IS×World Trigger 作:ガイストは男のロマン
「ふぅ、久しぶりに三門市に帰った気がするな」
「実際は2週間も経ってないですけど」
三門市に到着すると思わずそう呟いてしまう。クロエの言うように1週間くらいしか離れていないが、IS学園での生活が濃密だから久しぶりに感じてしまう。
「これからどうするんだ?基地には地下鉄とか入るのか?」
織斑が市の中心にあるボーダー基地を指差すが、地下を通るのは物資である。
「指定された専用の入口があるからそこに向かう。本来ならトリガーを使って入るが、そこでお前にトリガーを貸す流れだ」
言いながら俺は街を歩き、指定された場所に向かうと……
「やーやー、待ってたよー!」
ご機嫌全開の束さんが手を振っていた。
「くーちゃんときょーくんはお疲れー。いっくんは久しぶりだねー!」
「は、はい。お久しぶりです……あの、束さんはご機嫌ですが、良いことがあったんですか?」
織斑はそう聞くが大体予想はつくな。
「まあねー。あのポケインスーツ野郎に勝ち越してねー」
やっぱりな。束さんがご機嫌になるとしたら嫌っている二宮さんにランク戦で勝ち越した時くらいだろう。そして二宮さんは死ぬほど不機嫌になっていると容易に想像が出来る。
逆に束さんが負け越すと物凄く不機嫌になって、格下だろうと目についた正隊員を叩き潰しまくるから怖いんだよなぁ。
最後に見た時は南沢、三浦先輩、巴、蔵内先輩、照屋、木虎、犬飼先輩、歌川、王子先輩、嵐山さん、緑川、雪丸、三輪先輩、弓場さん、風間さんと15人抜きしていたからな。
「ポケインスーツ野郎?」
「二宮さんの事だ。戦闘服でしょっちゅうポケットに手を突っ込んでるから束さんがそう呼んでる」
他の人は怖くて呼べないけど。
「早速案内するね。はい、いっくんのトリガー」
束さんが織斑にトリガーを渡すと、入口にあるコンパネに自分のトリガーを押し当てる。
『トリガー認証、本部への直通通路を開きます』
機械音声と共に入口が開き、束さんが入るとすぐ閉まる。俺もトリガーを出して同じように入り、クロエと織斑もそれに続く。
そして本部に繋がる通路を暫く歩くと、広間に出る。
そこには多くの正隊員や訓練生がこっちを見ているが、やはり織斑の存在が大きいだろう。
「あの、俺達はどこに向かってるんですか?」
「城戸司令のとこだろ。トリガーを渡す際の書類とかを書かされるんだと思う」
そう返しながらエレベーターに乗って会議室がある階まで昇り、会議室の前に着く。
「束さん参上!いっくん連れてきたよー」
「失礼します。烏丸、クロニクルが織斑一夏を連れて参りました」
「クロニクル失礼します」
「し、失礼します」
会議室に勢いよく入る束さんに続いて入ると、上層部の面々と実力派エリートの迅さんがいる。唐沢営業部長と沢村本部長補佐は居ないが別の仕事か?
「あれ?じんじんはどうしているの?」
「入隊試験についてちょっとねー」
迅さんが入隊試験の話……またスパイが紛れ込んでいたのか?
