが4つ切り離され、自分の意思をもっているかの様に飛び回る。

 

「お行きなさい!!」

 

そして、その切り離された4つのパーツは暁人を取り囲み、各パーツから青いレーザーが放たれて暁人を襲う。

 

「あの飛び回っているのは、引き金のないレーザーライフルのようなものか?」

「そうだ織斑。あれがオルコットのISの特殊武器――『ブルー・ティアーズ』だ」

 

俺が口に出した疑問を、千冬姉が答えてくれた。そして、オルコットの機体『ブルー・ティアーズ』は、特殊武器『ブルー・ティアーズ』の試験機第1号だからISの名称も『ブルー・ティアーズ』というややこしい名前を付けたという事も併せて説明してくれた。

 

「特殊武器?それはオルコットの機体が第3世代だというのと関係があるものなのか?」

「はい、そもそも第3世代は『操縦者のイメージインターフェイスを利用した特殊武器の()()』を目的にしていて――」

「イメージインターフェイス?」

「はあ……つまり、オルコットのISには実際にマニュピレーター……ISの指で引き金を引いたりしないで、考えただけで、思っただけで使える武器を搭載しているということだ」

「ええっと、つまり?セシリアの機体『ブルー・ティアーズ』の場合だと、特殊武器『ブルー・ティアーズ』という引き金のないレーザーライフルを飛ばしたり撃ったりと考えただけで遠隔操作ができる?」

 

それにしても、セシリアの機体『ブルー・ティアーズ』の特殊武器『ブルー・ティアーズ』てなんか紛らわしいな。……確か漫画やゲームとかでああいうのを『ビット』って呼んでいたよな?今後、俺はブルー・ティアーズの特殊武器のことをビットと呼ぶことにしよう。

 

「あの武器の利点は、攻撃を1人で多角的に行うことができるということですね。あの武器に囲まれた相手は、1対1の戦いのはずが目の前のIS以外にもISよりも小さな武器を意識しなくてはいけないという事に集中力の消耗をするでしょうね」

 

話を聞いているだけで厄介そうな武器だ。だけど――

 

「それじゃあ、何で暁人に一発もレーザーが当たっていないんだ?」

「「「………」」」

 

暁人はオルコットと、ブルー・ティアーズのビット4つに取り囲まれながら撃たれるレーザーの全てを躱していたのだ。時々、バク転の様な大きな動きをしたりするが、ほとんどの攻撃はその場で体の態勢を変えるだけで躱している。

 

(……よく何もない所で転んだりする暁人では考えられない動きだ)

 

因みに暁人はこの1週間で両の指で数えられないほど転んでいる。金曜日の『飯テロカレー事件』も暁人が転んだことが原因だ。

 

(初心者の俺から見ても、初心者離れした動きをして言うことは理解できるが……)

 

そんなことよりも、気になることが……いや、不気味なことがある。それは試合が始まってから暁人はずっと無表情な点だ。ぼーっとしているように見えてるというより、覇気やら生気を感じられない。周りが本当に見ているのかすら怪しい……だけど――

 

「なんでそんなに正確に動けますの!?」

「………」

 

試合が始まってから暫く経ったが、オルコットの攻撃が一度も当たっていない。そして、暁人も一度も攻撃できていない。多分、これは暁人の打鉄とセシリアのブルー・ティアーズではセシリアの機体の方が速いんだ。ブレードしか展開していない暁人は攻撃する為に近づこうにも近づいた分の距離を取られることを分かっているから攻撃をせずにずっと躱しているのだろう。

 

(それなら、オルコットが言う様に打鉄のアサルトライフルを出して攻撃すればいいのに……何を考えているんだ?)

 

俺がそう疑問に思っているっと、オルコットは動きを変えて攻撃を行う様だ。今まではビットをそれぞれ別々に撃っていたが、この試合初めてビットを2機同時攻撃を行った。2機のビットが暁人の左足と背面を狙う様に撃たれたが、暁人は今まで通りの最低限の躱し方だと当たってしまうと判断したのか、今までと違い右斜め上に大きく動いて躱した。

 

「はぁあ!!」

 

そして、避けた暁人の動きを遮るように残っている2機のビットがレーザーを放ち暁人の動きが止まり、そこへ――

 

「これならどうでしてよ!?」

 

オルコットが持つレーザーライフルからのレーザーが暁人に迫る。

 

(あれ?なんで今まで、ビットとレーザーライフルで一緒に攻撃をしていなかったんだ?)

