IS×World Trigger 作:ガイストは男のロマン
「う〜ん。難しいな〜」
「ん?今度はどんな開発をしてんだ?あ、これ差し入れな」
ボーダー本部の束の研究室にて、束が唸る中、差し入れを持ってきた冬島が質問する。
「良いとこのどら焼きじゃん。ありがと〜……いや、この前さ女子を発情させるトリガーを作ったじゃん」
「ああ、香取ちゃんに使って本部長がキレたアレな」
つくづくぶっ飛んだトリガーを開発すると冬島は思う。ボーダーのトリガーは継戦能力を重視しているが、束が作るトリガーは特殊性が高いトリガーばかりで有名だ。しかも性能はともかく、使うには倫理的な問題があるパターンがあるので、上層部も悩んでいる。
「で、今回は……」
pipipi
と、ここで束の端末が鳴り出すので画面を見れば忍田の名前が表示される。
「はいはーい。何か用事かな?」
『緊急事態だ。現在IS学園に初めてみる人型トリオン兵が出現した』
忍田の言葉に束と冬島の顔から笑みが消える。
『現在、烏丸隊員、クロニクル隊員、迅、慶、二宮隊長、生駒隊長、千冬さんが迎撃に出て、IS学園に所属する専用機持ちが援護に回っている』
「それ、束さんが出る意味ある?」
束がそう返してしまう。人型トリオン兵がどれほどの力を持っているかはわからないが、その戦力で負ける方が難しいだろう。
『情報によれば勝てない相手ではないが、相当硬い上に数が多いから時間がかかるとの事だ。至急冬島のワープでIS学園に向かってくれ』
「ほいほーい。ゴーレムは持って行って大丈夫?」
『直ぐに動かせるのは何機ある?』
「束さんの研究室には6機あるね」
ゴーレムとは束が開発した無人ISで、飛行機能を使わない場合の戦闘力はB級上位クラスの実力を持つ。試しにチーム戦をさせた所、B級上位チームには負け越したが何回は勝てたし、B級中位チームには大幅に勝ち越せたので充分な戦力である。
現在束が開発したゴーレムは50機あり、30機を市民の犠牲者を0にする為に警戒区域と市街地の境界付近に配備され、10機を砲撃に特化させてボーダー基地の屋上に配備され、研究用に束を含めた5人のチーフエンジニアの開発室に1機ずつ配備されて、束が護身用にコアを5つ持っている。
束が手元に持っている5機と研究室に置かれた1機なら直ぐに動かせる。
『全て持って行ってくれ。使用のタイミングは任せる』
「りょーかい。じゃあしんちゃんはワープの準備をお願い」
「あいよ」
束はコアの準備をすると同時に冬島はスイッチボックスを展開して、束が準備を済ませると同時にボタンを押して、IS学園に飛ばした。
「バイパー……!」
IS学園にて更識簪がそう呟くと右手にキューブを展開され、27分割されて人型トリオン兵に向かう。
トリオン兵はスラスターを噴かせて逃げるが27のキューブの内、18のキューブは先回りするような弾道で進み、トリオン兵の足を止める。
簪はすかさずトリオン兵の上を取り……
「メテオラ!」
威力に特化したメテオラのキューブを分割しないで放つ。トリオン兵の背中に当たったメテオラは大爆発を起こす。
簪の新しいISの『打鉄射式』は一夏の『白式』と同じようにトリオンは組み込まれてないのでトリオン兵を撃破する事は出来ない。
しかし爆発による衝撃は無効化出来ないようで、トリオン兵は地面に向かう。
今の簪からしたら問題ない。
「お願いします、生駒さん……!」
『任せとき……旋空弧月』
地面にいる生駒は簪の言葉に頷くと、落下するトリオン兵に向かって鋭い一閃を放ち、トリオン兵を真っ二つにする。
最初は1人でトリオン兵の相手をしていた簪だったが、地面にいた別のトリオン兵を生駒が一撃で仕留めたことを目撃したので、援護すると進言した。
結果、空を飛ぶトリオン兵については簪が落として、生駒がトドメを刺すという連携を取り、これで3体撃破している。
『よっしゃ、次行くで。援護は頼むわ』
「はい……!」
生駒の言葉に簪は頷いて次の目標に向かう。冬島からトリガーの性能を聞いた際に旋空の効果や生駒旋空という存在も聞いたが、実際に見ると圧巻の一言だ。
簪も武装の試しをした際に生駒旋空に挑戦したが、全く上手くいかなったので生駒と組めたのは頼もしく感じる。
しかし……
(何で毎回撃破する時にこっちのセンサーの方を向いているんだろう?)
