貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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114話

「あの、マジでやるんですか?俺的にはまあいいと思いますけど、御二人ってウマ娘界だけじゃないレベルでのレジェンドですよね?」

「あらレジェンドなんて♪それを言ったら貴方は無敗記録更新中の王者じゃない、そんなウマ娘が配信をやっているのも今更よ」

「ハハッそりゃそうですね、んじゃお婆様始めますよ」

「ええ、大丈夫ですよ。それと私もアーちゃんでも良いんですよ?」

「マックイーン達に怒られますよ流石に……」

 

ポケモンバトルは結局合計で5戦行った、最終的にアサマの色証イダイナキバがエア気合の鉢巻を発動させて反撃のぶちかましでキョジオーンを突破して3勝を勝ち取ったのであった。それもそこそこに……いよいよある種、自分を呼んだ本題を始める事にしたのであった。

 

「よし、カメラの準備もパソコンもOK。コメント読み上げ用のタブレットも大丈夫……んでマジで配信でも勝負するんですか?」

「だって楽しそうじゃない、ねえアーちゃん♪」

「フフッまた勝って上げますよスーちゃん♪」

 

ホントに仲良いな……と思いながらも思わずスピードシンボリの声に聞き覚えを感じ、脳内からそれを引き出そうとする。

 

「(違うな、田中さんじゃない。林原さんでもないし……喜久子姉様でもねえし……)」

「そう言えばアーちゃん、この前言ってた俗物の処分って如何したの?」

「囲い込みをしている状態、後はいつ誘い込んで―――潰すだけ」

「なら―――それは是非、私も参加したいわね……私もあの子の事本当に気に入ったもの」

 

部屋の温度が下がった、ゲンガーでも現れたのか後ろをチラリと見るのだが後悔した。そこにはとんでもない威圧感を放っているアサマとスピードの姿があった。

 

「家の孫までも侮辱していると聞く、ならば此方とて容赦する義理はない。仮令、貴方の家の者だろうとね」

「構う物か、あれらは我が家名を名乗らせる事こそが侮辱。それを拭う為に私も力を尽くす、久方振りに遊びに付き合うか」

「ええ、勿論……何時の時代も俗物は湧く物、若い子達にその始末をさせるのは忍びないものね」

 

聞く者を震わせ、たった一言で自分の領域に引きずり込むかのような圧倒的な存在感。そうだ、この声は……

 

「(……バ、バラライカ……だ。ハマーン様とバラライカのコンビとかマジかよ……終わったな、俗物共……)そろそろ始められますけど如何します~?」

「は~いそのままお願いね♪」

「大丈夫よ、お願い」

 

そしてこの変わり身の早さ……なんというか、何とも言えない……それでは、開始するとしよう……多分、学園に戻ったらルドルフ達に詰め寄られるんだろうなぁ……

 

「おはこんハロチャオ~!!貴方の記憶にワールドレコード、独裁暴君、無敗のティアラ、幾つものレジェンドが走り繋いできた 世界を受け継ぐのは誰?間違いなく俺!!なランページだぜい!!皆の者~善行積んでたか~?」

 

自分はただ、元気よくやるだけだ。よくよく考えたら自分のこのチャンネルの後任がゴルシチャンネルになるのだろうか。

 

「皆の者~今日はタイトルもある様に番外編!!基本このチャンネルはトレセンの魅力を伝えるんだけど、俺の個人的な配信もしていい事にはなってるんだよね~という訳で今回はトレセンを飛び出して、メジロ家のお屋敷にやって来ておりま~す!今日は此処からお送りしま~す!!だけど今日も確りとゲストはいるんだよね~という訳で今回は速めにゲストの解禁!!毎度毎度ゲスト居るようなもんなチャンネルだけど、今回ばっかりはマジヤバでちゃけパねぇよ!!」

 

・言うて今までのだって十分やばかったような……

・シンボリルドルフにミスターシービー、マルゼンスキーにスピカの沖トレ

・同期のパーマーにヘリオスもいたな。

・レジェンド呼びまくってるじゃねえか。

 

「いやいやいや、今回のはマジすげぇよ?それではご登場いただきましょう!!」

「はいは~いおはこんハロチャオ~みんな私の事知っててくれてるかしら、ルドルフのお婆ちゃんやってますスピードシンボリで~す」

「同じく、ランページのお婆ちゃんをやってますメジロアサマです」

 

・は?

・は?

・は?

・は?

・は?

・は?

・―――初凱旋門挑戦ウマ娘じゃねえか!!?

 

 

 

 

「ハァハァハァハァハァ……!!」

 

トレセン学園には廊下は走っても良いというモノがある、ただしそれには限度はあるのだが明らかにそれをオーバーしながらも疾走する。まるでレースでもしているかのような走りに何事かと思うよりも先に、そのウマ娘は駆け抜けていく。そして

 

「おいルドルフ!!」

 

生徒会室へと飛び込んだ。そこでは変わらず仕事をしていたルドルフとラモーヌ、不躾過ぎる登場に顔を顰める。

 

「おいお前今日ランページの野郎が何処に行ってるのか知ってるのか!!?」

「シリウス、なんだ突然……彼女に野郎はないだろう、確かに男っぽいが」

「んな事たぁどうでもいいんだよ!!おいラモーヌアンタは!?」

「ええっとお婆様に呼ばれたとは聞きましたよ」

「くそ間違いなくそれじゃねえか!!?良いからこれ見ろ!!!」

 

普段から粗暴で荒っぽいシリウスだが、今日ばっかりは明らかに様子がおかしい。見るからに取り乱している上に顔が青くなっている。何か大事件でも起きたのかと差し出されたスマホの画面を見るのだが……

