ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。昨日は間違えてバイオの小説をこっちに投稿する大ポカをやらかしました、更新されたとぬか喜びさせて申し訳ない。

今回はアイアールVSペパー、決着!楽しんでいただけたら幸いです。


VSマフィティフⅡ

 対峙するリククラゲとハルクジラのハルクララ。リククラゲはペパーが指示することなくハルクララを翻弄する様に周りを走り出す。素早い、だけどハルクララには通じない…!

 

 

「ゆきなだれ!」

 

「後ろに避けながらキノコのほうし!そいつは後攻で威力が上がる技だろ!」

 

 

 後出しすれば威力が上がるゆきなだれを指示したが、それを読んでキノコのほうしを指示してくるペパー。とくせいのきんしのちからで後攻にしてきた。ゆきなだれを受け止めた上で眠らせてくる。上手い、四倍ダメージスウェーで直撃させないことでダメージを押さえた上で行動不能にまでしてきた。

 

 

「くっ…起きて、ハルクララ!」

 

「今のうちに交代だ、スコヴィラン!にほんばれ!」

 

 

 いったん収まっていたにほんばれ状態をまた行使するペパー。まずい、いくらとくせい:あついしぼうでもこうかばつぐんを耐えれる威力は限度がある。

 

 

「ハルクララ!アクアブレイク!」

 

「だいもんじ、だぜ!」

 

 

 そしてにほんばれで巨大に炎上する大の字の火炎弾が放たれ、ギリギリで目を覚ましたハルクララの放ったアクアブレイクと衝突。ゆきなだれで冷やされた空気が熱膨張を起こして水蒸気爆発。ハルクララとスコヴィランはどっちも吹き飛ばされ、共に戦闘不能になってしまった。

 

 

「スコヴィラン!?」

 

「ありがとう、ハルクララ……負けられない、話したくない!お願い、ゲッコウガ!」

 

 

 ハルクララを戻してから、繰り出したのは最後の一匹であるゲッコウガ。リククラゲと相性最悪だけどやるしかない。

 

 

「約束は守ってもらうからな!おし、頼むぞリククラゲ!」

 

 

 ペパーが繰り出してきたのはやはりというかリククラゲ。じめんタイプが入っているおかげでみずタイプは等倍だけど、くさタイプはあまりにもきつすぎる。

 

 

「テラスタル……は使ったんだった…」

 

 

 ツムヅムで切ったのは早計過ぎたか。ツムヅムで全部突破できる自信があった故なのだが、ペパーが予想より強かったのを気付けなかった。だけど、それで諦める理由にはならない。

 

 

「ぜっ!たいに…!い!や!だ!」

 

「話すだけなのになんでダメなんだよ!?」

 

「……話しただけで危険だからだよ!」

 

 

―――――「私の正体を話したりしたら、許さないわよ?「目」はどこにでもいるのだから」

 

 

 マトイさんに言われたことがフラッシュバックする。ブルーフレア団に入るつもりは毛頭ない。でも、ラウラがプラズマ団だったかもしれないってことを話すということはその情報源についても多かれ少なかれ言及してしまうってことだ。私は核心に迫らないで話す自信が無い。そしてあの時のマトイさんの目は本気だった。もし話したらペパーが酷い目に遭うかもしれない。そんなの嫌だ。

 それに、ぺパーがブルーフレア団なわけがないし、ラウラがプラズマ団かもと知っても今さらペパーが忌避しないのは頭ではわかってる。でもそれでも。……「聞かなきゃよかった」とか言われて恨まれるかもしれない、豹変して私を攻めたてるかもしれない。人間には裏の顔がある。…信じるのが怖いよ。

 

 

「勝てば、納得して、くれるよね!みずしゅりけん!」

 

「いいぜ!納得はしねえが無理に聞くのは諦めてやるよ!だが俺は負けねえ!お前が……そんなに苦しむ必要ないだろ!友達(ダチ)なら、遠慮なく巻き込めよ!パワーウィップ!ヘドロばくだん!」

 

「たたみがえし!」

 

 

 みずしゅりけんを触手で薙ぎ払い、ヘドロの塊を飛ばしてくるリククラゲの攻撃を地面を捲り上げて防ぐゲッコウガ。そのまま捲り上げた地面を蹴り砕いて破片をリククラゲにぶつけて怯ませると、ムーンサルトでその背後に回り込む。

 

 

「つじぎり!」

 

「後ろにだいちのちからだ!」

 

「かげぶんしん!」

 

 

 すると地面から噴き出た光線に撃ち抜かれながらもゲッコウガはその姿を消失させ、上からつじぎりを叩き込み、急所に炸裂してリククラゲはダウン。咄嗟にかげぶんしんを指示できたけど、ゲッコウガの動きにペパーはついてきていた。かげぶんしんも多用したら見破られるかもしれない、気をつけないと。

 

 

「頼むぜマフィティフ!頑固なアイアールの心の壁を噛み砕け!」

 

「…っ」

 

 

 次に繰り出されたのはテラスタルしたマフィティフ。さっきからペパーは本気で私の身を案じている、様に聞こえる。信じていいのかな。ううん、裏切らないとはわかってるんだ。…こんなに強いなら、話しても大丈夫かも…?

