ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ようやっとナッペ山編に入ります。

今回はピケタウンでの一幕。楽しんでいただけると幸いです。


ゴーストジム、フェアリー組
VSソウブレイズ


 スター団どく組のアジトを後にして、東3番エリアを抜けてやってきたのはピケタウン。次の目的地であるジムがあるナッペ山を登るための準備を買い揃えるべくやってきた。

 

 

「働き者が多い採掘の町ピケタウンだって」

 

「なるほど活気立ってるな。さて、俺は登山に必要なもの2人分を買い揃えてくるが…お前はどうする?」

 

「私はサンドウィッチ屋に行こうかな。潜鋼のヌシのあと食べてないからコライドンも腹ペコだろうし」

 

「わかった。じゃあまたあとでな」

 

 

 各町にあるサンドウィッチのチェーン店「まいど・さんど」に向かったアイアールと別れ、適当な店を見つけて登山用具を買い揃えて行く。厚着の上着にマフラー、ブーツにおいしいみず、他には……そう考えながら別の店に向かおうとすると同じく買い物していた知り合いとばったり出会う。先端に行くほど銀色なグラデーションが綺麗な蒼色のロングヘアーと少し暗い赤いツリ目の持ち主の、誰からも好かれそうな雰囲気をした大人な雰囲気のオレンジアカデミー司書の女性、マトイさんだ。

 

 

「マトイさん」

 

「あら、ラウラさん。こんなところで会うなんて奇遇ね。いい子にしてる?」

 

「まあ、…いい子にしてるかどうかといったら微妙ですが」

 

「いい子にしないとダメよ。私は親友のレーちゃん……レホールから頼まれた骨董品を探しに来たのだけどね、持ち主からドーミラーのおとしものを要求されて追い返されたところなの」

 

「ドーミラーのおとしものなら持ってるけど…いります?」

 

 

 カシオペア……じゃなくてボタンからの報酬に入ってた気がする。見つけて差し出すと嬉しそうに手を合わせるマトイさん。

 

 

「あら、助かるわ。それじゃあね。ブルーフレア団には気を付けるのよ」

 

「はい、そちらも気を付けて」

 

 

 …そういやレホール先生、教師になったせいでフィールドワークができないと嘆いていたっけ。それを親友のマトイさんがカバーしてるのか、仲いいな。マトイさんも四災を研究しているというしwinwinの関係なのかな。そんなことを考えながら、その後しばらく色々な店を巡って買いあさっていると、悲鳴が聞こえてきた。同時に爆発音、場所はピケタウンの中央か。

 

 

「なんだ!?」

 

 

 駆けつけると、街並みの一角が破壊され、紅焔と蒼炎が猛り爆ぜっていた。その中心にいるのはよく似ている二匹のポケモン。

 

 

「あれはボウジロウ……いや、その進化系か」

 

 

 以前、メロコと戦った時に出会ったボウジロウことひのこポケモンのカルボウによく似た、金色の壺じみた鎧を身に着けた深紅のポケモンと、青紫色の甲冑に身を包んだ黒騎士の様なポケモン。ポケモン図鑑アプリを開き確認する。ほのお・エスパータイプのひのせんしポケモン、グレンアルマと、ほのお・ゴーストタイプのひのけんしポケモン、ソウブレイズ。その二体が何故か激突し、その余波で町が破壊されているようだ。

 

 

「いったい何が……」

 

「おお、いいところに!そこの強そうなトレーナー!わしは骨董品コレクター!おめでたい骨董品を集めているのじゃが、いきなり二匹のカルボウが飛び込んできて骨董品を奪ったかと思えば進化して暴れ始めたんじゃ!」

 

「どうしてそうなった!?」

 

「わしが知りたい!」

 

「だよなあ!レクス、ジャック!頼む!」

 

 

 相性有利なレクスとジャックを繰り出して止めようとするも、グレンアルマは地を伝い下から吹き上げるサイコパワーのワイドフォースを、ソウブレイズは自身の影に潜って不意打ちしてくるゴーストダイブを発動。ジャックとレクスは翻弄され、吹き飛ばされてしまい、二体は再び激突を再開する。邪魔な奴は協力して倒しておきながら全力でぶつかる。この矛盾はなんだ?

