今回はVSナンジャモその2。楽しんでいただけると幸いです。
「うーん、ピンチだ!でもでも、勝負はここから!レントラー!」
繰り出されるなり赤い目で睨み付けいかくしてくるがんこうポケモン、レントラー。ダーマは近接戦メインだから攻撃力を下げられるのはきついな。
「フェンスに移動しろ、いとをはく!」
「逃がすな、サイコファング!」
念動力で無理矢理上げた機動力を利用した噛み付きが、フェンスに糸を飛ばして移動したダーマに襲いかかる。
「カウンター!」
「今だよ!噛み付いて!」
カウンターで迎撃しようとするも、寸前で踏みとどまり空振り噛み付かせることで念の衝撃波を飛ばしてくるナンジャモ。カウンターは当たらなかった上に行動を妨害され、たまらず腕で顔を守ったダーマの懐に飛び込むレントラー。
「痺れちゃうゾ!ワイルドボルト!」
「素早く!スレッドトラップ!」
咄嗟に腕の間にスレッドトラップを展開させるが、ギリギリ直撃は防げたものの纏った雷電による衝撃までは殺しきれずフェンスから落下するダーマ。
「いとをはくで下から回り込め!」
「え、そんなのあり!?」
ロトムの入ったカメラがフィールド下に潜り込み、糸を次々と出して海面すれすれをスイングしていくダーマを追って行くのをモニターで確認する。便利だなこれ。いやだが、居場所が分かっているのは相手も同じか。…いや、確かレントラーは透視能力がある。位置を正確に探られてしまっている。
「さあレントラー、最高に映えさせて!地面にこおりのキバ!」
フィールドを凍り付かせ、鋭く尖った氷柱の剣山で埋め尽くして迎え撃つ姿勢のナンジャモ。そのまま降り立ったらステルスロックやまきびしと同じ効果を発するだろう。なんならこおり状態にもなるかもしれない。
〈えぐくて草〉
〈こおりタイプでもないのにこんな芸当できるのすげえ〉
〈コガネの面接官:さしずめアイシクルフィールドってとこやんな〉
〈完全にフィールドを奪い返されたなラウラ〉
〈ドリームーン:見た目よりも鍛えられている、さすがジムリーダーです〉
〈ある意味映えてるけど違う、そうじゃない〉
観てるモニターにコメントが流れて邪魔だがそんなことを気にしてる場合じゃない。そんなところに下からスイングして飛び出してくるダーマ。なんか既視感がある返し方だなクソッ。どうすれば……そうだ。
「いとをはくでレントラーに括りつけろ!」
「え、ちょっ、まっ、タンマタンマ!?レントラー、かみくだく!」
落ちてきたダーマは面食らっていたものの指示に頷き、レントラーに向けて糸を伸ばす。かみくだこうとするレントラーの首に巻き付いて引っ張り、氷柱の剣山に横から激突。勢いのまま粉々に粉砕し、そのままダーマは落ちて大ダメージを受け、戦闘不能となった。レントラーも大ダメージを受けた物のまだ健在だ。
「あちゃー……やられたー」
「こっちの台詞だ。してやられた」
「想定外に対処してこそ一流のインフルエンサーってものなんだゾ!」
ダーマを戻し、考える。次はケプリべを出したかったがかみくだくも覚えているレントラーだと相性が悪いか。ダーマはやられ、レクスもレインもジャックもモコウ戦で手の内を知られている。ならば。
「行くぞ、ぼむん!」
今回のジム戦における切札、ぼむんの登場だ。残ってる氷の剣山を鋼の甲殻で粉砕しながら降り立つぼむんに、楽しそうな顔が一転、苦虫を噛み潰したような顔をするナンジャモ。
「フォレトス……いいポケモン持ってるね!」
「こいつの弱点は炎だけだ。レントラーの技はサイコファング、ワイルドボルト、こおりのキバ、かみくだく。…ほのおのキバ辺りがあったら不味かったが安心して出せる」
「なら火力で勝負だ!ワイルドボルト!」
「素早く!まきびしだ!」
パパパパパッ!とまきびしをフィールドにばらまき、電気を纏っていたレントラーを寄せ付けないぼむん。
「こおりのキバでフィールドを凍り付かせて!レントラー!」
「でんじふゆうで避けろぼむん!」
レントラーはこおりのキバでまたフィールドを凍らせてまきびしの上から足場を作りそのままぼむんも凍結させようとしたようだが、でんじふゆうで空中に舞い上がることで回避する。
