今回は最後の役者VSマトイ。楽しんでいただけると幸いです。
オレンジアカデミー校長室。元々研究室として使われていたそこのコンソールでマトイはフレア団時代からの部下を数人率いて機材を操作していた。傍にはウェーニバルが踊りながら待機している。
「ボス、餓鬼どもが殴り込んできたみたいですけど大丈夫なんです?」
「戦力差は圧倒的よ。本来はエネルギー確保用だけどグロリアさんが予想以上に集めてくれたおかげで戦力として起用できた
自身も持つタイマーボールに入っている
「残るアイアールさんは籠絡済、ラウラさんが生死不明になった以上、不確定要素はネモさんだけね。今のうちに最終兵器を呼び出すわよ」
そう言ってエンターキーを押そうとしたマトイだったが、突如校長室の扉が吹き飛ばされて、飛んで来た火炎を、傍に控えていたウェーニバルが水を纏った蹴りで相殺する。振り返ったそこにいたのは、キョダイマックスのイーブイを模したバッグを背負い、フードで顔を隠している小柄な少女だった。傍にはブースターが控えている。
「お前、何者だ!」
「邪魔はさせんぞ!」
「ブースター、ばかぢから」
ブルーフレア団したっぱである男女が手持ちのデルビルとメグロコを繰り出して応戦するも、ブースターで一蹴する少女。そのまま吹き飛ばしたデルビルとメグロコでしたっぱを押し倒し、校長室に足を踏み入れる。
「……私の名はカシオペア。私の宝物を返してもらう」
そう名乗って手をかざしたカシオペアに頷き、身構えるブースターと、マトイを庇うように前に立つウェーニバルが睨み合う。そして加勢しようと残りのしたっぱがボールを構えるのを、マトイは手で制した。
「カシオペア……ラウラさんが参加していたスターダスト大作戦の首魁ね?まさか貴方だったとはね…ボタンさん。こんにちは。いい子にしてる?」
「…まあばれてるよね。ウチの相談にも乗ってくれてたし」
フードを下ろして現れたのは、スターダスト大作戦の補給班だったはずのボタン。ボタンは驚きもせず身構えると、マトイは楽しそうに笑う。
「貴方がスター団のマジボスだってことも知ってるわ。前の教頭が消したデータを復旧させて見させてもらったもの。ここにきた目的は、スター団を乗っ取った私への復讐かしら?」
「違う。レホール先生との会話は自室で監視カメラをハッキングして聞いていた。パルデアを滅ぼすだなんて、そんなこと断じてさせない。みんなを死なせない。…外の様子もハッキングして確認した。ピーちゃんとシュウメイとオルくんが、メロちゃんとビワ姉と戦ってるところなんて見たくなかった。お前を倒して二人を取り戻す!」
そう怒りをあらわにするボタンに、マトイは笑って腕を組み挑発する。
「あなたにできるかしら?」
「できるかじゃない。……スター大作戦と同じだ。やるんだよ!ブースター、フレアドライブ!」
「ウェーニバル、アクアステップ」
そしてそれぞれ炎と水を纏ったブースターとウェーニバルが激突、水蒸気が校長室に充満する。
「交代。リーフィア、リーフブレード!」
「こちらも交代。モスノウ、おいかぜ」
水蒸気の中で交代させたボタンのリーフィアが草の刃となった尻尾を叩きつけるも、同じく交代していたモスノウが突風を発生させて水蒸気をリーフィアごと吹き飛ばし、さらにリーフィアの身体が凍り付いて行く。マトイが司書として活動している際に連れていたことで存在はボタンも知っていたポケモンだ。
「私は水と氷タイプの使い手。水と氷はさりげなく、確実に広がって行く。こなゆき」
おいかぜに乗せて放ったこなゆきで、さりげなくリーフィアを凍り付かせていたマトイに、ボタンは実力の差を実感して苦々しく表情を歪ませる。
「リーフィア、にほんばれ!」
対してボタンはにほんばれを指示して校長室を日差しが強い状態にするとかいうよくわからないことを起こし、その日光をリーフィアに充填させる。
