そんなわけで今回はVSメロコ。楽しんでいただけると幸いです。
スター団ほのお組チーム・シェダルのボス、メロコがシェダル・スターモービルの上に繰り出したのはコータス。一度手持ちを全部ボールに戻した俺が繰り出したのはレイン。目玉模様の触角を広げていかくする。
「燃えろ……んで灰になっちまえ。コータス!かえんほうしゃ!」
「殺意高いな!レイン、むしのさざめきで散らせ!」
真夜中を明るく照らすひでりで火力を底上げして放たれたかえんほうしゃに、むしのさざめきによる衝撃波で散らすことで防御。ジリジリと睨み合う。
「かえんぐるましながらかえんほうしゃ!」
「っ……でんこうせっかで回避だ!」
頭部と手足を引っ込めて炎を纏い回転、シェダル・スターモービルの上から飛び出すと、かえんぐるましながら頭部に当たる穴からかえんほうしゃを放ち、爆炎が辺り一帯に広がって火の海を作り出すコータス。レインに指示しつつ、脳裏にこうそくスピンしながらかえんほうしゃとふんえんを放つコータスの映像がよぎって頭痛に表情を歪ませる。何だ今のは。俺の記憶…?
「思い出せ、思い出せ……!その時はどう攻略した、俺…!」
「よそ見をしている余裕があるようだな?爆ぜろコータス!」
まるで火の独楽の様に回転し地面を炎上させながらレインに追いすがるコータス。思い出せ、思い出せ………ダイマックス、ダイストリーム………雨。そうか、それだ。
「素早く!バブルこうせん!」
「無駄」
バブルこうせんを撃たせるも、メロコの言う通り蒸発し水蒸気が上空に飛んでいく。それを目で追いつつ、指示をする。
「力強く!バブルこうせん!…もう一度だ!」
「何が目的か知らないが、なめてんのか?」
何度もバブルこうせんを放射、かえんほうしゃしながらかえんぐるまを維持し回転するスピードを上げたコータスがレインの放ったバブルこうせんをまともに受けながら直進、直撃を受けて吹き飛ばされるレイン。…ナイスガッツだ。
「今のは……やられたしたっぱ連中の分だ」
「頼むぞレクス!」
「こっちに戻れコータス。かえんほうしゃ」
グルグルと回転しながら跳躍し、シェダル・スターモービルの上に戻りつつ火炎を放ってくるコータス。それに対する戦法は一つだ。
「とびかかる!」
「馬鹿なのか?飛んで火に入る夏の蟲とよく言うが本当だな!」
「レインを信じろレクス!」
一瞬戸惑いつつも俺の言葉を聞いて頷き、炎の中に突撃するレクス。すると次の瞬間、雨が降って来て火炎の威力が減衰する。
「なっ…!?」
「雨の仕組みを知っているか。蒸発し水蒸気になった水分が空に昇り、雲となり、水滴となって落ちてくる。簡単に言うとこうだ」
「それがなんだって……まさか、てめえ!」
「バブルこうせんを何度も蒸発させたんだ。そりゃあ雨も降るさ!」
正直賭けだったが擬似あまごいだ、これで炎も怖くない。
「力強く!にどげり!」
「かえんぐるま!」
レクスのにどげりが、再び頭部と手足を引っ込めて炎を纏い回転したコータスと激突。一発目で回転を止めて、二発目で上空に蹴り飛ばす。重量級のコータスが宙を舞ったことに目を白黒させるメロコ。
「ボディプレスだ!」
「落ちてきたところを狙え!じごくづき!」
諦めず急降下してきたコータスに、展開して振り上げた右後ろ脚がコータスの頭部が籠っている穴に突き刺さる。短い悲鳴を上げて崩れ落ちるコータス。
「……チッ!オレはまだ燃えッカスになってねぇんだよ!雨ごと焼き尽くせ、ブロロローム!」
▽メロコは ブロロロームを くりだした!
コータスをボールに戻したメロコが右拳を左掌に打ち付けながら叫ぶと、咆哮を上げて応えるシェダル・スターモービル。
「いやなおとを掻き鳴らせ。バーンアクセル!」
「レクス!にどげり!」
いやなおとで防御力を下げつつ、炎を纏った突撃をしてくるシェダル・スターモービル。タイミングを合わせて反撃しようとしたレクスを、いきなり加速して轢き飛ばし、敷地内を爆走する。今のは…かそくか。嫌な特性をもってやがる。
「俺達も行くぞぼむん!でんじふゆう!」
雨が降る中、ぼむんを繰り出して頭上に飛び乗り、メロコの駆るシェダル・スターモービルを追いかける。ここは崖に囲まれた立地だ。なら…!
「奴を止めろ!ダーマ!」
ぼむんの上で腰を捻り、岩肌に向けてネットボールをぶん投げると繰り出されたダーマが壁に張り付き、そのまま糸を使って移動しスイング。シェダル・スターモービルを追いかける。ヒーロー映画の暴走車を追いかけるヒーローみたいだ。
「寄せ付けるな!オーバーヒート!」
「スレッドトラップ!」
放たれたオーバーヒートをスレッドトラップで防ぎつつ接近、右腕を振り上げながらスイングの勢いのまま突撃するダーマ。
「はいよるいちげき!」
修行で覚えた新技。相手のとくこうを1段階下げる一撃が炸裂、バランスを崩してスリップするシェダル・スターモービル。オーバーヒート分も含めて三段階下がった。もうオーバーヒートも怖くない。
「ホイールスピン!」
するとスリップの回転を利用して激しく回転して攻撃してくるシェダル・スターモービル。すばやさ二段階を犠牲にした強力な一撃に弾き飛ばされて戦闘不能になるダーマ。
「真正面からぶつかれジャック!がんせきアックス!」
「燃えろ!加速しろ!轢き倒せバーンアクセル!」
回転している間にシェダル・スターモービルの前に飛び出したぼむんの上からジャックを繰り出し、待ってましたと言わんばかりに岩石を纏った斧を下から振り上げる様に叩き付け、炎を纏った体当たりと激突する。負荷がかかっているのかバチバチと火花が散り、黒煙を上げるシェダル・スターモービル。鍔競り合いに勝ったのはジャック。シェダル・スターモービルを引っくり返し、メロコは投げ出される。
「ぐっ……いわ・むしか…ホイールスピン!」
「がんせきアックスを保ったまま、れんぞくぎり!」
空中で回転しタイヤをぶつけてくるシェダル・スターモービルに対し、ジャックはがんせきアックスを維持したまま岩肌や地面を蹴って加速、四方八方から次々と斬り付け空中でれんぞくぎりを叩き込む。
「ったく、これで終わりかよ。…やれやれ」
ジャックの最後の一撃を受けて空中を吹っ飛び、ドンガラガッシャーンと轟音を立てて大破するシェダル・スターモービルに、メロコは雨に打たれながら達観した雰囲気で溜め息を吐くのだった。
雨についてはガバガバだけど、ポケスペ一章ラストバトルと同じ理論です。
ポケモン蟲でコータスと言えば無印のシーソーコンビ編や二部で出てきたあのコータス。ラウラの記憶にも残ってました。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。