〈でんじふゆう実戦で使ってる人初めて見た〉
〈コガネの面接官:じめん技が通用しなくなるしたたかな技や〉
〈ナンジャモ、でんきタイプ使いなのに凍らせてばかりで草〉
〈相手が強すぎるからしょうがないね〉
〈ナンジャモがんばれー!〉
〈後ろでモコたんが力の限りポンポン振ってるのなんか笑えてきた〉
「力強く!ヘビーボンバー!」
「ここで逃げたら映えないよね!迎え撃て!ワイルドボルト!」
まきびしを活かすべく氷を砕くために力業を選択。隕石の如き勢いで急降下するぼむん。レントラーは氷柱をジグザグに蹴って加速、雷電を纏って突撃して来て上から落ちてきたぼむんと激突。しかし質量の差で押され、地面に激突して氷を砕きながら叩き潰される。氷が砕け散って散らばった破片がスポットライトを受けて煌めく中で、レントラーは目を回し戦闘不能となっていた。これで3VS2だ。
「自傷ダメージが無かったら危なかったな」
「いかく込みでその威力を出せる力業、すごいネ。今度教えてくれないかな?」
「だから俺もそんなに詳しくないんだって。さあどうするインフルエンサー」
そう挑発するとにやりと笑ってレントラーをボールに戻し、次のボールを取り出すナンジャモ。クルクル回ってカメラも寄せ、注目を集める。
「ピンチに相棒を出して大逆転!話題性抜群!ニッシッシッシ……これでいこー!んじゃもー皆の者?準備いい?!」
〈もちろんー!〉
〈来るぞ〉
〈ナンジャモの相棒といえば〉
〈もちろんOK-!〉
〈ナンジャモちゃんー!〉
「我も括目するぞ!」
「うんー、いいねモコたん!生のリスナーの声は貴重だよー!さあさあ目をコイルにして注目せよ!皆の者お待ちかねの~ボクの超キュートで頼れる相棒、ハラバリー!」
繰り出されたのはぼよんぼよんと跳ねて着地したハラバリー。まきびしがなんのその。踏みしめても表情一つ変えずにずんぐりむっくりな身体で聳え立つ。
「ぼむん、油断するな。力強く!まきびし装填!発射だ!」
砲口になってる脚を真っ直ぐと向け、ダダダダダン!と高速で射出するぼむん。しかしナンジャモとハラバリーは動じず、避けようともしない。
「厄介DMお断り!リフレクター!」
「なにっ!?」
そして手を目いっぱい伸ばして貼られたエネルギーの壁にまきびしが弾かれて辺りに散らばる。厄介な技を覚えてるな。だが、この世界のリフレクターやひかりのかべは展開している方向しか防げない。上からなら………この世界?って、なんだ?
〈まきびしを飛ばして攻撃するのは草〉
〈じめんタイプの攻撃技になるんかな?〉
〈ドラゴーン!:古き文献にはまきびしやステルスロックを攻撃技として使っていたとの記録もありますですよ〉
〈ナンジャモのハラバリーは受けて返す型だから相性悪そう〉
〈さすがだぞ!〉
〈燃える情熱:その身一つで受けなさいな!〉
〈しかもリフレクターはダメージを減らすだけだから〉
〈あ、今のも攻撃判定になるのか〉
〈これで苦しめられる挑戦者多いよね〉
なんだ?ハラバリーのお腹に光が集まってバチバチ輝いてる…?不味そうだ、なにかさせるのは駄目だ。
「ぼむん、でんじふゆうでもう一度浮かんでヘビーボンバーだ!」
「知らないリスナーに教えちゃうぞ!ハラバリーのとくせいは「でんきにかえる」!受けた刺激をへそダイナモに集めて電気に変えるのだ!ぶちかませ!かーみーなーりー!ゴロゴロドーン!」
「ぼむん!?」
レントラーのワイルドボルトでがんじょうを削られていたこともあり、威力が上がっているらしいかみなりが直撃して黒焦げになり落ちてきてガコンッ!と音を立てて転がるぼむん。目を回している、戦闘不能だ。…ハラバリー、マヌケそうな顔をして強敵じゃないか…!
技は原作の二周目手持ちの技を参考にしてます。リフレクターハラバリーほんと強い。
映えるということでアイシクルフィールドとコメントで呼ばれる凍結戦法を多用するナンジャモ。ラウラの戦法に咄嗟に対策しているこのジムリーダーかなり厄介。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。