碧の仮面も藍の円盤も十分楽しんでポケ蟲のストーリーも完全に固まったので戻ってまいりました。制限時間を設けなければ最終決戦前にキタカミの里にラウラいかせるとかもできたなあ後悔してますがそれはそれ。来年から頑張って更新していきまっせ。
遂にグルーシャ戦!楽しんでいただけると幸いです。
ハプニングに襲われながらも辿り着いたナッペ山山頂のスキー場。予期せぬハプニングに相変らず襲われたが、ネモの強化という結果を伴って乗り越えた俺達。最後のジムリーダーが、ここにいる。以前助けてもらった、グルーシャが。
「ここが最後のジムか。まさか街にないとはな」
「ラウラとアイアールにとって最後のジムだね!」
「うん、これで最後だ……!」
「いいなあ、グルーシャとかいうジムリーダー強そうだから私も戦いたかった……」
「学生じゃなくても挑めるんじゃないか?知らんけど」
そんな会話をしながらジムに入り、いつも通り受付に行こうとしたところで。待っていたのは予想だにしない人物だったよ。
「やあ。待ってたよ」
「ごきげんよう。皆さん」
「グルーシャさん…!?」
「それにトップまで…!?」
ナッペ山ジムリーダー、グルーシャさんとパルデアポケモンリーグ理事長オモダカの二人がそこにいた。
「本当ならジムテストをやってもらいたいところなんだけど……事情が変わった。トップが急いでほしいと言ってるからラウラとアイアールはジムテストはなしだ。テーブルシティでの頑張りの報酬だと思ってほしい」
「事情…?」
グルーシャさんの言葉に首を傾げる。ジムテスト免除はリップのところがあったから正直嬉しいが……。
「私達としましても、せっかく最終兵器を止められたのに結局滅んでしまうのは望みませんので」
「……オモダカさん、知ってたのか」
「グレイと名乗る方から協力の申し出がありましてね。緊急事態だからあなた達のエリアゼロ侵入を許してほしいと。しかしあの場所は大変危険な土地……侵入を許可するにしてもチャンピオンクラスの実力を持たないと許すことなど到底できません。なので、ネモさん以外のあなた方には示してもらいます」
そう言うオモダカさんには有無を言わせぬ迫力に、自然と背筋が張り詰める俺とアイアール。……まだスター団のいざこざがあると言ったら怒りそうだから黙っとこう。
「あの、俺達ジムバッジ持ってないんですが……」
「ペパーさんとユウリさん、でしたね?さすがに今からジムバッジ全てを集めろというのも酷ですので……貴方たちはこれからポケモンリーグに向かい、不肖この私オモダカとバトルしてもらいます。本気を出しますので一体でも倒すことができたらエリアゼロへの侵入を許すことにしました」
「……そ、それならなんとかなりそうだぜ……ユウリ?」
胸を撫で下ろすペパーだったが、ユウリが黙っているのを見て訝しむ。名前はグレイ辺りから聞いたんだろうが、何か思うところがあるんだろうか。するとユウリは自らの胸に手を当て、とんでもないことを言いだした。
「いいですよ、パルデアの頂点。私は六匹全部倒すことが条件で」
「……ほう?」
「グレイから聞いているかはわかりませんが、私もガラルの頂点に立つ人間として……舐められるわけにはいきませんので」
そう自信満々に語るユウリは、チャンピオンの風格を醸し出していた。ゴクリ、と喉を鳴らすオモダカさんも冷や汗を流している。
「ではそうしましょう。ラウラさんとアイアールさんはすぐにでもポケモンリーグに来ますよね?」
「え、あ、はい…」
「ではポケモンリーグで合流してもらうとしましょう。ネモさんはどうします?」
「ユウリの本気が見たいから、トップと一緒に待ってます!」
「では。お待ちしていますね」
そう言ってオモダカさんはユウリとペパー、ネモを伴って去っていった。2人残された俺とアイアールは顔を見合わせる。
「……二人に戻っちゃったね」
「スター団のこと言えなかったな……」
「二人とも。準備ができているなら始めるよ」
「「あ、はい」」
ジムから出ようとしているグルーシャさんを慌てて追いかけると、斜面についているバトルコートに出た。危なくないのかこれ。入り口から左側に移動しながら説明するグルーシャさん。
「ルールは4VS4のシングルバトル。ジムリーダーの方は勝ち抜き戦で挑戦者は交代自由、どうぐの所持・使用禁止。どっちから来るかい?」
「…俺から行くぞ」
「うん、頑張ってラウラ」
俺が前に出ると、グルーシャさんは冷たい視線を向けてくる。ゾクッと寒気が走った。
「うう……サムい……最初は君か。雪山は危険だ。雪山は簡単に人生のコースを狂わせる。ポケモン勝負も同じ。…いつだって慣れ始めが恐ろしい。7人のジムリーダーを倒してきたらしいけど、それが偶然じゃないだなんてどうして言い切れる?」
「言い切れるさ。蟲ポケモンはかっこよくてかわいくて美しくて最高で最強だ」
「サムい返事だ。自分たちが最強だと信じて疑わない……昔の僕と同じだ。僕も仕事だから、悪く思わないで」
一度マフラーを下にずらして深呼吸し、軽くストレッチしてからモンスターボールを構えるグルーシャさん。俺もボールを放り投げてキャッチし突きつける。勝負だ!