 

 

「まずソウブレイズから落とすぞ!レクス、こうそくいどうで背後に回り込んで羽交い締めにしろ!ジャック、がんせきアックス!」

 

 

 レクスがソウブレイズを背後から羽交い締めにして後ろ脚を展開して持ち上げ、手足をじたばたさせて逃れようとするソウブレイズに岩を纏った岩斧が炸裂。大きな切り傷を受けて解放され、よろめいて後退するソウブレイズだったが、サイコパワーの弾丸……サイコショックがぶつかり、吹き飛ぶレクスとジャック。グレンアルマだ。

 

 

「レクス、じごくづき!ジャック、つばめがえし!」

 

 

 レクスの蹴りを壺の様な肩鎧で受け止めるグレンアルマ。ジャックの岩斧を両腕の剣を交差して斬り弾くソウブレイズ。駄目だ、堅過ぎる。そのまま脚を掴まれて振り回されるレクスと、弾き返されたジャックは背中から激突。グレンアルマとソウブレイズに挟まれる形になる。

 

 

「むっ!?気を付けろ、アーマーキャノンとむねんのつるぎが来るぞ!」

 

「なんて?」

 

 

 骨董品おじさんが警告した次の瞬間。両肩の巨大なアーマーを腕に移動・合体させてキャノン砲の様な形状にしたグレンアルマと、怨念の様な炎の様なエネルギーで構成された剣になっている両腕を燃え上がらせて交差するソウブレイズ。見るからにヤバい!?

 

 

「レクス、跳躍しろ!」

 

 

 咄嗟に指示するのが精いっぱいで。次の瞬間、凝縮された火炎弾と、炎を纏った斬撃がジャックに炸裂。ジャックは崩れ落ちたばかりか、ソウブレイズは負った傷が燃えて再生していく。ほのおタイプのドレインパンチか!?逆にグレンアルマの方は鎧に罅が入ったようだが、こっちはほのお版インファイトか…。

 

 

「レクス、とびかかる!」

 

 

 空中から飛び蹴りを叩き込むレクスだがしかし、グレンアルマの右手に受け止められて右脚を掴まれ地面に叩きつけられ目を回し、また戦い始める両者。いくらなんでも強すぎないか?

 

 

「野生にしては練度がおかしいぞこいつら…」

 

「グレン!ブレイズ!止まれ!止まってくれ!?」

 

 

 次のポケモンを出そうと構えると、オレンジアカデミーの生徒と思われる少年が泣きながら駆け寄ってきた。巻き込まれそうになったところを襟を掴んで引きよせ止める。

 

 

「止めないでくれ!あの二体は僕のポケモンなんだ!」

 

「お前のポケモン!?ボールを奪われたのか!?」

 

「い、いや……ボールはここに。いきなりボールが紅く輝いたかと思ったら二体が勝手に出てきてこんなことに……」

 

「勝手に…?」

 

 

 トレーナーである少年の言葉にもまるで反応してない。つまり強制的に操られてるってことか?……いや待て、前に似たようなことがあったぞ。あれは確か……エスプリの、ボールジャックか。

 

 

「まさか?」

 

 

 周囲を見渡すが怪しい人物はいない。それはそうだ、エスプリは俺の姿に化けることができた。一般人にも化けれるとしたら探し様がない。くそっ。

 

 

「っ!?」

 

 

 すると周りを見渡していた俺の隙を突いて、ソウブレイズが右腕を振りかぶって襲いかかってきた。咄嗟に少年を突き飛ばし、バックステップで避けるとグレンアルマのアーマーキャノンが放たれ、倒れ込んで回避する。いきなりこっちを襲ってきた、やっぱりどこからか指示してるのか。俺に探られるのを嫌がってる?

 

 

「レイン、ケプリベ…ぐあっ!?」

 

 

 みず技が使えるレインとジャックを復活させるべくケプリベを出そうとするも、ソウブレイズに両手を軽く斬られてしまう。見れば、ボールの開閉スイッチが壊されていた。中のレインとケプリベが暴れて出ようとするもビクともしない。やばい、残りはぼむんとダーマ…炎に対抗策がない二体だけだ。

 

 

「ぼむん!」

 

 

 手の傷を庇いながらぼむんを出すも、瞬く間にほのおのうずとむねんのつるぎで撃破されてしまう。がんじょうを潰した上で追撃か、クソッたれ。

 

 

「ダーマ、スレッドトラップ!」

 

 

 言うことを聞かないウカを除いた最後の一匹、ダーマを出すもじり貧だ。アイアールは呑気にサンドウィッチでも食っているのだろうか。天然なあいつのことだ、ありえる。万事休すか…!?

 

 

「ツンベアー。なみのり。そしてふぶき」

 

 

 次の瞬間、波が押し寄せてきたかと思えばグレンアルマとソウブレイズを飲み込み、続けざまに放たれた冷気でカチンコチンに凍り付いた。ほのおタイプの二体が、だ。

 

 

「僕の管轄で暴れるなんて…サムいことするね」

 

 

 そう言って現れたのは、荒野の傍であるこの街に似合わぬ厚着の恰好をした、マフラーで顔を隠した美形の人物。ナッペ山ジムリーダー、グルーシャ。まさかの人物の登場とその実力に、俺は呆然とするしかなかった。




暴れるグレンアルマとソウブレイズと、それを操っていたと思われるエスプリの存在。何が目的だったんでしょうね?何故か来ないアイアールは多分サンドウィッチでも食べてたんでしょう。

そして登場、パルデア最強のジムリーダー、グルーシャ。キリエと同格みたいに描きたいところ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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