「ソーラービーム!」
「むしのさざめき」
そして発射されたソーラービームとむしのさざめきが激突。したっぱが衝撃波に巻き込まれて転倒し、機材が吹き飛んでいく。それを見たマトイは肩を竦めた。
「ここを巻き込むわけにはいかないわ。外に出ましょうか」
「誰が…」
「ちょうのまい」
誘いに乗ろうとしないボタンごと、蝶々が舞い踊るような動きで翅にリーフィアを巻き込み、窓から飛び出させるモスノウ。マトイもそれを追って素の身体能力でスタッと着地。裏庭でマトイとボタンは対峙することとなった。
「無茶苦茶な・・・こんな人だとは思いもしなかった」
「時には大胆にやるのも嗜みよ?」
「リーフィア、にほんばれからのソーラービーム!」
「ちょうのまい、こなゆき」
相性が悪いと分かっていながらも撃つしかなかったソーラービームを、軽々と回避。返しにこなゆきで着実にダメージを与えて行くモスノウ。にほんばれで威力が下がっていながらも鋭いダメージを与えて行く。
「ふぶきは命中率が低い技だから採用してないのよね。使うなら確実性を取るわ。こうすればいい。おいかぜ、こなゆき」
おいかぜを発生させ、それにこなゆきを乗せることで擬似的なふぶきを使用。リーフィアは凍り付いて崩れ落ちる。慌ててリーフィアを戻すボタン。
「私のみずタイプに対する打点が減った様ね?」
「でもにほんばれは使えた。ブースター、頼んだ」
「モスノウ、戻りなさい。頼んだわ…ブロスター」
再度ブースターを繰り出すボタン。対してモスノウを戻したマトイが繰り出したのはブロスター。アイアールと接触していた時に使っていたポケモンだった。
「かえんほうしゃ!」
「防ぎなさい。あくのはどう。りゅうのはどう。みずのはどう」
「避けて、ブースター!フレアドライブ!」
巨大な右腕の鋏で炎を防ぎ、「はどう」の技の威力を上げるとくせい、メガランチャーを持つブロスター故の猛攻がブースターに襲いかかり、炎を纏って加速し回避していく。
「逃がさないわ。はどうだん」
「くっ……ばかぢからでこじ開けろ!」
対して必中のはどうだんを当ててダメージを与えるマトイに、ボタンは強引な手段を選択。ばかぢからでブロスターの防御をこじ開けんとする。
「フレアドライブ!」
「付き合う必要はないわ。吹き飛びなさい、みずのはどう。そしてりゅうのはどう」
鋏を弾いたそこに最大火力の技をブチ込むも、ブロスターは鋏から放出した水流で空を飛んで回避。さらに空中からりゅうのはどうを放ってブースターを撃ち抜き、戦闘不能にした。
「ブースター!……なら、ブラッキー!」
「それは面倒ね?」
ブースターを戻したボタンが繰り出したのは、防御に優れたブラッキー。遠距離型のブロスターと言えど崩すのは難しいポケモンだ。
「いいわ。貴方の強さに免じて……ちょっとだけ本気を出してあげる。ガブリアス」
「は?」
そして、ブロスターを戻したマトイが繰り出したのはガブリアス。みずでもこおりでもないポケモンに首を傾げるボタンだったが、続けてマトイが掲げたものを見て納得する。それは、テラスタルオーブだった。
「根源の水の力を得なさい。テラスタル」
光り輝き、青い輝きと共に噴水の様な宝石を頭部に身に着け咆哮を上げる、みずテラスタルのガブリアス。
「…それは反則でしょ」
「ラウラさんすら圧倒したこの子の力、見せてあげるわ」
カシオペアことボタン参戦。これで役者は揃った。
マトイはみず・こおり使い。現在判明している手持ちはモスノウ、ブロスター、ウェーニバル、ガブリアス(みずテラス)、パオジアンとなります。六匹構成なので後一匹いたり。
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