▼ジムリーダーの グルーシャが 勝負を しかけてきた!
「最初からフルスロットルだ!ウカ!」
「雪の様に冷たい現実を教えてあげるよ。モスノウ」
俺は完全に言うことを聞いてくれるようになったチヲハウハネのウカ。対してグルーシャさんはまさかのモスノウ。ガラルに残してきた俺の手持ちを思い出す。
「モスノウ………ううっ」
「泣いてる場合じゃないよラウラ!?」
「何をホームシックに浸ってるか知らないけど……先手はもらうよ。モスノウ、ゆきげしき」
思わずホームシックに浸っていると晴天の空に雪を降らしてくるモスノウ。あられと違ってダメージこそ受けないが、こおりタイプのぼうぎょが1.5倍に上がるフィールドだ。厄介な…。
「一撃で落とすぞ!ニトロチャージだ!」
「おいかぜ」
炎を纏っての突撃を、追い風で勢いを弱めてその間に空に逃れるモスノウ。強い……俺のモスノウとはまた違う動きだ!
「ふぶき」
「ニトロチャージで耐え凌げ!」
ゆきげしきで必中になったふぶきを、炎を纏って耐え凌ぐ。なんて猛攻だ。隙が無い…!
「馬鹿の一つ覚え?そんなんじゃ僕には勝てないよ。ふぶき、ゆきげしき、おいかぜ」
「なにを…!?」
変な指示をしだしたグルーシャさんに首を傾げていると、吹雪の雪が風で集束、巨大なモスノウの形を形作ると羽ばたき、その翅をウカに叩きつけてきた。
「これは、キリエの……!?」
「キリエを知ってるんだ、通だね。ならわかるよね?僕はこれでもパルデア最強のジムリーダー。ガラルのジムリーダーにできて僕にできないわけがないよ」
「ごもっともで!ローキック!とびかかる!」
スライディングキックで雪でできた翅を消し飛ばし、アッパーで殴り砕くウカ。そしてしびれごなを振りかけ、ニトロチャージで火をつける。
「ふんじんねっぱ!」
そして大爆発。雪のモスノウは木っ端微塵に吹き飛んだ。……ちょっともったいなかったな。
「やるね。ならこうしてみようか。むしのさざめき」
するとモスノウから音波がウカではなく雪山に向かって放たれる。なにを…?そう思った瞬間、雪崩が引き起こされて襲い掛かってきた。ついさっきも戦ったばかりなんだがなああ!?
「ラウラ!乗って!」
「お、おう!」
咄嗟にコライドンを繰り出し俺に伸ばしてきたアイアールの手を取り、コライドンの後部座席に乗り込んで雪崩に乗る俺達。見ればグルーシャさんも、何処から出てきたのかアルクジラの背に乗って雪崩に乗っていた。ウカとモスノウも、雪崩に乗って滑り降りてくる。
「トップから頼まれたんだ。自然の猛威と君たちを戦わせてほしいって。だから今日だけは戻ることにした。スノーボーダーに。もっともボードに乗るつもりはないし危険なことをするつもりはないけどね」
「もう十分危険なんですがぁあああ!?」
「ふざけんなよあのトップマジでええええええ!?」
そうして、変則的なジム戦が始まった。
ユウリ、ペパー、ネモ、一足先にポケモンリーグへ。そしてまさかの雪崩の中でジム戦。地味にキリエの再現しているグルーシャである。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。