ポケットモンスター蟲スカーレット   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。スマホがいかれましたがノートパソコンがあるので特に支障はないです。FGOできるかな…。

今回はVS二人のエスプリ。楽しんでいただけると幸いです。


VSツンベアー

 グルーシャのピンチに二人が駆けつける、その数刻前。

 

 

「な、泣かないで…こっちも不安になるから…」

 

「アギャッス」

 

「…フフッ」

 

 

 なんでアイアールに距離を取られているのか謎過ぎて泣いてしまった俺の前でオロオロするアイアールと、呆れた様な声を上げるコライドンの様子に思わず笑ってしまう。泣いている場合でも笑っている場合でもないが、何時もの感じに安心してしまった。

 

 

「な、なに?」

 

「いや……お前に何かあったと心配してたけど、変わってないってわかったから安心した。…俺に関することで悩んでるのか?」

 

「…うん」

 

 

 俺の問いかけに神妙な顔で頷くアイアール。ピケタウンのどこで俺について知ったのか気になるが…言わないってことは理由があるんだろう。無理に聞くのも駄目だ。

 

 

「俺に言えないことなら無理しなくていいよ。記憶についてなら知りたいが、お前が苦しむぐらいだったら知らない方がいい」

 

「…ごめんね。いつか。いつか、話すから。ちゃんと整理してから、話したい。コライドンも心配かけてごめんね?」

 

「アギャアス!」

 

「よし、先を急ぐぞ。目指すはフリッジタウンだ」

 

「うん!」

 

 

 元気が出たらしいアイアールの操縦でコライドンが走り、その後ろにしがみ付く。ちょっとでも憑き物が落ちたならよかったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれって、グルーシャさん、だよね?」

 

「ああ。ブルーフレア団め、また卑怯な手を使ったな?」

 

「ラウラとアイアールを確認」

 

「ツバサノオウとチヲハウハネの所持者。確保する」

 

「できるもんなら!」

 

「やってみろ!」

 

 

 そんな中、二人のエスプリに追い詰められているグルーシャさんを見つけて加勢したが、冷静になってみたらなんでエスプリが二人もいるんだ!?

 

 

「アイアール、ボールジャックってのに気を付けろ」

 

「ボールジャック?」

 

「イダイナキバの時はウルガモスを強くしてたが…多分、その真価は」

 

「気を付けて……そいつら、人のポケモンを操るよ」

 

「…だよなあ」

 

 

 グルーシャさんの忠告に頷く。ってことはこのツンベアーとチルタリスはグルーシャさんの手持ちか。だが、イダイナキバの時は俺の手持ちを操ることはなかった。つまり条件がある。

 

 

「ツンベアー、つららおとし」

 

「レクス、連続でにどげり!」

 

 

 ツンベアーが上空に凍てつく息を噴きつけて、凍り付いた息から降り注いだ氷柱の雨を蹴り砕いて行くレクス。なんて数だ、もはやゆきなだれだろこれ!?

 

 

「チルタリス、りゅうのはどう」

 

「シング、かえんほうしゃ!」

 

 

 横ではアイアールがシングでチルタリスの放った竜の形をした波動と火炎をせめぎ合っていた。ツンベアーはグレンアルマとソウブレイズの無力化に使ってたポケモン…恐らくこの二体は切札級だ、練度が高い。

 

 

「レクス、とびかかる!」

 

「ツンベアー。プラスパワー。受け止めろ」

 

「なに!?」

 

 

 レクス渾身の飛び蹴りを、片手で受け止めるツンベアー。しかしその表情は苦しげだ。…今の指示で攻撃力…筋力を無理矢理上げたのか?エスプリ、強制的にポケモンを強くすることができると考えて間違いなさそうだ。

 

 

「スピーダー。アクアジェット」

 

「レクス、こうそくいどう!」

 

 

 水を纏って高速で動くツンベアーと、こうそくいどうでぶつかりあうレクス。しかし体格差で押し負け、吹き飛ばされてしまうも、レクスは空中で体勢を立て直す。

 

 

 

「とびかかる!」

 

 

 そして急降下して飛び蹴りが胴体に突き刺さり、ツンベアーはダウン。倒れたツンベアーの傍で一息つくレクス。やったか?

 

 

「ボールジャック、起動」

 

 

 瞬間、エスプリの手が掲げられると、一瞬立ち止まってからこちらを振り向くレクス。…おいおい嘘だろ?

