ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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あけましておめでとうございます。どうも、放仮ごです。力業早業を最近使ってなかったことに気付きました。

今回はオモダカさん側の事情と雪崩ライドバトル。楽しんでいただけると幸いです。


VSハルクジラ

 私達は、オモダカさんの呼び出したそらとぶタクシーに4人で乗ってポケモンリーグに向かっていたのだが、わたし達が飛び立ってすぐに、ナッペ山で雪崩が起きているのが見えた。まさか、地震!?

 

 

「トップ。なんか、すごいことになってません?」

 

「心配はご無用です。ラウラさんが恐らくグルーシャとの戦いで使うであろうふんじんねっぱというオリジナルの技で熱されて緩んだ雪をグルーシャが刺激して疑似的に起こしただけのことです」

 

「いやそれ大丈夫じゃねえだろ!?今すぐ引き返して、助けにいかないと…!」

 

「雪崩でどれだけ被害が出ると…!?」

 

「そこに関しても心配ご無用。ポケモンリーグのスタッフが麓に辿り着く前に雪崩をせき止め、被害に遭う可能性のあるトレーナーやポケモンたちは既に保護済みです」

 

 

 そう言ってのけるオモダカさんに、私とネモ、ペパーは顔を見合わせる。

 

 

「貴方方にはそれだけ期待しているということですよ。パルデアの命運をね。……子供に任せきりで大人だけなにもデメリットを負わないというのも違うでしょう。我々パルデアポケモンリーグは、これまでエリアゼロを監視するだけして何も対処してこなかった。これはその責任なのです」

 

「なんで、なにもできなかったんですか?」

 

「エリアゼロはどうしても大人は手を出せないのです。探検家や研究者、密猟者が何人も訪れて、その誰もが同じ末路を辿りました。オーリム博士のタイムマシンなどなくとも、パラドックスポケモンは太古の昔からあの地に存在していたのです」

 

「スカーレットブックに記されていたやつだ……」

 

 

 私の問いかけに応えたオモダカさんの言葉に、ペパーが赤いブックカバーの本を取り出して呆然とする。パラドックスポケモンってあれだ、私の今の手持ちのテツノブジン、トドロクツキ、ミライドン、ラウラのウカ、アイアールのコライドンのことだ……。たしかペパーのマフィティフは、エリアゼロのパラドックスポケモンにやられて最近まで危なかったんだっけ…。

 

 

「我々は少しでも犠牲を減らそうとエリアゼロの監視及び、侵入者の回収を秘密裏に行っていました。もしもパラドックスポケモンや、珍しいポケモンが多数存在するあの場所が露見すれば、パルデアは危険な土地として知られることになるでしょう。そうなることは好ましくありません」

 

 

 ラウラ越しにグレイから伝えられた話を思い出す。パラドックスポケモンがエリアゼロからあふれ出す。そんなことになれば、隠蔽はできない。ただでさえブルーフレア団騒動で世界的に注目されているのにそんなことになったら、致命傷は免れないだろう。

 

 

「……ここまで致命的な状態になったのはマトイの裏の顔に気付かなかった我々大人の責任です。その尻拭いに未来有望な若者たちを頼ることになったことを、お許しください」

 

「あ、それは大丈夫。私もラウラも、ガラルで何度も危ない目に遭ってるんで今更なので」

 

 

 頭を下げるオモダカさんにあっけらかんと伝えるとぽかん、という顔を向けてきた。ムゲンダイナ、アルルカン、ダフネ、グローリアビースト、新生プラズマ団……こんな危険な目に遭うのは今更だ。

 

 

「アイアールとネモ、ペパーがもしいけなくなっても……私とラウラだけで何とかしてみせる。だから心配しないでください」

 

「そうはいかないぜユウリ。俺も、母ちゃんに会いたい。今度こそマフィティフと一緒に、乗り越えて見せる」

 

「私も私も!強いポケモンと戦えるならむしろどんとこいだよ!」

 

「…ま、心配なさそうだけどね?」

 

「……感謝します」

 

 

 さてラウラ。高所からの落下とか、しまいには世界まで超えて。これぐらいの難関、切り抜けられるよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラウラ、大丈夫!?」

 

「お前は運転に集中しろ!」

 

 

 コライドンに乗った俺とアイアール、アルクジラに乗ったグルーシャさんの、いきなり始まったポケモンライド雪崩バトル。先手を取ったのは俺達だ。

 

 

「ウカ!ニトロチャージ!」

 

「モスノウ!ふぶき!」

 

 