 

俺がそんな疑問を抱いたが暁人たちの試合は止まってはくれない。暁人は躱せないだけだと言わんばかりに、正面から撃たれたオルコットのレーザーを手に持っていたブレードの刀身ではなく腹を盾にして防ぐ。

 

「………」

 

オルコットの攻撃を防いだ暁人は、そのレーザーを防いだは良いが当たった時の勢いに負けたのかアリーナの地面ギリギリの位置まで押されたように俺には見えた。

 

「暁人め……あの動きは意図したものだろうな」

「ええ、オルコットさんの武器では空中にいるISを地面に押し込むほどの威力があるものはありませんから……」

「え?」

 

しかし、千冬姉と山田先生は俺の思っていることとは違うことを言う。

 

「つまり、暁人が自分から地面の近くまで移動をしたというんですか?」

「暁人はなんでそんなことをしたんだ?」

 

箒と俺が疑問を口にすると先生方は答えてくれる。

 

「空中にいると全方位に注意を払わなくてはいけないが、地表付近だと極端な話地面以外を見ればよくなるので、あのような武器を相手にする際には防御だけを考えれば有効な戦術だ」

「へぇー、確かに全方位からのビット攻撃は厄介だからな」

「そうだな……って、うん?いち――織斑、ビットとは何だ?」

 

しまった、心の中でのオルコットの武器の名前が口に出てしまった。

 

「いやー、オルコットのああいう武器って漫画とかアニメとかでビットっていうので、つい……」

「そうか、ああいうものをビットというのか……特殊武器と言ったり『ブルー・ティアーズ(ISの名前)』の『ブルー・ティアーズ(武器の名前)』とか言ったりするのややこしかったのでな。私も今後そのビットという名前を使わせてもらおうか」

 

千冬姉もややこしい名前だとか思っていたんだな。

 

「先生、疑問なのですが、なぜ暁人は今までその有効な戦術である地表付近に移動をするということをしなかったのですか?」

「それはですね、今までは黒野くんはオルコットさん本人とビット4機に囲まれて断続的にレーザー攻撃を受けてました」

(山田先生もビット呼び……)

「射撃武器は――銃はいつでも撃てるわけではない。エネルギー系の弾の場合は撃った後に次の攻撃の為にエネルギーの再充填に時間が必要だ」

 

確かに、オルコットのライフルやビットのレーザーは一度撃ったらその次に撃つ時には数秒ほど時間が空いていたような気がする。

 

「今までオルコットさんはビットで同時に攻撃したりすることがありませんでしたので、基本的にビットAでレーザーを撃って次はビットBで撃つという形で攻撃をしていたので、0.5秒から長くて2秒ほどまでしか攻撃の間隔を開けることがありませんでした」

「だから、暁人も躱す以外できなかったという訳だが――」

「今回はオルコットさんが確実に一撃を当てようとした際に、複数のビットで同時攻撃を行いました」

「複数のビットで同時に攻撃したのだから、その同時に使ったビットは当然同時にエネルギーの再充填が必要になる」

「……その複数のビットの再充填の所為で、最後に撃ったビットの後にレーザーライフルを含めて、すぐに攻撃をすることができなかったから、それが隙になったので暁人はビットの囲いを抜け出すための行動を取ることが出来た、という訳ですか?」

「まあ、避けれたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……だろうがな」

 

……暁人が移動できたのはビット攻撃後のエネルギー再充填以外の理由があるということか。それらが隙になって暁人は自分に優位な場所に移動できたという訳か、ってあれ?

 

「ん?それじゃあ、千冬姉?」

「この学園では織斑先生だ……っで、なんだ?」

「そのやっとできた隙に何で暁人はオルコットに攻撃をしなかったんだ?」

 

俺がそう言うと、みんな俺からそんな質問が出て来るとは思わなかったと言いたげな顔をされた。……確かに俺はISの勉強が足りていないが、少し心外だ。

 

「隙が出来たってことは、次の防御の為に移動したりするだけじゃなくて、攻撃を行うチャンスでもあるだろう?」

「ああ、それは多分――いや、確実に黒野は()()()()()()()()()()()()()()()()

 

もっと大きな隙を狙っている?

