ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。原作主人公の名前どうしようか迷ったけどうちの子(スカーレットの操作キャラ)の名前で行くことにしました。由来は愛読書の推しキャラから。

というわけで今回は原作主人公との邂逅、そして…?楽しんでいただけると幸いです。


VS??????

 私の名前はアイアール。つい昨日パルデア地方のコサジタウンに引っ越してきたばかりのオレンジアカデミーの転入生だ。お隣さんのネモの案内で、パートナーと共に旅だった私だが、正直オレンジアカデミーへ行くのは気乗りしなかった。昨日の今日引っ越してきたのだ、学校に行くよりもこの地方を冒険したい。ネモによれば宝探しという課外授業があるが、あるかどうかわからないらしい。確か今日中に着けば文句は言われない筈だ。

 

 

「少しだけ寄り道しよっか」

 

 

 クラベル校長からもらった相棒を連れて、ポケモンを休ませたポケモンセンターから先に進まず横に逸れる。カロス生まれの私には知らないポケモンがいっぱいだ。色違いのウパーかと思えば姿が違うだけでパルデアでは普通の種だったり、驚きもいっぱいで楽しい。

 

 

「そーっと、そーっと…てやっ!…やったあ!」

 

 

 さっそくパルデアのウパーやウミディグダを不意打ちで背中からボールを叩きつけると言う前のスクールで習った太古の昔からの手法「背面取り」で捕獲して、ペパー先輩から託されたコライドンと共にボールに入れて一緒に探索していた。コライドンは今は戦えないらしいからなにかあったら相棒とウパーでなんとかしないとか。まあ、なんとかなるだろう。

 

 

「おや?」

 

 

 私を弱そうだと判断して話しかけてくるトレーナーを片っ端から倒しながら探索していると、小高い丘に差し掛かったところでそれを見かけた。私と同じオレンジアカデミー指定の夏制服を身に纏った赤髪の少女が、帽子を顔に被せて周りにマメバッタ、タマンチュラ、アメタマを侍らせて腕枕で横になり、一緒に日向ぼっこしていた。

 

 

「えーっと?」

 

 

 思わず目が点になる。いやあの、練度が低いと言ってもポケモンは人知を超えた不思議な生き物。そんなポケモンたちが跋扈しているここでなんでそんなにのんびり寝ていられるのか正気を疑った。さすがに放っておくことができず、恐る恐る近づいて問いかける。

 

 

「あのー、危ないですよ?」

 

「あん?俺になんか用か?」

 

 

 声は少女だが、言動は不良のそれというちぐはぐな人物が帽子をずらして私に視線を向ける。長くて紅い綺麗な髪と、十人中七人が振り返る整った顔の、少々小柄なれど私と同じぐらいの齢の少女。綺麗な青みがかった灰色の瞳が不機嫌そうに私を射抜く。それが、ネモに続くライバルとなるラウラとの出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前がネモの言ってた引っ越してきたお隣さんか」

 

 

 星々が輝く夜空を思わせるサファイアの様な瞳以外は三つ編みに纏めた茶髪にそばかすと一見地味な出で立ちの少女、アイアールと共にプラトタウンを目指す。寝ている間にお昼に差し掛かったらしく、さすがに初日からばっくれるのはやばいと、同じく今日から転入のアイアールと共にオレンジアカデミーに急いでいる訳だ。

 

 

「そう言うあなたがネモの言ってたラウラさんだったなんて。メイドさんだと聞いてたからてっきりお淑やかな人だと…」

 

「お前ナチュラルに失礼な奴だ。呼び捨てでいいよ、ラウラでいい」

 

「じゃあラウラ。私もアイアールでいいよ」

 

「ああ、よろしくなアイアール」

 

「ところで、ラウラは虫ポケモンが好きなの?連れてた三匹ともそうだったけど」

 

「ああ、大好きだ!」

 

 

 アイアールの問いかけに意気揚々と応える。繰り出したマメバッタを頭に、タマンチュラとアメタマを両肩に乗せて興奮しながら続ける。

 

 

「俺は蟲が好きだ。蟲ポケモンが好きだ。愛してる。だからこの愛を以て証明する。蟲ポケモンはかっこよくてかわいくて美しくて最高で最強なのだと!」

 

「そんなに愛しているなんてすごいね!私もポケモンが大好きなんだ!夢はポケモン博士になること!」

 

「お、おう…お前は引かないんだな?」

 

 

 怯むことなく褒め称えて自分の夢も語ってくるアイアールに思わず動揺する。ネモですら俺の熱意にちょっと引いてたんだが。

 

 

「え?なんで?すごいよ、ラウラは。それを証明するなんて難しいことなのに臆することなく言うんだもん。私はポケモン博士になりたいって思っても断言はできないから…」

 

「アイアールお前……いいやつだな!」

 

「あうー」

 

 

 嬉しくなってアイアールの肩を軽く叩く。するとアイアールは叩かれた勢いでふらーっと倒れてしまったので慌てて抱える。

 

