この素晴らしい世界であのクソ女神をぶっ飛ばす……! 作:ブロリーです
「広瀬祐樹さん、死後の世界へようこそ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなってしまいました。短い人生ですが、あなたの生は終わってしまったのです」
真っ白で殺風景な部屋の中、俺は唐突にそう告げられた。
正直に覚えはある。俺はロケット機能搭載のミサイル車に轢かれたのだ。その時の痛みも、衝撃だって全て覚えている。アホほど痛かった。ただ、そんな痛みすら一瞬で忘れるほどに、目の前の女性はただただ美しかった。
アイドルやら女優やら、そんな可愛さとはまた別の、なんというか人間離れした美貌。おそらくこの人が「女神」という存在なのだろう。そう思わされるだけの美貌である。淡い水色の、少しだけ光を放っているかのように見える綺麗な髪、その髪によく似合う、少し濃い青の美しい瞳。髪型は少し独特だが、正直好みドストライクだ。
「初めまして、広瀬祐樹さん。私の名はアクア。日本において若くして亡くなった人間を導く女神アクアよ。若くして亡くなってしまったあなたには二つあります。一つは人間として生まれ変わり、新たな人生を歩むこと」
それはやだなあ……今の俺は完全に死ぬわけだ。某ロケットに殺されるなんてたまったもんじゃない。
「そしてもう一つは、天国みたいなところでおじいちゃんみたいに暮らすか。娯楽もない。食べることもできない。ただ眠るだけのような生活よ。やることと言ったら世間話くらいね」
なぜそんなことを言うのか……いや、正しく伝える必要があるんだろう。
「その……こんなこと言ってはなんですが、正直どっちも嫌です」
こんなことを女神様にいうなど失礼極まりないだろう。だが、言わなければならない。
「そうよね、天国なんて退屈なところには行きたくないでしょう? かと言って記憶を失って赤ちゃんからやり直すというのもねえ……そんなのもはや貴方とは言えないわ、別人よ別人。そこでね、あなたにいい話があるんだけど……どうかしら?」
あえて二つの選択肢をクソみたいな言い方で語ったのは、この三つ目を選ばせるためなのだろう。そう考えると、この選択肢もなかなかクソかもしれない。
「どうかしら……と言われてもその選択肢が何かわからないと……なんともいえないですよ」
俺がそういうと、女神アクアは(ああ、言うの忘れてたわ)みたいな感じで、最後の選択肢について説明し始めた。
曰く、魔王がいて、剣と魔法がありモンスターがいる。そんな王道的な異世界が、現在魔王軍の侵攻によってピンチになっているという。
その世界で死んだ人は、大概が魔王軍に殺されるかモンスターに殺されるかと言ったところだろう。それでそんな死に方をした人たちは、その世界での生まれ変わりを拒否するらしい。そこで、他の世界での死者をその世界に送ることでなんとかバランスを保とう、という話みたいだ。簡単にいえば移民政策である。
ちなみに、何か好きなものを一つ持っていけるらしい。神器級の武器、特殊な力、なんでもござれだそうだ。
「さあ、選びなさい。たった一つ、貴方に何者にも負けない力を授けましょう。強力な特殊能力? 神器級の武器? それ以外でも、どんなものでも一つだけ、異世界に持っていく権利を与えましょう」
そう言ってカタログのようなものを渡してくるが、俺はそれを拒否する。もうきまっているのだ。欲しいものなんてのは。可能かどうかは分からないため一応聞いておかないといけないが。
「一つだけ、種族というかそんなものを変更することはできます?」
「ええ、問題ないわ」
問題ないらしい。それならばやっぱり欲しいものは一つしかない。……いや、考えようによっては二つになるのかな? まあなんとかなる。
「それじゃあ種族をサイヤ人にしてくれ。S細胞戦闘力増し増しで。あ、戦闘力についてはある程度で構わん」
つまりは伝説のスーパーサイヤ人を望んだのだ。
「ん。わかったわ。それじゃあ……今からあなたの種族を変更した後、異世界に送ります。言語に関してはこちらで適応させておくので心配しないでいいわ。……よし、これで完了。では……広瀬祐樹さん、あなたをこれから異世界におくーーあ、ちょちょ待って! 中止……はもう出来ないみたい。えーと、その、少しミスがあって本来送られる場所に送られないけど……その世界にはいけるから心配しないでね! それじゃ頑張って……! では改めて……魔王を倒した暁には、神々からの贈り物を授けましょう」
「ちょ、ミスってどういうことだ! 少しまて! いますぐとめーー」
俺は最後まで言い切ることなく、意識をそのまま暗転させた。
◇
「……城?」
次に目を覚ましたのは、まるで城のような内装をした建物の中だった。そして周りにはいかにも雑魚だと思われるような魔物? 魔族のようなものたちがたくさん。そいつらがちくちくと煩わしい攻撃をしてくる。ああ……こういう時伝説のスーパーサイヤ人ならこう言うんだろうな。
「ザコのパワーをいくら集めたところで、この俺を倒すことはできぬ!」
しかし俺は忘れていた、このセリフがフラグ以外の何者でもないことを。しかしこんな雑魚どもに遅れをとることはない。ならば俺が遅れを取る可能性があるのは? せいぜいが魔王と言ったところだろう。だが、流石にいきなり魔王城に転移させられることなんて流石にないだろう。つまりフラグはへし折れた!
「我が名はベルディアまおーー」
「死に損ないかあ……? まあいい、まずはお前から血祭りにあげてやる」
「な……お、おい! 名乗りを途中で止めるでない! それに俺が名乗ったのだ、貴様も名乗れ!」
「ブロリーです」
もちろん本名など言うはずがない。敵に名前教えるとかアホだろ。
「そうか……魔王城まで一人攻め入った愚かな勇者よ、まずは魔王軍幹部であるこの俺と戦う前に、俺の配下を相手してもらおう!」
目の前の首なし死に損ないが、何か大量に死に損ないどもを召喚したが、そんなこと俺に取ってはどうでもいい話。奴は今なんと言った? 魔王城……だと!?
