IS×World Trigger   作:ガイストは男のロマン

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第6話

 

 

襲撃者2人を引き摺ること10分、IS学園の校門に到着すると千冬さんが待っていた。

 

「お久しぶりです千冬さん。直で会うのは久しぶりですね。ウチの隊長は貴女に恋焦がれていますよ」

 

無論バトルジャンキー的な意味でだが。最近の太刀川さんはテンションが高くない。1番のライバルの迅さんはS級になったのでランク戦に出なくなり、同じライバルの千冬さんも最近ボーダーに来てないからな。まあ千冬さんはボーダーじゃないから仕方ないけど。

 

「最近は忙しくてな。2人のイレギュラーが現れるとは思わなかった」

 

「……すみません」

 

「気にするな。こちらこそ弟が迷惑をかけた」

 

まあ千冬さんの弟がISを起動しなかったら俺はこの場にいる事は無かっただろう。

 

「千冬さんが謝ることじゃありません。それより襲撃者2人はどうします?」

 

「それは一旦こちらで預かり後日ボーダーに引き渡す。流石にその2人を引き摺って帰宅するわけにはいかないだろう?」

 

そりゃそうだ、幾ら襲撃してきたとはいえ、第三者からしたら女性2人を引きずる行為はヤバい絵面だろう。

 

「わかりました。ではお任せします。ISについては電話で話したようにこちらで預かります」

 

「任せる。っと、来たか」

 

見ればリヴァイヴと打金を装備した2人……多分教師が学園からやって来て、千冬さんは襲撃者2人を渡している。その際に俺を見てくるが敵意は感じない。IS学園の教員の中には女尊男卑の人間もいると加古さんから聞いているが彼女達は違うのだろう。

 

「で?俺は何の手続きに来たんですか?入学関係の書類はまだ締切じゃないですよ」

 

契約書を何十枚も書くのは怠いが、締切には間に合うだろうし、わざわざ呼び出す理由はわからない。

 

「ああ。そっちはわかっている。私が言っているのは専用機についての手続きだ。まだ完成しないらしいが、束から制作している事を聞いたからな」

 

「それは分かりましたが、それなら入学手続きみたいに郵送すれば良いんじゃないですか?」

 

専用機を持つ以上、学園やIS委員会にそれを伝えるのはわかるが、入学手続き書類みたいに郵送で充分だろう。

 

「書類申請だけならな。ただ学園のラボなどを直ぐに使えるように生体認証の登録をする必要がある。毎年入学前から専用機を持つ人間は事前に登録をしているんだ。だからIS委員会に専用機の書類を送る際は足を運ぶ必要はないぞ」

 

なるほど。そういう理由で呼んだのか。

 

「わかりました。では案内よろしくお願いします」

 

「ああ。付いてきてくれ」

 

そう言われて学園の中に入るが、かなり広い。ISの訓練をする場所だから広いのはわかっていたが東京ドームより大きなステージが複数あるのは驚かされる。

 

校舎もかなり広く立派だ。IS学園って日本が金を出して運営してるが、どれだけの血税が使われているのだろうか。

 

「あれ?そういえば風呂やトイレってどうなるんですか?」

 

来年度からは男子2人が入るが今年度までは女子しかいないので設備についつも男子の存在を考慮されていのは明白だ。

 

「トイレは専用の場所を使って貰う。風呂については済まないが当面は寮に備え付けのシャワーで我慢してくれ」

 

「いえ。長風呂じゃないんで大丈夫です」

 

言いながら校舎を歩き、応接室に入る。

 

「ではまずこちらを渡しておく。専用機を学園内で使う際に必須の書類とルールブックだ。ボーダーに所属して日本政府直属の機体ではないが学園内ではこのルールを守るように。私は生体認証を登録する装置を持ってくるので契約書を書き進めておいてくれ」

 

言いながら千冬さんは契約書数枚とルールブックを渡してくるが、ルールブックは1枚1枚がペラ紙でライトノベルくらいの厚さだ。これも入学前に読む必要があるのだろうが正直かなり怠い。

 

内心辟易しながらも書類を書き進めているとガチャリとドアが開く。千冬さんかと思いきやメガネをかけた女性とメガネをかけた少女がいた。

 

「あっ!この部屋、烏丸君が使ってましたか!すみませんでした!」

 

女性の方が謝ってくる。

 

「いや。使用中の看板をつけなかった私のミスだよ山田先生。済まなかった」

 

「いえいえ。気にしないでください先輩」

 

と、ここで千冬さんが戻ってくる。どうやら使用中だとわからなかったのでドアを開けたのだろう。

 

「丁度良いし紹介しておこうか烏丸。こちらは学園の先生の1人の山田真耶先生、こっちは日本の代表候補生の更識簪だ」

 

「烏丸恭弥です。一応「2人目」という事で来年度から入学します。宜しくお願いします」

 

「はい。4月から宜しくお願いします」

 

山田先生は笑いながら挨拶を返してくるが……

 

「………」

 

更識の方からは敵意を感じる。女尊男卑な考えの女かと思ったが、連中が見せてくる嘲りの感情はなく、純粋な敵意しか感じないので違うだろう。

 

しかしここまで敵意を向けられる理由が全くない。女尊男卑な連中が使うISを倒したが、それ以外で恨まれる理由が思い浮かばない。

 

彼女の敵意に山田先生もオロオロして、千冬さんは咳払いをする。

 

「こほんっ、ともあれこの部屋は我々が使っているので隣の部屋を使ってくれ」

 

「は、はいっ。では更識さん、行きましょう」

 

山田先生がそう言うと更識は俺に憎々しげな一瞥をしてから部屋から出て行く。

 

「千冬さん、彼女は何故に俺に敵意を向けるんですか?」

 

強い敵意だったが心当たりがないので戸惑いの感情しか浮かばない。

 

俺が質問すると千冬さんはバツの悪そうな表情になる。

 

「うむ。それはだな……彼女はもう直ぐ専用機を貰える予定だったのだが、烏丸と一夏の存在が世界に認知されてから2人の専用機を作るべく、彼女の専用機の開発を放棄したのだよ」

 

なるほどな。そりゃ彼女が俺に敵意を向けるのは仕方ない。俺も彼女の立場なら敵意を抱いているかもしれない。

 

とりあえず敵意を向けられるくらいは受け入れよう。実力行使に移ろうとしたらこっちも実力行使に移ろう。

 

「本来ならお前は束から専用機を作って貰う事を彼女に言えば敵意はマシになるかもしれないがな。問題が積み重なっている今の時期に言うのは厄介だから言えないのだ」

 

それも理解出来る。イレギュラーな存在2人に世界が騒めいていて、そのイレギュラーの1人が世界最強のISの乗りの弟で、もう1人の俺は束さんが所属している組織の人間だ。

 

更に俺が束さんから直に専用機を作ってもらう事が広まったら世界が更にパニックになるだろう。1年前に加古さんが束さん特製のIS『幻魔蝶』によって代表候補生から代表に昇格した際も騒がしかったし。

 

(で、小南先輩の持つ束さん特製のIS『爆剛砕』の存在も広まったらマジで各国首脳の胃に穴が空くかもな)

 

まあその辺りをどうこう言っても仕方ない。各国首脳がどう考えようが束さんを止める事は出来ないからな。あの人を止められるのは忍田本部長くらいだろう。束さんが唯一逆らえない人だし。

 

そんな事を考えながら俺は契約書を書き終えて、生体認証登録を済ませるのだった。

 

 

 

 

入学後の構成を考えているが、ISのキャラが原作で過激だからどう構成を練ってもアンチネタが出てしまう……それはおかしいのか?

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