貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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221話

『ニシノフラワー、ニシノフラワーだ!!最終直線でニシノフラワーが伸びて来る、先頭はトレンデブル!!ニシノフラワーが迫る迫る!!ダイナサンキューあと2バ身、後1バ身、いや差し切れない今ゴールイン!!トレンデブル逃げ切ったぁ!!桜花賞でのリベンジを果たしましたトレンデブル、オークスを制しましたぁ!!2着はダイナサンキュー、3着ニシノフラワー、しかし見事な走りでした!!会場からも溢れんばかりの拍手が送られております!!優駿達の走りを労う拍手、素晴らしいレースでした!!』

 

「はぁ~スゲェなフラワーの奴、最後の末脚」

 

TVでオークスを観戦したランページ、今年は流石に三冠は出現ならずだったが会場の雰囲気は重くなく、寧ろ素晴らしい走りを見せてくれた事への感謝に溢れていた。桜花賞に続いてオークスの制覇を目指していたフラワーだが、矢張り距離適性の差は大きく3着となってしまった。それでもマイルや短距離向きな彼女があそこまで走れたのだから見事な物だ。

 

「素晴らしい走りでしたね、秋華賞でも良い走りはすると思いますけど」

「如何だろうな、フラワーのトレーナーはマイルとかに進ませる予定って言ってたけど」

 

秋華賞は出てもいいとは思うが……と思いつつも気持ちを切り替える、いよいよ来週はダービー。ライスやタンホイザが出走する、が、その一方で無敗で皐月賞を制したブルボンとも再びぶつかり合う事になる。

 

「黒沼っちってば皐月賞で俺になんて言ったと思う、無敗の三冠を見せてやるだってさ。どんだけ自信があるんだって話だぜ」

「そう言い切れるだけの力を付けてきているのも事実ですからね……」

 

ブルボンはあれからもトレセンの龍の元でハードトレーニングに挑み続けている。無敗の三冠を狙えるウマ娘をあそこまでトレーニングさせる事は極めて珍しい、怪我をする事も十分に考えられるが、黒沼は周囲からの雑音にも一切動じずに自分を信じて着いて来てくれているブルボンと我が道を行き続けている。

 

「ブルボンの奴、もう7倍を自分のものにしてやがったからなぁ……俺でもあんな早いペースじゃなかった筈だぜ?」

「ええ、ブルボンさんは黒沼さんのトレーニングのお陰もありますが急速に成長しています。しかも無理があり過ぎる成長ではなく、土台が確りと形成された上での急成長ですから」

「うわっは~厄介なことこの上ねぇな」

 

急速な成長は極めて好ましいが、場合によっては身体に思わぬ負荷を掛けている場合がある。トレーナーはそれに喜びつつももしもを警戒しなければならないのだが……黒沼トレーナーはその事も確りと考えてメニューを組んでいたので追い付いている。

 

「2400ですのでライスさん達にも勝ちの目はありますが、ブルボンさんも強く成り続けている事を考えると矢張り厳しいというほかありませんね」

 

ステイヤー気質である二人にとって距離が伸びる事にはメリットが大きい、かと言って楽観視をする事は出来ない。何故ならば同じチームに同じ3200を大逃げするウマ娘がいるからである。

 

「んで肝心の二人は?」

「ターボさんに併走をして貰ってます、ブルボンさんの逃げに付いて行く事に慣れさせています」

「その辺りが妥当か……今回ばっかりは奇策ってのは思いつかねぇなぁ……」

 

普段自分は対戦相手のウマ娘にこういう苦労を掛けていたのかなぁ……と思う。大逃げをし続けているランページは感じた事の無い苦労だが、大逃げを打倒するにはそれこそ相手のスタミナ切れを願うか、最後の末脚を活かせるだけの余力を残しつつも付いて行くしかない。

 

「ヌゥゥ~ン……今思うと俺ってマジで倒しにくいウマ娘だったのね」

「当たり前です。その上にペース変化を使った逃げまで使うんですから、対戦相手からすれば考える事が多いから非常に厄介な相手ですよランページさんは」

「相棒でよかったな南ちゃん」

「全くです」

 

そんな話をしていると部室内にあるトロフィーに目が入る。様々なトロフィーがある中でネイチャが取った同着のダービートロフィーが目に入る。あれに挑むライスとタンホイザ、そんな二人に立ち塞がる最大の難敵。それに如何すれば……と思った時にネイチャがやって来た。

 

「ごめんごめん、掃除当番で遅くなっちゃったってどしたのラン」

「おいっすネイチャ。いやな、ブルボン対策如何したもんかな~って」

「あ~成程ね」

 

それを聞いてネイチャは懐かし気にトロフィーを手にしながらもある事を言う。

 

「アタシとテイオーみたいだね、テイオーに勝つ為にアタシも頭悩ませたからね~」

「だよなぁ……ダービーとは同着だし、お前はすげぇよ」

「ランに言われるとなんか厭味っぽくなるのは気のせいかな?」

 

取り敢えず、自分は自分で二人の力になる事にした。こうして考え続けているよりも身体を動かして力になった方が有益という物だろう、着替えるネイチャの為に外に出る南坂に続いて自分も外に出た時に南坂はある事を言った。

 

「―――そうだ、ランページさんお二人の併走をして貰ってもいいですか?」

「そりゃ構わんが……俺の大逃げとブルボンの逃げはだいぶ違うぞ」

「ええ分かってます、ですので―――全力で逃げてあげてください」

「……どゆ事?」

「フフフッライスさん達を交えて説明させて頂きますよ」




マーベラース!!来た!!

ガチャでも引けた!!
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