今回はVSライム、決着。楽しんでいただけると幸いです。
「「「ライムのポケモン撃破!?うひょー!興奮してきたよ!」」」
うん?なんかいつの間にかすごい増えた観客から歓声を浴びたらぼむんとジャックの能力が強くなった気がする。具体的には攻撃と特攻が上がった気がする。なんで?
「このステージは特別性!
「なるほど、派手に立ち回ればいいわけだ。ジャック、ぼむん!」
歓声を受けてテンション高めのジャックと、引っ込み思案ながらも悪い気はしないのかはしゃぐぼむんに対するは、ジュペッタとハカドッグ。
「ジュペッタ、こごえるかぜ!ハカドッグはその斧を噛み砕いてやりな!」
「ジャックはれんぞくぎりで
放たれたこごえるかぜとかみくだくをれんぞくぎりによる斬撃のドームで寄せ付けず、でんじふゆうでぼむんをステージ上空に飛ばす。
「素早く!がんせきアックス!力強く!ヘビーボンバー!」
蟷螂制空圏の動きの延長戦として素早くがんせきアックスを振るってステルスロックを遠距離攻撃として飛ばし、それに怯んで動きが止まったところに隕石の如く急転直下ヘビーボンバーが炸裂。罅すら入らないステージ上に円形に衝撃波を発生させる。がしかし。
「ゴーストダイブ。甘いね」
「どっちも使えるのかよ……」
影に入って時間差攻撃を仕掛けるゴーストダイブを両者ともに使ったのか、ハカドッグもジュペッタも姿が見えない。ならば。
「ぼむん、影を埋める様に素早く!まきびし!ジャックはがんせきアックス!」
ぼむんにまきびしを、ジャックに通常のがんせきアックスを使用させ見える影と言う影をまきびしとステルスロックで埋め尽くす。狙い通り、飛び出してきたハカドッグとジュペッタは全身を傷だらけにして転がった。
「今だぼむん、でんじほう!」
「生憎と近づくのが目的さ!ほのおのキバ!」
「なっ!?」
でんじほうを確実に当てるべく手近なハカドッグに近づいたぼむんだったが、いきなり炎を纏った牙で噛み付かれて炎上、崩れ落ちるぼむん。覚えていたか…!
「本当はこおりのキバだったんだけどね。ユキメノコ対策に覚えさせた技さね」
「…そりゃ、最悪のタイミングだよ」
「「「効果抜群!超タイトだぜ!ライム!ライム!ライム!」」」
観客から歓声が上がる。これでライムさん側の能力が上がったわけだ。3‐2で逆転された。切札を出すしかない。
「頼むぞ、レクス!」
レクスとジャック、事実上の俺の主力である二体が並び立ち、咆哮を上げる。
「ジュペッタ、こごえるかぜでまきびしやステルスロックを払いな!
「ジャック、素早く!くさわけで巻き上げろ!レクス、ジュペッタにじごくづき!」
体勢を低くしたジャックがブルドーザーの様にフィールドを岩斧で制圧してまきびしとステルスロックを空中に巻き上げ、まるで流星群の様に降り注がせる中でまっすぐ横に跳躍し、ミドルキックをジュペッタの顔面に叩き込んだ。崩れ落ちるジュペッタ。
「「「すました顔で弱点ディグる!かなりSWAGじゃん!」」」
「「「速攻アンサー返しちゃえ!ライム!ライム!ライム!」」」
大盛り上がりな観客たち。次がライムさんの最後のポケモンか。ダブルバトルだから早く感じるな。
「セットリストはいよいよラスト♪ハウっていくよ♪CLAP YOUR GHOST!」
そうライムさんが叫んで繰り出したのはローの姿のストリンダー。やっぱりゴーストタイプじゃないのね。繰り出したと同時に、観客席にあった墓石が動き出して次々とハカドッグが顔を現し、スピーカーの上ではいつの間にかいたボチが健気に後ろ足で立って踊る。
「アタイの歌は死者をも蘇らせる!DJ BOCHIもゴキゲンだね!」
そう言ってテラスタルオーブを取り出し、白眼になりながらもストリンダーをテラスタルさせるライムさん。紫の体色に似合うな!