ランク戦でも起こっている生駒のカメラ目線については全く理解出来ないのだった。
「目標沈黙確認。いやー、刀奈ちゃんの単一仕様能力は便利だね〜」
「煩いわね。そのヘラヘラ笑いは腹立つからやめなさいよ」
「刀奈ちゃん俺に冷たくね?」
「お尻を2回も触る変態に優しい態度を見せる必要はないんだけど……!」
楯無はそう言いながら襲いかかるトリオン兵に手を向ける。するとトリオン兵は動きを止める。
楯無のISの『ミステリアス・レイディ』の単一使用能力の沈む床で、高出力ナノマシンによって空間に敵機体を沈めるようにして拘束する効果を持つ、超広範囲指定型空間拘束結界でトリオン兵の動きも止める。
「ナイス。エスクード」
迅がそう呟き、足元の地面から盾を生やして勢いよく飛び上がり、足を斬り落とし、そのまま目にスコーピオンを投げつける。拘束を振り解こうとするトリオン兵には余裕がなく、目にシャッターを下ろすことなく、スコーピオンによって破壊される。
(飄々とした態度は気に食わないけど、実力は間違いなく一流ね)
盾を利用したジャンプから、自由の効かない空中での正確無比な剣戟、先程は地上でトリオン兵を完封していたが近接戦闘能力は間違いなく自分より上と楯無は考えている。
「よし、次の……おっ、未来が良い方向に変わったな」
迅がそう呟いた瞬間だった。整備区画から6機のISがあらゆる方向に飛んでいくのを発見する。
「所属不明の全身装甲のIS……全部同じ見た目だけど、これがボーダーの量産型ISなの?」
楯無は事情を知っているであろう迅に質問する。
「ボーダーのISなのは合ってるけど、正確には無人ISだな」
「っ……!」
迅の言葉に楯無は息を呑む。束が所属していることからボーダーが保有するIS技術も桁違いと思っていたが、予想以上だった。
何せ現在世界では第3世代の開発が主流で第2世代も現役の中、ボーダーでは量産型第3世代のISや無人ISを持っているのだから。
ボーダーに対するスパイの派遣を諦めた直後に知ることになるとは楯無は思わなかった。
6機の無人機はトリオン兵との距離を詰めて腕から極太レーザーを放ったり、ガトリングを噴かせる。
対するトリオン兵も負けじと両腕でガードしたり、空を飛んで距離を詰めてから無人機と殴り合いを始める。
「さて、無人機の相手をしてない連中を叩こうか」
迅が地面に着地してから次の標的に狙いを始めようとした時だった。
遥か上空から大量の弾丸がトリオン兵に降り注ぐ。
「エスクード」
それを確認した迅は動きの鈍ったトリオン兵の左の足の下からエスクードを生やす。
片足が勢いよく上がった事によりトリオン兵は万歳をする形で背中から地面に倒れるので隙だらけだ。
「束、頼む」
「りょーかい」
迅の呟きに束は分割無しのアステロイドをトリオン兵の腹に放つ。ボーダーで二宮の次にトリオンを多く持つ束のアステロイドはトリオン兵の腹に巨大な風穴を開けて機能を停止させる。
「援軍サンキュー束。これで大分楽になるぜ」
「ノー問題だよ。というかじんじんは風刃は使わないの?」
「今回の敵は偵察っぽいからな。ヤバくならない限り使わないよ」
「ふーん。じゃあ今日は迅隊の再結成だね」
「ゆりさんいないけどな」
「ま、いきなりだから仕方ないっか」
束は言うなりトリガーを解除して、違うトリガーを起動する。それにより不思議の国のアリスを模したエプロンドレスではなく、迅と同じ水色のアウターになる。
「さて、じゃあやろっか」
「だな」
こちらにやってくるトリオン兵を前に迅と束は拳をぶつけ合うのだった。
「ところでじんじん。あの水色髪の女は例の良い尻持ち?」
「ああ、ハリの良さは沢村さんクラスだな」
「マジで?束さんも後で揉んでみようっと」
「何の話をしてんのよ!?」
入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?
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おかしい
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おかしくない