IS×World Trigger   作:ガイストは男のロマン

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第42話

 

 

IS学園の教師陣の一部は震えている。視線の先には黒いスーツの男がいる。

 

「アステロイド」

 

男がそう呟くと左手の近くに浮かんだキューブは数百に分割されて人型トリオン兵の顔面に向かう。トリオン兵は両腕で弱点の目をガードする。トリオン兵は常に最善の動きを取る存在なので、弱点の目をガードしようとするのは当然の事だ。

 

「アステロイド」

 

しかしそれによりガラ空きになった下半身に数発の巨大なキューブが襲いかかり、下半身を吹き飛ばす。

 

それによってトリオン兵は機能を停止するが、二宮は慢心を抱く事をなくポケットに手を突っ込んだまま、左から飛んでくるレーザーをシールドでガードする。ボーダーで1番トリオンを保有する二宮の展開するシールドはまさに鉄壁で下手な攻撃手の一撃もガード出来る。

 

すかさず莫大なトリオンを活かした射撃を展開してトリオン兵を落としにかかる。

 

女尊男卑の人間からしたら二宮匡貴という男は不倶戴天の怨敵だ。少し前に日本のIS委員会の過激派が城戸を襲撃した際に、二宮は護衛としてISのコアを破壊した。

 

そのニュースは瞬く間に広がり、「ISは最強の存在でありISを倒せるのはISのみ」という女尊男卑の人間が持つ定義は完膚なきまで破壊された。

 

余談だが開発者の束もISを初めて開発した際には同じ考えを抱いていたが、トリガーの存在が公開されてからはその考えを捨てている。

 

閑話休題……

 

IS学園の教師の中には女尊男卑の考えを持つ教師も数人いて、一夏や恭弥を疎ましく思っている。しかし片方は世界最強のIS乗りの千冬の弟で、もう片方はISの開発者の束が作った専用機持ちである事から手を出せずにいた。

 

それでも燻っている中で今回の襲撃で、数人の男が千冬と同じように近界民を次々に撃破したのだ。初めてトリガーによる戦闘を間近で見て、トリガーという牙がこちらに向いたら……と考えたら恐怖心が湧いたのだ。

 

そんな彼女らを他所に二宮は次の標的に向けてトリオンキューブを展開するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「セシリア」

 

「了解ですわ!」

 

セシリアがブルーティアーズによる牽制射撃をする中、足を鈍らせたトリオン兵の足を斬り落としつつ、腕による掴みを回避して、至近距離からベルセルクの銃弾をガードが緩んだ相手に浴びせまくる。

 

6発の弾丸は頭蓋を破壊するには至らないが、頭部にはヒビが入ったので、そのままハウンドで弱点の目を頭蓋ごと破壊する。

 

「これで4体……セシリア、残りのエネルギー残量は?」

 

「まだ6割ありますわ。恭弥さんは?黒天のエネルギー量は少ないでしょう?」

 

「3割くらいだが問題ない。レーダーを見る限り敵の数はアリーナ内部に2体、アリーナ外部に4体と少ないからな」

 

レーダーを見るとアリーナ外部にいる2体の近くには、生駒さん&更識簪ペア、千冬さんがいるし、直ぐに撃破されるだろう。

 

こっちの被害だが、無人ISが2機機能を停止しているがコアは無事だから大した損害ではない。

 

「俺達はアリーナに向かうぞ。クロエのISは攻撃力が低いし時間がかかっているのかもしれない……」

 

そこまで話している時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏ぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

突如アリーナから大きな叫び声が聞こえてくる。この声は……

 

「男なら、男ならそのくらいの敵に勝てなくて何とする!クロニクルに遅れを取るな!」

 

やっぱり篠ノ之かよ。しかもこの音量……アイツまさか放送室にいるのか?