 ウカの炎を纏った突撃と、モスノウの指向性を持たせたふぶきが激突。水蒸気爆発が起きて上空に舞い上がるウカとモスノウ。俺たちとグルーシャは雪崩に乗りながら、頭上に視線を向けて指示する。

 

 

「むしのさざめき!」

 

「ローキック!しびれごな!」

 

 

 空中に浮かぶウカに向けて放たれた音波を、急降下キックで回避しながらしびれごなを振りまき、麻痺したモスノウが雪崩にぶつかって吹き飛んでいく。あれは戦闘不能だろう。

 

 

「戻れモスノウ。よくやった。こんな状況でも対応するなんて、大した才能だ。だけどこいつはどうかな?ハルクジラ、アイススピナー」

 

 

 繰り出されたのは以前、エスプリ戦で共闘したハルクジラ。氷の独楽を身に纏って雪崩をかき分けながら突撃してくる様は脅威の一言だ。ウカは両手で受け止めるも雪崩の勢いのままに押されていく。

 

 

「踏ん張れないだろ?雪山の雪崩を舐めないことだ」

 

「ニトロチャージだ!」

 

「アクアブレイク!」

 

 

 炎を纏った突撃で氷の独楽を粉砕するも、次の瞬間には中から出てきたハルクジラの水を纏った体当たりを受けて鎮火され吹き飛ばされ目を回す。戦闘不能だ。

 

 

「パラドックスポケモンもこんなものか。先日の暴れてたやつらの方が骨があったかな」

 

「それは聞き捨てならないな?行くぞレクス!」

 

 

 レクスを繰り出し、雪崩の上を跳んで移動させる。ウカのことをなめられたからには負けられねえ!

 

 

「力強く!かかとおとし!」

 

「ヘビーボンバー」

 

 

 レクス渾身のかかとおとしを、鋼の塊と化したハルクジラが受け止める。ヘビーボンバーを防御に使っただと!?

 

 

「こおりのつぶて」

 

「じごくづき!」

 

 

 雪崩に乗って滑りながら放たれる氷の礫を蹴り壊していくレクス。どんどん距離が離されていく。まずいぞこれは。

 

 

「力強く!こうそくいどうで距離を詰めろ!」

 

「アクアブレイク!」

 

 

 大きく力を入れて雪崩に踏み込んだこうそくいどうで無理矢理距離を詰めれば、水を纏った体当たりで弾かれ、飛沫が凍り付いてレクスの足を拘束。

 

 

「レクス!?」

 

「アイススピナーだ」

 

 

 動きが止まったレクスに氷の独楽を纏って突撃、回転に巻き込んで空中高く打ち上げるハルクジラ。このままじゃ格好の的だ。

 

 

「素早く!」

 

「こおりのつぶて」

 

「とびかかるだ!」

 

 

 早業を発動。さらにむしのしらせを発動したとびかかるを高速で放ち、氷の礫を蹴り砕きながらハルクジラに叩き込む。結果、ダブルノックアウト。レクスとハルクジラは同時に倒れ、共にボールを構えて戻す。

 

 

「まさか相打ちになるとはね……行こう、ツンベアー」

 

「そっちこそ、あんなアクアブレイクの使い方は度肝を抜かれた。突破口を切り開け!ぼむん!」

 

 

 俺はぼむんを、グルーシャはツンベアーを繰り出す。忘れもしない、ピケタウンでグレンアルマとソウブレイズ相手に完封して見せたあいつだ。

 

 

「アクアジェット」

 

「素早く!でんじふゆう」

 

 

 水を纏った高速の体当たりを、早業のでんじふゆうで浮かび上がることで回避する。ぼむんなら雪崩の影響をそんなに受けない。チャンスだ。

 

 

「まきびしキャノン!」

 

 

 昇華技のまきびしキャノンをここで発動。空中からツンベアーを狙い撃つ。このまま一方的に…!

 

 

「つららおとし!」

 

「しまっ……」

 

「判断が遅い。じしん」

 

 

 しかし氷柱が空中に形成されてぼむんは撃墜され、そこにツンベアーが腕を押し付けて衝撃を叩き込んでぼむんに大ダメージを与えて雪の中に押さえ込んできた。

 

 

「こんなものかい?蟲使い」

 

「まだまだ!ここからだ!でんじふゆう!」

 

 

 ツンベアーの真下から浮かび上がらせて頭突きを叩き込んで怯ませ、空中に舞い上がるぼむん。さあ、どうしたもんかね。




エリアゼロ関連の事情を考えるの結構楽しかったです。絶対密猟者とか多そうだよね。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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