ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ルートが自由過ぎて物語を構成するのに苦労する原作だと思ってます。前回共々ラウラの知らない間に…って話です。

今回はサニア視点。バサギリに進化させた後の話です。楽しんでいただけると幸いです。


VSチオンジェン sideサニア

 私はラウラとセルクルタウンで戦った後、教えられた場所に来ていた。

 

 

「……チヲハウハネ。みなみ1ばんエリア。ちちゅう。ここ…?」

 

 

 ううっ、まだ言葉に慣れないが慣れさせるためにも言ってかないといけない。じゃないとクラベルに申し訳ない。言葉に出しながら辺りを調べる。特に珍しいことはない。飛び出て来たであろう穴も土に埋もれて出口の場所は分からない。思わず体育座りして溜め息を吐き、途方に暮れる。

 

 

「…あれから。いちねんはん。か」

 

 

 右も左もわからない場所に投げ出されて途方に暮れていたところを保護してくれたクラベルには感謝してる。でもやはり故郷に戻りたい。そのための手がかりを「宝」と称して探しているが、手がかりが一切得られていない。そんな時に出会ったのがラウラだった。故郷にいた…ポケモン、チヲハウハネを連れた彼女の情報は期待外れだったけど、一縷の望みをかけてここまできた。だけど無駄骨だった。帰ってクラベルを安心させた方がいいだろうか。

 

 

「…うん?なにか。ちがう?」

 

 

 立ち上がり去ろうとして気付く。何か違和感がある。以前来たときとは景色が違うような。なにが、違う?

 

 

「ほこら。あいている?」

 

 

 南1番エリア東の一番奥にあった、閉ざされていたはずの祠が開いている。大きな蓋壁が無惨に崩れ落ち、中は土に埋もれているが空っぽだ。私はボールを取り出し警戒する。

 

 

「カ……、シ……!」

 

「っ!?カジリガメ。ロックカット」

 

 

 聞こえてきた不気味な声に、咄嗟にカジリガメを繰り出しロックカットを指示。何時でも動ける様に構えると、じわじわと紫色のオーラが地面を伝って来てカジリガメに炸裂。力が抜けたのか転倒するもなんとか立ち上がるカジリガメ。

 

 

「これは。わざわいのおふだ?」

 

 

 レホール先生の歴史の授業で聞いたことがある、エネルギーを吸い付くして土地を荒廃させる災厄の力……!

 

 

「これ。つかえる。すなわち。さいやくポケモン?」

 

「カキシルス!」

 

 

 葉っぱの山に埋もれていたそれは、古びた木簡が渦を巻き背負っている、枯葉の体と白色の蔦でできた両目を持つ異形のポケモンだった。レホール先生曰く、伝わる名前はチオンジェン、災いの木簡…!

 

 

「カジリガメ。くらいつく」

 

 

 話が正しければ逃がすわけにはいかない。くらいつくを指示して逃がさないようにする。しかしその身体から伸びた蔦鞭で持ち上げられ、何度も地面に叩きつけられ呻くカジリガメ。攻撃力が足りてない、わざわいのおふだのせいか。

 

 

「ごめん。カジリガメ」

 

 

 さらに体力を根こそぎ奪われて戦闘不能にされてしまいくらいつくが解除され倒れ伏すカジリガメをボールに戻す。パワーウィップにギガドレイン、厄介だ。育てている途中のタンドンとジオヅムは出せない。残るは三体………。

 

 

「きみにきめた。ルガルガン。アクセルロック」

 

 

 繰り出したのはたそがれのすがたと呼ばれるルガルガン。夕方にイワンコを進化させたらこの姿になった、前回の宝探しの時からの仲間だ。岩を纏い高速で移動して翻弄しながら体当たりするルガルガン。

 

 

「かみくだく」

 

 