 

 

「ジャック!」

 

 

 レクスの蹴りを、咄嗟に繰り出したジャックの岩斧で防ぐ。戻そうとボールを構えるも反応しない、ボールごと乗っ取られたか。今ので分かったぞ。

 

 

「アイアール!多分、こいつらのボールジャックの条件は「意識の隙」だ!臨戦態勢で待機している手持ち達は大丈夫だが、ダメージを受けた瞬間乗っ取られる!」

 

「それはもう少し早く聞きたかったかな!?」

 

 

 振り向いてみれば、アイアールも、大口を上げて噛み付かんとするシングをアルクジラのハルクララの大きな体でつっかえさせて防ぎながらこおりのつぶてでチルタリスを対処していた。シングもやられたか!

 

 

「エクスレッグ、とびかかる」

 

「ラウドボーン、かえんほうしゃ。チルタリス、ムーンフォース」

 

「ハルクララ、ゆきなだれ!」

 

「ジャック、れんぞくぎり!蟷螂制空圏(とうろうせいくうけん)だ!」

 

 

 いっせいに放たれた攻撃に、防御に使える技を選択。なんとかハルクジラを押しのけたグルーシャさんを庇うように防ぐ。くそっ、さすがに相棒ポケモンまで敵に回ると厄介極まりないな!ハルクララのあついしぼうでかえんほうしゃを半減で受け止めてくれているが時間の問題だ。

 

 

「…きみ!」

 

「え、わたし、ですか?」

 

「これを使え!」

 

 

 大ピンチに陥ったその時、グルーシャさんが懐から何かを取り出してアイアールに投げ渡した。見てみると、それはこおりのいし。意図を悟ったアイアールはそれをハルクララにかざすとその巨体が一回り大きくなり、ハルクジラに進化を果たす。

 

 

「ハルクララ!」

 

「ハルクジラ!」

 

「「アクアブレイク!」」

 

 

 そしてハルクララは水を纏ってグルーシャさんのハルクジラと共に前に出て突っ込み、敵三体の陣形を崩すことに成功した。

 

 

「今だ!」

 

「ゲッコウガ!たたみがえし!」

 

「ダーマ!いとをはく!」

 

 

 グルーシャさんの熱い叫びに頷き、アイアールはゲッコウガを繰り出してたたみがえしで六角形に地面を捲り上げてドーム状にし、三体を取り囲んで隔離、飛べるチルタリスやレクスも封じる。俺はダーマを繰り出しエスプリたちを指差していとをはくを指示。意図を読み取ったダーマは駆け抜けてエスプリたちの周りを回転すると糸でグルグル巻きに二人を拘束、掲げられていた両手をどちらとも下ろすことに成功した。

 

 

「動けぬ…!?」

 

「ボールジャックが…!」

 

 

 すると正気に戻ったらしく壁の中で暴れる音が止まった。やっぱりな。すると力を入れて糸の拘束を破ろうとするエスプリ二人だがそうはいかない。

 

 

「お前らのボールジャック、手を翳して電波かなにかを放つ必要があるんだろ?腕さえ下ろせば乗っ取り効果も消えるってわけだ!そして残念だったな、蜘蛛の縦糸は頑丈なんだ!」

 

「逃がすなハルクララ、こおりのつぶて!」

 

 

 ならばと縛られたまま跳躍して逃げようとするエスプリ二体の足元に突き刺さる氷の礫。アイアール、なんか殺気立ってないか?いやシングを乗っ取られた気持ちは分かるけど。

 

 

「僕のポケモン、返してもらうよ。チルタリス、ぼうふう」

 

 

 するとたたみがえしのドームを破壊して飛び出してきたチルタリス。あれを破壊して出てくるってどんな力だ。エスプリもここまで想像してなかったんだろうな。

 

 

「れいとうビーム。風邪でも引いて反省しろ」

 

 

 さらに首から下を完全に凍り付かせて拘束するチルタリス。恐ろしいな……。そして無言で歩み寄ってヘルメットを無理矢理外すグルーシャさん。出てきたのは…!?

 

 

「お前らは…!?」

 

「…ラウラ、知ってる顔?」

 

「確か、チーム・セギンとチーム・シェダルの…」

 

「うう、ここは…」

 

「お前、ラウラ!?」

 

 

 ヘルメットを外して出てきた顔の片割れは、いつぞやのチーム・セギンとシェダルのアジトで青いサングラスを身に着けていたあの女したっぱと男したっぱだった。二人はなにをしていたのか覚えていない様子だ。エスプリの正体がこいつら……いや、違う。

 

 

「…量産型エスプリってことかよ」

 

 

 なんでスター団のしたっぱを勧誘していたのか気になっていた。量産型であろうエスプリの被験体にしてたってことか。そう考えていたせいだろうか。

 

 

「…これが本当に争いの無い世界に必要なの?」

 

 

 アイアールがそう呟いていたのに、俺は気付いていなかった。




少しだけ改善された二人の関係。そしてエスプリの正体。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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