ジム廃業して飛んでパルデア 作:あさいかくり
『月刊ポケモンウィーク十月号 あの人とポケモン!』
【初稿】【チェックお願いします】
トレーナーとポケモンのあんな話やこんな話を聞き出す恒例のコーナー。今月号では、あのコトブキシティのジムリーダーに独占取材を申し込むことに成功した。
――ではウズさん、よろしくお願いします。
(ウ)どうも。
――ウズさんは極端に露出が少なく、メディア嫌いとの噂も上がっておりますが。今回は取材を引き受けてくださいましたよね。どういった心境の変化が?
(ウ)営業に泣き落とされたんですよ。そうでなければ、いつも通りお断りしていました。
――その秋期限定の芋ヨウカンは、もしや賄賂?
(ウ)ノーコメントで。僕の嗜好なんてどうでもいいでしょう。さっさと始めてください。
――あ、こちらで修正を入れるのでキャラは作らなくて大丈夫ですよ。
(ウ)そうですか? 正直助かります。非礼のお詫びにこちら、おひとつどうぞ。
――わあ美味しい……っと、いけない。それでは早速お話を聞かせてもらいますね。ウズさんは主にどくタイプのポケモンを使っていますが、何かこだわりが?
(ウ)身も蓋もない言い方をすると、どくタイプのジムリーダーだからですかね。小さい頃からどくポケモンに親しみはありました。なので自然と、成り行きで……最初のポケモンというのも理由のひとつです。
――初耳ですね。その相棒とは今も一緒に?
(ウ)このクロバットがそうですよ。初めて自力で捕まえたポケモンです。当時はズバットでしたが。祖父に見守られながら、クロガネゲートで。
――初めての捕獲は苦戦したのでは?
(ウ)昼寝しているところにボールを当てるだけだったんですけどね。時間さえあれば寝ているというか……最初は夜行性だからと思っていたら、どうも昼夜問わず眠りたいみたいで。寝溜めのつもりかもしれません。
――言ったそばから寝てますね。飛びながら寝るとは器用ですね。
(ウ)大抵のことはできるので頼りになりますね。なのでジム戦では先発を任せています。
――かの悪名高い『ついばむズバット』ですか。
(ウ)なぜ固有名詞になってるんですかね。
――それはさておき。ウズさんの古参ポケモンとして有名なのは、他に二体いるわけですが。
(ウ)ロズレイドとドククラゲですか。この子ら、まるで正反対な性質なのに不思議と仲がいいんですよ。
――というと?
(ウ)ロズレイドは冷静で落ち着いているんです。視野が広くて頭の回転が早い。逆にドククラゲは呑気でどこか抜けているというか、危なっかしい面がありまして。
――優等生とドジっ子のような。
(ウ)その例えが近いかもしれません。どこか気もそぞろなドククラゲを、ロズレイドがカバーして面倒を見ている感じですね。たまに蔦と触手の引き相撲で遊ぶ姿を見たりします。長時間は続きませんけど。
――そんな彼らも、ジム戦では挑戦者をじわじわと苦しめることに長けた猛者ですからね。バトルしか見ていないと今のお話は想像できません。
(ウ)わりと片鱗はありますが……その点、ゲンガーは見たままですね。自分の欲求に素直な子です。悪戯で相手に一杯食わせることに命をかけてます。
――命とはまた大袈裟な。
(ウ)舐めたらいけませんよ。気がついたら持ち物が消えていることはザラで。最近は僕がすぐ疑うので、やり方を工夫しているようですが。おかげで周囲を観察する癖がつきました。毎日気が抜けません。
――やはり忍者は常在戦場の心持ちでいると。
(ウ)忍者ではないです。
――ですが、ジムトレーナーのナイトウさん曰く「どう見ても忍者」だと。
(ウ)あんのクソガキ……いえ失礼。子供の遊びですよ。彼は忍者ごっこが好きなんです。
――それと、ジムトレーナーのアコさん曰く「どう見ても忍者」だと。
(ウ)この話はよしましょう。不毛だ。
――え、ええ。では他の手持ちについて伺えれば。
(ウ)そうですね……ドクロッグはよく分かりません。
――分からない?
(ウ)そもそも僕は捕まえていないんです。気がついたら鞄のボールに入っていて。そんな経緯で手持ちに加えたものですから、いまいち意思疎通ができない。能力は申し分ないのですが。
――ウズさんに惹かれたのではないでしょうか。
(ウ)湿原で野宿して、朝起きたら手持ちが増えていた時の恐怖。あなたは分かります?
――この話はやめましょう。まだウズさんの切り札、ドラピオンが残っていますよね。
(ウ)よく勘違いされますが、僕としてはどのポケモンも切り札たりえるように育てていますよ。ただ、たしかにドラピオンは殿を任せることが多いので切り札やエースと呼ばれているようですね。
――最後のドラピオンを倒せず、敗北する挑戦者も多いと聞きます。
(ウ)ジムリーダーがフルバトルでお相手する場合、挑戦者を相応の強者と判断していますから。ドラピオンは血の気が多い分、戦うと手がつけられない。頼もしくもあり、手綱を握るのが大変でもあります。
――なるほど……。
【やり直し:録音をそのまま文字に起こしただけ。赤入れたところを中心に修正。先輩より】
クロバット ♂
まじめな性格。昼寝をよくする。
最古参。初代『ついばむズバット』。
居眠り中も周囲の物音に気を配っている。
どこか抜けている主人を心配している。
ロズレイド ♂
れいせいな性格。抜け目がない。
策士にして仲間をまとめるブレーン。
ウズの警備体制を構築した全ての黒幕。
どこか抜けている主人を心配している。
ドククラゲ ♂
のんきな性格。粘り強い。
ぽや〜っとしている感が拭えない愛嬌◎。
ウズの安全に気を配り過ぎて自分の身が疎かに。
どこか抜けている主人を心配している。
ゲンガー ♂
ようきな性格。イタズラが好き。
人の慌てる顔を見て愉しむことが生きがい。
黒幕の策に従ってウズの注意力向上に励む。
どこか抜けている主人を心配している。
ドクロッグ ♂
きまぐれな性格。ちょっぴりみえっぱり。
何も考えていないようで何も考えていない。
黒幕のスカウトを面白そうだと引き受けた。
どこか抜けている主人を心配している。
ドラピオン ♂
いじっぱりな性格。暴れることが好き。
力自慢のザ・戦闘狂。喧嘩上等。
隠れてこそこそやるのは性に合わない。
どこか抜けている主人を心配している。
エルレイド ♂
さみしがりな性格。食べるのが大好き。
ホウエンで手持ちに加わった兄弟。
戦闘力に磨きをかけた最高の護衛。
サーナイトにはタイプ相性で手も足も出ない模様。
ここまで育ててくれた主人を尊敬している。
サーナイト ♂
がんばりやな性格。とてもきちょうめん。
ホウエンで手持ちに加わった兄弟。
家事力と包容力に磨きをかけた戦うメイド。
メガシンカ時の格好を気に入っている。だが♂。
どこか抜けている主人を心配している。