 

 

「マフィティフ!全力でぶつかれ!かみくだく!」

 

「……ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

 

「ゲコ」

 

 

 頭部の宝石を輝かせて、大きく口を開けて突撃してくるマフィティフに、両手の間に水で手裏剣を形作るゲッコウガだったが、何を思ったのかみずしゅりけんを形成するのをやめてしまった。驚く暇もなく、マフィティフのかみつきの直撃を受けて大きく弾き飛ばされるゲッコウガ。

 

 

「げ、ゲッコウガ?」

 

 

 信じられないとばかりに大の字に倒れたゲッコウガに視線を寄せる。するとゲッコウガは戦闘不能のはずなのに、視線を向けてきた。それはまるで、促しているようで。もしかして、わざと攻撃を受けて負けたの…?なんで、ゲッコウガは絶対に裏切らない、はず…。

 

 

「…案外、決着はあっけないちゃんだったな」

 

 

 テラスタルを解いたマフィティフと共に歩いてくるぺパーにびくっとなりしゃがんで頭を抱える。いやだいやだいやだ、話したくない!ペパーにまで裏切られたくない!

 

 

「……まあそんなこったろうと思ったぜ。お前は一つ決めたら頑固だからな。しかも納得いかなかったら執拗に攻めたてるねちっこさもある。…でもな、ゲッコウガがわざと負けた理由は分かるぜ」

 

「え…?」

 

 

 思わず顔を上げる。そこには、満面の笑みでゲッコウガに手を貸して立ち上がらせるペパーの姿があった。

 

 

「お前のことが大好きだから、お前のそんな顔を見たくないから、命令に背いてでも自分の忠義を貫いたんだ。大した奴だぜ、さすがお前の相棒だな!」

 

「…ゲッコウガ」

 

 

 よろよろとふらつきながらも私をジッと見てくるゲッコウガに、言葉がつまる。……そうか、私は……ラウラのことも、ペパーのことも、昔からの相棒のゲッコウガのことも……私自身が、信用しきれてなかったんだ。

 

 

「…ありがとう、ペパー。ペパーのおかげで誤解しなくて済んだ。約束だから教えるね」

 

「いいのか?」

 

「うん。…私も腹をくくった。狙われるなら、私が守ればいいんだ……ある人から。ブルーフレア団のボスを名乗った、オレンジアカデミー司書のマトイさんから……ラウラがプラズマ団だって証拠を見せられたんだ。だから、記憶を取り戻さなきゃいいだなんて…勝手に動いた。マトイさんのことを話したら許さないととも言われて、私どうすればいいか分からなかった」

 

「なんだって!?マトイさんっていやあ、マフィティフを治す方法を一緒に探してくれた人だぞ!?あの人が……それにラウラがプラズマ団だなんて、それもありえねえ!あいつはむしろ蟲ポケモンと一緒に過ごしたいって人間だろ!?」

 

「うん、そう。そうなんだ。私は、ペパーみたいにまず疑うことをしなかった。マトイさんに裏切られたってショックで、冷静に考えることを忘れていた。ラウラがプラズマ団だろうがなんだろうが関係ない。ひとつわかっているのは、ラウラが私の友達だってこと。だから私、信じるよ。ラウラを信じて…スパイスを、渡してみる」

 

 

 父親に。フラダリさんに。マトイさんに。科学者のみんなに。プラズマ団の恰好をしたラウラの写真に。裏切られて、裏切られて、裏切られて、裏切られて、裏切られて……信じることをいつの間にか忘れてしまっていた。怖がってばかりじゃ駄目なんだ。

 

 

「…おう!その顔だ!俺はお前のその顔が大好きなんだぜ!アイアール!」

 

「えっ」

 

 

 吹っ切れた私の言葉に呆気にとられていたペパーがいきなりそんなことを言ってきた。お、臆面の無くそういうこと言うんだ…顔が熱くなるのを感じて、慌てて背けると、慌ててプラトタウンに走って行くトレーナーたちが見えた。

 

 

「おい聞いたか!テーブルシティが謎の連中に占拠されて、不良集団のスター団が戦ってるらしい!」

 

「本当かよそれ!?見に行くぞ!」

 

「……聞いた?ペパー」

 

「ああ。プラトタウンの騒ぎはこれみたいだな。俺達も行くぞ!ラウラも来てるかもしれない!」

 

「うん!」

 

 

 コライドンを出して、ペパーを乗せてプラトタウンに走り出す。謎の集団とは十中八九ブルーフレア団だろう。恐怖を乗り越えるんだ。そしてラウラに会えたら……まず、謝ろう。




信じる、それが足りなかったアイアールでした。


次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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