IS×World Trigger   作:ガイストは男のロマン

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第4話

 

 

3月 俺がISを起動して1ヶ月経過した。後3週間弱で高校生となりIS学園に通う事になる。

 

俺はいつものように7時に起床してお袋の飯を食べてから訓練室に向かう。

 

ISを起動してからボーダー本部に住んでいるが、既に進学先が決まっているし授業も無いので本部で朝から晩までISの訓練をするのが日課となっている。

 

まあ午前中は加古さんは大学に行っているし、クロエはエンジニアの仕事もあるので1人で練習するパターンが多い。

 

俺は慣れた通路を歩き、エレベーターに乗ろうと待機する。そしてエレベーターが開くと中に入るが見知った顔がいた。

 

「あっ!きょ、恭弥君?!」

 

「おっ。お疲れ様っす綾辻さん。防衛任務上がりっすか?」

 

俺の顔を見てテンパるのはA級嵐山隊オペレーターの綾辻遥先輩だ。見た目良し性格良しでボーダーではファンクラブが出来ている。ちなみに俺や兄貴、嵐山さんにもファンクラブがあるようだが、俺のファンクラブが何をやっているのか不安な気持ちがある。

 

「う、うん。恭弥君はISの訓練?それともペナルティが解除されたから防衛任務?」

 

綾辻先輩は上目遣いで見ながら質問する。この先輩、気遣いが出来る優しい先輩なんだけど、何故か俺を相手にすると毎回挙動不審になるんだよな。気付かないうちに恥ずかしい思いをさせちまったとか?

 

「ISとの訓練です。射撃に中々手こずっています」

 

「そ、そうなんだ。あ、あのさ!私、テスト休みなんだけど、訓練の様子を見て良いかな?」

 

「そのくらいお安い御用ですよ」

 

一応訓練室の使用の際はロックをかけて第三者に見られないようにしているが、師匠の加古さんとクロエが見学希望者を連れてくる事もあるし、俺も同級生の佐鳥とか時枝とか歌川とかが見学を希望したら見せている。

 

「あ、ありがとう」

 

「いえ。では行きましょうか」

 

俺は訓練室がある階のボタンを押すとエレベーターが動き始める。

 

「そういえば最近絶好調っすね。例のスーパールーキーが上手く機能してますし」

 

嵐山隊は昨年入隊した木虎って期待の新人を引き入れ、上手く戦術に組み合わせ戦績が上がっている。

 

「うん。とりまる君の指導も熱心に聞いてたね」

 

で、彼女に稽古をつけたのは兄貴だ。元々俺に弟子入りを志願していたが、クロエに集中したいからと代わりに兄貴を紹介したのだがその選択は間違ってなかったようだ。

 

「恭弥君はどう?」

 

「どう、とは?ISの訓練の話ですか?それとも大きく変わった環境の話ですか?」

 

「ISの訓練。少し前に女子会で加古さんとクロエちゃんは見込みあるって言ったけど、実際どうなのかなぁって思ったから」

 

確かに俺は割と飲み込みが早かった。飛行については問題なく出来るようになったし、近接戦闘についても実力が伸びてる自信があるし、2人にはよく褒められる。

 

しかし……

 

「そうですね……射撃が凄く難しいです」

 

近接戦闘は良く出来たし、銃トリガーではマスターランクだし余裕だろ……って思っていたが、全然余裕じゃなかった。

 

「やっぱりトリガーの銃とISの銃は違うの?」

 

「全然違います。パワーや射程ならISの銃が遥かに上ですが、扱いの難易度も銃トリガーより遥かに上です」

 

銃トリガーと違ってISの銃装備には反動があるし、弾の特性も様々で、大気の状態などによる影響があったり、高速機動の最中の先読み射撃なんて至難であり、伸び悩んでいる。

 

「モント・グロッソの記録を見ると各国代表は人間をやめてんじゃないと思いますよ」

 

時速数百キロで飛行しながら同じ速度で飛行する相手を撃ち落とす選手もいたが、アレは絶対に人間をやめているだろう。

 

「そうなんだ。もし私に出来ることがあるなら手伝うからねっ」

 

「ありがとうございます。綾辻先輩にそう言って貰えるなら訓練データの整理を手伝って貰って宜しいですか?」

 

「もちろんっ。お姉さんに任せてっ」

 

綾辻先輩は握り拳を作りながら頷くが、歳上なのに可愛い仕草だな。

 

そんな風に思っていると綾辻先輩の鞄から何かが俺の目の前に落ちる。パスケースっぽいが定期入れか?

