IS×World Trigger   作:ガイストは男のロマン

33 / 44
第33話

 

 

織斑にトリガーを渡し、真木先輩にしばかれた翌日……

 

俺は眠気を感じながらも食堂で朝飯を食べて、教室に向かうと騒がしい。

 

「騒がしいな。またトラブルか?」

 

「あっ、烏丸君おはよう!」

 

「おはよう。で、この騒ぎはトラブルがあったのか?」

 

「あ、うん。実は隣のクラスに新しく転校生が来るみたいだよ?」

 

転校生だと?嫌な予感しかしないんだが。

 

「中国からの転校生みたい、それに代表候補生だとか!」

 

「あら、わたくしの噂を聞き付けての転入かしら?」

 

セシリアがそう呟くが……

 

「いや、俺と織斑の子種、俺とクロエのISのデータあたりだろ」

 

少なくともボーダーに対する恨みからの暗殺はないだろう。中国はそこそこの数のコアを貸し出されているし、回収経験もないからな。

 

そうなるとトリガーが絡むデータ、もしくは男性操縦者の子種あたりだろう。

 

「こだ……破廉恥ですわよ恭弥さん!」

 

真っ赤になって怒るセシリアだが、子供っぽくて可愛いだけだぞ。

 

「悪かったな。けどお前にもそんな話が出てんじゃないのか?」

 

代表候補生なら出ていてもおかしくないだろう。

 

「ま、まあ出ていないと言えば嘘になりますが……」

 

「やっぱりな。まあ何にせよ、こっちから積極的に歩み寄るつもりはないし、寄ってきたら下がり気味に対応するだけだ」

 

ガン無視は問題になるからしないが、警戒心は絶やさないようにしておく必要がある。

 

「とにかく織斑くんには頑張って貰わないとね!」

 

「学食デザートフリーパス券のために!」

 

そんな応援が聞こえてくる。

 

今回のクラス対抗戦で優勝したクラスには、学食のデザートを無料で食べられるフリーパス券が半年分与えられるが……

 

「温いな……」

 

俺は小さく息を吐く。確かに代表戦は各クラスから1人しか出ないので、大半の生徒は見学だが、そんな時だからこそ試合をしっかり見ておくべきだ。デザートのフリーパスにうつつを抜かすのはどうなんだって思ってしまう。

 

まあ今馬鹿正直に否定したら空気が重くなるから黙っておこう。

 

「今のところ1年で専用機を持っているのは1組と4組だけだから、余裕だよ!」

 

そうは言うが勝負には絶対はない。確かに2組と3組には代表候補生も専用機持ちもいないが、IS関係の企業の重役の娘とかなら入学前に長時間ISの操作をしていてもおかしくない。しかも社内でやっていたらデータもないから油断は出来ないだろう。

 

「―――その情報、古いよ」

 

と、ここでドアの方から自信と勝ち気に満ちた声が聞こえてくる。見ればツインテールの小柄な女子が立っていた。

 

「2組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝なんかさせないから」

 

なるほどな。目の前にいる彼女がそうなのだろう。で、中国の専用機となれば甲龍だったか?

 

「……鈴?お前鈴か!」

 

と、ここで織斑が驚きの声を上げるが知り合いなのか?

 

「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音!今日は宣戦布告に来たってわけ!」

 

ビシッと人差し指をこちら側に向けてそう宣言する。随分と威勢が良いな。腹芸は苦手そうだけど。

 

「何かっこつけているんだ?すっげー似合わないぞ」

 

「な?!何てこというのよアンタはぁ!」

 

そんな風にやり取りをしているが……

 

「おい凰だったか。さっさと教室に戻った方が良い。頭に激痛が走るぞ」

 

「はぁ?いきなり何を「いや織斑先生がいるぞ」え?!マジであがぁっ!」

 

一歩遅かったようだ。織斑先生の出席簿が火を噴いて凰は絶叫を上げる。毎回思うが威力が桁違い過ぎるだろ……

 

「もうSHRは始まっているぞ、いつまで油を売っている」

 

「ち、千冬さん……」

 

「織斑先生と呼べ。さっさとクラスに戻れ、邪魔だ」

 

「す、すいません……」

 

織斑先生の圧に凰は縮こまる。あの圧を前にして嬉々と戦うウチの隊長はやっぱり凄いな。

 

「また後で来るからね!逃げないでよ一夏!」

 

凰は捨て台詞を吐いて去って行くが、同じ学校だから逃げるも無いだろう。

 

「おい一夏、あの女は誰だ?」

 

篠ノ之は不機嫌な表情で織斑に詰め寄るが、お前はさっきの凰を見てなかったのか?

