今回はスター団との邂逅。楽しんでいただけると幸いです。
テーブルシティにやってきた俺とアイアール。ネモは俺達にテラスタルしてほしいから手続きしてくると言って先に行ってしまった。
「私、お惣菜屋に興味あるんだ。一度別れてテーブルシティを見て回ってから一時間後に階段前で合流しよう?」
「おう。俺は適当に店を見て回ってみるわ」
俺の記憶を取り戻す手がかりがあるかもしれないしな。アイアールと別れ、人の流れが多い道を避けて路地裏を練り歩いて隠れ家的な店を探していると、路地裏の物陰に隠れていた二人組に話しかけられた。
「きみ、見ない顔だけどその制服。オレンジアカデミーの学生だよね?」
「君もスター団に入ってお星さまの様に輝く眩しい青春を謳歌しない?」
「スター団?なんだそれ」
オレンジアカデミーのものと思われる制服に身を包んだ男女二人。モトトカゲにライドする用のヘルメットに特徴的な星形のサングラスはどうかと思うが、着崩された制服はちょっといいな。
「なっ!?泣く子も笑うスター団を知らないのか!?」
「こちとら勧誘ノルマがあるのよ!入りなさいよ!」
「やだよ。俺は蟲ポケモンという輝きがあるからそれ以上はいらん。そこどけ、邪魔だ」
そう断ってやるとスター団二人はモンスターボールを構えた。めんどくさいなこいつら。
「なめられっぱなしだと団の面目丸潰れだ!このまま通すわけにはいかないな!力づくでも入ってもらう!」
「それに女の子の癖して俺なんてかっこつけてださいわね!しかもむしポケモン?そんな貧弱ポケモンのどこが輝いているのよ!」
「あ?」
おう俺を馬鹿にするならともかく蟲ポケモンまで馬鹿にしやがったな許さん。マメバッタとタマンチュラを繰り出して頭と肩に乗せる。やる気ならやってやるぞという意思表示だ。すると両手で星を形作るクソダサポーズをした後に繰り出してきたのは、共にどくタイプのポケモン。
「俺らスター団どく組「チーム・シー」に喧嘩を売るなんて悶え苦しんでも文句は受け付けねえぜ!いけ、ベトベター!」
「パイセンとあたしらスター団に喧嘩を売るなんて、お星さまにしてやるわ!シルシュルー!」
「うるせえよ。なんだそのクソダサポーズ。マメバッタ、二体ににどげり」
突撃してきたベトベターとシルシュルーに対し、頭から右腕に移動したマメバッタを投げつけ、マメバッタは小さな後ろ足でベトベターを蹴りつけるとその反動で反転しシルシュルーにオーバーヘッドキック。二体とも蹴り飛ばして路地裏の壁に叩きつける。
「んなっ!?べ、ベトベター!ヘドロこうげき!」
「シルシュルー!負けるなアシッドボム!」
「壁を蹴って避けろマメバッタ!」
毒液を繰り出してくるが、壁を蹴ってジャンプして軽々と避けるマメバッタ。そんなマメバッタに気を取られているうちに、肩から移動していたタマンチュラが壁を這って真横についた。
「タマンチュラ、いとをはく!」
「しまっ……!?」
「一人で二匹のポケモンを操るなんて、ジムリーダーのライム並みの実力ってこと…!?」
「とどめだ!マメバッタ、とびつく!タマンチュラ、むしのていこう!」
そこに空中から急降下して加速したマメバッタの“とびつく”攻撃とタマンチュラから放たれた黄緑色の羽虫の様な光線が炸裂。ベトベターとシルシュルーは戦闘不能となった。
「手も足も出なかったー!?」
「あたしらがお星さまになっちゃった!?」
「蟲ポケモンのどこが貧弱だ言ってみろ」
「しかもあたしらよりガラが悪いよこの子!?」
あちらの方が身長高いが気にせずに女の方の襟元を掴んで引き寄せ睨み付けると涙目になって両手をあげて降参の意を示したので解放する。
「お、おつかれさまでスター!」
すると男の方が女を助け起こすとそのまま背中を向けてピューッと逃げていってしまった。いや待て。おつかれさまでスターってなんだ。上手い事言ったつもりか。……なんだったんだ一体。
「おまえ、つよいな」
「!?」
するといきなり背後に何かが落ちてきて声をかけられ驚愕する。どこかの民族みたいな奇妙な文様が描かれた、ウォーグルの羽が飾りとして付いている仮面を被った、オレンジアカデミーの夏服……のネクタイが無い上に両袖を破ってタンクトップ風にしていて、日焼けした浅黒い肌で裸足の、野生児という印象が強い人物だった。声が中性的で性別が分からない。こいつどこから…屋根の上にいて飛び降りてきたってのか!?
「な、なんだお前!?」
「わたし、サニア。おまえ、だれだ?」
「俺はラウラだけど……」
「ラウラ。おぼえた。こんど、たたかおう」
そう言ってサニアと名乗った仮面の人物はマメバッタの様に壁を蹴って跳躍し、屋根の上へと消えて行った。なんだったんだ……。
その後、路地裏で見つけた美味しいサンドウィッチ店で食事していると一時間経ったので、オレンジアカデミーに続く大階段に向かうと、アイアールがスター団と思われる連中をテラスタルしたホゲータで蹴散らしているところだった。ネモが後方腕組みして先輩面していて、イーブイバッグを担いだ珍しい髪色の子で眼鏡をかけた子がじっと見つめている。どういう状況?
「あ、ラウラ!見て見て、アイアール、さっそく渡したテラスタルを使いこなしてスター団を倒しちゃったよ!」
「俺もさっきスター団とやらに襲われたんだがなんなんだこいつら?」
「いわゆるやんちゃな生徒の集まりだよ。蹴散らすなんてさすがラウラ!あ、はい。テラスタルオーブ。ラウラの分だよ!」
「そいつはどうも」
ネモが笑顔で手渡してきたテラスタルオーブを眺めていると、イーブイバックの子が話しかけてきた。
「…ねえ、あんたもスター団を蹴散らしたの?」
「ん?ああ、蟲ポケモンを馬鹿にしてきたもんでな」
「ふうん。強いんだ。じゃ、あの子にお礼を伝えておいて」
そう言ってオレンジアカデミーへの階段を登って行くイーブイバッグの子。名前ぐらい教えてくれてもよくないか?不良集団もいれば、名前だけ言ってどこか行く野生児がいると思ったら、名前も言わずにどこか行く眼鏡の子もいる。ついでに言うと生徒会長は戦闘狂。なんなんだオレンジアカデミーの生徒は。
「あの子も転入生かな?イーブイバッグもふもふだあ……さ、いざこざも終わったし学校へ行こう!地獄の階段頑張って登ろうね!」
「うん!」
「おう」
ネモの先導でオレンジアカデミーへの大階段を登る。……どうでもいいがこの階段やばいな。地獄の階段と言ってたのもわかるわ。
新キャラ、仮面の野生児サニア登場。名前と見た目、言動からどんなキャラかわかったらすごい。
原作イベントはできるだけスキップしたいところさん。でもスター団は扱いやすくて助かる。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
ウカ以外のラウラの手持ちにもニックネームは…
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つける
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つけない