 

「あ……待って!取らないで!」

 

俺が膝を曲げてパスケースを取ると綾辻先輩が焦り出すが一体何が……あ。

 

拾ったパスケースを見れば「烏丸恭弥ファンクラブ 副会長 綾辻遙。会員No 002」と書かれているカードがあった。

 

予想外のカードに硬直すると綾辻先輩はパスケースを慌てて俺の手から引ったくり、真っ赤になりながら俺を見てくる。

 

「……見た?」

 

「……すいません」

 

俺はそう答える事しか出来なかった。俺のファンクラブがあるのは知っていたが、綾辻先輩がファンクラブのメンバーなのは知らなかった。しかも副会長……会長が誰なのか気になるな。

 

「えっと……この場合、ファンに向けて何かした方が良いんですか?」

 

ファンサービスなんてこれまでは会員を知らなかったからしてないけど、普段割と世話になっている綾辻先輩に何かするべきか?

 

「え?!じゃ、じゃあ……データの整理を手伝ったら、お礼に頭を撫でて欲しいな〜、なんて」

 

「は?そんな事で良いんですか?そのくらいなら手伝わなくてもいつでも良いですよ」

 

「え?!い、良いの?!」

 

寧ろデータ整理の手伝いの報酬がその程度の行為なら俺がクズ野郎だし。

 

そんな風に考えていると電話が鳴る。画面を見れば千冬さんからだった。

 

「すみません。ちょっと千冬さんから電話が来たんで出て良いですか?」

 

「も、もちろん良いよ」

 

綾辻先輩が了承したので一礼してから電話に出る。

 

「もしもし?」

 

『烏丸か。実は入学前における書類や手続きがしたくてな。今日か明日にIS学園の方に来て欲しい』

 

なるほど。確か千冬さんは学園で教師をやってるし、知り合いって事で連絡してきたのだろう。

 

「じゃあ今日の午後にそっちに行きます。昼飯食ってから行くんで2時過ぎにそっちに着くと思います」

 

『わかった。では駅に着いたら連絡してくれ。わかってると思うがトリオン体で来るように。ではな』

 

通話が切れたのでポケットに携帯をしまう。

 

「IS学園から?」

 

「入学前の手続きですね。午前に練習して昼食後に行く予定です」

 

「そうなんだ……やっぱり入学したらボーダーに来る時間が減っちゃうのかな?」

 

「そうですね」

 

十中八九減るだろう。IS学園はボーダー基地からそこまで遠くないが電車で1時間弱と気軽に行ける距離ではないし、入学したら寮生活になるから土日以外は行くのは難しい。

 

一応ボーダーを抜けたくないから籍は残して貰ったが太刀川隊を抜ける事も視野に入れている。兄貴に託されたとはいえ、こればかりは仕方ないからな。

 

「そっか……残念。恭弥君って時枝君や佐鳥君と仲良いし……私も恭弥君のふぁ、ファンだから寂しいな……」

 

綾辻先輩は恥ずかしそうにそんな風に言ってくるが、俺も恥ずかしくなってくる。佐鳥は女子は恥じらっている時はメチャクチャ可愛いって言っていたけど事実だな。

 

「……どうも。それより訓練に行きますが、来るんですよね?」

 

「う、うん」

 

綾辻先輩が頷いたので俺達はエレベーターを降りて訓練室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから3時間弱射撃の練習をして思ったより上手くいかなかったが、綾辻先輩が優しく励ましてくれたので、余り憂鬱な気分にはならずに済んだのだった。

 

 




烏丸恭弥ファンクラブ

恭弥のファンクラブで会員数は31人で会長は○○ ○○で副会長が綾辻遙。

烏丸京介ファンクラブとは常に火花を散らしているが、烏丸兄弟が仲良くしている場面を見ると会員は狂喜乱舞する。

恭弥がIS学園に通うためにボーダーに行く時間が大きく減る未来が確定しているので絶望している。

入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?

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