「魂こめなストリンダー!そうすりゃお客はブチョヘンザ!バサギリにたたりめ!」
「つるぎのまいだジャック!」
俺の指示に頷き、岩斧を舞踊の如く振り回して放たれた鬼火の様なエネルギー弾と鬩ぎ合うジャック。しかし押し負け、大ダメージを受けて後退する。
「「「ゴーストテラスタル、サイコー!ライム、マジ輝いてるよ!」」」
「「「ライムの攻撃を持ちこたえてる!がんばれ、がんばれー!」」」
観客のボルテージも上がって行く。原理は分からないがこっちの能力が上がったと考えてよさそうだ。
「ハカドッグ、ほのおのキバ!」
「レクス、こうそくいどうで懐に飛び込め!じごくづき!」
ハカドッグが牙に炎を纏って飛び込まんとするも、その前に懐に潜り込んで後ろ蹴りを顎に叩き込んで蹴り飛ばす。これで1‐2。
「オーバードライブ!」
しかしそこに横から電撃を纏った音波が放たれ、レクスはダウン。とくせいのパンクロックも合わさって凶悪な威力だ。1‐1に持ち込まれる。ならばとテラスタルオーブを取り出してジャックをくさテラスタルさせる。これででんきタイプのオーバードライブは効かない。
「「「ここでテラスタルとは!なかなかなタイミングだ!」」」
「ジャック、くさわけ!」
「ストリンダー、たたりめ!」
放たれた鬼火の様なエネルギー弾と、草むらをかき分けるように放たれた岩斧がかち合って大爆発。その中を突き進んで距離を詰めるジャック。
「つるぎのまい!」
グルングルングルンと、両手の岩斧を振るって独楽のように回転。連続で斬撃を叩き込んで上空に打ち上げると共に切り刻む。テラスタルが空中で解けて宝石の欠片が雪の様に降り注ぎ、力なく落ちてきて倒れ伏すストリンダー。
「―――パンチラインは段違い!負けてもアタイはSO FAINE!」
それを目にしたライムは顔を背けながらもサムズアップをする。ギリギリだった。ユキメノコに勝てていい気になってたけど、やっぱりジムリーダーは強いな。
「HAHAHA!いいねぇ!アンタの魂、ビンビン感じたよ!まるで年不相応の魂だ!アタイを唸らせるとは気骨がある!フンッ!ジムバッジ、持っていきな!」
えらく上機嫌なライムさんからバッジを受け取る。これで六つ目。あと二つで、リーグへの挑戦権だ。…ブルーフレア団もほっとけないけど、こっちも頑張らないとな。
「やあやあ、ラウラくん!」
「…ハッサク先生?」
手続きを終えてアイアールと合流するべくジムから出ようとすると、そこに現れたのはハッサク先生だった。
「ジムリーダー・ライムとの勝負、陰ながら拝見しておりましたが……100点満点天晴れ!……でございます!!」
「そ、そうでしたか…?」
「先手でアメモースとフォレトスを繰り出すや否や!そこから怒涛の攻撃!特にあのつるぎのまい!実に美しい!相手がピンチに陥ったかと思えば!鍛え、重ね塗られたポケモンの技の数々!そのグラデーションが……!!ハッ!?……申し訳ないです!感情がだいばくはつしてしまいました」
興奮して一気に捲し立てたかと思えば我に返って急に落ち着くハッサク先生。このテンションはなんか「セレブリティ!」って幻聴が聞こえてきそうでちょっと苦手だ。
「コホン……要するに腕を上げたようですね。あなたがバッジを全部揃えるのが待ち遠しいですよ。小生も四天王として楽しみに待っておりますのでね。それと……ジムリーダー・グルーシャからの報告を聞きました。一応貴方は関係者なのでその後の報告を」
その言葉に顔を引きしめる。教えてくれるのはありがたい。
「元スター団したっぱの彼等に着せられていたボディスーツは内臓プログラム?とやらに強固なロックがかけられていてろくな情報を引き出せなかったとのこと。したっぱ二人も記憶が抜けていてどうしてあの中にいたのかも、どうしてブルーフレア団に入ったのかも覚えていないとのことです。つまり、なにもわかっていませんね!」
…やっぱり負荷がでかいのかそれとも意図的か、あのエスプリのボディスーツには記憶を失わせる効果でもあるのだろうか。
「もちろん貴方は学生の身です、大人である我々に任せて宝探しに専念してもよいのですが…その顔、意地でも巻き込まれてやるって顔ですね。それも結構!決意ある若者を阻むわけにも参りません。ですが、たまにはアカデミーに戻って勉学にも励むようにですよ。では」
そう言い残してハッサク先生は去って行った。……ジムのことばかり考えられたらいいんだけどな。見て見ぬふりするわけにもいかないんだ。
レクスとジャックというラウラの二大戦力の活躍でした。上から落ちてくるまきびしは凶悪だと思う。
ハッサク先生の報告によりエスプリについてあんまりわかりませんでした。ロックを解除できるような人材がいればいいんですけどね?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。