今回はアイアールVSネモ実況その2。楽しんでいただけると幸いです。
ネモの繰り出したポケモン、ミミズズ。最初は細長いの出てきたな、と思ったが六本脚を伸ばしたことで蟲ポケモンか!?とテンションが振り切る。
「ラウラ氏、あのポケモンは……あ、ダメだこりゃ」
「なんだあのポケモンは!蟲か!蟲なのか!?」
〈草〉
〈バトルしてた時より興奮してて草〉
〈まあ蟲にも見えるけど〉
〈蟲ではなくないか?〉
〈大興奮のラウラかわいい〉
〈ちょっと引いてるナンジャモもかわいい〉
〈蟲ではないな〉
〈解説が役に立たねえ〉
〈有識者ー!〉
〈言っている間に凄い攻防してるし!〉
〈いわなだれが効かないのは、はがねかいわかじめんタイプだからか?〉
〈ミミズズ。ミミズポケモン。タイプ:はがね。砂漠などの乾燥した地域に生息し、土の中の鉄分を食べて金属の体を保っている〉
〈ボッコボコに六本腕で殴ってて草〉
〈有識者ァ!〉
〈はがねタイプなのかあれ〉
〈はがね単体は珍しいな〉
「おおっ!コメントに有識者が!皆の者の方が優秀だぞ解説のラウラ氏!しゃきっとせんかい!」
「あ、蟲じゃないのか」
「いきなりスンッてなるなー!?」
そんな漫才を繰り広げている間にも、キョジオーンのツムヅムとミミズズの攻防は続く。アームハンマーをアイアンテールで弾かれ、しおづけは長い体を巧みにくねらせて回避され、ボディプレスやじしんで反撃を喰らっている。のろいで防御を固めているようだがじり貧だ。
「しおづけははがねタイプ相手に効果が増すが当たらないんじゃ意味ないな」
「堅牢なツムヅムも防戦一方!追い込まれたアイアール氏!これは勝負あったかあ!?」
「いや、生憎とツムヅムにはあれがある」
「あれとはなんなのでしょうか解説のラウラ氏!」
「俺も度肝を抜いたトンデモ技だ」
「これでとどめ!アイアンテール!」
勝利を確信したネモが満面の笑みで指示する。するとアイアールがにやりと笑った。
「自分にしおづけしてソルトアーマー!」
「なあ!?なんだあれは!ツムヅムの身体が純白に染まったあ!」
〈自分にしおづけ!?〉
〈正気か!?〉
〈ネモもオモダカ氏も度肝を抜いてるぞ〉
〈なんだあれは〉
〈解説!仕事してー!〉
「ソルトアーマー。アイアールが考案、編み出した塩の鎧だ。アイアール曰く 修行中にジオヅムに進化した際に身に着けた応用技で、理由は分からないが特殊に対する耐久が強くなる、らしい。今回に限っては防御面は意味をなさないがあれは「しおづけ」の塩だ。…はがねには効果抜群だろうよ」
白く光る薄い装甲を身に纏ったツムヅムにむんずとアイアンテールした尻尾を掴まれたミミズズが六本腕を出して引き摺られるのに抵抗しようと試みるが体格差はいかんせんともしがたく引っ張られていく。思わず手を合わせて拝む。
「かーらーのー!アームハンマー!」
「南無三!」
ゴシャア!と、振りかぶられた右腕が左腕で掴んでいるミミズズに振り下ろされ、頭からバトルコートに叩きつけられ長い体が跳ねる。ありゃ急所だな。
「ここぞって時の急所!?やっぱり持ってるよねーアイアール……さすがにこれは予想外」
「お疲れ、ツムヅム」
同時に倒れ伏すツムヅムもボールに戻って行く。これでアイアールは残り3体、ネモは2体か。
「あれ!?なんでツムヅムも倒れたの!?」
「ソルトアーマーは全身にしおづけする技だ。スリップダメージはちゃんと受ける。あんだけ猛攻を受けたんだ、妥当だろうよ」
「次は……お願い、シング!」
「もっとアイアールの強さを引き出して!パモット!」
繰り出されたのは、アイアールはシングでネモはパモット。パモが進化したポケモンだな。
「ラウラ氏、解説!」
「ラウドボーンのシングとパモットだ。シングはアイアールの相棒ホゲータの最終進化系だな。ニックネームの通り歌が脅威で専用技のフレアソングは撃てば撃つほどとくこうが上がる驚異の技だ。しかも結構耐久力もあるから長期戦に持ち込むと厄介極まりない。パモットに関しては知らん。ネモが最近捕まえたパモが進化したらしいが」
〈見た目に反してアイアールごついポケモンばかりだな〉