「掛けたまえ」
城戸司令にそう言われたので一礼する。
「一応いっくんに紹介すると、目元に傷があるヤクザもどきが城戸のおっさんね」
「………」
酷い紹介だが城戸司令は突っ込んだら負けとわかっているようで特に表情を変えない。
「隣の太ったおっさんは一応束さんの上司のぽんきち」
「誰がぽんきちじゃい!あのガキの発言を真似るな!」
「いやー、陽太郎は中々良いネーミングセンスだよ」
けらけら笑う束さんだが、ぽんきちって陽太郎が付けたのか……
「一応言っとくが鬼怒田開発室室長だからな」
「冬島隊長の上司でもあります」
「わかった。覚えておく」
トリガー開発の第一人者だからな。入隊してから上に上がれば世話になるだろう。
「向かいの狐顔が根付メディア室長。束さんの記者会見の後始末に頑張った凄い人だよ」
「頼むから2度とあんな会見はしないでくれたまえよ!」
根付さんは悲痛な顔になる。本当にお疲れ様です。
「メガネのおっさんがタバコを吸う事がメインの林藤玉狛支部長ね」
「おいおい。タバコを吸う以外にもちゃんと仕事してるからな」
林藤支部長はカラカラ笑いながらタバコを吸うが、学生がいる場所での喫煙はご遠慮願いたい。
「そこのサングラスをかけてるのが束さんの元隊長で、お尻が大好きな実力派無職のじんじんだね」
どんな紹介だよ。というかボーダーに在籍してるから無職じゃないだろ。
「おーい束?それじゃ俺ど変態のクズ野郎じゃん」
「でもじんじん、束さんとエッチする時、お尻の触り方マジでエロいし、アナル攻めも容赦ないじゃん」
『っ……!』
束さんの爆弾発言に全員が噴き出しそうになる。堂々と言うなや……というか女が言う言葉じゃない。というか迅さん、アナル攻めするのか……
「ちょっ、俺の趣味を堂々と言わないでくれよ」
これには迅さんも焦るが、未来視のサイドエフェクトを使って女の子の尻を触る人が取り繕っても仕方ないだろう。
「話を戻すと、そっちの優男風の男性が忍田鬼本部長。ちょっとした事で直ぐに怒るからいっくんも気をつけなよ」
「束……織斑君にトリガーを渡したら模擬戦150本をしようじゃないか」
「ぴぃ!」
忍田本部長のドスの効いた声に束さんはビビるが、怒るのは貴方が原因でしょう。
「寄り道はそこまでだ。本題に入るぞ」
城戸司令はそう言って織斑を見る。
「既に話は聞いている思うが、昨今の情勢や烏丸隊員やクロニクル隊員のは進言を受けて、君に護身用のトリガーを渡すことになった」
「は、はい。ありがとうございます」
「だだし他人に危害を加えるようなことはないように。あくまで護身用として使いなさい」
城戸司令はそう言ってから書類を3枚織斑に渡す。
「それが申請書類だ。目を通して特に問題ないと判断したらサインを」
織斑は書類をじっくり1枚ずつ見て、少しずつ判子を押している。3枚の書類に判子を押すと城戸司令に返している。
「確認した。では手元にあるトリガーの正式所有者は君となった。くれぐれも奪われないように」
「まあスパイとかが奪ったら奪ったで、犯人は地獄を見るけどね」
「?何でですか?」
「ボーダーのトリガーには束さん特製のウイルスが仕込んであってね、ワクチンが入ってないボーダー以外のパソコンで解析しようとしたら、ウイルスが大暴れするんだ」
ボーダーに入隊しようとするスパイは山ほどいるが、入隊試験の段階で未来視のサイドエフェクトを持つ迅さんに落とされる。
仮に迅さんの未来視を逃れて入隊しても、ボーダーのトリガーには束さんがウイルスを仕込んでいるので流出はしない。まさに鉄壁の守りだろう。
「で、そのスパイが最近多くなってきていてな。一回俺が釘を刺しとこうと思って城戸さんに進言してたんだよ」
なるほどな。大方男性操縦者の俺が関係しているのかもしれない。つくづく申し訳ないな。
「ま、恭弥達はそんなに気にしなくて大丈夫だ。この実力派エリートに任せときな」
「そーそー、束さん達に任せといてよ。それよりもう話は終わりだし、いっくんは個人ランク戦を見に行ったらどう?」
「まあ良いんじゃないっすかね」
「勉強になるかもしれないし、良いと思います。城戸司令、宜しいですか?」
「構わない。話は束が言ったように終わりだから下がりたまえ」
『ありがとうございました』
俺達は一礼して会議室を出る。
「んじゃ付いてこい」
織斑にそう言ってから俺達は個人ランク戦フロアに向かって歩きだすのだった。
入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?
-
おかしい
-
おかしくない