 そして隙を見てかみくだくを指示するも、チオンジェンは闇の衝撃波を放ってルガルガンに直撃させてきた。体力を失ったのか体勢を崩すルガルガンに、イカサマと思われる攻撃が炸裂。攻撃力が高いルガルガンは確かなダメージを受けるも持ちこたえる。

 

 

「いまのは。カタストロフィ。さいやくポケモン。こゆうのわざ?」

 

 

 確か対象の体力の半分を失わせると言う恐ろしい技だと言っていた。あれがある限り一撃で体力の半分を失い追撃で倒されてしまう。なら作戦変更だ。技から見て恐らくくさ・あくタイプ。私の得意ないわタイプは不利だが、あくにはあくだ。

 

 

「たたきつぶせ。バンギラス」

 

 

 飛び出すと同時に全身の穴から砂を噴き出し砂嵐を発生させるバンギラス。私の切札だ。すなあらしはいわタイプの身体に砂粒が重なってとくぼうを上げる、ギガドレインは通じない。

 

 

「バンギラス。しはいしろ。ほのおのキバ」

 

 

 くさタイプやはがねタイプ対策の技、ほのおのキバ。牙に炎を纏い、地面に叩きつけて炎を草原に燃え広がらせ、チオンジェンを炎で取り囲む。いわタイプに炎は通じないが、くさタイプはそうもいかないでしょ?

 

 

「カキシルス…!」

 

「つかめ。れいとうパンチ」

 

 

 くさタイプ、じめんタイプ対策の技。れいとうパンチ。繰り出されたパワーウィップを掴み上げた拳に冷気を纏い冷気を伝達させて氷漬けにする。効果は抜群だ。

 

 

「ひっぱれ。たたきつけろ。ストーンエッジ」

 

 

 そのまま引っ張り、氷塊に包まれたチオンジェンを宙に持ち上げて叩きつけた地面から岩の柱を突き出させて、勢いのままに背中から貫く。氷塊が砕け散ったチオンジェンは解放されるも瀕死となったのか溶ける様に崩れ落ちた。

 

 

「…いちおう。ほかく。する…?」

 

 

 モンスターボールを取り出しどうするか迷う。でも放っておくわけにもいかないか、と構えたその時だった。

 

 

「アハハ!ご苦労様!やっちゃえタギングル!」

 

 

 それはオレンジ色のショートカットの髪で同色の口紅とゴーグルを付けた、銀色の格子状のゴーグルをつけている、青いプリーツミニワンピースにショートブーツで、オレンジ色のロングソックスを身に付けている派手な女だった。ブーツの裏から炎を出して空を舞い、右手を口元にやって笑いながら繰り出したタギングルを向かわせてきた。

 

 

「じしん」

 

「アハハ!無駄無駄!おだてる!」

 

 

 じしんで反撃を試みるも、放つ前におだてられて混乱。バンギラスは自分を攻撃してしまう。その間にタイマーボールを取り出す青とオレンジの女。咄嗟に近くにあった長い枝を使って棒高跳びの様に跳躍して邪魔しようとするもひらりと避けられる。

 

 

「アハハ!危ない危なーい!杭を全部抜いたのはアタシだし、文句ないわよねー!?」

 

 

 そう言って女はタイマーボールを投げつけてチオンジェンを納めるとタギングルもボールに戻し、そのまま飛び去ってしまった。

 

 

「やられた」

 

 

 奴がチオンジェンを捕獲するのに利用されてしまった。…クラベルに報告した方がいいと判断し、私もバンギラスをボールに納めてその場を去るのだった。




またもや青装束登場。今回はチオンジェンを捕まえていきました。本当に何者なんじゃろね。

サニアの手持ちも一部判明。カジリガメ、ジオヅム、タンドン、そしてルガルガン(たそがれのすがた)、バンギラス、あと一匹です。ラウラの手持ちみたいに紹介した方がいいかな?

次回は別視点最後の話。多分皆気になっているであろうあの人物視点です。次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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