 

「ど、どうした!?」

 

「あ、ごめん…私、朝ごはんをコライドンにあげたせいで何も食べてなくて……」

 

「朝飯食ってないなら言えよ!?お前さては天然だな!?」

 

 

 俺はグーグーお腹を鳴らすアイアールを近くの木陰に下ろすと、背負っていたリュックから小さな鍋と食材を取り出し、周囲から適当な岩や枝を持って来て簡単な竈を作り、そこでほのおポケモンを持ってないことに気付く。

 

 

「やべっ、なんで俺ほのおポケモンがいる前提でいたんだ……」

 

「あ、ほのおポケモンなら…出ておいで」

 

 

 そう言って懐から取り出した四つのボールを投げるアイアール。出てきたのはパルデアのウパーにウミディグダ、そして赤いワニの様なポケモンとでかい四足のドラゴンポケモン…ってえ!?

 

 

「なんだそいつ!?」

 

「コライドンだよ。なりゆきで預かってるんだ。ホゲータ、火をお願い」

 

「ゲータ!」

 

 

 ホゲータと呼ばれたワニのポケモンが口から火を噴いて薪に火をつけてくれて、俺はとりあえずコライドンとやらをちらちら見つつも料理を始める。白米を炊きながら火の加減を調整、オボンのみやら具材を入れたナベを加減してかき混ぜていくと香ばしい匂いが辺りに広がる。

 

 

「ほい、ラウラとくせいきのみカレーだ。召し上がれ」

 

「おおっ!」

 

 

 目を輝かせるアイアールにスプーンを渡し、人間用の受け皿二枚の他に、七匹分のポケモン用の受け皿にも移して俺もスプーンを手に取る。

 

 

「「いただきます」」

 

 

 一口食べる。うん、いいできだ。アイツの作った奴にも負けてない……アイツって誰だ?まあいいか。マメバッタもタマンチュラもアメタマも、ホゲータもウパーもウミディグダもコライドンもご満悦だ。よかったよかった。

 

 

「パルデアの名物ってサンドウィッチって聞いてたけどラウラのカレー美味しいね!」

 

「前にネモに振る舞ったら同じように褒められたよ。俺もなんで作れるのか知らないんだがな」

 

「…確か記憶喪失なんだっけ?」

 

「知ってるのか。ネモにはデリカシーってものを教えないとな」

 

 

 そんな会話をしながら食べていると、なにかの気配を感じて咄嗟におかわりを()ごうとしていた途中のおたまを突きつける。そこにいたのは、コライドンよりもひとまわり大きなポケモンだった。

 

 

「たしか、ウルガモス…?」

 

「いや、似てるが違うぞこいつは…!」

 

 

 白いモフモフとした体に黄色い複眼の黒い顔、上側が大きく伸びた背ビレ状の大きな6枚の翅、短い手足で器用に二足歩行している……まるでウルガモスの様で、だが違うポケモン。土で汚れているところから見て地中を掘ってきたのだろうか、大きな穴が背後に開いている。思わず蟲か!?と興奮しながらも、明らかに敵意を向けているそのポケモンに構える。

 

 

「マメバッタ、とびつく!」

 

「ホゲータ!エコーボイス!」

 

 

 アイアールとアイコンタクトして、ポケモンをボールに戻してそれぞれの相棒を繰り出す。するとウルガモスもどきは小さな手足を駆使してアクロバティックな動きで攻撃を避けて背後を取るとローキックと思われる足払いでマメバッタとホゲータを吹き飛ばし、俺達に向き直る。強い……今の動き、かくとうタイプか?

 

 

「…?」

 

 

 思わず衝撃を受けるだろうと目を瞑って構えるが、何時まで経ってもなにもない。目を開けると、こちらの様子を窺っているウルガモスもどきの姿があった。……うん?俺達を襲いたいわけじゃないのか?あいつの視線が向いているのは………あっ。

 

 

「お前、カレーが食べたいのか?」

 

「(コクコクコクッ)」

 

 

 カレーライスを盛り付けた俺の皿を差し出して問いかけると、言葉が分かるのかそれともニュアンスを受け取ったのか激しく頷くウルガモスもどき。俺とアイアールは顔を見合わせ、苦笑いしながらもカレーを差し出すのだった。




土震のヌシがいるなら別の方法で脱出した奴もいると思うんだ。

というわけで原作主人公ことアイアール、そしてウルガモスもどきの登場です。名前を出すわけにはいかないからニックネームつけないとですね。

カレーを作るのが得意なラウラ。どこのガラルチャンピオンの仕業なんだー。


・アイアール
カロス出身の原作主人公に当たる人物。手持ちはホゲータ、ウパー(パルデアのすがた)、ウミディグダ(放仮ごの旅パで初期からいる面子)。天然気味。ポケモンが大好きで夢はポケモン博士。だけど学校はあまり好きじゃない。


次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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