今回はアイアール視点。ラウラといったん別れた後の話です。楽しんでいただけると幸いです。
私はアイアール。今現在、一緒に旅していたラウラが用事があるとのことで、別行動してカラフシティにやってきた私。カラフシティのジムリーダー、ハイダイさんに先に挑もうとしたけど当のハイダイさんがマリナードタウンに競り?をするために向かってしまい、財布を落としたのでジムの受付に頼まれて届けにロースト砂漠を越えていた。うーん、できればカラフシティでラウラを待ちたいんだけどなあ。なにしてるんだろ、ラウラ。
「珍しいポケモンがいっぱいいるなあ」
サボネアとかゴマゾウとかアノクサとかヒラヒナとかシガロコとかカヌチャンとかイシヘンジンとかスナヘビとか、カロスじゃ見たことないポケモンがいっぱいだ。シガロコとかラウラ好きそうだな、あとで教えよう。
「暑い…おいしいみず買っといてよかった」
コライドンに乗って水分補給しながら随分進んだ気がするがまだまだ砂漠は広がっている。何度か止まってコライドンの水分補給したりピクニックしたりするが砂に足を取られてすぐ疲れてしまう。ここを越えて行ったってハイダイさん凄すぎやしないだろうか。
「うん?涼しくなってきた…?」
しばらくコライドンに乗って走っていると、燦々と降り注いでいた日光が突如なにかに塞がれ影が差した。雲かな?と見上げると、そこには砂が渦巻いていて。
「砂嵐!?こんないきなり…!?」
瞬間、後ろから吹き荒んできた砂嵐に飲み込まれ、私は必死にコライドンにしがみつく。わぷっ、ちょっと口に砂が入った!
「コライドン、走って!」
砂が入るのも構わず咄嗟に指示。頷いて疾走するコライドン。しかし何時まで走っても砂嵐を抜けることができない。どうして……。
「もしかして、ポケモンの技…!?」
砂嵐という技があるのは知っている。砂嵐はいわタイプのとくぼうを上げたり、いわ・じめん・はがね以外のポケモンにスリップダメージを起こすことができ、それを技やとくせいで発生させることができるポケモンもいるとはアカデミーの授業で習った覚えがある。
「コライドン!?」
ついにスリップダメージを受けていたコライドンがダウン。慌ててボールにしまい、砂嵐のダメージを受けないウパーとコジオを出して周りを警戒する。
「いったいなにが……コジオ、右にうちおとす!」
「防げ、シロデスナ」
気配を感じた方向に攻撃させると、女性の声と共にすなあらしが集中して飛ばした岩を弾いて砕いてしまった。何今の動き、まるで砂嵐そのものに意思があるかの様な…?
「ウパー、コジオ。警戒していて。えっと、シロデスナ……」
図鑑の検索機能を使って名前を打ちこみ検索する。シロデスナ……あった。ゴースト・じめんタイプのすなのしろポケモン。ちいさなポケモンをすなのからだにひきずりこみすきなときにせいきをすいとるおそろしいポケモン…!?他には……すなあらしをまきおこしあいてのみうごきをふうじてからせいきをうばう、ビーチのあくむともよばれる…!?
「恐ろしい情報しか出てこないポケモンだなあ!?他には……」
ひとつぶのすなにもいしがある……これだ!多分、この砂嵐そのものがシロデスナってポケモンなんだ。でもそんなの、どうすれば……!?
「今だ。奪え、シロデスナ」
「ああ!?コライドン!」
すると砂の奔流が自在に動いて不気味な顔を形作ると、一斉に押し寄せてきて私を擦り抜けると、懐に入れていたコライドンのボールが掠め取られてしまった。目的はコライドン…!?顔はすぐに崩れてしまいどこに行ったか分からない…!