〈ホゲータああなるのか〉
〈フレアソングぶっ壊れで草〉
〈タイプ相性はまずまず?〉
〈ネモの手持ち意外と普通だな。ミミズズ以外〉
「フレアソング!」
「つっぱり!」
すると不思議なことが起こった。シングが歌った炎の衝撃波が、パモットが腕を連続で高速で突き出したかと思えば掻き消えたのだ。
「ナンナモンジャ!?な、な、なにが起きてるんだ~!?解説のラウラ氏!」
「見たところつっぱりの風圧を弾丸みたいに撃ち出して相殺したのか…?どんな技量だ……」
〈やべえ〉
〈なに今のこわぁ〉
〈解説もドン引きで草〉
〈パルデア最強は伊達じゃねえ〉
〈最近捕まえたポケモンができることじゃねえ〉
「シャドーボール!」
「でんこうせっかで避けてでんじは!」
シングの放ったシャドーボールを避けてスレスレで突き進み、近距離からでんじはを叩き込むパモット。まひしたシングは自由に動けなくなった。
「アハハ!楽しいね!アイアール!」
「…うん!楽しい!シング!地面に向けてかえんほうしゃ!」
「でんこうせっかしながらつっぱり!」
炎の津波を発生し、分身でもしてる様な動きでつっぱりを打ちこみ風圧を壁の様に叩き込んで、せめぎ合う両者。炎と風圧の壁がぶつかって天高く吹き上げられている。もう異次元の戦いになっていた。
「なあにこれえ」
「俺にもわからん。理解を越えた」
〈俺達は今歴史を見ている〉
〈解説が理解を拒む光景〉
〈目の前でとんでもないことになっているのにニコニコ笑顔のオモダカ氏草〉
〈アイアールもヤバいけどネモも化け物すぎん?〉
〈言うてラウラもやってること変わらんからな?〉
〈俺今、生で観戦してることを後悔している。滅茶苦茶あちぃ〉
〈海蜘蛛はやばかったですね……〉
〈周りが吹き抜けになっているハッコウシティのバトルフィールドじゃなかったら大惨事だぞこれ〉
〈なんで至近距離のオモダカ氏涼しい顔なんですかねえ〉
すると、せめぎ合いは終わりを迎えた。かえんほうしゃを出し続けるスタミナが無くなったシングが先にへばったのだ。立て続けに風圧つっぱりが叩き込まれ、ゴーストタイプで本来かくとう技が効かないはずのシングがダメージに呻く。
「シング、いったんなまけて!」
「その隙は与えない!スパーク!」
シングの虎の子、なまけるで回復を試みようとしたアイアールだったが、電撃を纏ったパモットの突撃を受けてシングの鈍重な身体が吹き飛ばされバトルフィールドを転がった。戦闘不能だ。
「なまける暇が無かったとはいえ惜しかったな。スタミナは要改善だ」
「これ以上凄いことになるの……?…ごほん。これで残りのポケモンはそれぞれ2VS2!互角の勝負だあ!次にアイアール氏が繰り出すポケモンはなんなのか!」
「そうだな。でんきタイプに有利なあいつだろう」
「ボクも苦しめられたあやつか!」
「いっておいでドーちゃん!」
アイアールが繰り出したのはやはりというかドオー。スパークもでんじはも効かないからネモはでんこうせっかとつっぱりでこれを突破しないといけないわけだ。
〈ドオーだ!〉
〈みずが効かないやべーやつ〉
〈まあ相性考えたらこれしかないよね〉
〈ひたすら一方的につっぱりされてやられそう〉
〈コガネの面接官:いいポケモン持ってるなあ!花丸満点や!〉
〈エクレアみたいでかわいい〉
〈ツムヅム、シングと来てドーちゃんか。脊髄で考えてそう〉
「ドオーのドーちゃん。アイアールの初期メンバーだ。のんびりしてるように見えるがこいつが中々曲者でな、俺もいっぱい喰わされた」
「ほほう!これは期待だ!」
ネモの最後の一匹はあいつだろうからシングがやられたアイアールは痛いな。マジでどっちが勝つかわからんぞこれ。
さすがにミミズは蟲認定されなかった。
ブランクあるのにラウラの助けもあったとはいえ一から育てたポケモンたちの能力を最大限に活用するアイアール。
VS
最近捕まえた手持ちだろうがとんでもに育て上げてしまう才能の鬼ネモ。ネモの内心すごいことになってそう。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。