「バーカーなああああああ!!!」
「ふははは! 絶望だろう、そうだろう!? 一人攻め込んできた己の蛮行を恨むことだ!」
「ふー……ふー……女神アクア……いつかあいつを血祭りにあげてやる」
魔王城のど真ん中に転移させやがったあのクソ女神だけは許さない。やつが戦う意志を見せなければ、俺はあいつに嫌がらせをしてやるだけだあ!!
「め、女神アクアだと!? まさか貴様アクシズ教の化け物か!?」
「俺が化け物……? 違う、俺は悪魔だ!」
「ま、まあいい……やれ! 配下たちよ!」
「また大量に、死に損ないが死ににきたか……とっておきだあ……」
死にに来た大量の死に損ないどもを、ベルディア含め、気弾で一掃する。もちろん雑魚どもはそれで一掃された。だが、魔王軍幹部を自称したベルディアだけは立っていたのだ。
「大人しく殺されていれば痛い目に遭わずに済んだものを……。流石は魔王軍幹部と褒めてやりたいところだ!」
「き、貴様……何者だ!?」
「俺か? 俺は悪魔だあ……」
「クソっ! だが俺は騎士として逃げるわけにはいかない! 来い! この俺があいーー」
もちろん敵の口上を最後まで待ってやる道理はない。俺はとてつもない速さでやつに近づきラリアットをかます。そしてその勢いのまま、壁に全力で押しつけた!
「もう、終わりか?」
ベルディアを、壁にできたクレーターに押し付けながら、俺は問いかける。もちろんそれに対する返答などない。何故か? 頭だけ床に転がっているからだ。
「……終わったな。所詮クズはクズなのだ……」
終わりを確信した俺は、ベルディアの胴体から手を離す。すると彼の体はなんの抵抗もなく、するすると落ちていった。
「ま、まて……どこへ行く気だ……」
どうやらまだ死んでいなかったらしい。流石は魔王軍幹部だと褒めてやりたいところだ! まあそれは置いておいて、俺にはやらなければいけないことがあるんだ。
「女神アクア……どこにいるんだあ?」
「ア、アルカンレティアで、信仰されているはずだ……!」
「どうやって行くんだあ?」
「て、テレポート屋を介して行くことができる!」
「そうか……ならば先にお前から血祭りにあげてやる」
魔王軍……ってことは倒せばきっと金か何かがもらえるはずだ。
「へぁ!? な、なんで!? く、クソ! もうどうにでもなれ! 俺は魔王軍幹部、ベルディアだ!」
「さあ、来い! ここがお前の死場所だあ!」
俺が迎撃の姿勢をとると同時に、ベルディアがこちらに飛んでくる。
「とっておきだあ……」
片方の手に気弾を形成し、こちらに向かってくるベルディアへとこちらもかけ出す。
「うおあああ!!」
ベルディアとやらに気弾を放つ。対してベルディアは剣を正眼に構え気弾を撃ち落とそうとーー!? 地面をぶち抜いた?
地面をぶち抜いたことで、彼は気弾の軌道から逸れてそのまま逃げ出す。どうやら交戦しようとしたのはブラフ、逃げることに全力を注いだらしい。
彼が落ちた穴の手前まで行き、覗き見ると、かなり下の方にベルディアが見えた。何やらこちらを見て何か言っている。
「ざまあみろ!」
アンデットだからこそ、これだけの高さから無事に飛び降りることができたのだろう。故に彼は俺があそこまで追いかけることは不可能だと考えているのかもしれない。しかし甘い。甘すぎる。イチゴオレくらいには甘い。
「この程度の高さで、この俺が死ぬとでも思っていたのか?」
片手で頭を上に掲げ、もう一つの手で必死に目の下部を引っ張ってバカにしているその真ん前に、ノータイムで飛び降りる。
「こ、この……! 少しは手加減しろ!」
「手加減て、なんだあ?」
また、先ほどと同じように……否、それ以上の大きさを持つ気弾を生成し、ベルディアに向ける。今度は逃げられないように至近距離で当てるつもりだ。
「く、くそ……出てこい、配下たち!」
「雑魚をいくら集めたとて、この俺を止めることはできぬぅ!!」
「バーカーなあああああ!!」
配下たちに威力を軽減されるわけにはいかないので、奴が召喚した者たちのど真ん中を突っ切って、ベルディアに至近距離で攻撃を当てた。
「ふん、所詮クズはクズなのだあ……」
その言葉と共に、彼がいたはずの城に背を向けて、俺は独特な音を立てながら城から出て行った。
today's Aqua’s eat! 10回!
というわけで次の話の後書きで、アクア様は10回ジャイアントトードーに食べられることになりました。食べられ方募集してるのでぜひ投票くださいませ。他にもこんなのいいとおもう、というアイディアありましたら、ぜひ感想でもなんでも伝えてください。
アクア「いや! もうカエルに食べられるのは嫌よ! 助けてカジュマさまあああ!!!」
ユウキ(ブロリーの姿)「ムダなことを……。今楽にしてやる!!」
アクア「いやあああ!! 来ないでよ!」
ユウキ「さあ、ここがお前の死場所だあ!」
アクア「ふおぉあ!?」
その直後、カエルの口にアクアは一直線にダイブする羽目となった。
ユウキ「もう終わりかあ……?」
アクア様の食べられ方
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無理矢理押し込む
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さりげなく押し込む
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ゴッドブローを打たせる
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朝から食べられてゆっくりと沈んでいく