 

『あ~じゃぱ~コメント欄が凄い事になってるよ~おっソニックシンボリさんスパチャアリガト~!!3万とかすげぇなおい』

『あら私の現役の事を知ってらっしゃるの?嬉しいわ~』

『おっと、此方はお婆様の事書いてますよ』

『メグロ杯さん有難う御座います。こういうのは無理のない範囲で宜しいんですよ』

 

「「お、お婆様ぁぁぁぁぁぁ!!!!???」」

 

ルドルフとラモーヌの叫び声が生徒会室に木霊する。普段のシリウスならば茶化す所だが、自分も気まぐれにランページの配信を見てやるかと思ったらお婆様が出ていたので大騒ぎしたので人の事は言えない。

 

「どどどどっどうなっているんだラモーヌ!!?如何してアサマさんと家のお婆様が!?いや仲が良いのは知っているが何故ランページの配信に!?」

「わ、分かりません!!ランちゃんだってお婆様からお呼び出しを受けたとしか言ってませんでしたもの!!もしや、これの為に!?」

「ンな訳ねぇだろうが!!何の為にお婆様が配信やりてぇなんて言い出すんだよあり得ねぇよ!!!あのバカ野郎が誑かしたに決まってる!!」

 

『私としてはアーちゃんが羨ましいのよ、貴方の方はマックちゃん達がよく会いに来てくれるんでしょ?私の方は遠慮して会いに来てくれないのよ、私はもっと孫に愛されたいのに~』

『貴方が忙しいのもあると思いますが、その点に関しては私は嬉しく思ってますよ』

『会長もシリウス先輩も甘えにくいのかもしれないですね~スーちゃんのやってる事凄いし』

 

「スーちゃん!!?」

「あのバカお婆様になんつう口きいてんだぁ!?」

「ラ、ランちゃん……」

 

・あ~……やっぱり孫には甘えられたいっていうのあるんだ。

・俺も成人してから爺ちゃん婆ちゃんとあんま関わらなくなっちまったなぁ……

 

『出来る事ならば甘えて欲しいわ~』

『あっじゃあ俺が代理として甘えようかスーちゃん』

『あら嬉しい、きゃ~ランちゃんってば優しい~♪』

『きゃ~スーちゃんってばくすぐったい~♪』

『スーちゃん、ランページは私の孫なのですから自重なさいな』

 

・これがトゥインクルシリーズで最長活躍記録を持つウマ娘の姿か……?

・唯の孫好きのお茶目な人、だな……

・これが歴戦のウマ娘……

・というかこれ大丈夫?会長とシリウス卒倒しね?

・ンな事言ったらラモーヌ含めたメジロのウマ娘全員が卒倒するわ。

 

「「「―――……」」」

 

既に瀕死である。尚、マックイーン達も同様。

 

『あっそうだわ、今度ルドルフも誘って出てみたいんだけどいいかしら?』

『勿論いいよスーちゃん』

『あっ面白い事考えた。アーちゃん、私がアーちゃんの付き人を指定するからアーちゃんが私の付き人を指定して一緒に配信に出るってどうかしら?』

『あらやだそれは面白そう、予定が合うならば是非そうしたいですわ』

『やべぇ想像以上の事になったおwwwこれはもう芝3200ですわwww』

 

・やめたげてよぉ!!!

・公開処刑みたいなもんだろそれwww

・良いぞもっとやれwww

・会長とこんなキュートなスーちゃんとの絡みが見れるのか!!

・そこはラモーヌさん希望!!

・アワアワするシリウス希望!!

 

「……ハッ!!?お、おいお前らとんでもねぇ事になったぞ!?今直ぐ行って止めねぇと大変な事になりやがる!!」

「そ、そうだな!!ラモーヌ!!」

「は、はい直ぐに車を呼びます!!」

 

『いやぁ……すげぇ事になったね、それじゃあここからは俺が良くウマッターで募集しているポケモン対戦コーナー!!!ただし、今回の相手は……お婆様とスーちゃん!!二人は初代からのプレイヤーだから手強いぜ!!』

 

・マジで!!?対戦していいの!!?

・凱旋門に行ったウマ娘と対戦できるってマッ!?

・アサマさん!!アサマさんと是非戦いたい!!

・フッ、ウマ娘の世界とポケモンの世界はまた別の世界、此処でならば勝てる!!

・漲って来たぁぁぁぁっ!!

 

『フフフッ私達ってばまだまだ大人気ね』

『少し燃えて来たわね♪」

 

この後、滅茶苦茶ポケモンバトルをした。そして―――

 

「ほらほら、シリウスとルドルフも笑って笑って♪」

「あ、ああ分かってるよお婆、様……」

「ハ、ハハハッ……」

 

「ラモーヌ、もう少しこっちに来ないとパーマーがはみ出ちゃいますよ」

「は、はい」

「どうしてこんな事に……」

「ラン……今回ばっかりは恨むよぉ……」

「私は嬉しいです、皆さんと記念撮影できるなんて♪」

「アルダンさんってば流石、まあ私もそうなんだけど♪」

 

「それじゃあ皆の者、スクショタイムだぞ~!!」

 

配信の締めは、途中からやって来たルドルフ、シリウス、ラモーヌ、マックイーン、ライアン、パーマー、偶然居合わせたアルダンを加えて記念撮影を行ったのであった。色んな意味で伝説と化したこの配信の事を後世にチャンネルを受け継いだウマ娘はこう語る。

 

『アタシも滅茶苦茶やったりするけどあの人には敵わねぇわぁ。まあゴルシちゃんは仲良しでいつでも呼べるから実質的にゴルシちゃんが一番すげぇって事になるんじゃね?』

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