ジム廃業して飛んでパルデア 作:あさいかくり
テスト作りって大変だよね。
毎回思うのだが、できる生徒のレベルに合わせると難易度が上がってしまい、かといって簡単に解ける問題だと生徒が知識を身につけているか確認できない。
アカデミーの場合、中間テストは六割が合否を分けるラインだそうな。まあ妥当な線だろう。不合格になると補講や再履修が課されるとのこと、絶対に嫌だから問題は易しめにしようと俺は心に誓う。
職員室で情報収集したところ、サービス問題を設定する先生は多いようだ。セイジ先生なんかは自分の名前を質問するとか。いいね、パクらせてもらおう……言語学じゃないから駄目? さいですか。
「こんなものですかね」
完成した問題はそれなりの出来だ。これなら落第者は出ないと信じたい。そんで引っかけ問題も混ぜたから簡単に満点は取らせないぞ。
後で他の先生にも目を通してもらい、許可が出たら晴れてテスト作りは完了である。
「他の先生は……何人か死に体ですね」
「無理もない。テスト前後は繁忙期であるからな」
そういうサワロ先生は余裕そうだな。
待って? ジニア先生、あなたが飲んでいるそれブロムヘキシンでは? こいつはいけねえ、愛すべき同僚の胃がカチカチ防御力になってしまう前にお助けせねば。
「何か手軽につまめる差し入れを用意しましょう」
「ふむ? であればワガハイも手伝わせてもらおう」
俺の手元にあるのはもりのヨウカン、これは単体でお出しすればよいとして。もう一品は作りたい。
「きのみがある……ポフィンでも作りますか」
シンオウ地方ではよく作られるきのみを使った楕円形のお菓子。ゲームではコンテストに出場するポケモンのコンディションを高めるためのアイテムだった。もちろん人間も食べられる。
前世では画像だけでどのような味と食感なのかいまいち想像できなかったが、個人的な感想を述べさせてもらうときのみの風味がする焼き菓子といった感じだ。まあ名前の由来はマフィンだろうから、当然ではあるのか。
家庭科室のコンロを借りて調理開始だ。
鍋を火にかけて、きのみを投入。今回使うのはヒメリの実、クラボの実、パイルの実、フィラの実の四種類。辛さを強調するための組み合わせだ。ヨウカンが甘いから、こっちは対極の味でいく。
「あとは焦がさないようにひたすら混ぜます」
「心得た」
こぼさないように、かつ可能な限り速く、慎重に鍋をかき回す。やっぱり複数人で作ると楽だね。
ある程度経つと中身が固まってくる。ここまで進んだら練るように生地をこねて、整形したら出来上がりだ。
「まろやかに近い、からいポフィン〜」
「から……ンンッ、舌触りはなめらかだな。これは成功でいいのかな、ウズ先生?」
「お菓子としてはこれ以上を望むべくもありません」
コンテスト用だと、なめらかさのあるなし論争が勃発するが……人間が食べる分だしよかろう。俺はこれだけの完成度の品ができて驚いているよ。
職員室で先生方に振る舞ったところ、ポフィンは概ね好評だった。一部の先生の食生活も改善されるといいんだけどね。こればっかり食べても駄目だぞ。
ちなみに、もりのヨウカンはサワロ先生の手によりサンドウィッチに魔改造されてしまった。
だからさあ、どうしてパルデア人は何でもかんでもパンに挟もうとするの!?
……屈辱だが美味しかったのは認める。パンをカステラ風の生地に変えて、バターと生クリームをプラスするのはずるいって。それしたら最強じゃんか。別物だけど。
技術 中間テスト
問一
クラフトで使う道具の正しい名前を、次の選択肢から選びなさい
A:クラフトキット
B:クラフトゼット
C:クラフトセット
D:クラフトマット
正解:A
問二
モンスターボールはきのみから作ることができる
A:正しい
B:正しくない
正解:A(ぼんぐりはきのみの一種である)
問三
キズぐすりのクラフトに必要な材料のうち、正しい組み合わせを次の選択肢から選びなさい
A:ぼんぐりとたまいし
B:ゲンキノツボミとクスリソウ
C:オレンの実とクスリソウ
D:キズぐすりとピーピーグサ
正解:C(Aはモンスターボール、Bはげんきのかけら、Dはいいキズぐすりのレシピ)
問四
次の選択肢のうち、授業でクラフトしていないものをひとつ選びなさい
A:げんきのかけら
B:ピーピーリカバー
C:モンスターボール
D:もりのヨウカン
正解:D
問五
自由記述欄(授業やテストの感想、質問、意見などを書いてください。とりあえず何か書いてあれば加点します)