 

パァンッ!

 

「席につけ篠ノ之」

 

言わんこっちゃない。織斑先生がいるのに……

 

内心呆れながらも俺は筆記用具の準備をするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後……

 

キーンコーンカーンコーン

 

昼休みを告げるチャイムが鳴り出す。午前中は筆記だったので正直キツい。IS学園の学科はIS関係以外もレベルが高いからな。

 

 

「恭弥、飯行こうぜ」

 

織斑が誘ってくる。普段なら構わないが……

 

「今日は遠慮しとく。お前は折角の旧友との時間を大切にしろ」

 

そこまで無粋じゃないし、話せる時間を持たせようと思う。

 

「別にそこまで気にしなくて良いと思うけどな」

 

「今日くらいは特別だ。ほら行け……あ、飯食う時はトリガーを解除しとけよ」

 

言いながら俺は筆記用具の片付けをしながらそう口にする。織斑はボーダーから帰ってきてから直ぐにトリガーを起動したが、大切なことを口にする。

 

「何でだ?」

 

「トリガー使ってる時に飯を食うと殆ど100%栄養に還元するんだけど、満腹中枢が刺激されないで満足感が薄く、食べ過ぎる傾向があるんだよ」

 

チーフエンジニアの雷蔵さんもそれで太ったからな。まああの人は太ってもメチャクチャ強いけどな。

 

「わかった。気をつけるようにする」

 

織斑はそう言って教室から出て行くと篠ノ之が追いかけるが、常に竹刀や木刀を振るって謹慎を食らっても織斑に付いていくなんて中々面の皮が厚い奴だな。

 

「クロエ、行こうぜ」

 

「はい、恭弥様」

 

「私も宜しいですか?」

 

セシリアにそう言われたが、特に反対する理由もないので賛成して3人で食堂に向かう。

 

そして配膳場所に並んでいると食堂にある巨大モニターにて記者会見のような場所が移り、城戸司令と束さんが映る。またボーダーにIS関係者が喧嘩を売ったのだろうか?

 

周りの人も注目する中、束さんが口を開ける。

 

『集まったみたいだが始まるけど、今回束さんはフランスの実績の無さを理由に、フランスの所有するコア14個中7個を返して貰うからね』

 

いきなり爆弾を投下する。記者が動揺する中、束さんはつまらなそうに見ながら再度口を開ける。

 

フランスは未だに第二世代の開発をして遅い、開発したラファール・リヴァイブも安定重視でユニークさがない。ボーダーを強くしたい束の期待に応えてないので罰を与えるつもりだと告げる。フランスの所有していたコアはイギリスやアメリカやドイツにも渡すつもりだと、ガンガン爆弾を投下する。

 

「本来なら全部没収しようと思ったけど、最後のチャンスを上げることにしたよ。今から1年以内に、束さんの満足する装備を開発したら返して上げる予定だね」

 

随分と無茶な条件だな。今まで碌に第三世代のISの開発をしていないフランスには到底クリアできるとは思えない。

 

まあ決まった以上は精々頑張れと思っておこう。

 

しかしフランスはまさに背水の陣だし、形振り構わずになるかもしれない。

 

もしフランスの代表候補生が転入しようとしてくるならば、暗殺とかを警戒しておいた方がいいだろう。流石に寝ている時は碌に暴れられないからな。

 

そう思いながら俺達は記者会見を見ながら一列に並んで飯を受け取るのだった。

入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?

  • おかしい
  • おかしくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。