 

「くぅ、戻りなさい!」

 

オルコットは苦虫を嚙み潰したような表情で、そう言うと暁人を囲んでいたビットを最初にIS本体に付いていた位置に戻した。そして暁人はビットがオルコットの元にタイミングで地を這う様にしてオルコットに接近する。

 

「まさか千冬姉、暁人が狙っていた隙っていうのは――」

「そう、これだ。IS本体から分離した本体よりも小さな武器が長い時間ずっと撃ち続けていられる訳ではないんだよ」

「レーザーを撃つにはエネルギーを使います。ある程度のエネルギーは分離したビットにエネルギーを貯め込んでおいてあるコンデンサーの様なものがあると思いますので、分離して暫くの間は使えると思うのですが――」

「ま、撃てばエネルギーは無くなる。そして、そのビットのエネルギーの補充の為には本体に戻さなくてはいけない」

 

そして、ビットのエネルギーの補充には時間がかかる、ということか。

 

「まだですわ!『ブルー・ティアーズ』は6機あってよ!」

 

そうオルコットが叫ぶとオルコットのISの腰部にある2本の筒状のパーツが可動して、暁人の方に向けられて、そして――ミサイル2発が放たれた。

 

「………焔備」

 

ミサイルが自身に放たれた暁人は左手にアサルトライフルの焔備を展開する。移動しながら暁人はアサルトライフルをミサイルに向けて引き金を指をかけている。俺は、あのアサルトライフルでミサイルを撃つのかと思ったが――

 

「………」

「なっ!?」

 

暁人は撃つ直前に攻撃対象を変えて、なんとミサイルではなくオルコットをアサルトライフルで撃つ。そして、自分に向かってくるミサイルを避けようともせずそのミサイルに対して突撃をする様に動く。暁人に当たるかと思っていたミサイルは何故か軌道が逸れて暁人に当たらずに暁人の脇を通り過ぎるようにして後方に飛んでいき、地面に着弾して爆発した。ミサイルが当たらなかった暁人はISの飛ぶ力に加え、地面を蹴りつつ飛翔してオルコットとの距離を一気に詰める。

 

「まさか、この短時間で『ブルー・ティアーズ』の弱点を把握してっ!?」

「驚いている場合か、代表候補生?」

 

驚いて動けないでいたオルコットを挑発するように暁人は言いつつ、体を左に捻るようにしてオルコットに突撃する。そして突撃の勢いに加えて、さらに捻った体を戻す勢いで――オルコットを上と下に真っ二つにするのかという勢いでブレードで斬りかかる。

 

「ッ!!インターセプタァー!!」

 

ガギィンッ!!

 

オルコットがレーザーライフルを捨てつつ叫び、右手にショートブレードが展開される。それをオルコットは両手で握り、暁人の攻撃をなんとか防ぐ。

 

「ぐうぅ……まだっ!」

 

暁人は剣を完全に振り切っており、体が右側に流れているので、態勢を整えるのに少し時間がかかるだろう。

そして、腕が痺れる程の一撃を防いだオルコットは、次の攻撃に備えてショートブレードを体の中心に構えるのではなく、暁人からの攻撃を備えて少し左側になるようにして構える。剣を左から右に振ったのだから、人体の構造上、次は右から左に剣が振られるだろうという合理的な判断による防御だ。

 

「………」

 

そして、暁人は左から右に振り切ったブレードを今度は右から左に斬るように攻撃してくる――のではなく、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ガンッ!!

 

「―――ッ!?」

 

予想外の動きでオルコットは反応できずに右腕部に暁人の攻撃を受けてしまい、右腕の装甲が破損してしまった。

 

「……何で、そんな動きが……」

 

最後の暁人の攻撃で2人は奇しくもISの試合が始まったアリーナ中央の上空のスタート位置にいた。

暁人の予想外の動きが何度も続いたオルコット。暁人の動きは試合を見ている俺達でも驚きの連続だったのだから対戦相手であるオルコットは驚きのあまり混乱しているだろう。その証拠に、右腕にブレードの一撃を受けてからオルコットはぶつぶつと何かを言いながら動かない。

 

「そんな……いくら才能があるといっても……」

「………」

 

そんな様子のオルコットを何故か暁人は追撃をしていなくオルコットの出方を窺っているようだった。左手に握っているアサルトライフルで攻撃も出来るのに構えもせずに両腕をだらんと下げている。