「ウパー!コジオ!一緒にマッドショット!」
砂ならばと、泥の奔流を飛ばすが擦り抜けてしまう。駄目だ、通用しない。でもどうすれば……図鑑になにか…!ビーチにすむがみずがきらい、はげしいあめにうたれるとおしろのかたちをたもてない…?弱点は水……なら!ウパーとコジオを戻し、別のボールを取り出して投げつける。
「ウミディグダ!みずでっぽう!撃ちまくれー!」
「なっ…!?」
出てきたのは地面から顔を出した可愛いディグダによく似た白いポケモン、ウミディグダ。その小さな体から水を吐きだして砂嵐の一部に当てると、砂嵐は崩れて行き、砂の城に顔がついたようなポケモンと、何故か小さな赤いスコップを持った、青い服とショートパンツとブーツを身に付けて太腿を晒した、緑色の短髪で緑色のゴーグルを身に着け緑色のリップを塗った女性が出てきた。あの女がトレーナーか!
「ポケモン図鑑か、忌々しい……!」
「コライドンを返せ!ウミディグダ!アクアジェット!」
「…返す確率0%。ギガドレイン」
すると女性はスコップをシロデスナと思われる砂の城に突き刺すと空洞だった目に光が宿り、ウミディグダの水を纏った一撃を受け止めた上で体力を奪い取ってしまった。そんな……!?
「とくせい、みずがため。そちらの手持ちで突破できる確率、5%」
「なにを!ウパー、ポイズンテール!コジオ、うちおとす!」
「受け止めろ。シャドーボール」
ウパーとコジオを繰り出して攻撃させるも、先程より硬くなった体表に受け止められてしまい、闇の球体を受けて吹き飛ばされてしまう。そんな……ポケモン図鑑で調べる。みずがため、みずタイプのわざを受けると防御のランクが2段階上がる…!?みずでっぽうとアクアジェットを受けたから四段階も防御力が上がってるってこと!?
「ならとくこうで……ホゲータ!」
「だいちのちから」
ホゲータを繰り出すも、地面から次々とエネルギーが噴き出してきて吹き飛ばされてしまう。こうかはばつぐんだ。
「ホゲータ!」
ごめん、相性悪いだろうけどもうあなたしかいないの…!宙を舞うホゲータに思わず目を瞑ってしまう。しかし弱々しいながらも確かに声が聞こえてきて。
「ホゲータ…?」
目を開ける。そこには、ボロボロになりながらも健在のホゲータがいた。瀕死だけど耐えている。持ちこたえてくれたんだ。その身体が輝き始める。これは…進化!?
「ホゲータ。いや、アチゲータ!お願い!コライドンを取り戻して!」
私の言葉に頷き、突撃するホゲータから進化したアチゲータ。
「シャドーボール、だいちのちから」
女性は焦らずに指示を出してくるも、その攻撃全てを避けていくアチゲータ。旅を始めた頃から一緒で、ヘルガーに襲われた時には助けてももらったコライドンを思うが故だろうか。なら私は信じて指示をするだけだ。
「やきつくせええええ!」
瞬間、肉薄したアチゲータの口から大量の火炎が発射される。それはシロデスナの砂の身体ごと焼き尽くしていき、その城の様に強固な身体が崩れて行く。
「ぐああっ!?アチゲータに負ける、確率…馬鹿な。……撤退!」
炎は女性にも掠り、その手に持っていたボールを手放させることに成功。それをキャッチして睨み付けるアチゲータに悔しげな表情を浮かべた女性はシロデスナをボールに戻し、なんとブーツの底から炎を噴射して飛び去って行ってしまった。なんだったの……?
「ありがと、アチゲータ。コライドンも無事でよかった…」
とてとてと戻ってきたアチゲータからコライドンの入ったボールを受け取り、一息つく。…水技が効かない地面タイプ。うちのウパーがそうなのに油断していた、全滅も十分あり得た。
「…強くならないとなあ」
とりあえず岩陰に移動し、辺りを警戒しながらげんきのかけらといいきずぐすりでコライドン、ウミディグダ、ウパー、コジオを回復させた私は、再びコライドンに乗ってマリナードタウンを目指すのだった。
コライドンを狙う青い装束の謎の女性登場。一体誰なんだーー(棒読み)
シロデスナってやばいよねって。今作では自分の体を崩して砂嵐を発生させることで砂嵐そのものになれます。しかも砂嵐を崩すために水をかけると防御力が上がる強敵。一応技はすなあらし、ギガドレイン、シャドーボール、だいちのちからです。ロースト砂漠のシンボルエンカウントテラスタルスナバァ育てたら結構強いよね。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。