ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ラウラ不在のポケモン蟲、始まります。

今回はシュウメイとピーニャside。色んな謎の答え合わせ。楽しんでいただけたら幸いです。


テーブルシティ編
VSテツノツツミ


 ラウラが海にまっさかさまに落ちた、その頃。しるしの木立ちの元スター団チーム・シーのアジトのスターモービルを納めていたテント内では、呼び出されたピーニャがシュウメイと二人きりで会合していた。

 

 

「ラウラ殿をボスとした、マジボス殿が帰ってくるまでのチーム。その名もスター団むし組、チーム・カストゥラ。この提案、我等に理があると思うが如何だろうかピーニャ殿」

 

「いいね。ラウラなら僕も異論はないよ。マジボスが関わってるならなおさらだ」

 

「うむ。だがラウラ殿からビワ殿が敵……ブルーフレア団に回ったという情報と、メロコ殿も回っている可能性がある」

 

「なんだって?」

 

「敵の幹部を逃がしたのが恐らくメロコ殿の手持ちだった。我の記憶が正しければな」

 

 

 アケビとハバタクカミとの戦いの直後の出来事を思い出して頷くシュウメイ。仲間のポケモンだ、見間違えるはずもなかった。

 

 

「そいつはやばいね。でもビワやメロコが裏切るとは思えない。十中八九騙されてるか……洗脳じゃないかな」

 

「同意でござる。メロコ殿はその時ヘルメットとボディスーツを身に着けていたと思われる。ラウラ殿からはエスプリと呼ばれていた」

 

「エスプリ……そう言えばメロコが言ってたっけ。今やっているバイトは簡単で、指定の服を着て寝ているだけでいいとかなんとか」

 

「それがあのヘルメットとスーツだと?」

 

「恐らくね。他に情報は何かない?」

 

「ラウラ殿の話ではエスプリは他人に化けることと、ボールジャックなるものができると聞いている」

 

 

 シュウメイはラウラからもらったメモを見ながら読み上げる。誰にでも変身できるエスプリを警戒して口頭では言わなかったものだ。

 

 

「ボールジャック……文字通りボールの機能をジャック(乗っ取り)する力、かな?」

 

「そう聞いたでござる。なんでもポケモンの強化までできるとか、命令無しに技を発動したりなども」

 

「中々厄介だね。それに他人に化ける、は…メタモンの変身能力を参考に科学力で再現したものかな?ブルーフレア団は恐らくオルティガ以上の技術力があると見たよ」

 

「それは相当でござるな」

 

「うん。そしてこれは恐らく複数存在する」

 

 

 そう言ってノートパソコンを取り出して操作。目的の情報を見つけたのか画面に映し出してシュウメイに見せるピーニャ。

 

 

「パルデア各地で突如、トレーナーのポケモンが暴れる事件が多発している。居合わせた各地のジムリーダーや四天王が鎮圧していたけど、共通する点が一つ。どのトレーナーもボールに入れていたポケモンが突如暴れ出した、という情報があるんだ。多分これはエスプリの実験だったんだろう」

 

「なるほど、納得でござる。なればメロコ殿のエスプリは……」

 

「アルバイトと称してメロコを引き入れたんだろうね。それも恐らく、シュウメイの言うブルーフレア団に寝返った青いサングラスのしたっぱたちもエスプリにされていたんだろう。彼等からの話を聞く限りね」

 

 

 少し前にシュウメイに伝えられるなり自分のところでも捕縛した青いサングラスのしたっぱから聴取した情報を纏めたファイルをピーニャが開いていると、ピコント言う音とともにメールを受信。眉をひそめる。

 

 

「…今、オルティガからメールが来た。ブルーフレア団の幹部に庇護下に入るように言われたらしい」

 

「なんと!オルティガ殿の下まで…!」

 

 

 オルティガからのメールを開いて内容を伝えるピーニャに、戦慄するシュウメイ。ピーニャはメールの内容を確認して苦々しい表情を浮かべる。

 

 

「ビワとメロコがブルーフレア団の庇護下に入ると言うサインが書かれた書類のコピーを見せられたらしい。その見せた張本人である幹部がなんか味方?になったけど、それをヘルメットとスーツで確認はできなかったけどメロコに連れ去られたとある。ラウラもその場に居合わせたと」

 

「ラウラ殿も居合わせたのか!…恐らくスターダスト大作戦の後だったのだろう。そこを狙われれば如何にラウラ殿とオルティガ殿と言えど…」

 

「うん、きつかっただろうね。そのままラウラはビワを倒しにチーム・カーフのアジトに向かったらしい」

 

「それが上手く行けば全ボスを倒し、チーム・カストゥラ誕生に繋がるでござるが……当のボスのうち二名が敵方に回っているとなると……聊か面倒でござるな」

 

「少なくともしたっぱたちを纏める説得力はなくなるだろうね。ならやることは一つ」

 

「我等元ボスでメロコとビワをなんとかすること、でござるな」

 

 

 シュウメイの言葉に頷くピーニャ。やることは決まった。

 

 

「ビワはまだ正気だと思う。ラウラに負ければ掟に従うだろう。だからまずはメロコだ」

 

「うむ。バイト先は何処か分かるでござるか?」

 

「突き止めたよ。そのバイトが募集されていたちらしを過去の監視カメラのデータで確認した限り、テーブルシティのとある喫茶店だ」

 

「……喫茶店でスーツ試着とかめちゃくちゃ怪しいでござるな」

 

「メロコは変なところで真面目だからね……スターモービルの出力が足りないからとカルボウたちを本当に進化させてきたし」

 

 

 そんなことを話していた時だった。テントの入り口からシュウメイの同胞ことヒロノブが慌てて入ってきたのだ。

 

 

「大変だ、シュウメイ殿!」

 

「同胞!どうしたでござるか!?」

 

「とにかくこれを見て!」

 

 

 そう言ってスマホロトムの画面を見せてくるヒロノブ。シュウメイとピーニャが首を傾げて画面を覗き込むと、liveニュース映像の様だった。

 

 

《「繰り返します!こちらテーブルシティ!今のこの街は、突如現れた謎のポケモンたちとそれを操る黒いボディースーツの一団によって制圧されてしまいました!今はこの門近くも危険で……」》

 

《「デデデデリデリデリ・バー」》

 

《「え、なにこのデリバード……きゃあああ!?」》

 

 

 女性のニュースキャスターが必死に報道していたが、最後は機械仕掛けのデリバードとしか言えない謎のポケモンによってカメラが破壊されたのか、砂嵐状態の後にスタジオに映像が移る。被害状況について詳しく報じられていた。

 

 

「……見たでござるか、ピーニャ殿。謎のポケモンを操っていた一団」

 

「ああ。あれがエスプリか。つまり今テーブルシティに行けば確実にいるってことだ」

 

「ええ!?そんな、シュウメイ殿!危ないよ!」

 

「止めるなでござる、同胞。奴等はスター団の一員だった者達。我らが行かなければならぬのだ」

 

 

 慌てて止めるヒロノブだったが、シュウメイもピーニャも聞く耳持たずに準備を始める。

 

 

「オルティガにも連絡した。プラトタウンで合流の後にカチコミだ」

 

「こちらがカチコミをかけるのでござるか。なかなか燃えるシチュエーションでござるな」

 

「ああ。僕たちから奪われたものを取り返しに行こう」

 

 

 拳を突き合わせたシュウメイとピーニャは笑う。スター団ボスの絆は健在だ。




メロコのバイトの正体がエスプリでした。そして起きたのはテーブルシティ占拠事件。その目的は…?

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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