 

「まるで、ISというものを理解しきっているような動き?」

「………」

「いえ、1週間しか訓練期間がなかったのでそれはあり得ない……だけど動きは天性の――」

「……セシリア・オルコット」

「ッ!?な、なんですの?」

 

暁人は相変わらず無表情のままオルコットに話しかける。対照的にオルコットは得体の知れない恐怖を味わっているかのような表情だった。

 

「先達として導いてくれるんじゃなかったのか?」

「そ、それは……」

 

暁人とオルコットの目と目が合い、お互いに向き合う形となる。

 

「代表候補生としての意地は無いのか?」

「――ッ」

 

そう言いながら、暁人はオルコットに少しだけ近づく。そして、オルコットは暁人に気圧されたのか、近づかれた分の距離を離れる。

 

「初心者にこのままいい様にやられていいのか?」

(……お前の様な初心者がいるかよ)

 

暁人はなおも続けてオルコットを煽る言葉を止めない。俺はいったい何の意味があるんだと思いながら2人のやり取りを見ていた。

 

「あ、あなたは……」

 

オルコットの表情が、視線が、暁人のどのようにして見ているのかが分かる。理解の出来ないものを見る目だ。……あんな目を向けられる人物を俺は一人だけ知っている。

 

「――姉さんッ」

「――束」

 

誰も理解が出来ない『天災』篠ノ之束――束さんを髣髴(ほうふつ)とさせる。

 

「――束さん……かぁ」

 

俺は束さんの事を思い出す。彼女は世界の誰よりも賢い『天才』だが、誰よりも異端であったため『天災』と呼ばれている。彼女は『インフィニット・ストラトス』――通称『IS』という宇宙での活動を想定したマルチフォームスーツを開発し、その力を『白騎士事件』で世界に既存の兵器では『IS』に対抗できないことを証明した。そんな代物を造って彼女の本質を誰にも理解をすることはできないだろう。束さんは例えるなら『狡猾な羊』……のような生き物だ。その生き物には羊毛があるが、その狡猾な動きからして羊ではない……羊毛の中は本当に羊なのか?いやいや、羊に見える別の生き物なのか?などと見ていて理解できずに周りは不安になるような存在。

俺が束さんの事を考えていると、オルコットが恐怖に声を震わせながら暁人に聞いた。

 

 

「暁人さん……貴方はいったい何者ですの?」

 

オルコットにそう聞かれた暁人は口を開く。

 

「―――」

 

今まで聞こえていた声が聞こえなくなった。何でだ?などと考えているとオルコットに方に変化があった。

 

「――?――ッ!?」

 

オルコットの声も聞こえなくなった事について千冬姉に聞こうと思ったその時――

 

「―――」

「―――ッ!!」

 

暁人が口にした言葉を聞いたであろうオルコットが、先ほどまでの怯えた表情ではなく、険しい顔で怒りを露わにしながらショートブレードで斬りかかった。

 

 




~小ネタ~
一夏:お前の様な初心者がいるか(なお、原作)
箒:……少し訓練をさせ過ぎた(でも千冬さんに厳しくって言われたし……)
千冬:………(ビット、っか……言いやすくて良いな)
山田先生:ミサイルを出た瞬間に打ち抜けば良かったのではないでしょうか?(元代表候補生)
オルコット:暁人さん、怖い(暁人さん、怖い)
暁人:さてと、次からが本番だな……はぁ(罪悪感)

~次回予告~
マドカ「イテテ……暴徒鎮圧用(非殺傷)の弾とは言えレールガン撃つとか酷いじゃないか」
WCB「残当だろうが。何で前回のあらすじに全く関係ないことを話してるんだお前?」
マドカ「ネタに走りたかった、後悔はしていない」
WCB「もう一発いっとくか?」
マドカ「この小説でまともに次回予告なんてしたことないのに、そんなまじめなことを言われたくない」
WCB「最低限、次回のタイトルを予告しているから問題はないと愚昧なる神(作者)は判断したようだ」
マドカ「まったく……次回の話が決まるか、書き終わってから次回予告とかすればいいのに……」
WCB「だけど、茶番楽しいだろ?」
マドカ「まあな」

次回、第9話:クラス代表決定戦②
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