 

「何を考えていますの?!山田先生は一般生徒は地下シェルターに避難するように仰ったのに?!」

 

マジで馬鹿じゃねぇのアイツ。仕方ないから助けに行くか。

 

『織斑様、凰様!私がガードに回りますからお二人は何とか気を引かせてください』

 

『ああ!』

 

『わかったよ!というかアンタは邪魔だから早く逃げなさいよ!』

 

『邪魔だと!私は一夏に喝を入れようとしただけだ!』

 

『いや戦いに喝なんか要らないから!お願いだから逃げろ!クロエが防げないかもしれないだろ!』

 

『っ!私よりクロニクルを気にかけるのか!』

 

いや、そりゃそうだろ。お前が逃げればクロエが危険に晒されないんだから。

 

内心呆れながら俺は上空に向かい、アリーナを見ればトリオン兵2体が放送室に向かってレーザーを発射する準備をして、クロエが放送室とトリオン兵の間に入ってシールドを展開して、織斑と鈴がトリオン兵に攻撃を仕掛けている。

 

しかし2人の武器にはトリオンが纏ってないので効果はなく、トリオン兵のもう片方の腕に着いたガトリングに押されている。

 

それを確認した俺はクロエに近寄り……

 

「両防御」

 

クロエと一緒に防御体制に入る。同時にトリオン兵は極太レーザーを放ってきて、俺達のシールドをゴリゴリ削ってくる。

 

そしてクロエが展開したシールドの1枚が破壊され、直ぐにもう1枚破壊され、俺が展開したシールドの1枚にヒビが入った段階で向こうの攻撃が止まる。

 

(危ねぇ……俺かクロエのどっちかだけなら破られていたぞ).

 

早めにヘルプに入って正解だった。

 

「恭弥様、どうもありがとうございます」

 

「気にするな。とはいえ決着を急ぐ必要があるな……おい篠ノ之、さっさと避難しろ。邪魔だ」

 

「何だと?!」

 

いや、何でキれるんだよ?俺とクロエがヘルプに入らなかったら死んでいたからな。そんな事もわからないのか?

 

「良いから避難しろ。そもそも山田先生は地下シェルターに避難しろって指示をした筈だ」

 

「私におめおめ逃げろというのか?!」

 

当たり前だ。自衛の術がない奴がいても邪魔なだけだ。今もこうやって足枷になってるし。

 

「遅くなりましたわ……って!まだ篠ノ之さんはいたんですの?!さっさと避難してくださいまし!」

 

「う、煩い!部外者が口を挟むな!」

 

加勢に来たセシリアも怒鳴るが、逆ギレしていつまでも逃げてくれないし、ヘルプを呼ぶしかないな。

 

「セシリア、織斑達の援護をしつつ、敵の気を引け」

 

「は、はい!」

 

「太刀川さん、今直ぐアリーナに来てください。馬鹿1人が逃げないので俺とクロエが動けません」

 

レーザーで見る限り、1番近くにいる太刀川さんに連絡を入れる。

 

『よし、まかせろ』

 

太刀川さんから了承の返事を貰うと、数秒して上空からグラスホッパーを使った太刀川さんが落下してくる。

 

「全員、太刀川さんから距離を取ってください」

 

クロエの指示に、トリオン兵に接近していた織斑と鈴は距離を取る。

 

そして……

 

「旋空弧月」

 

太刀川さんが両腰の弧月を抜いて、そのまま2体のトリオン兵を真っ二つにして撃破する。それによりアリーナ内のトリオン兵の反応は消える。

 

やっぱ戦闘ではウチの隊長は本当に頼りになるな。

 

 

そしてアリーナの外に確認されていた最後のトリオン兵も迅さんと束さんが撃破する。

 

何故IS学園に新型トリオン兵が現れたかわからないが、これで一段落だな。

 

と、ここで上空から気配を感じるので顔を上げると織斑先生もやってきて、地面に着地する。

 

『お前達、怪我はないな?』

 

織斑先生から確認が来るので大丈夫の旨を全員で伝える。

 

『なら良い。太刀川も生徒を助けてくれて感謝する』

 

『お礼なら模擬戦の数を増やす事でお願いしますよ』

 

本当ブレないこの人……

 

『そのくらいなら良いだろう……それと篠ノ之』

 

『っ!』

 

織斑先生がそう呟くと背後の放送室にいる篠ノ之が震える気配を感じる。

 

『これから事情聴取があるから、貴様の愚行についても話してもらうからな』

 

ドスの効いた声に空気が冷える。

 

 

頼むから俺がいない場所でやって欲しいものだ……

入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?

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